村民・花粉入り・まんじゅうです。花粉症って年取ってから持病になることもあるんですね。最近ようやく天気予報に出てくるイガイガマークの表情が柔らかくなって安堵しています。
すっかりガチまとめの看板企画となった当企画、格安デュエマ研究所。今回も清く正しく美しくやっていきましょう。
突然ですが皆さん、デュエル・マスターズで対戦をしていて一番楽しい!と感じるのはどんな瞬間でしょうか?
私は「謎のカードにコントロールされて悶え苦しむ相手の姿を見ている時間」に最も生と悦びを実感します。清さの対極。
今回はそんな嗜虐心を満たせるデッキを研究していきましょう。普段日の当たらないカードであれば、必然価格も安いはずですからね。
……とは言ったものの。デュエル・マスターズは先月から真の20周年に突入し、ますます全体のカードパワーが高まっているゲーム。
生半可な輝きではすぐさま現代の荒波に掻き消されてしまいます。もっと「驚異的な、不可思議な」戦略で相手を翻弄させたい!
そんな希望を叶えてくれたのは……。
美しい輝きをたたえた「迷宮」の力でした。
目次
はじめに:この企画のルール
『格安デュエマ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで、低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
具体的にどれくらいの金額を「低予算」とするかは、第一回格安デュエマ研究所にて示された「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=5280円)以内」という基準に則っていきます。
(シングル価格は、執筆(2022/4/25)時点のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)として計算)
既に持っているカードを使ったり、カードの状態にこだわらなければ、さらに安く構築することも可能です。
本企画では口を酸っっっっっぱくして語られていますが、「安いデッキは高額デッキの代用品ではない」というのはお忘れなく。あくまでも「安いけど強い・面白い」と言えるようなデッキを模索してまいります。
早期建造が肝心要:迷宮に誘い込む術は
《大迷宮亀 ワンダー・タートル》。このカードの強みは、
- ラビリンス能力による自軍保護
- バトル勝利時の戦力増強
- 相手ターン終了時の全タップ能力による相手への択迫り力(?)
の3つ。いずれも自分に優位な状況をますます強固なものにする、ラビリンス戦略らしい能力です。
素直に8マナを貯めて召喚するよりは、何らかの手段で早期に踏み倒していち早くゲームに参加させたいところ。その方向で構築を考えていきます。
大物メタリカの踏み倒し……と言えば《エメスレム・ルミナリエ》は外せないでしょう。ベースが安価なメタリカ軸であれば、多面展開のためにGRクリーチャーを採用しても予算に余裕は生まれそうです。
しかし、この呪文に全てを任せてしまうのはいささか不安が残ります。
人海戦術が得意なメタリカとは言え、早期に4体ものクリーチャーを毎試合安定して展開するのは至難の業です。優秀な軽量メタリカ大体高いし
- 自軍の展開数に依存せず踏み倒しを実行できて
- 《大迷宮亀 ワンダー・タートル》の能力とシナジーを形成して
- あわよくば安価なカード
これらのオーダーを満たしたのは……。
主役と同じく50円コーナーに眠っていたこのカードでした。
デッキレシピ:翔天ワンダーラビリンス
デッキの合計価格は4930円(2022/4/25時点)でした。
《星の導き 翔天》などで《大迷宮亀 ワンダータートル》を早期に展開してゲームをコントロールしつつ、《緑知銀 サモハン》を絡めて一斉攻撃を仕掛けるのがメインプランです。
採用カード解説
メインカード
《大迷宮亀 ワンダー・タートル》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / スペシャルズ / 文明 光 / パワー13000 / コスト8
■T・ブレイカー
■ラビリンス:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドの数が相手より多ければ、次の自分のターンまで、自分のクリーチャーはバトルゾーンを離れない。
■このクリーチャーがバトルに勝った時、自分の山札の上から4枚を見る。その中から光のコスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体、バトルゾーンに出してもよい。残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
■相手のターンの終わりに、そのターン、クリーチャーが1体も攻撃していなければ、相手のクリーチャーをすべてタップする。
50円
相手を惑わすその力、大迷宮の名に相応しい。コンセプトなので3投。
ラビリンス能力によって、自軍全体に「離れない」という超強力なバフをかけてくれます。置換除去すら効かないので、封印以外のほぼ全ての除去手段を無力化してくれるのです。
バトル勝利時の展開能力も強力。このデッキのほとんどのクリーチャーにアクセスできるので、状況に応じて戦力を増強させていきましょう。
上2つの能力も強力ですが、このカードの真骨頂は3つ目の全タップ能力に隠されています。この迷宮を前にした相手は、
- 攻撃をしなければ自軍全てをタップさせられる
- しかし攻撃をすれば13000という高いパワーで殴り返し+更なる展開を許してしまう
- いやいやしかし……
という思考の沼に飲み込まれていくのです。ニチャニチャニコニコしながら苦しむ様を見守ってあげましょう。
「相手の盤面が空の内にこのカードを出撃させれば」もしくは「一度相手の盤面を掃除してしまえば」、即座に攻撃する手段を用意されない限り相手のクリーチャーを延々とタップし続けることができます。
召喚酔いのクリーチャーに向かって「このターン攻撃しませんでしたよね?」と言いがかりを付ける瞬間、ハチャメチャに楽しいので是非体験してみてください。
《星の導き 翔天》
【 NEOクリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー5500 / コスト6
■NEO進化:自分の光のクリーチャー1体の上に置いてもよい。(クリーチャーが下にあれば、これをNEO進化クリーチャーとして扱う)
■このクリーチャーをアンタップして、相手クリーチャーの攻撃先を、このクリーチャーまたは自分のタップしているクリーチャーに変更してもよい。
■相手のターンのはじめに、このクリーチャーがタップしていたら、光のコスト8以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンにタップして出してもよい。
50円
このデッキには無くてはならぬ、天翔け主役を導く巨星。コンセプトなので3投。
あんまりにも主役と相性が良すぎるこのカード、それもそのはず《大迷宮亀 ワンダー・タートル》《緑知銀 サモハン》と同期のRP01出身クリーチャー。
ここまで綺麗に導線が引かれているのなら、活かさない手は無いでしょう。逆張りオタクなのでデザイナーズコンボを綺麗になぞるのは正直敗北感あるんですけども
進化するもしないも思うがままのNEOクリーチャーであるおかげで、
- ラビリンス能力の発動を狙い、進化させてシールド枚数に差を付けつつタップする→相手ターンのはじめに踏み倒し
- 《エメスレム・ルミナリエ》を踏み倒すため、進化せず盤面の頭数を増やす→《エメスレム・ルミナリエ》の詠唱コストでタップされ、更に相手ターンのはじめに踏み倒し
という2パターンの戦略を召喚時に選択させてくれます。どちらもかなり強力です。
2つ目の能力、メタリカ特有のいわゆる「攻撃曲げ」も《大迷宮亀 ワンダー・タートル》と相性抜群。
自身の能力で展開した《大迷宮亀 ワンダー・タートル》のバトル勝利時効果の発動を、即座に狙っていけます。「攻撃しなかったら全員タップされる、しかし攻撃しても……」という嫌~な状況を相手に押し付けてあげましょう。
《緑知銀 サモハン》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー5000 / コスト5
■自分のクリーチャーを相手が選ぶ時、自分の他のクリーチャーは選べない。(ただし、自分の他のクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)
■相手がこのクリーチャーを選んだ時、カードを2枚引いてもよい。
50円
この春《大迷宮亀 ワンダー・タートル》から射出したい男No.1。3投。
築き上げた盤面を、まとめてアンタッチャブルに染め上げてくれます。このデッキの最終目標は、彼のバフを乗せたクリーチャー達による総攻撃を行うことです。
1人では自分自身を守ることができないので、余裕があれば2人並べて何者にも選択できない軍団を形成したいところ。無理に狙わなくても問題ありませんが、より確実な勝利に近づけることでしょう。
オマケに付いてる選ばれた時の2ドローもありがたい能力。少しでも多く相手に嫌そうな顔をさせたい手札を稼ぎたいこのデッキにフィットしています。
打点や防御面に不安がある場合は、《正義の煌き シーディアス》に入れ替えるのも手ですね。ラビリンス能力持ちが増えるので、よりニチャニチャできる相手を術中にはめる感覚に浸れること請け合い。
《煌龍 サッヴァーク》
【 クリーチャー 】
種族 マスター・ドラゴン / メタリカ / 文明 光 / パワー11000 / コスト7
■ドラゴン・W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする。各ブレイクの前に、自分の山札の上から1枚目を、裏向きのまま新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置くか、表向きにして自分のシールド1つの上に置く)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにある相手のカードを1枚選び、表向きにして持ち主のシールド1つの上に置く。
■自分のクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりにいずれかのシールドゾーンにある表向きのカードを1枚選び、持ち主の墓地に置いてもよい。
540円
言わずと知れた煌きの龍、今回はメタリカとして運用。強力なカードながら、急に値上がりした《奇石 マクーロ》の尻拭い枠と予算の都合で1枚採用。
このデッキでは貴重な確定除去と能動的なシールド追加を一手に担うクリーチャー。プレイするだけで盤面を守りつつ、次ターン以降のラビリンス発動に大きく貢献してくれます。
キーカードを引ききれなくても、雑にシールド差を付けながらガツガツ殴っていくだけで人の命は奪えてしまいがち。リソース確保が難しそうな試合は、早々に割り切ってシールドを割り切りましょう。
《龍装者 バーナイン》のおかげで、理想的な動きをすると山札が結構な速度で削れていくこのデッキ。ドラゴン・W・ブレイカーが強制能力であることだけはご注意を。
初動カード
《一番隊 クリスタ》《Re:奪取 アクロアイト》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー2000 / コスト2
■自分のメタリカを召喚するコストを1少なくする。ただしコストは0以下にならない。
50円
【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ / レクスターズ / 文明 光 / パワー1000 / コスト2
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■各ターン、自分の光のクリーチャー1体目の召喚コストを1少なくしてもよい。ただし、コスト0以下にはならない。
75円
説明不要の切り込み隊長。各4投。
基本的には《一番隊 クリスタ》を優先してプレイしていきましょう。相手の手札から除去札が透けて見えたり、そもそも《一番隊 クリスタ》を引けなかった場合に《Re:奪取 アクロアイト》をプレイするようなイメージです。
「メタリカ主体のデッキなんだし《Re:奪取 アクロアイト》まで積まなくて良くない?」という声が聞こえてきそうですね。正直私もデッキ組み始めたあたりではそう思っていたのですが。
何としてでも次に紹介するクリーチャーを最速でプレイしたい……というか最速でプレイできるかどうかであまりにもゲームメイクのしやすさに差が生じたので、多少無理をしてでも搭載した次第です。
《龍装者 バーナイン》
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / メタリカ / 文明 光 / パワー2500 / コスト4
■このクリーチャーまたは自分の他のメタリカがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引いてもよい。
50円
超々優良リソース源。気合で引こう。4投。
3~4ターン目にプレイできれば天国、できなければ地獄なデッキのメインエンジン。余程の事情が無ければ、1~2体目はとりあえず引き次第場に出しましょう。
小型クリーチャーの大量展開から、各種踏み倒しカード+踏み倒し先の準備まで。このデッキは手札の量と質、どちらも欠かすことができません。
手札に引き込めなかった場合は、《奇石マクーロ》で拾いに行きましょう。清い心で祈れば通じます。デッキコンセプトそのものが清くないのでダメそう
何とかプレイできたら、《音奏 シャンタン》などのGR召喚能力持ちを活かしてリソース回復と展開を並行して進められるとGood。
メタリカのリソース確保手段と言えば、な《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》を採用していないのは、「【メタリカサザン】でよくね?」というおもんなド正論パンチに対するリスクヘッジのためです。
そもそも格安【白単サザン】は第4回で成果発表済ですしね。大人の事情。
《奇石マクーロ》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー1000 / コスト3
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を見る。その中からメタリカを1体または呪文を1枚、相手に見せてから手札に加えてもよい。残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
250円
痒いところに手を届かせる孫の手ライクな1枚。3投。
序盤は《一番隊 クリスタ》や《龍装者 バーナイン》のような基盤になるクリーチャーを、中~終盤は各種踏み倒し手段や踏み倒し先を探しに行けるフレキシブルなカードです。
場に出した段階で仕事を終えているので、気軽に《星の導き 翔天》の下敷きにしたり《エメスレム・ルミナリエ》のコストにしたりできるのも良いですね。
本当は4枚搭載したいところですが、予算の都合で泣く泣く1枚リストラに。なんで執筆開始時点から一週間で140円も値上がったんですか 僕が何をしたって言うんですか
展開補助カード
《音奏 シャンタン》《音奏 アサラト》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / ワンダフォース / 文明 光 / パワー2000 / コスト2
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の他の光のクリーチャーを1体、タップしてもよい。そうしたら、GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)
50円
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / ワンダフォース / 文明 光 / パワー2000+ / コスト3
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)
■バトルゾーンに自分のGRクリーチャーが3体以上あれば、このクリーチャーのパワーは+4000され、「W・ブレイカー」を得、このクリーチャーの攻撃できない効果はすべて無効になる。(ただし、召喚酔いは無効にならない)
50円
1枚で2体クリーチャーを展開できるお得なカード。それぞれ3投と2投。
《龍装者 バーナイン》のドローを倍にしたり、《エメスレム・ルミナリエ》の踏み倒しコストを一足飛びに満たせるバリューの高さは魅力的です。
それぞれの採用枚数はお好みで。個人的には早々に《エメスレム・ルミナリエ》の準備を整えつつ、1コスト軽い《エナジー・ライト》にもなり得る前者を多めに積むのがオススメです。
《レク・シディア》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / レクスターズ / 文明 光 / パワー3000 / コスト2
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■相手のクリーチャーは、出たターン攻撃できない。
150円
ルールブック(王来MAX版)。予算の都合で3投。
かの悪名高き《全能ゼンノー》と同様の攻撃制限能力を持つクリーチャー。速攻戦略・マッハファイターにすこぶる弱いこのデッキの延命力・盤面維持力を一気に高めてくれます。
《大迷宮亀 ワンダー・タートル》との相性は抜群。即攻撃できる能力全てを咎められるので、全タップ能力の発動が狙いやすくなること間違い無しです。
《エメスレム・ルミナリエ》
【 呪文】
文明 光 / コスト7
■コストを支払うかわりに、自分の光のクリーチャーを4体タップして、この呪文を唱えてもよい。
■コスト8以下のメタリカを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。その後、それをタップしてもよい。
50円
大いなる亀やゴーレムや龍を呼び出すための儀式。3投。
序盤にこのカードを引けたら多面展開を、《星の導き 翔天》を引けたら軽減持ちクリーチャーの展開を目指してプランを組み立てていきましょう。
踏み倒したいのは主にこの3体。
ラビリンス発動時には多くの踏み倒しメタをすり抜けられる《大迷宮亀 ワンダー・タートル》、更なる踏み倒しを狙える《星の導き 翔天》、雑に強いの代名詞《煌龍 サッヴァーク》。状況に合わせて選択していきましょう。
《「光速の星騎士」》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / レクスターズ / 文明 光 / パワー2500 / コスト4
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■自分のクリーチャーが出た時、相手クリーチャーを1体選び、タップする。
■自分のシールドゾーンにある光のコスト4以下のクリーチャーすべてに「S・トリガー」を与える。
50円
光り輝く陰なる主役。このデッキを単なるデザイナーズコンボの再現で終わらせまいと、テクい動きをジャンジャン量産してくれます。4投。
小型クリーチャーをトリガー化される能力と自分のクリーチャーが出る度にタップをバラ撒く能力は、多面展開とシールドの防御に大きく貢献してくれることでしょう。
序盤からガツガツことがわかりきっている【赤単】のような相手には、《龍装者 バーナイン》よりも優先して召喚した方が良かったりします。そういう手合いには盾からバーナイン出すくらいの気概で臨まないと厳しいとも言う
メインプランであるこの2体とは、特に凄まじい噛み合いを見せてくれます。
《星の導き 翔天》の踏み倒しは、相手ターンのはじめに実行されるもの。厳密には、
- 相手にターンが回ってくる
- アンタップフェイズ(相手)
- ターンのはじめの処理(相手)
- ターンのはじめの処理(自分)
- ターンはじめのドロー→メインステップ……
というターン開始時の流れにおける4.の段階で消化される処理なわけです。
これすなわち、《星の導き 翔天》の能力でクリーチャーを踏み倒したら、場の《「光速の星騎士」》の数だけ《Dの牢閣 メメント守神宮》のDスイッチ能力ライクに相手のクリーチャーを行動不能にできるということなんですね。すっごい。
《大迷宮亀 ワンダー・タートル》のおかげで、相手ターン中に更なる増援を呼び込むこともそう珍しくないはず。返しのターンの攻撃先の確保にも繋がるため、相当な時間相手の攻撃の手を止めてくれることでしょう。
GRクリーチャー
カード解説の〆に、サンプルレシピで採用しているGRクリーチャーたちをまとめてサラリとご紹介。
《龍装者 バーナイン》や《エメスレム・ルミナリエ》との相性から、基本的には12枚全てを「光のメタリカ」にするのが望ましいでしょう。
換言すれば、「光のメタリカ」でさえあればそこまで大きな差異はありません。サブプラン足り得る《ギラミリオン・ギラクシー》だけちょっと優先度高めですが。
デッキの回し方
①大迷宮の基礎作り!何はなくともバーナイン
まずは《一番隊 クリスタ》か《Re:奪取 アクロアイト》を召喚して、後続のための道を舗装してあげましょう。3ターン目までには何とか場に置いておきたいところです。
3~4ターン目には《龍装者 バーナイン》を召喚して、リソースの安定供給を狙いましょう。手札消費の激しいこのデッキでは、余程のことが無い限り毎試合プレイすることになるでしょう。
相手が露骨に除去札を抱えていそうな時、地盤を固めている暇すらなさそうなデッキとの勝負の時は《「光速の星騎士」》を先にプレイするのもアリですね。
②Let's 竣工!大迷宮を呼び起こせ
4~5ターン目からが本番!《星の導き 翔天》か《エメスレム・ルミナリエ》を用意して、大型クリーチャーの踏み倒しを狙っていきましょう。
理想的なのは《星の導き 翔天》からの《大迷宮亀 ワンダー・タートル》踏み倒し。ですが即座に盤面に干渉したい場合やシールドの枚数が不安な場合は、先に《煌龍 サッヴァーク》を置いておくのも手です。
③クライマックス!不可触の軍勢で幕引きを
ひとしきり相手を弄んだら強固な盤面を築き上げたら、相手がビッグアクションを起こす前に数の暴力で攻め込みましょう。
自軍をアンタッチャブル化させる《緑知銀 サモハン》はなるべくプレイしておきたいですね。ここまで順調にゲームを進められているなら、アクセスはそう難しくないはず。
余裕があれば、カチコチをかけるターンに《大迷宮亀 ワンダー・タートル》のラビリンス能力を発動させたり2枚目の《緑知銀 サモハン》をプレイできるとより盤石。
もしGRゾーンから《ギラミリオン・ギラクシー》を呼び出せているなら、打点は十分すぎるほど生み出せることでしょう。
デッキの改造案:パワカキズナミライマシマシ
ここからは、コンセプトはそのままにコスト(金額)制限を緩和したデッキの改造案・採用カードについてざっくり解説していきます。
《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》《正義の煌き オーリリア》
【 ツインパクトカード 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー2000 / コスト2
■相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを相手がバトルゾーンに出した時、相手はそれを自身の山札の一番下に置く。
【呪文】
カード名:ジャミング・チャフ
文明:光
コスト:5マナ
■次の自分のターンのはじめまで、相手は呪文を唱えられない。
■カードを1枚引く。
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー4500 / コスト4
■このクリーチャーをアンタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーまたは自分のタップしているクリーチャーに変更してもよい。
■ラビリンス:自分のシールドの数が相手より多ければ、相手はコスト5以下の呪文を唱えられない。
まずは予算の関係で投入できなかった軽量メタリカのご紹介。
《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》は言わずと知れた優良メタリカ。
とりあえずプレイするだけで人類の半数が渋い顔をする上面と、とりあえずプレイするだけで人類のもう半数が渋い顔をする下面のマリアージュをお楽しみいただけます。
おそらくラビリンスというキーワードを一番世に浸透させたであろう《正義の煌き オーリリア》も強力無比。呪文ロックはもちろん、このコンセプトなら普段はスルーされがちな攻撃曲げ能力も活かせます。
《ナゾの光 リリアング》《記憶の紡ぎ 重音》
続いては優秀なキズナ持ちのご紹介。
……後者はともかく前者をキズナ持ちクリーチャーとして見ている人はどれくらいいるのでしょうか。
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / スペシャルズ / 文明 光 / パワー2000 / コスト2
■キズナ(このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャー1体のP能力を使う) P光のコスト3以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。
■エスケープ(このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分のシールドを1つ手札に加えてもよい。ただし、その「S・トリガー」は使えない)
《ナゾの光 リリアング》は現在も一線級で輝くスーパーメタリカ。キズナ能力による呪文詠唱、(ラビリンス戦略とは若干アンチシナジーなものの)エスケープによる場持ちの良さはシンプルに便利です。
デッキに搭載する際には、《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》や《ジャスト・ラビリンス》をお供にしてあげると良さそうですね。
【 NEOクリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / メタリカ / 文明 光 / パワー4000 / コスト4
■NEO進化:自分の光のクリーチャー1体の上に置いてもよい。(クリーチャーが下にあれば、これをNEO進化クリーチャーとして扱う)
■キズナプラス(このクリーチャーが攻撃する時、その下にあるカードを1枚、自分の墓地に置いてもよい。そうしたら、このクリーチャーと自分の他のクリーチャー1体の oP 能力を使う)
■oP カードを1枚引く。その後、コスト5以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
《記憶の紡ぎ 重音》は、枯れがちなリソースを確保しつつ呪文を踏み倒せるナイスカード。後続の《ナゾの光 リリアング》を更に強力にしてくれます。
展開と防御を兼ねる《ジャスティス・フォース》は、踏み倒す呪文として中々魅力的です。《エメスレム・ルミナリエ》のかわりに《ジャスティ・ルミナリエ》を採用するのもアリですね。
《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》
【ツインパクトカード 】
種族 エンジェル・コマンド・ドラゴン / ドレミ団 / 革命軍 / 文明 光/水 / パワー7000 / コスト7
■革命チェンジ:光または水のドラゴン(自分の光または水のドラゴンが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、次の相手のターンの終わりまで、相手は呪文を唱えられない。
【呪文】
カード名:「未来から来る、だからミラクル」
文明:光/水
コスト:6マナ
■カードを3枚引く。その後、コスト5以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
《龍装者 バーナイン》《記憶の紡ぎ 重音》が革命チェンジ条件を満たしているので、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》の採用もアリです。バーナインからチェンジできて良いはずないだろ ふざけてんのか
ラビリンス発動のために渋々シールドに突撃しなければならない状況でも、呪文ロック能力のおかげである程度リスクを回避できます。
呪文面も中々優秀。大量ドローが《ジャスティ・ルミナリエ》と上手く噛み合ってくれますね。こっちはすき こっちだけはすき
併せて採用するとお得そうな光/水文明のカードは、《審絆の鎮り 新蓮/ジャスティス・シェイパー》や《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》あたりでしょうか。
おわりに
という訳で、【翔天ワンダー・ラビリンス】の紹介でした。
コントロールしぐさのトロの部分を長く味わえる、楽しいデッキに仕上がったと思います。少なくとも私はめちゃくちゃ笑顔で回しています。
実は今回、デッキ作りにあたってインターネット・フレンズが授けてくれた助言を大いに参考にしたのですが。
ラビリンスというホーリー・フィールドのほぼ下位互換な生まれながらに悲しみを背負ったテーマに初めて触れ、第13回成果発表にて北白河さんが提唱した『「公式がプッシュ失敗したギミックで50円×40枚の2000円デッキを組んで、残ったお金でまともなカードを足して介護する」がこの企画の最適解という説』が補強されていくのをしみじみと感じています。
おもしろ・テーマを布教してくれたフレンズに感謝をササゲつつ、成果発表を終えようと思います。皆も探そうおもしろ・テーマ。
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
超絶かっこいいオウ禍武斗アイコンの超絶知らん人からリプライが飛んでくるかも知れません。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。
次回の更新をお楽しみに!