目次
1.轟破天序幕語
こんにち破天九語。は？初めましての方は初めまして。そうでない方は、再びのご観覧誠にありがとうございます。村民まんじゅうと申します。
第3回トレカライターコロシアムにて記事を投稿した所、予想していた以上の大きな反響に1人めちゃくちゃ喜び小躍りしてました。｢このカードを組み合わせると楽しそうじゃないか｣｢すこ｣｢こんなデッキ使ってます｣｢すこヤバ｣等の温かいコメントを頂戴したり、先日行われたGP9thで偶然記事読者の方とお会いした際に1万円オリパ(GP会場で販売されていたもの)をプレゼントしてもらったり(かんきつさん、その節は本当にありがとうございました！)…。 好きな事を好きなように発信したものが評価されるというのは大変ありがたいことです。ガチまとめに記事を投稿したおかげで生活に張りが出ました！(社会人 男性)
皆様からの応援を胸に、このデッキビルダーコンテスト、駆け抜けていく所存です。コンテストを通してフィーチャーしていくカードはもちろん…
《キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語》！
皆様のトレカライフ、願わくば轟破天ライフを豊かにする記事を書けるよう、邁進して参ります。
※読む分に支障はありませんが、以前ガチまとめに投稿した記事(https://gachi-matome.com/p-dm-3twc-8/)をお読みいただいてからの方がより楽しめるかも知れません。またこの記事に登場するデッキは、2020/1/1施行の殿堂レギュレーションが発表される前に出来上がった物です。オチが見えるね。
2.冥府の轟破天 BAKUOOON・ゾルゲ・ミステリー
《BAKUOOON・ミッツァイル》。競技シーンを一色に塗り替えた悪名高きこのカードと轟破天の相性の良さは、前回の記事でもご紹介した通り。
- クリーチャー以外の火のマナを残しておけば、自身の軽減効果によって轟破天後にも1マナあれば召喚可能で
- 召喚時に好きな数自軍を破壊出来るため破壊時効果(以下pig)を任意で発動できて
- GR召喚による再展開で過剰打点を形成できて
- 轟破天経由で出したとしてもSA付与の常在効果で最低限味方をサポートできる
ここまで轟破天と噛み合うカードはそうそう現れない事でしょう。1枚でできるアクションが余りにも多すぎる…。 ｢超神星 ペテルギウス・轟破天・ミッツァイル｣を完成させた私は、このカードと轟破天を組み合わせる事で実現出来る新たなコンボを探すことにしました。
日課のDMYouTube動画巡りをしながらネタを探していた所、とある動画でこちらのクリーチャーが紹介されていました。(がぶりあえすけーさん、この度は動画掲載快諾いただき誠にありがとうございます！)
《偽りの悪魔神 バロム・ミステリー》。光文明の進化デーモンコマンドで、自身を含むデーモンコマンドがバトルに勝った際、1ドローと手札のデーモンコマンド踏み倒しを任意で行うことができます。面白い効果してるなーと思いながら動画を見ていると、続けてこんなカードの紹介が…。
《偽りの名 ゾルゲ》。自身および自分のクリーチャーが場に出た時、そのクリーチャーと他のクリーチャーをバトルさせる能力を持っています。一時はループデッキの核として、環境で猛威を奮ったとか。
ゾルゲとミステリー、この2体が並んだ状態から軽量クリーチャーを1体展開することで、ミステリーのデーモンコマンド踏み倒し能力を相手の場に関係なく発動させることができる…。これは何か悪さができそうな気配。
轟破天を使えばこの2体を並べる事は容易…であれば轟破天使用後にクリーチャーを1体着地させさえすれば、ゾルゲの効果から連鎖してミステリーの踏み倒し能力を起動させられそうです。このコンボの発火点、ミッツァイルこそ適役でしょう。
轟破天後に1マナで召喚するとすれば、ミッツァイル+GRクリーチャー4体+αが一度に着地することになりますね。1マナでできるワンアクションで、ゾルゲの効果ストックを5回も貯めることができるわけです。オリカか？
踏み倒しコンボを成立させたは良いとして、問題は肝心の踏み倒し先。先の動画でも触れられていましたが、高コストな非進化デーモンコマンドの中にはあまり魅力的なクリーチャーがいない様子。もう少し低いコストで良いクリーチャーはいないものか…。
頑丈そうな体をしてるのでジャガーかも知れない
《冥府の覇者ガジラビュート》…cipで盾焼却できるデーモンコマンド…？
1コスミッツァイル召喚によるゾルゲストック5(+n)回分の盾焼却+ミステリーの攻撃=勝ち
♪〜(ドラマ｢ガリレオ｣のあの曲)
なんと美しい勝利への方程式でしょうか(熱い自画自賛)。こんなコンボをキメた日には対戦相手も｢実に面白い｣と祝福してくれることでしょう。これが新たなミッツァイル轟破天、｢冥府の轟破天 BAKUOOON・ゾルゲ・ミステリー｣です！
- ①ミステリーとその進化元、ゾルゲ、ガジラビュートorガビュート×1(手札にあってもOK)、適当なクリーチャー×4、(可能なら《世紀末ゼンアク》、)火の呪文×1を含む11マナをチャージし、手札にミッツァイルと轟破天を用意する
- ②火の呪文マナを残して10マナで轟破天詠唱、ミステリーとゾルゲ、適当なクリーチャー4体(とゼンアク)を着地させる
- ③ミッツァイルの召喚宣言を行い、適当なクリーチャー4体を破壊して1マナでミッツァイルを召喚しつつ、GRクリーチャーを4体展開する(ここでゾルゲのバトル効果が5回分ストック)
- ④ゾルゲのバトル効果を1回解決、ミステリーを自分のクリーチャーとバトル&勝利させる
- ⑤ミステリーがバトルに勝った事でミステリーの踏み倒し効果誘発、手札からガジラビュートorガビュートを出して相手の盾を焼却する(ここでゾルゲの効果ストックも1回増えます)
- ⑥④~⑤を相手の盾が尽きるまで繰り返す
- ⑦余ったゾルゲストックでなるべく盤面を処理しつつ、ミッツァイルによりSA付与された自軍でダイレクトアタック
ゼンアクの持っているような｢自分のクリーチャーが破壊される時、かわりに手札に戻す｣効果(いわゆるモヤシ効果)を味方に付与することができれば、盾焼き用のクリーチャーはコンボ開始時に1体でも手札にいれば盾焼きループに入る事ができます(⑤で出たガジラビュートorガビュートをミステリーとバトルさせればOK)。盾焼きクリーチャーを5体分綺麗に手札から並べられれば美しいのですが、手札の要求値が訳の分からないことになるので泣く泣く妥協。
月曜9時のゴールデンタイムに出しても恥ずかしくないコンボを組んだ私は、更なるミッツァイルの可能性を引き出すべく研究を進めていきます…。
3.真実の轟破天 BAKUOOON・メイ様・スパゲッティーノ
現代兵器の力をもってシールド全焼却からのダイレクトアタック、という実質的なエクストラウィンを達成した私は、続いて本質的な(？)エクストラウィンを成立させる事を目標に据えました。
轟破天を絡ませたエクストラウィンと言えば、《水上第九院 シャコガイル》や《無限銀河 ジ・エンド・オブ・ユニバース》によるものがメジャー所でしょう。どちらもcipを無視してクリーチャーを大量展開できる轟破天との噛み合いは凄まじいものです。
しかし今回目指すべきは、あくまでもミッツァイルを活かした構築。この2枚はわざわざミッツァイルを絡ませなくても完結するタイプの強さを持っています。という訳で今回選ばれたエクストラウィン効果持ちのクリーチャーは…
《お目覚めメイ様》。バトルゾーンに自分のドリームメイトが7体以上いる状態で相手プレイヤーを攻撃してブロックされなければその瞬間に勝利をもたらしてくれる、ドリームメイトのお姫様です。かわいい。すき。
轟破天の力でドリームメイトを並べつつ、ミッツァイルのSA付与ですぐにエクストラウィンを狙いに行けるので、とりあえず相性は良さそうです。…しかしここで問題点が2つ。
第1に、ドリームメイトを7体マナに置かなければならないという点。轟破天に安定してアクセスするためにはドリームメイトにあまりデッキの枠を割けず、条件達成のためにドリームメイトを増やせばマナブーストが不安定になってくるというジレンマ。
第2に、SAを付与させるだけならミッツァイル以外にも適役は沢山いるという点。特に《永遠のリュウセイ・カイザー》は、轟破天と絡ませればメイ様の天敵となるブロッカーもタップインさせられるので、ミッツァイルより余程相性が良いように見えます。
この2つの問題を解決しない事には、メイ様に相応しい舞台を用意するのは困難でしょう。デッキに入れるドリームメイトの数を最低限に抑えつつ、かつミッツァイルでなければできないコンボを成立させ得るカードなんて…
真実の名ほんとにそれでいいの？
《真実の名 ナッツ・スパゲッティーノ》。ふざけた特徴的な名前の彼ですが、このデッキの核足り得る最重要カードでした。効果を見てみましょう。
□このクリーチャーが破壊された時、自分の山札を見る。その中から好きな枚数の進化ではないクリーチャーを、コストの合計が6以下になるように選び、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
なんとも言えないこの効果、このデッキにおいては発動させればほぼ確実にメイ様のエクストラウィン条件を達成出来る魔法と化すのです。
メイ様で勝利する為には盤面に7体のドリームメイトが必要となります。轟破天1枚だけでこの条件を達成するには、轟破天詠唱時に7枚はマナにドリームメイトを落としておかなければなりません。指定は種族だけとは言え、これはかなり厳しい条件と言えます。これを解決してくれるのがスパゲッティーノの効果なのです。
この効果、呼び出すクリーチャーのコスト合計には上限がありますが、呼び出すクリーチャーの数には制限がありません。つまりデッキに1マナのドリームメイトを多く投入すれば、轟破天詠唱時にマナに7体のドリームメイトが揃っていなくても、彼を破壊するだけで山札から最大6体までドリームメイトを引っ張り出すことが出来るのです。
轟破天詠唱後にスパゲッティーノを破壊すればいい…。もうお分かりでしょう。ここでミッツァイルの自軍破壊効果が活きてきます。彼と組み合わせることで、ミッツァイルはこのデッキにおいて｢SA付与｣と｢ドリームメイト大量展開｣を実質的に1コストでもたらしてくれる、代用の効かないスーパーカードとなってしまいました。
これで舞台は整いました。｢真実の轟破天 BAKUOOON・メイ様・スパゲッティーノ｣の完成です！
- ①メイ様、メイ様含むできるだけ多くのドリームメイト、スパゲッティーノ、適当なクリーチャー×3、(《卍 ギ･ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》、)火の呪文×1を含む11マナをチャージし、手札にミッツァイルと轟破天を用意する
- ②火の呪文マナを残して10マナで轟破天詠唱、メイ様と適当なクリーチャー4体(とギルーギリン)を着地させる
- ③ミッツァイルの召喚宣言を行い、スパゲッティーノと適当なクリーチャー3体を破壊して1マナでミッツァイルを召喚する
- ④スパゲッティーノの破壊時効果を解決、場に7体以上のドリームメイトが揃うように山札からメイ様orガンバレットを場に出す
- ⑤SA(とアンブロッカブル)を付与されたメイ様で相手を攻撃時、その能力でエクストラウィン
SA付与、ドリームメイト大量展開としっかりお膳立てをしても、ブロックされてしまうと機嫌を損ねてしまうメイ様の為に、《卍 ギ･ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》をご用意。自軍全てにアンブロッカブルを付与することで、確実な勝利を約束してくれます。水文明がデッキに入ってきたので、優秀なサーチ&ブーストカードもあまり違和感なく積めるようになりました。
4.轟破天幕間語
早くも3つ目のミッツァイル轟破天が完成してしまいました。やはりこれは金の鉱脈…！いくらでもデッキが作れてしまうのでは！？
ですよね。
超天編第2弾環境頃から真面目に轟破天でCS(チャンピオンシップの略。店舗大会より競技性の高いもののこと。限定プロモとか貰える。)に参加していた身としては、3~4ターン目に逆転の芽を摘みつつゲームを終わらせる力のあるカードに制限がかからないわけが無いとは思っていました。｢ミッツァイル・マスターズ｣と揶揄される程に当時最適解とされていた活躍っぷりは、正直一発プレ殿でも驚かないレベルでした。轟破天自体が競技シーン的に不真面目であるという声には耳を塞がせていただく所存
マナにカードを置くだけでゲームが終わっていた超速攻環境が終わるのは、1プレイヤー、1ビッグマナデッキ使いとして大変に喜ばしい事です。終わんなかったけどな！しかしお気に入りのおもちゃを取り上げられた1デッキビルダーとしては悲しい事この上ない…。今まで組んだミッツァイル轟破天もほとんど使えぬままストレージに押し込むしかないのでしょうか…。
否。断じて否。ミッツァイル轟破天、紙束にしてしまうのはあまりに勿体無い。
デュエル・マスターズには古来より、｢リペア｣という概念が存在します。デッキの主要なパーツが殿堂入り/プレミアム殿堂入りした際に、それらカードの代替となる別のカードないしゲームプランを再設定するという意味合いの言葉です。
このデッキ達をリペアしてこそ、真にデッキビルダーを名乗れようと言うもの。であればこのページで紹介した3種のミッツァイル轟破天シリーズ、全てフィニッシュ手段を変えずにリペアしてみせましょう…！
次回 九十九語であそぼ 〜兵器なき世界へ〜
