目次
はじめに
皆さま初めまして、私はドリルフィールドという者です。
普段、遊戯王は身内で対戦したり、友人のデュエル動画に参加したり、オフ会等の、交流会の場でデュエルをすることで、楽しんでいます。
プレイ環境は「ファンデッキ」や「カジュアル」等の、不定の呼び名で表現される環境(以下カジュアル環境)で、コンボ開発、カード研究を基盤として、ロマンを求めたり、敢えてパワーの低いカードを強く使おうと挑戦してみたり、イラストや名前で使うカードを決めたり、オリジナルの戦法で強さを目指したり、そんなノリでデッキを構築し、デュエルをするのが生き甲斐。
そして、私はこの環境において、史上最もデッキ構築が上手い個人でもあります。
今「何を言っているんだ」と思った人、それは正常な反応です。
「~さんの方が上手いに決まっている」と思った人はもう一声、欲しいです。
「私の方が上手い!」と思った方、貴方は素晴らしい。
オリジナルデッキを組むという事
デッキを組むのが上手いって?
自分で言っておいてなんなのですが、そもそも、カジュアル環境においてデッキを組むのが上手いというのはどういうことなのでしょう?
大会などの競技シーンで使われるデッキを組むのが上手いという事は(勿論プレイング等も踏まえてですが)勝率や結果という数字で表されるもので、皆さんも想像に難くないと思います。
しかし、敢えて扱いの難しいカードを手に取ってデッキを組もうとする人々もたくさんいるカジュアルという環境、当然、前提としてみんな勝利を目指しているものの、ただ純粋に勝利のみを目指せば、その達成はそこまでの難しさではないかもしれません。
勿論この環境においてもデッキの強さは大きな評価基準の一つ、しかしそれと比較してもより多くのデュエリストの関心を集めるのはやはり「コンボの面白さ」と言えるでしょうか。
つまり、この環境では多くのプレイヤーが獏良の様に「オレ様にも気に入る勝ち方と気に入らねえ勝ち方があんだよ…‼」と考えているわけです。
そんな環境内でのデッキを作るのが上手い宣言とは?
それは「自分の気に入る勝ち方をよく知り、それを達成するデッキ構築能力を持ち合わせている」という事実に裏打ちされたものです。
「史上最も」と力強い言葉を使いましたが、それが出来ているならば、貴方も同じ宣言をするべきだと私は考えます。
「~さんの方が上手い」と言えるなら、貴方は他人のデュエルをよく観察できていると思うし
「私の方が上手い」言うならば、貴方は貴方自身の事をとてもよく理解できているのだなと思います。
何故ならば…
デッキを作ることは絵を描くことに似ている
これは完全なる偏見なわけで、どうか気を悪くしないで欲しいのですけれど、遊戯王を嗜む人たちは、アニメ、漫画、ゲームといった、いわゆる「オタク文化」も同時に好んでいる場合が多いと考えています。
そして、偏見に偏見を重ねるのですが、そういった趣味持っている人々は総じて、絵を描ける人に並々ならぬ憧れを抱いているのでは、と、考えているのです。
絵描きだけではなく、音楽家や、造形化の様な、アーティスト、自分の想像を表現する能力に長けた人たちのことを。
もちろん私もその一人ではあるわけですが、さらに私は彼らと同様に、多くの友人のデュエリストを尊敬し、そして同様に、私自身も誇ることができます。
何故なら、デッキを創るのが上手いのですから。
デッキを創るということは貴方にとっての遊戯王の歴史、経験、人生を表現するということです。
そして、貴方が遊戯王の何に魅力を感じているのか。
《青眼の白龍》がかっこいいと思ったからデッキを組んだ。霊使いに萌えるからデッキにした。《連続魔法》みたいな扱いの難しいカードをかっこよく使いこなしたい。《もけもけ》をなんとか実戦級に使えないか。《ヤジロベーダー》を使ったデュエルは楽しそうだ。《魔晶洞》、使ったら嫌われるかな、入れるか悩む。電池メンを使うとすぐワンキルになっちゃうな、どう使えば面白いデュエルになるだろう?このデッキ、何かが足りないな、友人にアドバイスをもらうか。このコンボの初動に使える動き、誰かTwitterで教えてくれないかな?制限改定で崩れかかったデッキだけど、気に入ってるからなんとかしたい!あの人のあのデッキとのデュエル、すごく印象に残ってる。忘れることはないだろう。「この瞬間のためにミラーフォースを入れてて良かった!」このカードはあいつに貰ったカードだから抜きたくない。ドローによって、未来が掴めるからやめられないんだ。共にデュエルをする仲間を思ったことか、自分自身の目標のためか、それとも世界に向けてどこかの誰かに発信する内容のためか。そうやって貴方がたくさん考えて、悩んで、貴方の人生を豊かにするためにデュエルをすることを楽しみとし、そのために貴方の周りの目くるめくものを表現したものがデッキなのです。
我らは表現者
アーティストが自分の人生を作品にぶつけるように、デッキを創る貴方もまた表現者だ。
それに挑戦する貴方、それを極めんとする貴方、それは紛れもなくアーティストだ。誇っていい。
貴方が握っているそのデッキは、貴方がこの世に生まれなければ、貴方の人生が遊戯王との関りを持たなければ、この世に生まれることはなかったものだ。
それはとても素晴らしい事なのです。
デッキを組もう。