はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
「カッコいい海外テーマのデッキが組んでみたい!」「いろんな召喚法を使ったデッキで戦いたい!」
今回はそんな方に向けた、海外産の複合召喚テーマ【GP(ゴールド・プライド)】デッキの解説記事です。
この記事では、ライフポイントを支払いながら展開していく【GP】デッキの特徴や展開例、相性の良いカードについて解説していきます。
目次
【GP】デッキレシピ
このデッキレシピで行える具体的な展開はこちら ▼
【GP】デッキの特徴
【GP】デッキとは?
【GP】は『WORLD PREMIERE PACK 2023』で収録された、海外先行のテーマです。
「ゴールド・プライド」と呼ばれる宇宙規模のグランプリレースを背景に、さまざまなレーサーやマシンが競い合うというのが、このテーマのストーリーとなっています。
メインデッキのモンスターは搭乗者であるレーサー、EXデッキのモンスターは彼らの駆るレースマシン、そして魔法・罠カードはレース内で巻き起こるイベントを表しています。
とくに魔法・罠カードは海外版だと「Start Your Engines!(レース開始時の掛け声)」や「The Crowd Goes Wild!(観客が盛り上がってる様子)」のようなカード名になっており、世界観がしっかり表現されています。
【GP】デッキの特徴
【GP】デッキの最大の特徴は、「自分のライフが相手よりも少ない」ことで発動したり、追加で効果を得られたりするカードが存在するという部分にあります。
例えばメインデッキの【GP】モンスターは、ライフ不利時に手札から自身を特殊召喚する共通効果を持っています。
これは自分と相手のライフの増減がレース状況における駆け引きとして表現されているらしく、レースでの抜きつ抜かれつの様相を反映したものとなっています。
またEXデッキの【GP】モンスターは自身の効果を発動したターンのエンドフェイズに、搭乗者であるメインデッキの【GP】モンスターに入れ替わる効果も持っています。
これによって各種モンスターの召喚・特殊召喚時の効果を誘発させたり、お互いのメインフェイズに再度融合召喚やS召喚を行ったりすることができます。
これらの効果は強制効果となっており、おそらく各種マシンの必殺技を用いた反動(デメリット)が表現されているのかなあと推察しています。
【GP】デッキの戦い方
【GP】デッキの核となるのは、テーマのエンジンとなる永続魔法《GP-ベター・ラック》です。
このカードさえ維持できれば、EXデッキの【GP】モンスターの強制効果であるバウンス効果で、毎ターンアドバンテージを稼ぐことができます。
そのため、序盤はこのカードにアクセスできるランク3のXモンスター《GP-チャリオット・キャリー号》の出力を目指していきます。
罠カードのサーチ効果を持つ《GP-キャプテン・キャリー》や、蘇生効果を持つ《GP-リオン》、サーチと展開が同時に行える《GP-ゴー・ワイルド》を活用して、フィールドに【GP】モンスターを展開していきましょう。
とくに《GP-ゴー・ワイルド》はサーチと展開だけでなく、自分のライフ調整にも使えるカードとして重宝することになるでしょう。
【GP】モンスターが展開できれば、あとは相手の動きに合わせて相手のターンに動いていきましょう。
《GP-RB》や《GP-リオン》は、相手メインフェイズにEXデッキのモンスターを呼び出す効果を持っています。
それらの効果を駆使して《GP-PB》やSモンスターを呼び出し、相手の展開を妨害しながら、こちらはモンスターを展開することができます。
《GP-キャプテン・キャリー》《GP-チャリオット・キャリー号》でアクセスできる【GP】魔法・罠カードも、さまざまなものがあります。
【GP】モンスターに耐性を与えることができる再セット効果持ちの《GP-ペダル・トゥ・メタル》や、相手モンスター除去と【GP】モンスターのリクルートが同時に行える《GP-スタート・エンジン》などは、特に活用する場面が多いでしょう。
これらの【GP】魔法・罠カードやさまざまな【GP】モンスターを駆使して、自分と相手のライフ差をうまく調整しつつ、テクニカルに戦っていくことを心がけましょう。
【GP】カードの解説
メインデッキの【GP】モンスター
《GP-キャプテン・キャリー》
【 効果モンスター 】
星 3 / 水 / 悪魔族 / 攻900 / 守1700
このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPが相手より少ない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「GP」罠カード1枚を手札に加える。
③:このカードが墓地へ送られた場合、EXデッキから特殊召喚された「GP」モンスター1体を対象として発動できる。
自分の墓地から「GP」カードを3枚まで除外し、対象のモンスターの攻撃力を除外したカードの数×500アップする。
出典:遊戯王公式データベース
レベル3・水属性・悪魔族の【GP】モンスターです。
①:自分のLPが相手より少ない場合に発動できる。
《GP-キャプテン・キャリー》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚する。
①の効果は【GP】モンスター共通の効果となっており、自分のライフが相手より少ない場合に手札から特殊召喚することができます。
【GP】デッキはライフの減っていない序盤こそ展開にすこし苦労するものの、この効果の存在によって中盤以降は非常に高い展開力を誇っています。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
《GP-キャプテン・キャリー》の②の効果
デッキから「GP」罠カード1枚を手札に加える。
②の効果は、自身の召喚・特殊召喚成功時にデッキから【GP】罠カードを手札に加えるというものです。
とくに後述する《GP-スタート・エンジン》は、相手の展開を妨害しながら【GP】モンスターを展開できる、非常に優秀な通常罠カードとなっており、有力なサーチ候補となってきます。
後述する《GP-リオン》や《GP-RB》は、相手のメインフェイズに融合・S召喚する効果を持っています。
もし初手にこのカードしか動けるものがなかったとしても、《GP-スタート・エンジン》をサーチして相手ターンに妨害しながら展開することで、最低限の役割を果たすことができます。
《GP-リオン》
【 効果モンスター 】
星 3 / 風 / 戦士族 / 攻1500 / 守1200
このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPが相手より少ない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合、戦士族以外の自分の墓地の「GP」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「GP」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
③:相手メインフェイズに発動できる。
自分フィールドの「GP」モンスターのみを素材としてS召喚を行う。
出典:遊戯王公式データベース
レベル3・風属性・戦士族の【GP】モンスターです。
①:自分のLPが相手より少ない場合に発動できる。
《GP-リオン》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合、戦士族以外の自分の墓地の「GP」モンスター1体を対象として発動できる。
《GP-リオン》の②の効果
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「GP」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
①は共通効果である特殊召喚効果、②の固有効果は【GP】モンスターを蘇生する効果となっています。
この蘇生効果が非常に優秀で、召喚・特殊召喚に反応できるので自分・相手ターンでも活用する手段が多く、完全蘇生なので蘇生した【GP】モンスターの効果を利用することが可能となっています。
ただし、この効果を発動するとターン終了時まで【GP】モンスターしか出せなくなってしまうので、汎用モンスターなどを展開したい場合は効果発動の順序に気を付けて立ち回るように心がけておきましょう。
③:相手メインフェイズに発動できる。
《GP-リオン》の③の効果
自分フィールドの「GP」モンスターのみを素材としてS召喚を行う。
③の効果は相手メインフェイズに発動できる、【GP】モンスターを用いたS召喚効果です。
自身の入れ替え先である《GP-スター・リオン》はもちろん、テーマ外のSモンスターも呼び出すことができるので、うまく使えばかなり器用に立ち回ることも可能となります。
ただし②の効果の蘇生を使っている場合は、《GP-スター・リオン》しか呼び出せるものがないので、そこも踏まえたうえで効果発動の順序を考えるようにしておきましょう。
《GP-RB》
【 効果モンスター 】
星 5 / 地 / サイキック族 / 攻1800 / 守1600
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPが相手より少ない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、「GP」融合モンスター1体を融合召喚する。
出典:遊戯王公式データベース
レベル5・地属性・サイキック族の【GP】モンスターです。
①:自分のLPが相手より少ない場合に発動できる。
《GP-RB》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚する。
②:自分・相手のメインフェイズに発動できる。
《GP-RB》の②の効果
自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、「GP」融合モンスター1体を融合召喚する。
①は共通効果、②はお互いのメインフェイズに発動できる【GP】融合モンスターを融合召喚する効果となっています。
現状【GP】融合モンスターは《GP-PB》のみとなっているので、こちらを呼び出すこととなるでしょう。
融合素材とした数まで複数のモンスターを除去できるため、相手ターンに妨害として用いたり、自分ターンの除去として用いたりと、器用に立ち回ることができます。
EXデッキの【GP】モンスター
《GP-チャリオット・キャリー号》
【 エクシーズモンスター 】
星 3 / 水 / 水族 / 攻1900 / 守2700
レべル3モンスター×2
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから「GP」魔法カード1枚を手札に加える。
自分のLPが相手より少ない場合、さらにデッキから「GP」モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
②:このカードの(1)の効果を発動したターンのエンドフェイズに発動する。
このカードをEXデッキに戻し、自分のデッキ・墓地から「GP-キャプテン・キャリー」1体を特殊召喚する。
出典:遊戯王公式データベース
ランク3・水属性・水族の【GP】Xモンスターです。
①:このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
《GP-チャリオット・キャリー号》の①の効果
デッキから「GP」魔法カード1枚を手札に加える。
自分のLPが相手より少ない場合、さらにデッキから「GP」モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
①の効果はX素材1つを取り除くことで、デッキから【GP】魔法カードを手札に加えることができます。
《GP-ゴー・ワイルド》や《GP-ベター・ラック》は、【GP】モンスターのサーチができる魔法カードなので、優先的にサーチすることとなるでしょう。
また序盤ではすこし扱いにくいですが、ライフの減っている中盤以降では追加効果である【GP】モンスターの墓地送り効果も活用できます。
墓地へ送ったモンスターを《GP-リオン》や《GP-アウト・オブ・ノーウェア》で蘇生すれば、さらに展開を拡げることも可能となるでしょう。
②:このカードの(1)の効果を発動したターンのエンドフェイズに発動する。
《GP-チャリオット・キャリー号》の②の効果
このカードをEXデッキに戻し、自分のデッキ・墓地から「GP-キャプテン・キャリー」1体を特殊召喚する。
②の効果はEXデッキの【GP】モンスター共通効果となっており、自身をEXデッキに戻して対応する【GP】モンスターをデッキ・墓地から特殊召喚する入れ替え効果となっています。
一見するとデメリットのように見えますが、メインデッキの【GP】モンスターの効果を再度誘発させたり、EXデッキのリソースを回復したり、《GP-ベター・ラック》のドロー効果を誘発したりと、非常に重要な効果となっています。
とくにこの効果で出てくる《GP-キャプテン・キャリー》は、そのまま【GP】罠カードのサーチ効果を誘発できるので、単純なアドバンテージ源にできるため、積極的に狙っていくと良いでしょう。
《GP-スター・リオン》
【 シンクロモンスター 】
星 6 / 光 / 雷族 / 攻2000 / 守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードの攻撃力はそのモンスターの元々の攻撃力分アップする。
自分のLPが相手より少ない場合、さらに対象のモンスターを破壊できる。
②:このカードの(1)の効果を発動したターンのエンドフェイズに発動する。
このカードをEXデッキに戻し、自分のデッキ・墓地から「GP-リオン」1体を特殊召喚する。
レベル6・光属性・雷族の【GP】Sモンスターです。
①:自分・相手のメインフェイズに、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
《GP-スター・リオン》の①の効果
このカードの攻撃力はそのモンスターの元々の攻撃力分アップする。
自分のLPが相手より少ない場合、さらに対象のモンスターを破壊できる。
①の効果は、お互いのメインフェイズに相手モンスター1体を対象として、そのモンスターの元々の攻撃力分だけ自身の攻撃力をアップするというものです。
とは言えこの強化効果はおまけで、本命はライフ不利での追加効果であるモンスター破壊効果にあります。
相手ターンでは妨害として利用し、自分ターンでは除去と強化を同時に扱える効果として、重宝することとなるでしょう。
②:このカードの(1)の効果を発動したターンのエンドフェイズに発動する。
《GP-スター・リオン》の②の効果
このカードをEXデッキに戻し、自分のデッキ・墓地から「GP-リオン」1体を特殊召喚する。
また②の共通効果では、エンドフェイズに《GP-リオン》を呼び出すことができます。
《GP-リオン》の蘇生効果もそのまま誘発させることができるため、【GP】モンスターを複数展開しつつ、ターンを跨ぐことで制約も回避することができます。
とは言え②の効果を発動するためには①の効果を発動しておく必要があるため、相手の展開によってはうまく活用できない場面も起こり得るでしょう。
そうした事態にも備えた上で、相手ターンの展開はよくよく考えながら立ち回るよう心がけておきましょう。
《GP-PB》
【 融合モンスター 】
星 9 / 闇 / 機械族 / 攻3000 / 守0
「GP-RB」+「GP」モンスター1体以上
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが融合召喚した場合に発動できる(自分のLPが相手より少ない場合、この効果の発動と効果は無効化されない)。
その融合素材とした数まで、相手フィールドの表側表示モンスターを装備カード扱いでこのカードに装備する。
②:このカードの①の効果を発動したターンのエンドフェイズに発動する。
このカードをEXデッキに戻し、自分のデッキ・墓地から「GP-RB」1体を特殊召喚する。
出典:遊戯王公式データベース
レベル9・闇属性・機械族の【GP】融合モンスターです。
①:このカードが融合召喚した場合に発動できる(自分のLPが相手より少ない場合、この効果の発動と効果は無効化されない)。
《GP-PB》の①の効果
その融合素材とした数まで、相手フィールドの表側表示モンスターを装備カード扱いでこのカードに装備する。
①の効果は融合召喚成功時に、融合素材とした数まで相手モンスターをこのカードに装備するというものです。
破壊を介さない除去として優秀なだけでなく、対象にもとらないため昨今の大型モンスターも容易に処理することができます。
入れ替え先である《GP-RB》の効果で、自分・相手のメインフェイズで呼び出すことができるので、うまく活用できれば相手の盤面を壊滅させるだけのポテンシャルを秘めた効果となっています。
ただし魔法・罠ゾーンを使うため、永続魔法《GP-ベター・ラック》やセットカードがあると除去できる数も減ってしまうことには注意しておきましょう。
【GP】魔法・罠カード
《GP-ゴー・ワイルド》
【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:手札の「GP」モンスター1体を相手に見せて発動できる。
見せたモンスターとはカード名が異なる「GP」モンスター1体をデッキから手札に加える。
その後、以下の効果を適用できる。
●手札から「GP」モンスター1体を特殊召喚し、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。
出典:遊戯王公式データベース
《GP-チャリオット・キャリー号》でサーチできる、【GP】通常魔法カードです。
①:手札の「GP」モンスター1体を相手に見せて発動できる。
《GP-ゴー・ワイルド》の①の効果
見せたモンスターとはカード名が異なる「GP」モンスター1体をデッキから手札に加える。
その後、以下の効果を適用できる。
●手札から「GP」モンスター1体を特殊召喚し、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。
手札に見せるための【GP】モンスターこそ必要ですが、【GP】モンスターのサーチと展開、ライフ減少を同時に行うことができる優秀なカードとなっています。
序盤であればサーチとライフ減少を積極的に行いたいところですし、中盤以降はサーチだけして展開を行わない(ライフを払わない)ということもできます。
《GP-ベター・ラック》
【 永続魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、以下の効果を適用できる。
●デッキから「GP」モンスター1体を手札に加え、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。
②:EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの表側表示の「GP」モンスターがEXデッキに戻った場合に発動できる。
自分は1枚ドローする。
出典:遊戯王公式データベース
《GP-チャリオット・キャリー号》でサーチできる、【GP】永続魔法カードです。
①:このカードの発動時の効果処理として、以下の効果を適用できる。
《GP-ベター・ラック》の①の効果
●デッキから「GP」モンスター1体を手札に加え、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。
①の効果は、発動時の効果処理でサーチを行いつつライフ減少を行うというものです。
どちらの処理も【GP】にとっては非常にありがたいものとなっており、初手に引けるだけで非常に安心感を得ることができます。
②:EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの表側表示の「GP」モンスターがEXデッキに戻った場合に発動できる。
《GP-ベター・ラック》の②の効果
自分は1枚ドローする。
②の効果は【GP】モンスターがEXデッキに戻った際に、1ドローするというもの。
EXデッキの【GP】モンスターの共通効果である入れ替え効果はもちろん、相手カードによるバウンスでも反応するという、非常に優秀な効果となっています。
この効果を自分・相手の毎ターンで誘発させ、手札を潤沢に構えると言うのが【GP】デッキの立ち回りの基本となります。
《GP-スタート・エンジン》
【 通常罠 】
①:相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合、そのモンスター1体を対象として発動できる。
デッキから「GP」モンスター3枚を相手に見せ、相手はその中からランダムに1枚選ぶ。
そのモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚し、残りをデッキに戻す。
その後、対象のモンスターを破壊する。
出典:遊戯王公式データベース
《GP-キャプテン・キャリー》でサーチできる、【GP】通常罠カードです。
①:相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合、そのモンスター1体を対象として発動できる。
《GP-スタート・エンジン》の①の効果
デッキから「GP」モンスター3枚を相手に見せ、相手はその中からランダムに1枚選ぶ。
そのモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚し、残りをデッキに戻す。
その後、対象のモンスターを破壊する。
相手モンスターの召喚・特殊召喚に反応して、そのモンスターを破壊しつつ【GP】モンスターをリクルートすることができます。
見せるモンスターは同名カードでも良いため、デッキ内に3枚あれば実質的な確定リクルートとして扱うことができます。
また近年のカードにしては珍しく、名称ターン1使用の制約を持っていません。
そのため複数枚セットしておけば、その数だけモンスター除去・リクルートを行うことが可能となります。
ただしデッキ内に【GP】モンスターを複数必要とするため、デッキリソースの少ない中盤以降は使いにくくなるという点があることは理解しておきましょう。
【GP】デッキと相性が良いカード
レベル3汎用モンスター
《魔界発現世行きデスガイド》
【 効果モンスター 】
星 3 / 闇 / 悪魔族 / 攻1000 / 守600
このカードが召喚に成功した時、手札・デッキからレベル3の悪魔族モンスター1体を特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、シンクロ素材にもできない。
《サイコウィールダー》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 地 / サイキック族 / 攻600 / 守0
このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドに「サイコウィールダー」以外のレベル3モンスターが存在する場合、このカードは手札から守備表示で特殊召喚できる。
②:このカードがS素材として墓地へ送られた場合、このカードをS素材としたSモンスターより低い攻撃力を持つフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。
《魔界発現世行きデスガイド》や《サイコウィールダー》は、いわゆる【3軸】デッキに採用されることが多い、汎用のレベル3モンスターです。
【GP】デッキはランク3Xモンスターである《GP-チャリオット・キャリー号》が初動となるので、こうしたカードで初動の展開を安定させる必要があります。
とくに《魔界発現世行きデスガイド》は、【GP】デッキで唯一1枚初動となるカードでもあるため、積極的に採用すると良いでしょう。
手札誘発カード
《幽鬼うさぎ》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 光 / サイキック族 / 攻0 / 守1800
「幽鬼うさぎ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:フィールドのモンスターの効果が発動した時、またはフィールドの既に表側表示で存在している魔法・罠カードの効果が発動した時、自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
フィールドのそのカードを破壊する。
《灰流うらら》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 炎 / アンデット族 / 攻0 / 守1800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、このカードを手札から捨てて発動できる。
その効果を無効にする。
●デッキからカードを手札に加える効果
●デッキからモンスターを特殊召喚する効果
●デッキからカードを墓地へ送る効果
【GP】デッキでは永続魔法《GP-ベター・ラック》を使う都合上、エンドフェイズにドロー効果で手札を増やすことを得意としています。
そのためエンドフェイズに引き込んでも機能させることができる手札誘発カードは、非常に相性が良いと言えます。
とくに《幽鬼うさぎ》や《灰流うらら》などはレベル3モンスターでもあるため、先述した《サイコウィールダー》などと組み合わせて初動のモンスターとしてカウントできるため扱いやすいものとなっています。
《センサー万別》
【 永続罠 】
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いのフィールドにそれぞれ1体しか同じ種族のモンスターは表側表示で存在できない。お互いのプレイヤーは自身のフィールドに同じ種族のモンスターが2体以上存在する場合には、同じ種族のモンスターが1体になるように墓地へ送らなければならない。
【GP】モンスターのほとんどは、種族がバラバラのもので構成されています。
そのため《センサー万別》の影響化でもほとんど問題なく展開することができるため、相対的に多くのデッキに有利な状況を作ることができるでしょう。
とはいえ、環境によっては刺さりにくいこともあるカードとなっているため、採用する場合はプレイする環境に合わせて枚数を調整するようにしておきましょう。
【GP】デッキの回し方
《魔界発現世行きデスガイド》1枚からの展開例
【使用カード/条件】
- 《魔界発現世行きデスガイド》
- LP1500より多く、最終的に自分ライフが相手ライフより少ない
【結果】
- 《GP-リオン》
- 《GP-キャプテン・キャリー》×2
- 《GP-ベター・ラック》
- 《GP-スタート・エンジン》がセット状態
- 1ドロー
【手順】
- 手札から《魔界発現世行きデスガイド》を召喚して効果を発動、デッキから《GP-キャプテン・キャリー》を特殊召喚
- 《魔界発現世行きデスガイド》《GP-キャプテン・キャリー》を素材として、EXデッキから《GP-チャリオット・キャリー号》をX召喚
- 《GP-チャリオット・キャリー号》のX素材を1つ(《GP-キャプテン・キャリー》)取り除いて効果を発動、デッキから《GP-ベター・ラック》を手札に加える
- 手札から《GP-ベター・ラック》を発動、効果処理でデッキから《GP-リオン》を手札に加え、1500LPを失う。
- 手札の《GP-リオン》の効果を発動、自身を特殊召喚
- 《GP-リオン》の効果を発動、墓地の《GP-キャプテン・キャリー》を特殊召喚
- 《GP-キャプテン・キャリー》の効果を発動、デッキから《GP-スタート・エンジン》を手札に加える
- 手札から《GP-スタート・エンジン》をセット
- エンドフェイズに《GP-チャリオット・キャリー号》の効果を発動、自身をEXデッキに戻しデッキから《GP-キャプテン・キャリー》(2体目)を特殊召喚
- 《GP-ベター・ラック》の効果を発動、デッキから1ドローする
【盤面の解説】
《魔界発現世行きデスガイド》を用いた、初動展開の一例です。
現状の【GP】には1枚初動となるカードがありませんが、《GP-ゴー・ワイルド》や《GP-ベター・ラック》から《GP-キャプテン・キャリー》にアクセスし、他に特殊召喚可能なレベル3モンスターがいれば同様の展開を行うことができます。
《GP-リオン》の効果を相手メインフェイズで発動することで、《GP-キャプテン・キャリー》を素材にレベル6・9のS召喚を行うことができます。
レベル6Sモンスターの《GP-スター・リオン》を呼びだせば、相手モンスターを除去しながら、エンドフェイズに入れ替え効果を発動して《GP-ベター・ラック》による1ドローも狙えます。
また《GP-スタート・エンジン》を発動すれば、相手モンスターを除去しながら【GP】モンスターをリクルートすることができます。
このとき、《GP-RB》を呼びだせばそのまま融合召喚効果で《GP-PB》を呼び出すことができ、さらに相手の展開を妨害することが可能となります。
相手ターンにおけるプレイング例
【使用カード/条件】
- 《GP-リオン》
- 《GP-キャプテン・キャリー》
- 墓地に《GP-RB》
- 自分ライフが相手ライフより少ない
【結果】
- 《GP-リオン》
- 《GP-RB》
- 相手メインフェイズに相手モンスター破壊
【手順】
- 相手の展開に合わせてメインフェイズに《GP-リオン》の効果を発動、自身と《GP-キャプテン・キャリー》を素材にEXデッキから《GP-スター・リオン》をS召喚
- 《GP-スター・リオン》の効果を相手モンスターを対象に発動、そのモンスターを破壊し、その元々の攻撃力分だけ自身の攻撃力をアップする
- エンドフェイズに《GP-スター・リオン》の効果を発動、自身をEXデッキに戻しデッキ・墓地から《GP-リオン》を特殊召喚
- 《GP-リオン》の効果を発動、墓地の《GP-RB》を特殊召喚
【盤面の解説】
《GP-リオン》の効果を活用し、相手の展開を妨害しながら次の自分ターンに備える展開の一例です。
《GP-リオン》の蘇生効果を用いると、自分はそのターン中は【GP】モンスターしか特殊召喚できなくなってしまいますが、相手ターンに使うことで次の自分ターンでは制約を気にせず動くことが可能となります。
上記のように展開すれば、フィールドにはレベル3チューナー《GP-リオン》と、レベル5非チューナー《GP-RB》が残るため、そのままレベル8のS召喚を行うことができます。
とくに魔法・罠カードの発動を無効にできる《魔救の奇跡-ドラガイト》は【GP】ではできない妨害や無効が構えられるので、重宝します。
この展開は《GP-リオン》で蘇生するモンスターを変えることで、さまざまなレベルのS召喚に対応できます。
レベル3《GP-キャプテン・キャリー》を蘇生すれば罠サーチを行いつつレベル6のS召喚が、レベル8の《GP-Nヘッド》であればレベル11のS召喚を狙うことができます。
いずれも状況に応じて対応できるよう、EXデッキに採用するモンスターと相談して立ち回っていきましょう。
【GP】デッキをカスタムするおすすめカード
【P.U.N.K.】関連カード
《No-P.U.N.K.セアミン》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 地 / サイキック族 / 攻600 / 守600
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:600LPを払って発動できる。デッキから「No-P.U.N.K.セアミン」以外の「P.U.N.K.」モンスター1体を手札に加える。
②:このカードが墓地へ送られた場合、自分フィールドの「P.U.N.K.」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は600アップする。
《No-P.U.N.K.ディア・ノート》
【 効果モンスター 】
星 5 / 地 / 戦士族 / 攻2100 / 守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカード以外の手札の「P.U.N.K.」モンスター1体を相手に見せて発動できる。
手札のこのカードと見せたモンスターの内、1体を特殊召喚し、もう1体を墓地へ送る。
②:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、レベル5モンスター以外の自分の墓地の「P.U.N.K.」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
このターン、自分は「No-P.U.N.K.ディア・ノート」を特殊召喚できない。
【P.U.N.K.】はレベル3・5・8で構成された、融合・S召喚を主体とするテーマデッキです。
テーマのモンスターの共通効果でライフを支払うことができ、レベル3モンスターの展開も得意とすることから、【GP】とは非常に相性の良いテーマとなっています。
【GP】だけでは不足しがちな展開力を補うことができ、展開の貫通力も非常に高いテーマでもあるため、【GP】を大会環境で使いたいのであれば十分選択肢に入ってくることでしょう。
【ダイノルフィア】関連カード
《ダイノルフィア・レクスターム》
【 融合モンスター 】
星 8 / 闇 / 恐竜族 / 攻3000 / 守0
「ダイノルフィア」融合モンスター+「ダイノルフィア」モンスター
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPの数値以上の攻撃力を持つ相手フィールドのモンスターは効果を発動できない。
②:自分・相手ターンに、LPを半分払って発動できる。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、自分のLPの数値と同じになる。
③:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分の墓地からレベル6以下の「ダイノルフィア」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
《ダイノルフィア・フレンジー》
【 通常罠 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:相手メインフェイズに、LPを半分払って発動できる。
「ダイノルフィア」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを、デッキ及びEXデッキから1体ずつ墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
②:自分のLPが2000以下で、相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時、墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、相手の効果で発生する自分への効果ダメージは0になる。
【ダイノルフィア】は、恐竜族モンスターで構成された融合召喚テーマです。
テーマのカードの多くが「ライフを半分支払う」ため、ライフ不利を維持したい【GP】とは相性が良いと言えるでしょう。
また《ダイノルフィア・レクスターム》は相手モンスターの効果発動を封じる強力なカードとなっており、【GP】では真似できない制圧力を発揮することができます。
《イタチの大暴発》
【 通常罠 】
①:相手フィールドの表側表示モンスターの攻撃力の合計が自分のLPよりも高い場合に発動できる。
相手フィールドの表側表示モンスターの攻撃力の合計が、自分のLP以下の数値となるように、相手は自分のフィールドの表側表示モンスターを選んで持ち主のデッキに戻さなければならない。
《イタチの大暴発》は、ライフポイントを参照したモンスター全体除去効果を持つ通常罠カードです。
【GP】ではライフ不利状況を維持するためにライフを支払うので、このカードの効果範囲をかなり広げることができます。
最近のモンスターが持っている破壊・対象に対する耐性を無視できるだけでなく、プレイヤーに課す効果であるため完全耐性モンスターも処理が可能となっているため、想定する相手によっては採用を検討してみると良いでしょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
【GP】デッキはすこし動き方にクセがありますが、ユニークなテーマの世界観や独特なテーマ共通のシステムなどを持っているので、使っていて非常に楽しいデッキです!
純構築でカジュアルに遊ぶも良し、【P.U.N.K.】などと組み合わせて大会環境で使うも良しと、非常に幅広い方にオススメできる優良なテーマデッキに仕上がっています!
興味を持っていただけたなら是非とも実際にカードを手に取ってプレイしてみていただければ幸いです。
ここまでのご精読、ありがとうございました!