【2021年8月環境】アドバンス最強デッキランキング【過去環境記事】

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【2021年8月環境】アドバンス最強デッキランキング【過去環境記事】

はじめに

 アドバンス環境、円熟。

 「禁時王の凶来」から「英雄戦略パーフェクト20」、「20thクロニクルデッキ」と怒涛の新商品ラッシュが襲いかかった今夏のデュエマ。

出典:デュエル・マスターズ公式

 無数のデッキが鎬を削り、未だ混迷するオリジナル環境と比べて、アドバンス環境は比較的落ち着いた様相を呈しています。

 もちろん次の新商品リリースまでも環境は動いていくことが予想されますが、ある程度の「結論」が見えつつあるアドバンス環境。

 今回はそんなアドバンス環境を改めて振り返り、解説していきたいと思います!

目次

「最強」の定義

 本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。

 Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。

 Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。

 Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。

先月からの環境の変化

 オリジナルほどではありませんが、アドバンス環境もまた「20thクロニクルデッキ」の新規カードが環境に変化を与えました。

出典:デュエル・マスターズ公式

 最大のトピックスは、《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》のリリース。

 《メッチャ映えタタキ》も有力なカード除去として重宝されていましたが、このカードの登場によっていよいよフィールドを先置きする戦術の立場が厳しいものになっています。

 これらの呪文がメタカード処理手段としてビートダウンデッキにも広く採用されるようになった結果、【ジョー星ゼロルピア】は方針転換。

 「3t《希望のジョー星》→4t《ゼロ・ルピア》の最速狙い」から、「6マナ貯めて《希望のジョー星》と《ゼロ・ルピア》の同時プレイ」がデフォルトになりました。詳細は個別のデッキ紹介で。

 そのほか、【モルトNEXT】がボルシャックテーマの強化を取り込んで久方ぶりに環境へと帰還。

 《王来英雄 モモキングRX》と《ボルシャック・モモキングNEX》のパッケージまでも貪欲に取り込み、パワフルかつ高速でドラゴンを大量展開できるようになっています。

 アウトレイジデッキの方は現状それほど目立った活躍を見せていないものの、《熱血武闘 カツキング》やテスタ・ロッサテーマを活かした【墓地ソース】は根強い人気を誇っています。

 特に、《熱血武闘 カツキング》はアドバンスでしか使用できない《零龍》と非常に相性が良く、オリジナルとは一味違った強みを持っています。

 《暴走龍 5000GT》という環境的な強みも持っているため、いつブレイクしてもおかしくないデッキタイプです。


Tier1

【5cコントロール】Tier1


 紆余曲折ありましたが、現状では最強デッキの一角に落ち着きました。

 オリジナルでは環境に適応するため基盤を大きく崩した構築も多く登場しましたが、アドバンスでは《最終龍覇 グレンモルト》があまりにも強すぎるので問題なし。

 《ドラゴンズ・サイン》+《龍風混成 ザーディクリカ》+《最終龍覇 グレンモルト》の攻守に優れたパッケージを3→5のマナカーブで支える伝統の基盤はそのままに、様々なカードをサポートとして取り入れた構築が活躍中です。

 サポートカードの代表例としては、カード除去の《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》やコンボデッキをロックする《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》・《リツイーギョ #桜 #満開》などが挙げられます。

 今回のサンプルデッキではテンプレに近い構築ではなく、直近のCSで複数の入賞が確認された《魂晶 リゲル-2》と《絶望と反魂と滅殺の決断》をセット採用した構築をご紹介。

 《魂晶 リゲル-2》は《とこしえの超人》や《検問の守り 輝羅》を処理できるパワー4000のマッハファイターに加えて、山札を減らさずリソース確保できる墓地・マナ回収持ち。

 同じく《絶望と反魂と滅殺の決断》もメタクリーチャーに対して強く出られるため、これらのカードでゲームを作るデッキの多い環境では一貫して有利に動けます。

 《魂晶 リゲル-2》は闇/自然のコスト4のクリーチャーであることも優秀。

 《絶望と反魂と滅殺の決断》はもちろん、《邪帝斧 ボアロアックス》から出すカードの選択肢としても強力で、終盤の粘り強さを大きく底上げしてくれます。

 また、うっかり生き残ればササゲールによって手札からの《龍風混成 ザーディクリカ》や《聖魔連結王 ドルファディロム》を早期召喚しやすくなるのも嬉しい点ですね。

 他にも、定番の《フェアリー・ミラクル》《天災 デドダム》に加えて《フェアリー・ライフ》を採用した、初動安定・トリガーブースト重視の構築も見られるようになりました。

 毎月のように同じことを言っていますが、5色デッキの特性上、骨格の部分以外はいくらでも好きなカードを採用できてしまえる柔軟性が最大の強みです。

 「コンボデッキに弱い」という弱点も、多様なメタカードや高速で放たれる大型ハンデスである程度までは補えてしまう、まさに万能のデッキだと言えるでしょう。


【ジョー星ゼロルピア】Tier1


 すっかり環境上位に定着した強力なコンボデッキ。デッキタイプ自体は定番化して久しいですが、その構築は環境に応じて次々と進化を遂げています。

 《メッチャ映えタタキ》や《超英雄タイム》などのカード除去が多くのデッキで標準搭載になりつつある昨今のアドバンス環境。

 3ターン目に《希望のジョー星》を貼って返しに割られれば、テンポとアドバンテージの両面で大きな損失を被ってしまいます。

 そこで主流になりつつあるのが、マナブーストを挟んで5ターン前後で6マナを揃え、同一ターン中に《希望のジョー星》と《ゼロ・ルピア》をプレイする構築。

 その立役者として大きな役割を果たすのが《天災 デドダム》であるため、マナベースは自然・闇・水を無理なく捻出できるように構成されます。

 ブーストの自然・コンボパーツの水は見ての通り。

 闇文明要素としてはメタクリ除去手段のほか、どうしても発生してしまう1ターンのラグを埋める手段として、ピーピングハンデスによる質の高い妨害とGRクリーチャーのリソース補充を同時に得られる《解罪 ジェ霊ニー》が採用されています。

 また、オリジナルと同じく《わかりミーア♥》を採用する構築もちらほら見られるようになりました。

 《困惑の影 トラブル・アルケミスト》や《シャギーⅡ》と組み合わせて盤面のクリーチャーの登場時能力を使い回せるほか、《Disジルコン》であれば自身の能力でマナから登場し、山札を掘り進められます。

 速度を失った分高速ビートダウンデッキへの耐性は下がったものの、それは元から苦手なデッキがさらにもうちょっと苦手になっただけです。

 一方で中速以下のデッキに対しての出力は大幅にアップしているため、多くの対面においてはほとんど影響なし。

 とはいえ、この構築に弱点がないわけでもありません。

 リソースゲームは得意になったものの、手札に2枚のコンボパーツを抱え込むのが前提の構築であるため、高速で《ロスト・ソウル》を撃たれると一気に展開が鈍くなってしまいます。

 手札以外から召喚できる《Disジルコン》や《罪無 ウォダラ垓》、莫大なアドバンテージを産むGRクリーチャーなどである程度カバーはできますが、ここに《とこしえの超人》を添えられると一気にリソース獲得手段が限られます。

 【5cコントロール】に対して基本的に有利であることは変わりませんが、負け筋そのものは以前よりも多くなったと言えるでしょう。 


【赤単我我我ブランド】Tier1


 「禁時王の凶来」リリースから上下しながらも環境入りをキープしつづけている強力な速攻デッキ。

 オリジナルよりも【ジョー星ゼロルピア】が強いアドバンスでは【ラッカ天門】のような受けに極端に寄せ切ったデッキを使いづらく、その間隙を縫ってビートダウンデッキの代表格として活躍しています。

 構築の基盤はそれほど変わっていませんが、環境全体がやや遅くなりつつあるので、過剰打点を作りやすく、カードパワーも高い《一番隊チュチュリス》+《GIRIGIRI・チクタック》入りの構築が定番になりつつある印象です。


Tier2

【シータRX閃】Tier2


 オリジナルに引き続き人気の高いアーキタイプですが、アドバンスでは「最強デッキ」というわけではなく、どちらかというとTier1の対策に回る側のデッキです。

 【ジョー星ゼロルピア】がやや遅くなったり、【赤単我我我ブランド】に対してはトリガークリーチャーが有効に働いたりと、環境トップクラスのデッキに対しても十分戦えるものの、【5cコントロール】に対してあまり有利を付けられないのは苦しいところです。

 クロニクルデッキの新カードがオリジナルほど暴れておらず、《暴走龍 5000GT》《ボルシャック・クロス・NEX》の少ないアドバンスでは、《終末の時計 ザ・クロック》がかなり信頼できる受け札。

 サンプルデッキでは4枚採用し、有利な相手を極力取りこぼさないような構築にまとめています。


【ボルシャックNEXT】Tier2


 【ボルシャック】と【モルトNEXT】、勝舞・勝太兄弟の夢の共演が今ここに!

 ボルシャックパワーで素早く伸びるマナを素早く勝利に変換する手段として、《超戦龍覇 モルトNEXT》はおあつらえ向きの1枚。

 《ボルシャック・モモキングNEX》と合わせてドラゴンを展開できるクリーチャーが合計8枚入っていることで、かなり安定してドラゴン祭りを開催することができます。

 防御面では、《ボルシャック・NEX/スーパー・スパーク》の加入により、これまでは受け切れないことも多かった横展開を1枚踏ませるだけで解決できるようになりました。

 クリーチャー面も強力で、オリジナルの【赤緑ボルシャック】と同じく《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》を踏み倒して守りを固めることもできます。

 また、このデッキの影の主役とも言えるのが《ボルシャック・栄光・ルピア》です。

  • 《ボルシャック・NEX》に綺麗に繋がりつつ《ボルシャック・NEX》から出してマナを一気に伸ばせる。
  • 《王来英雄 モモキングRX》がなくとも3→6の無駄がないマナカーブで《ボルシャック・モモキングNEX》に進化できる。
  • 火のドラゴンなので《爆熱天守 バトライ閣》の能力を起動できる。
  • ファイアー・バードなので《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》にチェンジでき、《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》がいるとSA打点に換算できる。

 など、細かな利点が随所に隠れています。

 オリジナルの【赤緑ボルシャック】に《超戦龍覇 モルトNEXT》とドラグハートを足すだけでいいため、既に【モルトNEXT】を愛用していたプレイヤーにはハードルが低く、派手さもあるため人気が高いデッキ。

 【ジョー星ゼロルピア】に対してはドラグハートはじめ要所要所が制限されてしまうものの、爆発的なマナブーストから《ボルシャック・決闘・ドラゴン》を絡めて横展開したり、《ボルシャック・クロス・NEX》によって詰みを作ったりと有効なプランが存在するため、立ち位置も悪くありません。

 苦手とする受け一辺倒のデッキがアドバンスには少ないのも大きな追い風です。今後の活躍に注目したいデッキタイプですね。


Tier3

【ラッカ鬼羅.Star】Tier3


 基盤自体はほぼ同じ《T・T・T》採用型ですが、アドバンスとオリジナルの最大の違いは《検問の守り 輝羅》の有無です。

 「王星伝説超動」リリース直後の「とこしえ環境」よりあと、アドバンスにおいても《とこしえの超人》に負けないデッキが環境デッキの必須要件になってしまったため、《検問の守り 輝羅》のメタ能力は相対的に弱まっていました。

 しかし、メタの変遷につれてドラグハートやGRクリーチャーが復権。

それを咎めるように、《検問の守り 輝羅》は【ラッカ鬼羅.Star】の重要な戦力として再度迎え入れられました。

 メタ能力が有効なのはデッキ外カードに限った話ではなく、【ジョー星ゼロルピア】の《Disジルコン》や《罪無 ウォダラ垓》、【ボルシャックNEXT】の《ボルシャック・モモキングNEX》や《ボルシャック英雄譚》などもシャットアウト。

 環境上位のデッキに対して有効に働くのは評価の高いポイントです。

 そんな《検問の守り 輝羅》を積極的に採用できることに加えて、《奇天烈 シャッフ》を絡めた呪文ロックでコントロールデッキに対して明確な勝ち筋を持てるのは、ビートダウンの中でも独自の強みです。

 派手な活躍はありませんが、着実に存在感を示しつづけているデッキタイプです。


【リースモモキングRX】Tier3


 「禁時王の凶来」リリース後からネット大会を中心に活躍していたデッキタイプですが、今ではやや下火気味です。

 《アルカディアス・モモキング》の存在を前提とした環境に移り変わったことでデッキの強みが相対的に弱体化。

 《メンデルスゾーン》から3ターン目に《王来英雄 モモキングRX》を投げつけるブン回り要素もウリでしたが、その強みを【ボルシャックNEXT】に持っていかれたこともあり、やや立場をなくしてしまった感があります。

 《ボルシャック・栄光・ルピア》という新戦力を迎えて強化された部分もありますが、全体として見れば落ち目の部類。

 ただし、《アルカディアス・モモキング》が活躍しづらいのは相対的な要因が大きく、カードの強さ自体は健在。

 先攻3ターン目にこのカードを立てにいくアグレッシブなデッキは他に存在しないため、今後の環境変遷次第では再ブレイクも十分にありうるでしょう。


【赤白ドギラゴン閃】Tier3


 今回の隠れた注目デッキ枠として、【赤白ドギラゴン閃】をご紹介。

 しばらく顔を見なかった【赤白ドギラゴン閃】ですが、アドバンス環境に限れば各所で実績を残しはじめています。

 目立った強化点は少なく、《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》を迎え入れたこと以外にこれといったものはありません。

 にもかかわらず【赤白ドギラゴン閃】が活躍できた最も大きな要因は、天敵である《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》が環境上刺さりづらくなり、減少したことでしょう。

 《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》を使用するデッキの代表格だった【シータRX閃】は、多くのプレイヤーがかわりに《モモキング -旅丸-》を採用中。

 《モモキング -旅丸-》は基本的に4ターン目以降にしか登場しないため、3ターン目にビッグアクションを起こすことに全力を費やした【赤白ドギラゴン閃】はほぼ素通しになってしまう、というわけですね。

 【赤単我我我ブランド】には絶賛採用中ではあるものの、少なくとも「《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》が中心の環境」とは言えなくなっています。

 また、これまで五分に近い速度勝負だった【ジョー星ゼロルピア】の構築やプランが変化。

 そもそも《チャラ・ルピア》を絡めた展開などである程度は乗り越えられましたが、先攻3ターン目に《希望のジョー星》が貼られづらくなったことで、今までよりも簡単に打点を通して勝ちを狙えるようになりました。

 【赤単我我我ブランド】に対しても《奇石 ミクセル》による遅延がかなり有効で、なおかつ真っ向から殴り合える爆発力も持っています。

 新戦力である《超英雄タイム》は、以前《メッチャ映えタタキ》が入って枠にすんなり収まりました。

 手札はカツカツですが、2ターン目に《チャラ・ルピア》→3ターン目に《超英雄タイム》でメタカードを処理して1マナ《“龍装”チュリス》からチェンジ、というような展開も見込めます。

 余談ですが、《ボルシャック・スーパーヒーロー》にも《チャラ・ルピア》の軽減が乗ることは当たり前ですが覚えておきたいですね。

 自軍を巻き込んでしまうため状況は選びますが、【ラッカ鬼羅.Star】のブロッカー化したメタクリーチャーを一掃して打点を通すことも、全くないとは言えなさそうです。

 総じて、「禁時王の凶来」環境で【赤白ドギラゴン閃】を追い落とした要因が環境の変遷によって鳴りを潜め、また活躍しやすい場に戻りつつある、といった評価。

 今後も環境の定番になるかは未知数ですが、「時代遅れの古いデッキ」と侮れるデッキでないことだけは確かですね。


環境のまとめと今後の展望

 現在のアドバンス環境を定義しているのは、環境最強のコンボデッキである【ジョー星ゼロルピア】。

 最速ルートの再現性を捨てたことで最終的な安定性と妨害手段を手に入れ、非常に高いデッキパワーを誇っています。

 生半可なメタカードでは簡単に超えてループに入られてしまうため、一部の例外を除いてカードレベルではなく構築レベルでの対応が肝要です。

 具体的には、「【ジョー星ゼロルピア】が動き出すよりも早く、殴り切るなり全ハンデスを叩き込むなりができるデッキ」であることが環境で活躍できる第一条件。

 【5cコントロール】と【赤単我我我ブランド】はこれらの条件を満たしつつ個々のデッキパワーも高い、コントロールとビートダウンの最上位。これらの3すくみによって成り立っているのが現在のTier1だと言えるでしょう。

 Tier2以降に目を向けると、ほぼ全てのデッキがビートダウンデッキ。コンボやコントロールは非常に肩身が狭い環境です。

 これは、前述した「【ジョー星ゼロルピア】が動き出すよりも早く勝利できる、あるいは致命的な妨害を叩き込める」という条件を満たせるコンボ・コントロールが非常に限られるのがその理由だと考えられます。

 特に、ビートダウンが多いのであれば強そうな受けデッキは、多くの場合で【ジョー星ゼロルピア】や【5cコントロール】の最速4ターン《ロスト・ソウル》に対抗しづらく、なかなか活躍が難しいのが現状です。


 さて、【ジョー星ゼロルピア】には生半可なメタカードは通らないと書きましたが、先述の通り例外が存在します。

 小型クリーチャーの召喚そのものをロックしてしまう、《暴走龍 5000GT》《ボルシャック・クロス・NEX》です。

 デッキコンセプトの都合上、除去札も軽量クリーチャーに頼りがちな【ジョー星ゼロルピア】にとって、これらのカードは致命的。

 コストとパワーも高いため通る除去自体かなり限られており、【ジョー星ゼロルピア】がこれらのカードを対処するには、大幅に構築を歪める必要があるでしょう。

 《ボルシャック・クロス・NEX》は【ボルシャックNEXT】で触れたように【ボルシャック】デッキ全般で。

 《暴走龍 5000GT》は【墓地ソース】系のデッキで。

 奇しくもどちらのカードもクロニクルデッキに収録されており、近々に強化が入ったデッキタイプです。今後も【ジョー星ゼロルピア】環境が続くのであれば、有力なデッキタイプになるかもしれませんね。

 【墓地ソース】に関しては、クロニクルで強化された水/火(闇)のタイプではなく、《鬼札アバクと鬼札王国》を活用した火/闇/自然のいわゆる「デアリガズカラー」の構築が考案されており、プレイヤーの間で話題となっています。

 3t目《鬼札アバクと鬼札王国》で墓地+6枚→4t目墓地から《鬼札アバクと鬼札王国》で墓地+5枚。残った1マナで11マナ軽減された《暴走龍 5000GT》が召喚できます。

 このプランを取るうえで必要なのは《鬼札アバクと鬼札王国》と《暴走龍 5000GT》のみ。たったの2枚で4t《暴走龍 5000GT》を達成できる安定性が最大のセールスポイントです。

 環境上の強みを《暴走龍 5000GT》に見出すのであれば、このようなアプローチも面白そうですね。

おわりに

 というわけで、8月下旬のアドバンス環境について解説いたしました。

 使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?

 この記事が皆さんのアドバンス環境に対する理解への一助となれば幸いです。

 それでは次回、9月のオリジナル環境解説記事でまたお会いしましょう!

オリジナル環境はこちら!

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