【2022年1月環境】オリジナル最強デッキランキング【Tierランキング】

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【2022年1月環境】オリジナル最強デッキランキング【Tierランキング】

はじめに

 みなさま、新年あけましておめでとうございます。

 今年もみなさまに楽しんでいただけるような環境解説記事を書いていきますので、昨年に引き続いてガチまとめと最強デッキランキングをよろしくお願いいたします。

 さて、デュエマプレイヤーにとって1月1日といえばお正月より何より殿堂施行ですよね?

 オリジナルフォーマットの開始当初から活躍していた二大巨頭がついに殿堂入りを果たしたとあって、筆者の身の回りでも普段の殿堂発表以上に納得の声が多かった印象です。

 冬の大型最新弾「終末王龍大戦」のリリースも挟まり、大規模に変動したオリジナル環境の「今」について、今回も解説していきたいと思います!

目次

「最強」の定義

 本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。

 Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。

 Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。

 Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。

先月からのカードプールの変化

 最新弾「終末王龍大戦」のリリース、殿堂入り施行という大きなカードプール変化を経て、激変したオリジナル環境。

 まずは時系列順に、「終末王龍大戦」のリリースに伴う変化から。

 新たなデッキコンセプトとして環境で活躍しているのが《未来王龍 モモキングJO》と《Volzeos-Balamord》のキングマスター2大巨頭です。

 《未来王龍 モモキングJO》は素直にマナを伸ばしてビートダウンするデッキでも一部採用例がありますが、最大の活躍の場は登場時能力に依存しない特性を活かした専用構築。

 【キングダムJO退化】は豊富なサーチと大量の代替コンボパーツによって異例の再現度で3ターンkillを叩き込むコンボデッキとして活躍中です。

デッキ解説はこちら! ▶

 《禁断英雄 モモキングダムX》の性質上、汎用性の高いメタカードでの対策が難しいうえに、《キャンベロ<レッゾ.Star>》や《アルカディアス・モモキング》といった搦め手も有している強力なデッキで、一躍環境の最前線へと躍り出ました。

 《Volzeos-Balamord》は既存のデッキとは異なる全く新しい軸の【5cコントロール】を開拓しました。

 【5cヴォルゼオス・バラモルド】最大の特徴は、G・ストライクとS・トリガーが合わせて20枚台後半に差し掛かるまで採用されるほどの受けの堅さ。

 《龍風混成 ザーディクリカ》をフィーチャーした既存の【5cコントロール】と比べて構築の柔軟性には乏しいものの、《Volzeos-Balamord》の有無を言わさぬフィニッシュ力と爆発的なブースト力がウリとなっています。

 その他のカードも粒揃いで、主に【5c】系のデッキを中心に各方面で活躍を広げています。

 《覚醒連結 XXDDZ》は新たな光文明ドラゴンのオプションとして登場し、【5cザーディクリカ】に《ドラゴンズ・サイン》という強力な武器を与えた立役者。

 受けにもなる大型ハンデス・《ロスト・Re:ソウル》とともにほとんどの構築で採用され、【5cザーディクリカ】の立ち位置をさらに盤石なものとしています。

 【5cヴォルゼオス・バラモルド】や【5cディスペクター天門】は、序盤に小回りの効く妨害手段として《神徒 メイプル-1》を獲得。

 《解体人形ジェニー》にササゲールがついてきて活躍しないわけがなく、必ず採用されるほどではないものの、いくつかの構築で採用例が見られます。

 特に【5cディスペクター天門】では序盤の妨害はもちろん《砕慄接続 グレイトフル・ベン》から召喚するディスタスとしても強力であるため、デッキとの噛み合いが魅力的な選択肢です。

 そのほか、

  • 《音奏 プーンギ》と合わせて呪文メタ8枚体制を可能とする《黙示 シャマリ-1》
  • コンボデッキ相手にメタクリーチャーを防護するため、【ラッカ鬼羅.Star】に採用。G・ストライクも嬉しい《歓楽のタギャースツ》
  • 【シータRX閃】においてクリーチャーデッキへの強烈な蓋として採用される《バラギアラ<ヴェロキボアロ.Star>

 など、大きいものから小さいものまで、多くのカードが環境に影響を与える新弾リリースとなりました。


 もう一つの大きなトピックが、殿堂入りの施行です。

 殿堂入りとなった《希望のジョー星》、《“龍装”チュリス》は環境の最前線で活躍していたデッキのメインパーツということもあり、影響は甚大でした。

 《希望のジョー星》はこのカード自身をコンセプトとしていた【ジョー星ゼロルピア】が事実上壊滅。

 結果として、3ターン目に《希望のジョー星》が置かれるだけで苦しい戦いを強いられた一部のギミック・コンボが息を吹き返す結果になりました。

 コンボデッキとしての【ジョー星ゼロルピア】は対策が確立されてきており、やや斜陽に差し掛かった時期ではあったものの、《希望のジョー星》は存在するだけで一部のギミックを理不尽に抑圧するカードです。

 どちらかというと環境での強さ以上に、「文明を無視する」というテキストが今後のカード開発へ大きな悪影響を及ぼすために殿堂入りしたカードだと筆者は考えています。

 《“龍装”チュリス》は【赤白ドギラゴン閃】や【赤青エクス】といったオリジナル環境黎明期の最主力カードの1枚です。

 いわゆる「チュリス閃」はたった2枚の組み合わせでありながら、3ターン《蒼き守護神 ドギラゴン閃》で強固な盤面を形成しつつ、手札に次ターンの詰め手段として実質3マナのSAが確保でき、多くのデッキを逆転不能に追い込む強烈なムーブ。

 後手3ターン目に「チュリス閃」への明確な回答を用意できないデッキはどうしても最初の3枚でトリガーを踏ませるしかなく、不利な確率ゲーを強いられていました。

 【キングダムJO退化】や【赤単我我我ブランド】のようなデッキがかなりの数存在する以上楽観視はできないものの、《“龍装”チュリス》の殿堂以後は「4ターン目にビッグアクションを持つ、トリガーがそれほど強くないデッキ」が活躍する機会は広がると考えてよいでしょう。

 現環境での主な就職先であった【シータRX閃】は《“龍装”チュリス》がなくともコンセプトが成立するデッキです。が、3ターン目に理不尽を押し付ける展開が無くなった影響は決して小さくありません。

 【シータRX閃】自体が選択肢豊富かつ地力のあるデッキなので再起の可能性は十二分にありますが、立て直しには今しばらくの時間がかかりそうです。


Tier1

【5cザーディクリカ】Tier1


 大型ハンデス・カウンター性能・呪文ロック・拡張性。あらゆる部分で隙の少ない、文句なしのTier1デッキです。

 新環境でのトレンドは《覚醒連結 XXDDZ》の採用。

 呪文ロックや《SSS級天災 デッドダムド》への侵略、全体SA付与を活用した打点形成とその役割は多岐に渡ります。

 派手な呪文ロックに目が行きがちですが、全体SA付与を介したカウンター性能・打点形成能力の高さは注目すべきポイント。

 《龍風混成 ザーディクリカ》から《灰燼と天門の儀式》・《大地門ライフ・ゲート》を経由して一気に横展開を作りやすいデッキであるため、1枚で全体SA付与とトリガーケアを両立できるこのカードはまさしく【5cザーディクリカ】が求めていたフィニッシャー。

 これまでは盤面を作ってゆっくりと打点を形成していたところを、1ターンで致死打点を作り上げてそのまま勝ってしまえるようになったのは明確な強化点だと言えるでしょう。

 早期のハンデス・呪文ロック・打点生成と4〜5ターン目の動きが安定し、そもそも弱くなかった「押し付けの強さ」がさらに強化。

 コントロールデッキでありながら攻守バランスよく強力なデッキとして環境上位に君臨しています。

 弱点としては、コントロールデッキの常としてコンボデッキに有利をつけられる点と、ある程度の堅さはあるものの「受けが強い」と言い切れる部類ではない点でしょうか。

 とはいえ、【キングダムJO退化】相手に踏ませれば確実に1ターンを取れる《S・S・S》や、カード除去をあまり警戒しなくなった【青魔導具】を咎める《超英雄タイム》など、環境に合わせたメタカードを採用する余地もあります。

 このデッキが不利なデッキは軒並み【キングダムJO退化】に有利をつけづらいこともあり、今後しばらくは環境の最前線に居座るデッキだと考えられます。


【キングダムJO退化】Tier1


 期待の超新星、瞬く間に環境トップへ!

 替えの効かないパーツは《禁断英雄 モモキングダムX》のみであり、2コストのサーチカードも合計5〜6枚採用。

 豊富な初動で抜群の安定性を持ちながら、キルターンも3ターンと環境でもトップクラスの速度を持つ、新時代のコンボデッキです。

 多色カードの多さとマナベース構築の難しさがネックとなっていたものの、新弾リリース後早々に《新世界王の闘気》を採用した構築が入賞し、そのまま主流となっていきました。

 このデッキのマナベース構築で難しい点は、2ターン目に自然のサーチカードを撃ちたい構築であるにもかかわらず、3ターン目に《禁断英雄 モモキングダムX》と自壊カードをプレイするためには自然単色マナを1枚も置けないことにあります。

 スムーズなカードプレイのためには1t自然多色→2t火or闇単色→3t火or闇単色という流れが必須。

 となれば、初手で自然含みの多色を引いておく必要があり、加えて自然を含まない多色カードはマナに置くタイミングが確保できません。

 非常に厳密なマナ置きを要求されるため窮屈な動きを強いられますし、自然を含まない多色カードに至っては採用すること自体がリスクでした。

 それらの弱点を全て克服したのが、《新世界王の闘気》です。

 2ターン目に引いてそのままマナセットしてサーチカードをプレイしてもコンボを阻害しない時点でもちろん強力。

 ですが、それと同じかそれ以上に、1ターン目に自然を含まない多色カードをマナセットしてもよくなる点が重要です。

 このカードが発見されたおかげで、《アルカディアス・モモキング》や《禁断のモモキングダム》といった自然を含まない多色カードの複数枚採用が容易になり、このデッキの立ち位置も盤石になったと言えるでしょう。

 一部のピンポイントなメタカードを要求するうえ、多くの小型メタクリーチャーに対しては《バッドドッグ・マニアクス》でケアしてしまえるため、対策も容易ではありません。

 が、環境でもトップクラスのデッキとして認知されるようになったためか、《バッドドッグ・マニアクス》の通らない《異端流し オニカマス》《デスマッチ・ビートル》を採用した構築や、除去を吸い寄せる《歓楽のタギャースツ》で《バッドドッグ・マニアクス》を2枚要求してくる構築も見られるようになっています。

 デッキのほとんどがコンボパーツで構成されている分、やや拡張性に乏しいデッキであるのも事実。

 現在の環境を定義するデッキとしてまず第一に意識されることとなった【キングダムJO退化】。

 ガードが上がった環境でも勝ち切れるデッキなのか、これからの活躍にも注目する必要がありそうです。

も勝ち切れるデッキなのか、これからの活躍にも注目する必要がありそうです。


【赤単我我我ブランド】Tier1


 相変わらず我が道を征く環境屈指のビートダウンデッキ。

 ただし、流行中の【キングダムJO退化】が同じく3ターン目に殴り勝ちを狙うデッキであるため、環境全体のトリガー採用枚数が増加傾向にあるのが向かい風です。

 新弾のリリースに伴い追加された各種G・ストライクも、《我我我ガイアール・ブランド》の突貫を止めるカードが増えたということでこのデッキにとっては痛いポイント。

 ですが、【キングダムJO退化】との直接対決では《赤い稲妻 テスタロッサ》や《こたつむり》を立ててしまえば相手に《バッドドッグ・マニアクス》を要求しつつ3ターン・4ターンkillを見据えられ、相手の受け札も7〜8枚程度とそれほど多くないため、基本的には有利が付きます。

 【キングダムJO退化】への意識が上がった環境ではやや立ち回りづらいものの、そもそもの出力が高いため引き続き活躍が期待できるデッキでしょう。


Tier2

【墓地退化】Tier2



 お馴染みの顔になってきた【墓地退化】ですが、新環境では新たなステージへ。

 自然文明を追加採用し、《ロイヤル・ドリアン》で退化する構築が徐々に数を増やしています。

 《ロイヤル・ドリアン》は6マナまで伸ばして《死神術士デスマーチ》とセットでプレイすることで、呪文ロックをすり抜けて退化コンボを決められる追加パーツ。

 「対象を取らない」「クリーチャーの」トリガーであり、進化クリーチャーの一番上のカードを強制的に剥がせるため、【キングダムJO退化】の《アルカディアス・モモキング》・《禁断のモモキングダム》を止められる貴重な受け札としても活躍します。

 《生命と大地と轟破の決断》《死神術士デスマーチ》と同時に出せばハンデスを受けても1枚で立て直せる可能性があるなど、総じて「できること」の幅を広げてくれるカードです。

 同じく《Disジルコン》もハンデス後の立て直しに役立つカードとして、粘り強さに寄与しています。

 そして何より自然文明を採用する恩恵を受けられるのが、《天災 デドダム》です。

 墓地の枚数自体はそれほど重要でないこのデッキにおいて、コンボパーツを手札に加えつつ、マナも伸ばし、ピンポイントで墓地を増やせる《天災 デドダム》は垂涎の一枚。

 もちろん既存の青黒型【墓地退化】もかなりの数活躍中ですが、アナカラー型が増えていることは意識しておきたいところですね。


【青魔道具】Tier2


 呪文ロックが増えるたびに蘇る、「ロックの効かないコンボ」の代表格。

 【5c】系のコントロールデッキの増加を受け、活躍の場を広げている【青魔導具】。

 呪文ロックの影響下でも問題なく回る点が厄介で、評価を上げている《覚醒連結 XXDDZ》や《アルカディアス・モモキング》では止まらず、《キャンベロ<レッゾ.Star》もフィニッシュこそ遅くなるものの致命傷にはなりません。

 このデッキ自身に直接的な影響があるわけではありませんが、決して無視できないトピックが、《希望のジョー星》の殿堂入りです。

 このカードが消えたことにより、現在は環境内のカード除去枚数が著しく減少しています。

 「【ジョー星ゼロルピア】のついで」に致命的なメタを喰らっていた【青魔導具】。ガードの下がりきっている今こそが活躍の場だったと言えるでしょう。

 そのほかの特徴的な部分としては、《ガル・ラガンザーク》が【キングダムJO退化】を1枚で詰ませるカードとして最有力です。

 後手では流石に間に合わないものの、先手であれば《堕呪 バレッドゥ》または《堕呪 ウキドゥ》《堕呪 ゾメンザン》が絡めば相手のコンボに先んじて着地可能。

 要求値はそれなりに高いものの、着地さえできればそのままほぼ勝ちまで見えるうえ、デッキのメインの動きを阻害しません。狙う価値はあると言えるでしょう。

 盤面をコントロールしきれる対面がほとんどないこともあってか素直に最速を狙うことも多く、現環境での《堕呪 ゾメンザン》は3〜4採用が一般的になっています。

 【キングダムJO退化】に勝ちに来たデッキを狩るコンボとして一気に注目を集めましたが、その反動か【青魔導具】に対するガードは徐々に上がってきています。

 メタられると厳しいのは【青魔導具】の常。賞味期限はもうすぐそこに迫っているのかもしれません。


【ラッカ鬼羅.Star】Tier2


 現環境のトレンドは《ナゾの光 リリアング》+《緊急再誕》パッケージ採用型。

 定番パーツの仲間入りを果たしつつある《蒼狼の大王 イザナギテラス》と近い範囲の呪文踏み倒しを持っており、《緊急再誕》を当てることでエスケープを介してリソース回収しつつ盤面を横に広げられる優秀な軽量クリーチャーです。

 2ターン目に《T・T・ T》を唱えられる点も非常に強力で、デッキパワーの底上げに貢献しています。

 メタクリーチャーの採用次第で意識する対面を変えられるのが強みで、サンプルリストでは広く刺さる《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》を採用していますが、《黙示 シャマリ-1》や《赤い稲妻 テスタロッサ》、《異端流し オニカマス》など、選択肢は広範です。

 また、メタクリーチャーを除去してくるデッキに対して有効な《歓楽のタギャースツ》を採用した構築も散見されるなど、拡張性もピカイチ。

 地力が底上げされたこともあり、今後の活躍にも期待ができるデッキとなりました。


Tier3

【5cディスペクター天門】Tier3


 高いカウンター性能がウリの、盾から返すことに特化した【5c】系デッキです。

 Tier1のうち2つが殴り勝つ方向に向かっているため、環境上での立ち位置は現状のところ悪くないものの、やはり【5cザーディクリカ】や【墓地退化】などの対面には一抹の不安があるデッキタイプです。

 とはいえ、弱点を補う新戦力も最新弾リリースと同時に迎え入れています。

 《神徒 メイプル-1》はササゲールを持つピーピングハンデスとして、序盤の動きを強力に支えてくれる1枚です。

 ササゲールで能動的に墓地へ落とせるため《絶望と反魂と滅殺の決断》との相性がよく、《砕慄接続 グレイトフル・ベン》から踏み倒す選択肢としても非常に優秀。

 対面を選ぶ節があるためTier3に位置付けているものの、環境次第では十分に活躍できるデッキタイプでしょう。


【5cヴォルゼオス・バラモルド】Tier3


 脅威の受け札25枚体制! 絶対に安易な打点は通さんという強い意志を持った、特殊な【5c】系デッキです。

 【5c】とはいうものの実態としてはコントロールデッキというよりもビッグマナデッキ。

 妨害手段などはあまり取られておらず、デッキ内のカードのほとんど全てが「マナを伸ばすカード」と「フィニッシャー」のどちらかに分類されており、それぞれに付いているG・ストライクやS・トリガーで耐える格好になっています。

 【5cディスペクター天門】との差異もそこにあり、あちらは「盾から踏み倒して返す」構築であるのに対し、こちらは「盾受けで耐えつつマナを伸ばして《Volzeos-Balamord》で一発逆転する」ことに主眼を置いています。

 マナからの展開でフィニッシャーが完結しているためハンデスなどには比較的強いものの、シールドから強いアクションが出るわけではない点は明確なネックで、受け札もほとんどがG・ストライクなので盤面を処理できるわけではなく、「選ばれない」クリーチャーにはかなり簡単に貫通されてしまいます。 

 とはいえG・ストライクは封殺が難しく、環境で活躍中のスター進化・EXライフクリーチャーを無理なく止められる点は明確な魅力だと言えるでしょう。


【シータRX閃】Tier3


 《“龍装”チュリス》殿堂に伴い、大きく数を減らした【シータRX閃】。

 3ターン目の押し付けを無くしたことで、現在環境上位に位置する3・4ターンでの決着を狙うデッキに対して後手を捲る手段が大きく制限されました。

 押し付けの強さを失い、前環境に活躍していた構築はかなり立ち回りづらくなったものの、【シータRX閃】は構築のバリエーションが非常に広いのが強みです。

 前環境でも活躍していた【ガイアッシュ覇道】。

 初期型に近い《奇天烈 シャッフ》《終末の時計 ザ・クロック》を多投した構築。

 《メテヲシャワァ<バジュラ.Star>》と《キャンベロ<レッゾ.Star>》でハンドリソースを稼ぎ、《裏斬隠 カクシレシピ》で受ける構築。

 これまで活躍した構築を挙げるだけでもこれだけの種類があり、さらにまだ見ぬ発展の可能性さえも秘めているのが【シータRX閃】というデッキタイプです。

 研究が進めば、表舞台にもう一度現れる可能性は非常に高いと言えるでしょう。


環境のまとめ

 現在の環境を定義しているのは【キングダムJO退化】。

 超安定・超高速で《キャンベロ<レッゾ.Star>》や《アルカディアス・モモキング》を絡めて殴ってくるこのデッキとまともに戦えることが、「環境デッキ」のスタートラインとなります。

 まず最初に【キングダムJO退化】へのメタとして台頭しはじめたのが、【5cディスペクター天門】・【5cヴォルゼオス・バラモルド】などの受け特化デッキ

 そしてそれを追うように、受け特化デッキに有利を付けつつ、多くのデッキに対してもそれなりに戦える【青魔導具】や【墓地退化】などの4〜5ターンkillを見据えたコンボデッキや、高い火力を有しつつメタや受け封殺を絡めて攻められる【ラッカ鬼羅.Star】などが浮上しました。

 【5cザーディクリカ】はどちらかといえば受けデッキ寄りの立ち位置ではありますが、受けと押し付けのバランスの良さから相性差が小さく、あらゆるデッキに対して五分ないしそれ以上を見込めるのが強みだと言えます。


 現在は【キングダムJO退化】へのガードを上げたデッキが多く、それらに有利を取れるコンボデッキやメタビートが立ち位置を向上させるフェーズ。

 これらのデッキはある程度受けやメタを確保できるとはいえ、基本的に【キングダムJO退化】に対してやや不利なデッキなので、今後これらのデッキが多数派になっていけば、【キングダムJO退化】が戻ってきて環境が一巡することが予想されます。

 現状【キングダムJO退化】に有利を付けられるデッキは極端に受け寄せしたデッキしかなく、他のデッキに対してどうしても苦戦を強いられます。

 無理なく【キングダムJO退化】に勝算をつけつつ、他のデッキに対しても一定の押し付けを発揮できるデッキが開発されるかが環境の分かれ目となりそうです。

おわりに

 というわけで、1月上旬のオリジナル環境について解説いたしました。

 使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?

 この記事が皆さんのオリジナル環境に対する理解への一助となれば幸いです。

 それでは次回、1月下旬のアドバンス環境解説記事でまたお会いしましょう!

アドバンス環境はこちら


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