はじめに
2→4→6。2ターン目・3ターン目と続けて1マナブーストを行うことで強力な6コスト帯への早期アクセスを狙う、マナ加速戦略において最も基本的な動きです。
かつてはメジャーな足運びだったこの2→4→6ですが、
- 2コスト帯のカードを採用せずデッキパワーの底上げを図り、現代の強力な5コスト帯にリーチすることを目指した3→5
- デッキ構築を強烈に縛ることで更なる爆発を目指す3→6
- 《ヨビニオン・マルル》の登場で理外の出力と安定感を得た2→4→7
最近は上記のような競合他社……もとい競合他カーブに押され、すっかり斜陽になりつつあります。多色武装や水晶武装を用いれば、更に多彩かつ遜色ないパワーの戦略を選べる時代になったこともまた向かい風。
ライバルたちが益々力を増していく中、それでも2→4→6にこだわる理由。今回はその一端である《MAX-Gジョラゴン》を擁する【青緑Gジョラゴン】について、解説していきます。
目次
【青緑Gジョラゴン】の特徴
【青緑Gジョラゴン】。《MAX-Gジョラゴン》と《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》をメインエンジンとする、2→4→6のマナカーブによる堅実さと大物踏み倒しの派手さを兼ね備えたデッキです。
この2枚を搭載できるデッキとして、3→6のマナカーブに沿って動くドラゴン型、いわゆる【シータGジョラゴン】もあるのですが。
- 4→6のマナブーストを行いながら手札の質を上げやすい=次ターンの《MAX-Gジョラゴン》を強く使いやすい
- 踏み倒し先を自由に選択できる
- 強力な防御札を搭載しやすい
- 多色比率を抑えやすい=安定して4ターン目に動き出しやすい
という点で、私はシンプルに2→4→6と動く青緑型を推しています。全体的なカードパワーが段違いなドラゴン型も、強力なことには違いないんですけどね。
序盤の3ターンはマナブーストに注力する……という選択をするにあたって、やはり気になるのは環境を牛耳るデッキたち。4ターン目にはほぼ確実に――何なら3ターン目にもクリティカルな動きを仕掛けてくる相手に対して、ただ嵐が来ないのを祈るだけというのは、いささか不安が残ります。
同じく序盤の3ターンをマナブーストに費やしながらも、《ヨビニオン・マルル》+《天災 デドダム》のパッケージによる盤石さで環境の最前線に居座る【アナカラーマルル】。何よりこのデッキとの差別化を図れなければ、「【アナカラーマルル】使った方が良くね?」と石を投げられかねません。
高速化していく環境、新時代のマナカーブで襲い来る商売敵。それらに抗う新たな鍵は……。
随分とかわいらしい顔をしていました。
【青緑Gジョラゴン】のサンプルリスト
2→4→6で《MAX-Gジョラゴン》を召喚し、「《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》の踏み倒し能力」と「どんどん増えていくマナを使った通常召喚」という二刀流で早期に大型クリーチャーを展開&相手をロックしていくのがメインプランです。
デッキリスト下部の「デッキ価格をシミュレーション」ボタンから欲しいカードを選択して「在庫チェック」ボタンを押すと、直接カーナベルでカードを購入することができます。便利ですね。
採用カード解説
メインカード
《MAX-Gジョラゴン》
【 S-MAX進化クリーチャー 】
種族 マスター・ドラゴン / ジョーカーズ / レクスターズ / 文明 自然 / パワー11000 / コスト6
■S-MAX進化:自分がゲームに負ける時、かわりにこのクリーチャーを破壊するか、自分の手札から《MAX-Gジョラゴン》を1枚捨てる。(このクリーチャーは進化元を必要としない。自分のS-MAX進化クリーチャーが2体以上あれば、そのうちの1体を残し、残りをすべて手札に戻す)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時、または自分のターンのはじめに、カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚マナゾーンに置く。こうしてマナゾーンに置いたカードが、ジョーカーズまたはレクスターズの、クリーチャーまたはタマシードなら、次の相手のターンの終わりまで、その置いたカードが持つ能力をすべて、このクリーチャーに与える。
コンセプト。強力なジョーカーズ・レクスターズの力を強引に4ターン目に引き出すことで、相手の行動を縛り続けてもらいます。
これまでの【青緑Gジョラゴン】では、《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》をコピーしての呪文ロック+デカブツ踏み倒しor《自然の四君子 ガイアハザード》をコピーしてのMF+展開ロック+攻撃誘導くらいしかやることがなかったんですが……いやそれでも十分強かったんですが。この度《タイムピョンチキ》のおかげで、MF+ブースト+マナ回収までできるようになりました。
ロックをかけ切る前の防御力がちょっと不安なこのデッキ、S-MAX耐性による敗北回避でどうにか命を繋ぐことが多々あります。できる限りマナか手札にコイツを置いておくことが長生きの秘訣なので、2枚目以降もぞんざいに扱うことのなきようお気を付けください。
やることがない時、S-MAX進化クリーチャーのルール処理を利用して1ドロー+1ブースト部分だけを啜る羽目になる瞬間もたま~にあります。2体目のコイツを召喚&即バウンスすれば、何をチャージしても盤面にいる1体目には干渉しないのでデッキだけ掘り進められるわけですね。
逆に1体目が何もコピーできていない場合は、2体目を盤面に維持してトップからコピー先を引くことを願う……なんてことも。(次のターンあたりやることなくなりそうだな……)という予感がした時も、2枚目のコイツを抱えておくと良いですよ。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / ジョーカーズ・ドラゴン / ドルスザク / 文明 光/水/火 / パワー99000 / コスト99
■自分の墓地にクリーチャーではないカードが4枚以上あれば、このクリーチャーの召喚コストを90少なくする。
■EXライフ
■スピードアタッカー
■T・ブレイカー
■相手は光ではない呪文を唱えられない。
■自分のターンの終わりに、クリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。
コンセプト。相手の呪文使用を制限しながら、自分は一方的に無条件の踏み倒しを行えるインチキデカブツクリーチャーです。
基本は《MAX-Gジョラゴン》のコピー先としてマナに落ちてもらうことになるんですが。非ツインパクトな呪文を4枚使用していれば、ゲーム終盤には直接召喚できるようになっていることでしょう。《流星のガイアッシュ・カイザー》の軽減も乗りますし。
初手に引けていたら4ターン目までキープしたくなるカードですが、2→4→6をするにあたって多色カードは心底邪魔なので、基本は1ターン目にマナに逃がしてしまうのがベターです。どうせ後々マナ回収で触れるようになりますからね。
最序盤から《フェアリー・ギフト》と2コストブーストと《MAX-Gジョラゴン》とマナに埋める単色を同時に引いている、なんてミラクルが起きたら話は別ですけども。後手だとしても相当高い要求値ですし、狙うだけ損だと思います。
《タイムピョンチキ/オラオラ・ジョーカーズ》
【 ツインパクトカード 】
種族 ジョーカーズ / レクスターズ / 文明 自然 / パワー5000 / コスト4
■マッハファイター (このクリーチャーは、出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
■このクリーチャーがバトルに勝った時、山札の上から2枚をマナゾーンに置いてもよい。そうしたら、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻す。
────────────呪文────────────
カード名:オラオラ・ジョーカーズ
文明:自然文明
コスト:3マナ
種族:ジョーカーズ
■自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。それがジョーカーズなら、カードを1枚引く。
今回の主役。かわいい見た目と侮るなかれ、コイツのおかげで【青緑Gジョラゴン】というデッキの可能性は更に広がりました。
【ファイアー・バード】【マーシャル・クイーン】【ドリームメイト】等々、昨今の環境には「2~3ターン目に小型クリーチャーを置き、それを起点に3~4ターン目から走り出す」タイプのデッキが多く存在しています。
そうしたクリーチャー初動をマッハファイターで破壊しつつ、2ブースト+1枚マナ回収という質の良いリソース確保を行えるの、中々強そうじゃありません?これはスタンダードな【アナカラーマルル】には無い利点だと言えるのではないでしょうか。
ジョーカーズ・クリーチャーなおかげで、《MAX-Gジョラゴン》のコピー先になれるという点も非常に優秀です。大型ジョーカーズorレクスターズが引けていなくても、コイツをコピーすることで、パワー11000のマッハファイターで盤面を取りながら8マナまでブースト+マナ回収を行えるようになるわけです。
大型のコピー先がくっつかないと手持ち無沙汰になっていた《MAX-Gジョラゴン》が(半)自力でコピー先を拾ってこれるようになるの、中々気分が良いですよ。 2→4→6基盤とコンボパーツに枠を取られて盤面への干渉手段をそこまで多く採用できない【青緑Gジョラゴン】、この滋味が大層沁みるんですわ。
召喚するにせよコピーするにせよ、基本はクリーチャー面を使用していきたいこのカード。小型クリーチャーを無防備に置いておきたくない相手と闘っている時や、4→6のブースト時に手札から多色をマナチャージしたい時には、呪文面を使用することもままあります。
リストのジョーカーズ比率の関係で、あまりあてにはできませんが。オマケの1ドロー能力も、4ターン目の手札の量・質が大事なこのデッキにはありがたいものです。
初動カード
2コストブースト3種の枚数配分が4:3:2とちょっと妙な形になっているのは私の個人的な好みによるものです。いずれも長所と短所がはっきりしているので、各位お好みで調整してみてください。
《フェアリー・Re:ライフ》
【 呪文 】
文明 自然 / コスト2
■G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
初動その1。2→4→6で動く都合避けられない「カードパワーが低い2コスト初動を複数枚搭載しなければいけない」という苦しさを、G・ストライクが優しく包み込んでくれます。悪く言えばそれだけなんですけどね。
サンプルリストよりも防御札を多く採用するなら、《フェアリー・ライフ》と入れ替えるのもアリですね。次のターンのマナ置きをスキップしてコンボパーツを手札にキープしやすくなったり、先手で2→4と綺麗に動いた返しの《ハッタ―・ルピア》に踏ませて《流星のガイアッシュ・カイザー》を安全に着地させられるようになるのはS・トリガーならではの恩恵ですので。
《地龍神の魔陣》
【 呪文 】
文明 水/自然 / コスト2
■G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を手札に加えるかマナゾーンに置き、残りを好きな順序で山札の下に置く。
初動その2。中~終盤にもサーチカードとして使える取り回しの良さが魅力的なこの呪文、4→6ラインでマナ回収をしやすいデッキな今回は更にバリューが上がっています。
そんな強いカードを3投にしているのは、「多色比率の低減」と「2→4成功率の向上」のための苦渋の決断ゆえです。
2→4→6を淀みなく実行しつつ、手札に2~3枚のパーツを抱えて4ターン目を迎えることが、勝負の土俵に上がるためのほぼ最低条件なこのデッキ。大事な大事な2~4ターン目に(タップインするせいで)マナに置けない多色カードというのは、それだけで素直に受け入れ難いものでございます。
水文明を含むカードの枚数が現状18枚なサンプルリストでは、2ターン目にこのカードを確実に使えるかどうかが若干怪しい……というのも、4枚フルで採用する手を躊躇わせます。この辺は個々人の好みの問題なので、自分の手に馴染む枚数を模索するのが良いでしょう。
《シェル・アルカザール》
【 クリーチャー 】
種族 コロニー・ビートル / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーが出た時、コスト3以下のエレメントを1つ選び、持ち主のマナゾーンにタップして置いてもよい。
初動その3。ついに現れた除去もできる(ほぼ)《フェアリー・ライフ》。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》の自己軽減に寄与しない+マナ回収を行うブーストカードが多いという点で、クリーチャーかつ公開領域を増やさないマナ加速はあまり相性が良くないのですが。それを差し引いても、相手の邪魔なメタ能力持ちエレメントを除去できるコイツは数枚採用したいところです。
S・トリガーなおかげで、出力は低いながらも受けとしてまで機能してくれるのが嬉しいポイント。1点パンチしてきた《ハッター・ルピア》をコイツでマナに落としてターンの終わりに《流星のガイアッシュ・カイザー》を安全に着地させるの、成功したらさぞ気分良いでしょうからね。
《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》
【 呪文 】
種族 チームウェイブ / 文明 自然 / コスト4
<バズレンダ>[無色(2)](この呪文のコストを支払う時、追加で[無色(2)]を好きな回数支払ってもよい。そのBR能力を1回と、追加で[無色(2)]支払った回数、使う)
BR-自分の山札の上から2枚をタップしてマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻す。
宇宙最強4→6担当……だったんですが、《ヨビニオン・マルル》が出てきて流石に王座が揺らぎつつあるブーストカード。さりとて、軽量クリーチャーを必要としない・採用する枠のないデッキにとってはまだまだ現役です。
序盤はコンボパーツを拾いつつ6コスト帯に繋げる初動として、中~終盤はバズレンダによる可変ブースト+手札補充として、腐ることなく活躍してくれます。タップしたクリーチャーを自分の場に残してしまう《タイムピョンチキ》と異なり、相手に攻撃の的を与えないことも対面次第では大きなアドバンテージとなってくれるんですよね。
デカブツ
《自然の四君子 ガイアハザード》
【 クリーチャー 】
種族 グランセクト / レクスターズ / 文明 自然 / パワー12000+ / コスト11
■マッハファイター
■パワード・ブレイカー
■相手のクリーチャーが出る時、自分のマナゾーンのカードが相手のより多ければ、相手はかわりにそのクリーチャーをマナゾーンに置く。
■自分のマナゾーンにあるカード1枚につき、このクリーチャーのパワーを+1000する。
■相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
デカブツその1。《MAX-Gジョラゴン》のデザイナーズ・コピー先。
能力の全てがマナが勝手に伸びるデッキコンセプトと相性抜群で、上手いこと盤面に維持し続けられれば相手のクリーチャーによる行動を咎め続けられます。立てば妨害、座れば誘導、殴る姿は大体5点。
既に展開されているスレイヤーやらバトル無敗能力やらには相当弱いので、あまり過信はできないんですけども。デッキの攻守の要となるクリーチャーなので、なるべく長く維持できるよう慎重に扱いましょう。
《完全不明》
【 クリーチャー 】
種族 ??? / 文明 水 / パワー16000 / コスト11
■T・ブレイカー
■相手のターン中、相手がマナゾーンにカードを置いた時またはカードを使った時、相手はターンの残りをとばす。
■相手のクリーチャーが攻撃する時、その攻撃の後、相手はターンの残りをとばす。
デカブツその2。相手のターン開始時ドロー以降の行動を強烈に縛ってくれます。
時飛ばし役となると、メジャーなのは《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の方ですが。こと【青緑Gジョラゴン】においては、《完全不明》の方が適しているのではないかと私は考えております。
《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の強みはこちら。
- コスト:単純に《完全不明》より1ターン早く着地できる
- 召喚時 + 攻撃時の2体バウンス:攻めにも守りにも有用
- ターンを問わない任意の時飛ばし:トリガーケアにも一役買う あえて時を飛ばさないことで、《流星のガイアッシュ・カイザー》や《ブルー・インパルス》の踏み倒しも狙える
- クリーチャーが出た時に反応する時飛ばし:《完全不明》のロックをすり抜ける攻撃時の展開能力も咎めやすい
《完全不明》の強みはこちら。
- パワー16000:やたらデカいのでそうそうバトルで処理されない
- マナチャージに反応する時飛ばし:単純に相手のマナが増えにくくなり、《自然の四君子 ガイアハザード》のロックがより強固になる
- カードの使用に反応する時飛ばし:《終末の監視者 ジ・ウォッチ》キラーな非クリーチャー・呪文なカードにも反応できる
- 攻撃に反応する時飛ばし:攻撃時の能力で不明が除去されようと、確実にそのターンの攻撃を一度だけに抑えてくれる 追加で敗北回避や攻撃誘導の妨害を構えておければ、「ほぼ確実に負けない1ターン」を生成できる
多面展開が大流行りしている昨今、既に3面以上展開された盤面に対しては《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の召喚時・攻撃時のバウンスでは手遅れになりがちです。それよりは、攻撃回数制限で確実に延命を図れる《完全不明》の方がゲームを掌握しやすいのでは……と思うんです。
受けが薄くなりがちなものの、《MAX-Gジョラゴン》のS-MAX耐性により相手のダイレクトアタックを1回無力化できる【青緑Gジョラゴン】には、この攻撃制限が何より嬉しいのです。片方が絶対に優れているという話でもないので、環境やお好み、デッキ構成に合わせて使い分けるのが良いでしょう。同時採用の折衷案もアリですね。
その他採用カード
《流星のガイアッシュ・カイザー》
【 クリーチャー 】
種族 ブルー・コマンド・ドラゴン / グリーン・コマンド・ドラゴン / ハンター / 文明 水/自然 / パワー8000 / コスト6
■相手のターンの終わりに、相手がそのターン中、マナゾーンのカードをタップせずに、クリーチャーを出すか呪文を唱えていて、バトルゾーンに自分の 《流星のガイアッシュ・カイザー》がなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、カードを2枚引く。
■自分のコスト10以上のクリーチャーの召喚コストを4少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■相手のクリーチャーは出たターン、自分を攻撃できない。
競技環境に飛び込む上で必ず意識させられる、スーパーユーティリティークリーチャー。
2→4→6で能動的に召喚しやすく、10コスト以上のクリーチャーも多く採用しているこのデッキとの相性は抜群です。メインの動きに絡まない多色カードであることを加味しても、フル投入させるだけの魅力があります。
当然のことながら、毎試合《MAX-Gジョラゴン》と《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》の2枚+踏み倒したいクリーチャーのセットを4ターン目に確保できるとは限りません。《MAX-Gジョラゴン》 召喚時の1ドローに色々お祈りするよりは、コイツを召喚してお茶を濁す方が結果として状況が良くなりがちです。
最速でのコンボ始動が難しそうなら、4→6の際のマナ回収対象をコンボパーツではなくコイツにして、相手への牽制を行いながら5ターン目のコンボ始動を見据えるプランに変更するのもアリですね。
《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》
【 ツインパクトカード 】
種族 スプリガン / ムートピア / 文明 水 / パワー12000 / コスト10
■相手のターンの終わりに、その相手のクリーチャーが自分より4体以上多く、自分の《ブルー・インパルス》がなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■T・ブレイカー
■スマッシュ・バースト(このクリーチャーが攻撃する時、このカードの呪文側を、バトルゾーンに置いたままコストを支払わずに唱えてもよい)
────────────呪文────────────
カード名:「真実を見極めよ、ジョニー!」
文明:水
コスト:7マナ
■S・トリガー
■クリーチャーを3体まで選び、持ち主の手札に戻す。
調整枠の防御札。相場的な意味で今一番アツい男。
使い勝手の良いフレキシブルな3体バウンス呪文、その力を攻めにも転用できるスマッシュバースト、相手の踏み倒しを強烈に咎める踏み倒し能力……。足が遅めな【青緑Gジョラゴン】には、かなりガッツリ噛み合います。おまけに投入しやすい単色とくれば、最早入れない理由を探す方が難しいというもの。
こちらが動き出す4ターン目以前に4体以上の展開をしてくるような――特に【ドリームメイト】対面には、このカードを引けているかどうかに勝敗が大きく左右されます。相手のデッキが確定するまでは、なるべくマナに置かずに抱えておくのが吉です。
《フェアリー・ギフト》
(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト1
このターン、次に召喚するクリーチャー1体は支払うコストが3少なくなる。ただしコストは1より少なくならない。
不可能を可能にするインチキカード。早く着地させればさせるほど有利になる《MAX-Gジョラゴン》を3ターン目に出したり、2ターン目から《タイムピョンチキ》で除去と質の良いブーストを両立させられるようになります。
このカードと自然のクリーチャーを同時に使用する場合、最低でも2枚の自然文明のマナが必要でございます。序盤にマナに逃がしやすいカードは大体青色なので、上振れを狙う際にはいつも以上にマナゾーンに意識を向けておきましょう。
デッキの回し方
①全力ブースト!1にも2にも2→4→6
潤沢なブーストカードを用いて、《MAX-Gジョラゴン》をプレイできる6マナへの到達を最優先で目指します。2ターン目に1ブースト、3ターン目にマナ回収を絡めたブーストを行った上で4ターン目を迎えるのが理想です。
2→4→6のマナカーブを辿る以上、多色をマナに逃がせるのは基本的に1ターン目しかありません。初手にコンボパーツが揃っていたとしても、どうせ後々マナから回収できるので、躊躇わずに埋めてしまう方がベターです。そうした状況、トップから多色を引いてしまうだけで崩壊してしまいがちですからね。
3ターン目に2or3コストのブーストカードを使うならその限りではありませんが、4ターン目のコンボ始動が大変難しくなるので基本はオススメできません。《流星のガイアッシュ・カイザー》を踏み倒せる自信があったとしても、相手のプレイング次第で瓦解し得るプランに全力を注ぐのは怖いものがあります。今や猫も杓子も手札に抱えているせいでめちゃくちゃ警戒されますからね《流星のガイアッシュ・カイザー》。
②ロック開始!時間を稼いで足場を固めて
6マナまで到達できたら、《MAX-Gジョラゴン》を召喚して大型ジョーカーズ/レクスターズをコピーしましょう。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》をコピーしてターンの終わりにデカブツを踏み倒せたら言う事なしですが、毎度そこまで綺麗に動けるとは限りません。《MAX-Gジョラゴン》を長く場にキープできるほど動きやすくなるので、盤面の維持を目標としてコピー先・踏み倒し先を選ぶと良いでしょう。
コンボパーツが揃いきっていないなら、とりあえず《流星のガイアッシュ・カイザー》の2ドローでお茶を濁しましょう。強烈に相手のヘイトを稼いでくれるので、大体1ターンは延命させてくれます。
仮に1ターン生き残ってくれたら、そのまま10~11コストのデカブツを召喚してゲームを掌握できてお得です。4ターン目までコンボパーツ以外の多色カードをキープし続けるのはものすご〜く大変なので、あくまでサブプランとしてどうぞ。
③クライマックス!デカブツ祭で圧殺を
《MAX-Gジョラゴン》のおかげで、ある程度ターンが進むとマナゾーンが相当賑やかになっているはず。ロック能力持ちクリーチャーを更に展開して、反撃の可能性をできるだけ潰した上で敵陣に殴り込みましょう。
マナが潤沢になっているということは、それだけ山札が削れてしまっているということ。《MAX-Gジョラゴン》が場にいる間は山札が2倍の速度で薄くなってしまうので、あまり悠長にしすぎることのないようお気をつけください。
デッキの改造案
ここからは、諸々の都合でサンプルリストから抜け落ちてしまった有用カード群を紹介していきます。
《運命の親衛隊シウバ/「その運命、我らもそれに従おう」》
【 ツインパクトカード 】
種族 ジャイアント / ジャイアント・ハンター / エイリアン / ジャイアント・スキル / 文明 水/自然 / パワー4000 / コスト4
種族:ジャイアント/ジャイアント・ハンター/エイリアン
■マッハファイター(このクリーチャーは、出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をタップしてマナゾーンに置く。それがコスト7以上のカードであれば、カードを1枚引く。
────────────呪文────────────
カード名:「その運命、我らもそれに従おう」
文明:水
コスト:7マナ
種族:ジャイアント・スキル
■S・トリガー
■カードを1枚引き、自分の手札を1枚捨てる。相手のクリーチャーを、コストの合計がその捨てた手札のコスト以下になるように好きな数選び、持ち主の手札に戻す。
まずは初動枠。4→6ラインを繋げつつcipで1ドローしたりしなかったりしてくれる……というだけなら他のブースト連中の陰に隠れてしまいそうですが。このカードの本質は、呪文面の強烈さにあります。
このデッキ、コスト99の《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》が自然に4枚搭載されているじゃないですか。あまり進んで捨てたいカードではありませんが、ほぼ確実に相手の盤面を洗い流せるという点だけでも採用する価値があります。
多色なこと・手札を増やせる確率が信用できないことがノイズになって若干採用しにくいですが、お好みに合わせて4→6枠と取り換えてあげるとデッキの防御力がぐーんと上がって良いですよ。
《呪烏竜 ACE-Curase/繁栄の鏡》
【 ツインパクトカード 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / オリジン / 文明 水/闇/自然 / パワー30000 / コスト15
■ワールド・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、各プレイヤーは自身の手札をすべて、超次元ゾーンに置く。その後、各プレイヤーは自身のマナゾーンにあるクリーチャーをすべて、手札に戻す。
────────────呪文────────────
カード名:繁栄の鏡
文明:自然
コスト:4マナ
■自分の山札の上から2枚をタップしてマナゾーンに置く。その後、カードを2枚まで、自分のマナゾーンから手札に戻す。
こちらも初動枠。2ドローから4→7までこなせる柔軟なブーストと、敵味方問わない激甚な厄災を兼ね備えています。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》をコピーした《MAX-Gジョラゴン》から踏み倒すと、次のターンの開始時にコピー用としてマナに埋める《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》がコイツのcipで確実に手札に入るんですよ。あらかじめマナに他のデカブツを置いていれば、そいつもターンの終わりに踏み倒せるわけで。中々美しいじゃないですか。
闇という扱いにくい色を含んでいるとはいえ、2→4→6を崩さずこのビューティフルなコンボを演出できるデカブツ枠を増やせる……という省スペース性(?)は素晴らしいんですが。何が問題ってコイツ、思ったより出しても相手が止まってくれないんですよね。盤面には何も干渉できませんし、ランデス具合も相手依存ですし。
試しに使ってみた時の「ターン終わりに踏み倒したら相手のマナから手札に戻った《流星のガイアッシュ・カイザー》がそのまま出てきてなんか負けた」という苦い思い出が頭から離れてくれません。これこそ環境を見て使ったり使わなかったりするカードだと思うので、各位お気に召すままに。
《地封龍 ギャイア》
【 クリーチャー 】
種族 ガイア・コマンド・ドラゴン / 暴拳王国 / 文明 自然 / パワー18000 / コスト9
■Q・ブレイカー
■相手の「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を持つクリーチャーがバトルゾーンに出る時、相手はかわりにそのクリーチャーをマナゾーンに置く。
■自分のターン中、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。
続いてこちら、デカブツ枠。簡単にはシバかれないパワー、言わずと知れた強力なクリーチャー着地置換、リソース枯れと無縁になれるマナから召喚権……。いずれもすこぶる強力です。
「同じ着地置換の《自然の四君子 ガイアハザード》と役割が被ってるから要らないんじゃね?」という声が聞こえてきそうですが。相手がどれだけマナを伸ばしても――あるいはこちらが十分にマナブーストできていなくても、確実に相手のcip持ちクリーチャーを封じることができるコイツは、しっかり仕事をしてくれます。
2→4→6《MAX-Gジョラゴン》で《自然の四君子 ガイアハザード》をコピーした場合、相手に7マナの状態でターンを渡すことになるんですけども。相手がマナを素直に増やしてくるデッキの場合、ターン開始時のチャージ+α程度で7マナなんてすぐ到達されちゃうんですよね。だからあんまりアイツに全幅の信頼を寄せられないというか。
何より、2→4→6後の手札切れが深刻な【青緑Gジョラゴン】にはマナ召喚権が本当にありがたくてですね。私自身半信半疑で最近使い始めたんですが、コイツを2枚くらい採用してからものすんごく動きやすくなったので激・オススメです。
《聖霊超王 H・アルカディアス》
【 ドリーム・クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 超化獣 / 文明 光/水 / パワー6500 / コスト6
■ ブロッカー
■ ジャストダイバー
■ W・ブレイカー
■ このクリーチャーが出た時、カードを3枚まで引く。
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)
────────────ハイパーモード────────────
パワー:12500
■T・ブレイカー
■ 自分のタップしているクリーチャーがあれば、相手は呪文を唱えられない。
こちらも私の激・オススメ枠。《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》ではロックしきれない光文明の呪文に対しても睨みを効かせることができます。【ファイアーバード】はともかく【逆アポロ】【ラッカゴスペル】に対して完全なロックをかけられないの、結構大変だったんですよね。
召喚するには若干大変そうな色をしていますが、《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》と色を共有しているおかげで大体プレイできます。デッキに1枚光文明のカードが増えるだけで、グッと《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》を召喚しやすくなるのも魅力でございます。
そこそこにサイズのデカイジャストダイバーのブロッカー、というスペックも嬉しいんですよ。3枚までのドロー、《自然の四君子 ガイアハザード》をいつでも寝かせられるようになるハイパー化も相まって、基本いつ召喚しても得なのがGoodです。
《マンハッタンの心絵》
【 タマシード 】
種族 ジョーカーズ / レクスターズ / 文明 自然 / コスト6
■シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
■このタマシードが出た時、自分と相手のクリーチャーを1体ずつ選ぶ。各プレイヤーは、残りの自身のクリーチャーをすべてマナゾーンに置く。
■相手のターン中、相手がクリーチャーを出す時、そのターン、相手の他のクリーチャーが2体以上出ていれば、相手はかわりにそのクリーチャーをマナゾーンに置く。
最後にこちら、メタ兼盤面洗い流しカード。除去されにくい高コストのループ妨害タマシードとして、【マーシャルループ】が台頭している今再び注目を集めています。
序盤は多面展開を行わない上に相手の多面展開には弱いこのデッキ、マナを与えてしまうとはいえこうした一斉除去はありがたいものです。メタ能力が常在型なおかげで、《MAX-Gジョラゴン》のコピー先としても活躍するのが嬉しいですね。
おわりに
という訳で、【青緑Gジョラゴン】の紹介でした。
4ターン目に7コスト相当のアクションを起こす安定感に関しては、どうしても競合相手としてチラつく【アナカラーマルル】に今一歩及ばないコンセプトですが。強烈な妨害と好きなクリーチャーの踏み倒しを並行する4ターン目の爆発力・基盤の安定感という2つの要素の両立は、なかなか他のデッキにはできないものだと思います。
過去と化しつつある2→4→6を、それでも愛する誰かに向けて。大真面目に環境デッキにも喧嘩を売れる、この素晴らしきデッキの魅力が届くことを祈り筆を置きます。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。