先日放送された「中島健人のANN」が、大きく話題になっています。
理由はただひとつ、放送時間の大半が遊戯王の話で埋め尽くされたからです。
ハッシュタグには「遊戯王ファンの皆さん助けてください」「何を言っているのか分からない」というリスナーの悲鳴と、狂喜するデュエリストの投稿が入り乱れる異常事態。何がそこまで起きたのか、順に見ていきます。
目次
「遊戯王を知らない人でも楽しんでいただけるのはここまで」
番組の序盤、新曲の話がひと段落したところで、中島さんはリスナーに向かってこう宣言しました。
「遊戯王を知らない人でも楽しんでいただけるのはここまで」
つまり、ここから先は置いていく、という予告です。事実上の“デュエル開始”の合図と言っていいでしょう。
全国ネットのラジオで、パーソナリティが自らリスナーを振り落とすと宣言する。この一言だけで、今回の放送がどれだけ振り切れていたかが伝わるはずです。
そして実際、宣言どおりになりました。
伏線は冒頭から撒かれていた
新曲の話をしている合間に《北風と太陽》という名前が飛び出した時点で、勘のいいリスナーはすでに異変を察知していました。イソップ童話の2人が仲良く並ぶ、初期遊戯王のシュールさを象徴する一枚です。
カード名が高速で飛び交う
《カルボナーラ戦士》《ドラゴン族・封印の壺》《ワイト》《有翼幻獣キマイラ》《ヂェミナイ・エルフ》。90年代後半から2000年代初頭に遊戯王を触っていた人なら、名前だけで記憶が呼び戻されるラインナップです。
もちろん本命は《青眼の白龍》。その使い手である海馬瀬人への憧れが、番組を通して何度も語られました。
人生相談の答えが《ウィジャ盤》
番組の看板コーナーが「人生アイズ相談ドラゴン」。
”リスナーの人生相談に、中島さんが遊戯王で答える”というぶっ飛び企画です。
そこで飛び出した回答が、「ウィジャ盤を出されたら黙るしかない」「これはエネミーコントローラー案件」。相談者に伝わっている気配がまったくないのが、このコーナー最大の見どころでした。
ほかにも《滅びの爆裂疾風弾》《封印されしエクゾディア》《クリボー》と《増殖》《青眼の究極竜》《死のデッキ破壊ウイルス》《迷宮壁-ラビリンス・ウォール-》《VWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノン》と、原作の名場面を支えたカードが続々登場します。

【 永続罠 】
このカードと「死のメッセージ」カード4種類が自分フィールドに揃った時、自分はデュエルに勝利する。
①:相手エンドフェイズにこの効果を発動する。
手札・デッキから、「死のメッセージ」カード1枚を「E」「A」「T」「H」の順番で自分の魔法&罠ゾーンに出す。
②:自分フィールドの「ウィジャ盤」または「死のメッセージ」カードがフィールドから離れた時に自分フィールドの「ウィジャ盤」及び「死のメッセージ」カードは全て墓地へ送られる。
とはいえ、意味不明な比喩だけで終わったわけではありません。人生相談への答えとして、こんな言葉も出てきました。
「そのデュエルが楽しめないならサレンダーしたほうがいい」
楽しめない勝負からは降りていい。カードゲームの言葉に置き換えただけなのに、遊戯王を知らないリスナーからも「名言」と評判になった回答です。
「遊戯王を復権させたい」
そして、この放送で一番熱かったのがここです。中島さんは遊戯王に触れている女性が周りにいないと切り出し、こう続けました。海外の人気グループのメンバーが、スマホの背面に遊戯王カードを入れている——そんな光景が見たい、と。

これは長年遊戯王を追ってきた人にとって、核心を突いた話でした。国産TCGの頂点だった時代を経て、いま新規層の受け皿になっているのはポケモンカードやワンピースカード。遊戯王は「複雑で入りにくい」と言われ続けています。
難しいから面白い。でも、難しいから入ってこない。この矛盾を、影響力のあるアイドルが公共の電波で正面から殴りにきた。だからここまで刺さったわけです。
実際、放送後には「遊戯王を調べてみた」「原作を読み始めた」という投稿がタイムラインに並んでいます。
その後、話はさらに転がった
海馬瀬人役・津田健次郎さんが反応
アニメで海馬瀬人を演じた声優の津田健次郎さんが、放送翌日にXを更新。コーナー名に反応してネタメールを書いていたことを明かしました。
ただし、気づいたのは締め切りを過ぎた後。原作屈指の名台詞をもじった嘆きで締めるところまで含めて、オチが完璧でした。
松坂桃李さんに12枚抜かれる
俳優界屈指のデュエリストとして知られる松坂桃李さんに自作デッキを見てもらった時には、
「理想論を語るだけのデッキ」
そう言われた上で、12枚抜かれたそうです。デッキは40枚が基本ですから、原型はほぼ残っていません。
それでも折れずに遊戯王を続けているあたりに、本気度が出ています。

遊戯王が気になったら
語られた内容は、ほぼ初代とGXです。つまりルールを知らなくても、原作やアニメを見れば話の8割は分かります。
カードから入るなら、好きなイラストの1枚を手に取るのが早いです。デュエルをしなくても楽しめる入口は、確実に広がっています。
もちろん、中島さんが愛してやまない《青眼の白龍》から始めるのも王道。イラスト違いを眺めるだけでも、25年以上続いてきたコンテンツの厚みが伝わってきます。
まとめ
一夜限りの特別番組が、期せずして遊戯王の現在地を全国に伝える2時間になりました。リスナーを置き去りにしたことすら、「そんなに沼が深いのか」という関心を呼び込む結果になっています。
放送はradikoのタイムフリーで聴き直せます(配信期間には限りがあります)。あのアクセル全開のデュエルトークは、ぜひご自身の耳で確かめてみてください。




