現環境最強!「《Dの牢閣メメント守神宮》を採用した、赤白轟轟轟ミッツァイル」についての解説記事 Authored By とあるん

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現環境最強!「《Dの牢閣メメント守神宮》を採用した、赤白轟轟轟ミッツァイル」についての解説記事 Authored By とあるん

◆はじめに

おはようございます。

皆様はじめまして。「とあるん」と申します。

本記事では、「《Dの牢閣メメント守神宮》を採用した、赤白轟轟轟ミッツァイル」の解説をさせていただきます。

目次

◆デッキリスト

【デッキリスト】

4×《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》4×《音奏プーンギ》4×《ナゾの光リリアング》4×《超次元サプライズ・ホール》4×《♪銀河の裁きに勝てるものなし》4×《KAMASE-BURN!》4×《Dの牢閣メメント守神宮》4×《ゴリガン砕車 ゴルドーザ/ダイナマウス・スクラッパー》4×《轟轟轟ブランド》4×《BAKUOOON・ミッツァイル》

【超次元ゾーン】

《時空の英雄アンタッチャブル》《光器シャンデリア》《小結 座美の花》1×《アクア・カスケード》1×《時空の戦猫シンカイヤヌス》《イオの伝道師ガガ・パックン》

【超GRゾーン】

2×《純白の意志ヴィンチ》2×《バッチリ・バッチー》《ワイラビⅣ》2×《シニガミ丁-四式》2×《ギラミリオン・ギラクシー》《ドドド・ドーピードープ》

◆各アーキタイプ別プレイ解説

ここでは、vs赤白轟轟轟、vsメタリカミッツァイル、vsチェンジザドンジャングル、vsジョラゴンジョーカーズ、vs黒緑ドルマゲドンの5つのアーキタイプについて特筆します。

vs赤白轟轟轟

【赤白轟轟轟・サンプル】

4×《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》4×《音奏プーンギ》4×《ナゾの光リリアング》4×《超次元サプライズ・ホール》4×《♪銀河の裁きに勝てるものなし》4×《KAMASE-BURN!》4×《Dの牢閣メメント守神宮》4×《ゴリガン砕車 ゴルドーザ/ダイナマウス・スクラッパー》4×《轟轟轟ブランド》4×《BAKUOOON・ミッツァイル》 (超次元ゾーン・超GRゾーンは省略)

出典:デュエル・マスターズ

【キーカード】

《奇石ミクセル》:《轟轟轟ブランド》などを牽制。しかし、《KAMASE-BURN!》の餌食になりやすいためキャストの優先度は高いわけではない。

《ナゾの光リリアング》:場持ちが非常に良く、実質的なドローソース。《Dの牢閣メメント守神宮》でブロック時1ドローのブロッカーに化ける。

《KAMASE-BURN!》:安定した4000ラインの除去。相手の盤面-1、自分の盤面+1の計2アドバンテージを稼ぐ。

《Dの牢閣メメント守神宮》:ボードコントロールの要。最強。

《 BAKUOOON・ミッツァイル》:打点増強マシン。《ナゾの光リリアング》のエスケープを使用したり、GR召喚で《ドドド・ドーピードープ》を捲ったりすると更に形成打点が増える。

【プランA】 普通に赤白轟轟轟のムーブで殴り切る

 今回の赤白轟轟轟ミッツァイルに限らず、赤白轟轟轟のミラーマッチにおけるセオリーは、「相手に余剰ハンドを発生させる」である。赤白轟轟轟はその名の通り《轟轟轟ブランド》を中心としたアグロデッキだが、相手より先にシールドに攻撃を仕掛け、扱いきれないほどの余剰ハンドを相手に与えてしまえば、相手の《轟轟轟ブランド》は場に出てこない。そして、逆転の目を許さないまま押し切って勝利するのがこのプランAである。

 しかし、このプランAを実行する頻度というのはそこまで多くはない。というのも、確かに相手より先に殴ることで余剰ハンドを発生させれば、当然相手の《轟轟轟ブランド》はキャストされない。とはいえ、そもそも「シールドを殴る」行為自体がリスキーな選択だからだ。このリスクというのは、主に「相手のメタカードやトリガーで攻撃が成就しない」と「試合をリソースゲームになるまで長引かせる選択肢を早いターンに見切りをつけなければならない」の2点である。

 まず、前者の「相手のメタカードや盾からのトリガーで攻撃が成就しない」リスクについて。こちらが採用するメタカードである《奇石ミクセル》や《音奏プーンギ》は、当然ながら相手の赤白轟轟轟側にも最大枚数採用されており、それらを無視してプランニングを行うことはできない。こちらの《奇石ミクセル》で相手の《轟轟轟ブランド》を牽制するのと同様に、相手の《奇石ミクセル》でこちらの《轟轟轟ブランド》も牽制される。その《奇石ミクセル》を突破しようと《KAMASE-BURN!》をキープしていても、相手の《音奏プーンギ》によって阻まれてしまう。シールドを攻撃するには、まずこれらのメタカードを乗り越えなければならない。

 また、赤白轟轟轟は歴代の殴るデッキの中でも、《ヘブンズ・フォース》や《KAMASE‐BURN!》、《♪正義の意志にひれ伏せ》など、テンプレートの構築で採用されるトリガーの枚数が非常に多い。《音奏プーンギ》や《奇石ミクセル》によってこちらの攻撃の最大出力が抑制されている状況下で攻撃を仕掛け、正面突破を試みるというのはもはや風前の灯火であり、相手の赤白轟轟轟に採用されるトリガーの枚数からして、そこから勝利を掴むのは容易ではなく、リスクである。

 次に、後者の「試合をリソースゲームになるまで長引かせる選択肢を早いターンに見切りをつけければならない」リスクについて。今回の赤白轟轟轟ミッツァイルにおいてのリソースゲームとは、つまりは《Dの牢閣メメント守神宮》を用いたロングゲームを意味する。これは後述するプランBだが、赤白轟轟轟対面においては《Dの牢閣メメント守神宮》によるプランBが非常に強く機能し相手の《奇石ミクセル》や《音奏プーンギ》などのメタカードや、《KAMASE-BURN!》《♪正義の意志にひれ伏せ》などのトリガーをケアしながらフィニッシュすることができる。その有力なプランを、相手の《轟轟轟ブランド》を抑制するために、前者のリスクを背負いながら開始数ターンで見切りをつけるというのは、非常にもったいない選択であり、それを選択するのであれば、そもそもこの《Dの牢閣メメント守神宮》を採用した構築である必要はない。

 これらのリスクがあるため、基本は序盤から後述のプランBを見据えながらプレイすることが多い。

 とはいえ、この先殴りのプランAを選択することもままあるのも事実である。しかし、このプランAとプランBの判断の境目の明確な基準はない。いや、明確な基準がないというより、その基準を言語化するのが難しいを通り越して無理というレベルで、「ハンドや公開情報を吟味して判断する」としか言いようがない。私は練習で培った経験則でそれを判断しているが、わかりやすい例で言えば、《ナゾの光リリアング》や《♪銀河の裁きに勝てるものなし》が絡んで2〜3t目に《轟轟轟ブランド》をキャストできる算段が立つ場合は、プランAを思慮の選択肢に入れても良いだろう。

【プランB】《Dの牢閣メメント守神宮》でのゲームメイク

 赤白轟轟轟のミラーマッチでは上記のプランAのような「いかに早く自分のムーブを相手に押し付けるか」がゲームのキーポイントとなるが、今回のこの赤白轟轟轟ミッツァイルでは他のアプローチを取ることが出来る。それは、今回の最大の特徴とも言える《Dの牢閣メメント守神宮》によるアプローチだ。赤白轟轟轟というアーキタイプは、「リソースの欠乏状態が最大のアドバンテージになり得る」という珍しい特徴を有している。そして、その特徴を活かすべく、《轟轟轟ブランド》まで繋がらずとも、赤白轟轟轟側はハンドを切って盤面を構築してくる。

 そこに対して、《Dの牢閣メメント守神宮》は非常に強く機能する。いくら《轟轟轟ブランド》を絡まされたとて、例えば《轟轟轟ブランド》が分身しない限り、赤白轟轟轟には超過打点を形成できる力はない。そのため、《Dの牢閣メメント守神宮》をキャストできれば、ブロッカー付与によって相手の打点を抑えることが可能である。また、それによって赤白轟轟轟側の攻撃を耐えきれば、Dスイッチによってその次のターンの攻撃をも無効化することができる。《轟轟轟ブランド》キャストと引き換えでリソースを失った相手の赤白轟轟轟側に、こちらの《Dの牢閣メメント守神宮》を突破するというのは不可能に近い。そして、この《Dの牢閣メメント守神宮》が生み出すタイムアドバンテージによって安全に盤面を作り上げ、《BAKUOOON・ミッツァイル》などでトリガーをケアできるまでの打点を形成し殴り勝つ、これがプランBである。

 相手の赤白轟轟轟側のリソース欠如状態にこちらの《Dの牢閣メメント守神宮》を当てるのがこのプランBであるため、基本的にこちら側は相手のシールドを殴らない。シールドを殴ることは即ち相手のリソースを拡張させることと同義であり、こちらの《Dの牢閣メメント守神宮》によるゲームメイクをくぐり抜ける手段を相手に与えてしまう可能性が高いからだ。確かに、シールドを殴らないことで相手の《轟轟轟ブランド》に対する不安はあるが、結局のところ《轟轟轟ブランド》は単なる2打点のクリーチャーに過ぎず、《Dの牢閣メメント守神宮》で十分に抑え込めるため、相手の《轟轟轟ブランド》に対しては多少の余裕を持ってプレイして良い。

 この《Dの牢閣メメント守神宮》をキャストするタイミング、Dスイッチを起動するタイミングというのはやはり難しい。キャストタイミングに関しては、手なりで手札から《Dの牢閣メメント守神宮》をプレイすると、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》によって張り替えされたり、シールドから捲れた《Dの牢閣メメント守神宮》を最大限に活用できなくなるケースがあり、これによってDスイッチ1回分、つまりは1ターン分の猶予ターンの獲得をドブに捨てることになり兼ねない。また、Dスイッチのタイミングに関しても、相手のターンに使用して攻撃を止める以外にも、自分のターンに使用して《ゴリガン砕車ゴルドーザ》などでタップキルによる相手の盤面を壊す選択肢がある。《Dの牢閣メメント守神宮》は確かに強力なカードだが、これらの適切なタイミングを見計らなければその強さは一段と下がるため注意しながらプレイを心掛けたい。

【ワンポイント】《奇石ミクセル》の扱いについて

 赤白轟轟轟対面において、《奇石ミクセル》の扱いは難しい。確かに《奇石ミクセル》は相手の《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》を咎めるだけでなく、3マナ時のGR召喚をも咎めるポテンシャルを秘めている一方で、相手方に確実に採用されている《KAMASE-BURN!》に対して非常に脆い。そのため、無闇に相手の《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》を警戒して早いターン(例えば2ターン目)にとりあえず場に送り込むというのはあまり正しいプレイとは言えない 。状況を見計らい、《奇石ミクセル》が最も効力を発揮するタイミングで場に送り込みたい。

vsメタリカミッツァイル

【メタリカミッツァイル・サンプル】

4×《一番隊クリスタ》4×《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》4×《音奏プーンギ》1×《黙示賢者ソルハバキ》3×《音奏ハープララ》3×《赤攻銀ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ》2×《絶対の畏れ防鎧》4×《龍装者バーナイン》4×《Dの牢閣メメント守神宮》2×《赤攻銀マルハヴァン》4×《轟轟轟ブランド》1×《時の法皇ミラダンテⅻ》4×《BAKUOOON・ミッツァイル》(超GRゾーンは省略。)

出典:デュエル・マスターズ

【キーカード】

《奇石ミクセル》: 相手の《BAKUOOON・ミッツァイル》などを牽制。

《KAMASE-BURN!》:《奇石ミクセル》、《龍装者バーナイン》の除去。

《ゴルガン砕車ゴルドーザ》:1枚で2打点、2面をタップキル可能。《音奏ハープララ》に突撃することで相手の盤面を壊す。

《Dの牢閣メメント守神宮》:タップキルの起点、フィニッシュの際の相手のトリガー《Dの牢閣メメント守神宮》ケア。

【プレイ解説】

 このメタリカミッツァイルとの対面では、「いかに相手のリソース源を枯らし、その間に打点を作れるか」がキーポイントとなる。

 メタリカミッツァイルの起点は、何よりも《龍装者バーナイン》である。《龍装者バーナイン》が生み出すドローによって、メタリカ軍団の展開や《Dの牢閣メメント守神宮》の盤面コントロール、そして《BAKUOOON・ミッツァイル》や《時の法皇ミラダンテⅻ》のフィニッシュにまで至る。しかし、逆に《龍装者バーナイン》のドローがなければ、フィニッシュはおろか、盤面展開でさえ十分にできず、その貧弱な盤面展開では《BAKUOOON・ミッツァイル》すらキャストできないこともままある。

 そのため、このメタリカミッツァイル対面では何よりも先に《KAMASE-BURN!》をキープし、それによる除去を《龍装者バーナイン》に当てることを意識する。すると、お互いにリソースゲームにもつれ込むが、各々に採用されているクリーチャーでは、メタリカ軍団よりも例えば《ゴルガン砕車ゴルドーザ》など、こちら側の方がクリーチャーのバリューが高いため、そのバリュー差を押し付けながらゲームメイクを行う。

 もちろん、除去という観点なら《KAMASE-BURN!》に限らず、《轟轟轟ブランド》や《ダイナマウス・スクラッパー》でも可能ではある。しかし、《轟轟轟ブランド》による除去というのはこちらのリソース欠如と同義であるため、あまり良い除去手段ではない。また、《ダイナマウス・スクラッパー》は、これを唱えるためにマナを5枚貯めることは、即ちこちらのリソース欠如と同義であり、何よりメタリカミッツァイル側の《音奏プーンギ》の呪文コスト増加で阻まれるためあまり現実的ではない。

 また、メタリカミッツァイル側はこちらの《奇石ミクセル》を超える手段を基本持ち合わせていないため、非常に有効である。これは《BAKUOOON・ミッツァイル》だけにとどまらず、特に《一番隊クリスタ》から《龍装者バーナイン》のムーブを阻害することにも繋がるため、積極的に狙っていきたい。

 この対面では、《Dの牢閣メメント守神宮》は極力キープした方がよい。《Dの牢閣メメント守神宮》が採用されている全てのデッキに対して言えることだが、特にこのメタリカミッツァイル対面では、相手との《Dの牢閣メメント守神宮》の張り合い合戦が起こりやすい。そのため、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》に対してこちらもカウンターできるように、《Dの牢閣メメント守神宮》は多くハンドにキープしたい。ただし、《Dの牢閣メメント守神宮》は自分の盤面が形成できてこそ発揮するため、盤面展開を疎かにしてまでハンドキープする必要はない。

 最終的な理想盤面は、《轟轟轟ブランド》や《ゴルガン砕車ゴルドーザ》などでジャスキル以上の打点が形成した後、できるならば《Dの牢閣メメント守神宮》を展開したい。そして、自分のターンの開始時に《Dの牢閣メメント守神宮》のスイッチを起動し、相手のクリーチャーを寝かせることで、殴る際に相手のシールドから捲れた《Dの牢閣メメント守神宮》によるブロッカー付与をケアすることができ、そのまま打点で押し切れる。
 勿論、この場合では先述の通りこちらの《Dの牢閣メメント守神宮》に対して相手も張り替えで応戦し、お互いの持ち札の《Dの牢閣メメント守神宮》を投げ合うゲームになるため、やはり多めにキープしておきたい。
 しかし、例えば《Dの牢閣メメント守神宮》の投げ合いで勝てないと判断したケースでは、逆に相手がこちらの《Dの牢閣メメント守神宮》へのカウンターのためにあえて相手の《Dの牢閣メメント守神宮》をキャストしてこない時は、あえて相手のシールドに《Dの牢閣メメント守神宮》が埋まってない読みで殴る選択もする場合がある。この「《Dの牢閣メメント守神宮》の投げ合い合戦で勝負する」のか、「裏を突いて突破するのか」の判断は難しい。その判断が困難な場合は、時として、一か八かに賭けに出なければならない。

vsチェンジザドンジャングル

【チェンジザドンジャングル・サンプル】

《フェアリー・ライフ》4×《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》3×《奇術師ディール/「本日のラッキーナンバー!」》2×《黒豆だんしゃく/白米男しゃく》《神秘の宝箱》《ディメンジョン・ゲート》《フェアリー・シャワー》4×《怒流牙佐助の超人》4×《Dの牢閣メメント守神宮》4×《龍装艦チェンジザ/六奇怪の四~土を割る逆瀧~》1×《ソーナンデス》《斬隠蒼頭龍バイケン》《龍素記号Sr スペルサイクリカ》《真・龍覇 ヘブンズロージア》《ドンジャングルS7》1×《時の法皇ミラダンテⅻ》1×《ニコル・ボーラス》(超次元ゾーンは省略。)

出典:デュエル・マスターズ

【キーカード】

《奇石ミクセル》:《ソーナンデス》を牽制。

《音奏プーンギ》:ブーストを妨害

《イオの伝道師ガガ・パックン》:ブーストを妨害。

《KAMASE-BURN》:相手の《奇石ミクセル》の除去。

《Dの牢閣メメント守神宮》:相手の《Dの牢閣メメント守神宮》に対するアンサー

《轟轟轟ブランド》:《龍装艦チェンジザ》を除去可能な2打点

《BAKUOOON・ミッツァイル》:《Dの牢閣メメント守神宮》を実質無効化する2打点。

【プランA】 最初からガンガン殴りにいく

 これは従来の赤白轟轟轟のムーブと同様に、《音奏プーンギ》や《イオの伝道師ガガ・パックン》で相手のブーストカードや《六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》を封じながら攻め立てる。とはいえ、単に攻めるだけでは相手の《Dの牢閣メメント守神宮》によって封じ込められる可能性が高い。 しかし、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》に対しては、こちらは《Dの牢閣メメント守神宮》の張り替えの他に、《BAKUOOON・ミッツァイル》によってそれをケアすることができる。《Dの牢閣メメント守神宮》張り替えに関しては、相手のブロッカーを付与を防止する他にも、特に相手の《龍装艦チェンジザ》などの攻撃を防ぐ役割もあるため、あえて泳がせ、ここぞのタイミングで張り替えることもある。また、《BAKUOOON・ミッツァイル》に関しては、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》でタップされた盤面をコストにしてキャストすることで、タイムラグなく打点を形成することができ、その打点によって押し切れる。これは特に、最近のチェンジザドンジャングルの《斬隠蒼頭龍バイケン》の採用枚数が少ないのが追い風である。

 トリガーであれ、手からのキャストであれ、必ず展開される相手の《Dの牢閣メメント守神宮》がターニングポイントになるため、こちらも応戦、カウンターできるように、《Dの牢閣メメント守神宮》や《BAKUOOON・ミッツァイル》はマストキープ。《BAKUOOON・ミッツァイル》の場合は相手の《奇石ミクセル》が厄介になるため、《KAMASE-BURN》もセットでキープしたい。

 シールドを攻撃する際は、相手のシールドに埋まり得るトリガーブーストや《Dの牢閣メメント守神宮》のリスクを常に考慮するべきである。そのため、例えば次のターンに《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》などでジャスキル+1〜2の打点を形成ができる場合は、あえて必要最低限の打点で殴り、次のターンにそれらで更に打点増強することで、前のターンの攻撃によるトリガーブーストや《Dの牢閣メメント守神宮》のリスクを軽減したり、それらの最大効力が発揮できないようにしたりして立ち回る。

【プランB】 《BAKUOOON・ミッツァイル》で一斉攻撃

 チェンジザドンジャングルというデッキは、リソース源が潤沢そうに見えて、《龍装艦チェンジザ》や《怒流牙佐助の超人》以外にドローカードはなく、また、それらはできても+1程度のハンドアドバンテージしか生み出せないため、そこまで潤沢ではない。 そのため、《音奏プーンギ》や《イオの伝道師ガガ・パックン》などで相手の動きを妨害しながら、あえてシールドを殴らずに溜めることで、相手のムーブを十分に機能させないことがある。 そして、相手が《龍装艦チェンジザ》をキャストしてきたとしても、《轟轟轟ブランド》でその《龍装艦チェンジザ》を除去することができれば、結局相手の盤面にはほぼ何もおらず、こちらの盤面を優位に築くことができ、チェンジザドンジャングル側にはこちらの並んだ盤面を処理することはできない。(赤入りの場合は《超次元ボルシャック・ホール》等があるため注意) あとは先述の通り、その優位な盤面を維持しつつ、《Dの牢閣メメント守神宮》を張り替えたり、《BAKUOOON・ミッツァイル》で打点を作ることで殴り勝つ。

vsジョラゴンジョーカーズ

【ジョラゴンジョーカーズ・サンプル】

《ジョジョジョ・ジョーカーズ》《ヤッタレマン》《パーリ騎士》《ポクチンちん》《光牙忍ハヤブサマル》《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》《ガヨウ神》《ジョット・ガン・ジョラゴン》《キング・ザ・スロットン7/7777777》4×《パイナラドア》4×《アイアン・マンハッタン》2×《燃えるデッドゾード》

出典:デュエル・マスターズ

【キーカード】

《奇石ミクセル》:《ジョット・ガン・ジョラゴン》牽制。

《音奏プーンギ》:《7777777》を遅らせる、2500のパワーライン。

《イオの伝道師ガガ・パックン》:《7777777》を遅らせる。コスト4のアタッカー。

《KAMASE‐BURN!》:《ヤッタレマン》《ポクチンちん》などを退かしながら展開。

《BAKUOOON・ミッツァイル》《ポクチンちん》が効かない2打点SA。《轟轟轟ブランド》よりも優先度高め。

【プレイ解説】

 このジョラゴン対面で鬼門となるのが《7777777》である。こちらがどれだけ盤面展開しようと、 《7777777》 のスロットで全てが吹き飛んでしまう可能性が非常に高い。いかにしてジョラゴン側の《7777777》 をケアし、どこまで無力化できるかが鍵となる。

 そのため、まずは《音奏プーンギ》や《イオの伝道師ガガ・パックン》などの呪文メタクリーチャーによって、手打ち 《7777777》 を咎めるのがベターである。この際、《イオの伝道師ガガ・パックン》についてはジョラゴン側の《ポクチンちん》でキャストできないケースがあるため、後手の場合は《ナゾの光リリアング》を絡めることで《ポクチンちん》着地よりも先に《イオの伝道師ガガ・パックン》を場に送り出す必要がある。

 しかし、いくら《音奏プーンギ》や《イオの伝道師ガガ・パックン》を盤面に並べたとはいえ、呪文コストを上げるだけでは抑止はできても防止はできず、いずれはジョラゴン側にトリガーであれ手打ちであれ 《7777777》を打たせてしまう。そのため、盤面のコスト帯を上手くマネジメントしながら盤面展開を行うことで、 《7777777》の被害を最小限に抑えるのに努める必要がある。例えば、《音奏プーンギ》+《イオの伝道師ガガ・パックン》の盤面はコスト2とコスト4で、 《7777777》を打たれたとしても確実に片方は盤面に残すことができる。そんな状況を常にマネジメントし盤面を形成することで、トリガー 《7777777》 の被害を最小限に抑えながら殴り勝つのがセオリーである。

 また、盤面展開ができていると、攻めきれずターンを返したとしても、その盤面によって《ジョット・ガン・ジョラゴン》の攻撃を凌ぐことができる可能性も生まれる。これは、こちらに採用される《Dの牢閣メメント守神宮》による所為である。確かに、《ジョット・ガン・ジョラゴン》攻撃時に《アイアン・マンハッタン》効果でシールドが持っていかれるとはいえ、ジョラゴン側は《キング・ザ・スロットン》が絡まない限り新たな打点を生み出せない。結局その《キング・ザ・スロットン》の捲り次第ではあるが、こちらの盤面が構築できていれば、トリガー《Dの牢閣メメント守神宮》によるブロッカー付与で耐えきることができる。そしてターンが返ってくれば、残った盤面に加え《ゴルガン砕車ゴルドーザ》や、《アイアン・マンハッタン》の制限がなければ《BAKUOOON・ミッツァイル》などで打点を増強し、そのまま殴り勝つことができる。

vs黒緑ドルマゲドン

【黒緑ドルマゲドン・サンプル】

1×《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》4×《フェアリー・ライフ》《霞み妖精ジャスミン》《デスマッチ・ビートル》《オリオティス・ジャッジ》《光牙忍ハヤブサマル》3×《獣軍隊ヤドック》3×《解体人形ジェニー》4×《Dの牢閣メメント守神宮》3×《凶鬼09号ギャリベータ》4×《マッド・デーモン閣下/デーモン・ハンド》《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》2×《S級不死デッドゾーン》2×《悪魔龍ダークマスターズ》1×《威牙の幻ハンゾウ》

出典:デュエル・マスターズ

【キーカード】

《奇石ミクセル》:《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》など各種トリガークリーチャーを場に残さない。

《音奏プーンギ》:ブーストを妨害

《ナゾの光リリアング》:殴り返しや単発除去を無効化できる打点。

《KAMASE-BURN》:《獣軍隊ヤドック》を除去できる唯一の有効札。

《Dの牢閣メメント守神宮》:相手の《Dの牢閣メメント守神宮》に対するアンサー。《終焉の禁断ドルマゲドンX》の禁断爆発後も粘りワンチャンを狙う。

《BAKUOOON・ミッツァイル》:相手の《Dの牢閣メメント守神宮》を無効化できる打点。

【プレイ解説】

 黒緑ドルマゲドンはブーストから《凶鬼09号ギャリベータ》や《マッド・デーモン閣下》など各種コマンドのキャストするムーブを主軸に置いているため、こちらがキャストした《音奏プーンギ》などのアタッカーを能動的に除去することができない。そのため、《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》《デーモン・ハンド》などトリガーさえ踏まなければ、何事もなくそのまま押し切れるケースが多い。例えトリガーを踏んだとしても、《奇石ミクセル》で《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》をケアできたり《音奏プーンギ》で《デーモン・ハンド》を踏んでも盤面の数を維持できるため、やはりそのまま押し切れる。 トリガーであれ手打ちであれ相手の《Dの牢閣メメント守神宮》は厄介に変わりはないが、他の対面同様《BAKUOOON・ミッツァイル》でケア可能であり、特に黒緑ドルマゲドンはクリーチャーがキャストされるのが基本的には5マナ以降で、また、クリーチャーの複数展開を得意としていないため、ブロッカー付与については他のデッキに採用される《Dの牢閣メメント守神宮》ほどの威力はない。

 ただ、この黒緑ドルマゲドン対面において《Dの牢閣メメント守神宮》以上に厄介となるのが《獣軍隊ヤドック》である。相手の場に《獣軍隊ヤドック》が存在するだけで、こちらの《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》や無力化され、一気に打点が伸びなくなる。そんな状況ではトリガーを踏んでしまっては詰め切れず、結局《Dの牢閣メメント守神宮》や《威牙の幻ハンゾウ》などによって蓋をされてしまう。そのため、この《獣軍隊ヤドック》討伐のために、《KAMASE-BURN》はマストキープし、除去することで後の《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》に繋げるのがベストである。

 黒緑ドルマゲドンの終着点は《終焉の禁断ドルマゲドンX》の形成だが、それはゲームの終着点とは必ずしもイコールではない。つまり、《終焉の禁断ドルマゲドンX》の形成されたとしても、勝機はまだ十分に残っている。というのも、これは《Dの牢閣メメント守神宮》による所為である。自分のターン中でのトリガー《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》《威牙の幻ハンゾウ》によるビックバンであれ、相手のターン中でのビックバンであれ、《Dの牢閣メメント守神宮》で確実に1ターンの猶予を得ることができる。そして、相手のクリーチャーはタップされておりブロック不可能なため、《ゴルガン砕車ゴルドーザ》+《轟轟轟ブランド》パッケージで殴り切れる可能性が十分に見込める。自分のターンでビックバンした場合は《終焉の禁断ドルマゲドンX》も寝ているため、単体の《轟轟轟ブランド》で突破できる可能性が高い。どんな対面であれ最後まで諦めずに勝機を模索するのは当然ではあるが、特にこの黒緑ドルマゲドンに関しては模索した勝機が成就するケースが多いため、トドメを刺されるまで足掻き続けるべきである。

◆各採用カード解説

ここでは、メインデッキの10種計40枚、超次元ゾーンの6種計8枚、超GRゾーンの6種計12枚、各カードを全て解説します。

・メインデッキ

4×《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》

【クリーチャー】
文明:光
コスト:2
パワー:2000
種族:メタリカ
■ 相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを相手がバトルゾーンに出した時、相手はそれを自身の山札の一番下に置く。

【呪文】
文明:光
コスト:5
■ 次の自分のターンのはじめまで、相手は呪文を唱えられない。
■ カードを1枚引く。 

出典:デュエル・マスターズ

《奇石ミクセル》

 去年の双極篇から登場し、お馴染みとなったメタカード。《奇石ミクセル》をキャストする事で、《ジョット・ガン・ジョラゴン》や《轟轟轟ブランド》、《BAKUOOON・ミッツァイル》など、コストを踏み倒すフィニッシャー級のクリーチャーを軒並み抑制、かつ、封殺することができる。そして、この《奇石ミクセル》が稼いだタイムアドバンテージで盤面を構築し、相手にビックアクションを起こさせないままその盤面で攻撃を仕掛け、そのまま勝利を目指すのがセオリーである。このセオリーには、《奇石ミクセル》なしに行う事はできず、現環境、そして未来の環境においても必須となるカードである。

 この《奇石ミクセル》は相手のターンのアクションのみに反応するのではなく、マナの数を参照するため、自分のターンにも《奇石ミクセル》は効果を発揮する。これによる代表例は相手のトリガークリーチャーのケアである。例えば黒緑ドルマゲドンなどに採用される《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》に対しても、黒緑ドルマゲドン側のマナが5つなければ、たとえトリガーしたとしても《奇石ミクセル》効果で場に残らせない。これによって、こちらの盤面を殴り返されるのを防止するだけに留まらず、のちの《Dの牢閣メメント守神宮》によるブロッカー付与を防止することにも繋がる。これができた試合とできなかった試合の結果では歴然であるのは想像するに難くないだろう。

 しかし、確かに上記のように優秀な《奇石ミクセル》だが、必ずしも率先してキャストする訳ではない。というのも、環境内に蔓延する除去カードの多様化である。その中でも特に顕著なのが《KAMASE-BURN!》である。赤白轟轟轟や赤青覇道など、赤の入る中速ビートにはほぼ採用されているため、たとえ《轟轟轟ブランド》や《勝利龍装クラッシュ"覇道"》などを意識して《奇石ミクセル》をキャストしたとしても、相手の《KAMASE-BURN!》によって水の泡となり、《奇石ミクセル》本来の役割を果たせずに退場する可能性が非常に高い。 そのため、相手の《轟轟轟ブランド》や《勝利龍装クラッシュ"覇道"》などの踏み倒しクリーチャーを警戒し闇雲に場に送り出すのではなく、あえてハンドに抱えておき、相手の挙動を見計らって、ベストなタイミングで場に送り出す必要がある。そうする事で、《奇石ミクセル》が最大のタイムアドバンテージを稼ぎ、それが勝因となる。

 また、《奇石ミクセル》キャストタイミングに関連して、そもそも《奇石ミクセル》キャストの必要性には常に注視するべきである。例えば相手の《ヘブンズ・フォース》からの《ゴルガン砕車ゴルドーザ》を警戒するケースでは、確かに《奇石ミクセル》でそのムーブを阻害は可能だが、それは《音奏プーンギ》で呪文コスト増加でも阻害は可能である。また、この場合、《音奏プーンギ》は相手の《KAMASE-BURN!》も阻害するため、結果のちの《奇石ミクセル》がより有効に作用する。《奇石ミクセル》を如何にして盤面に居座りタイムアドバンテージを稼ぐかが多くのアーキタイプにおいてターニングポイントになるが故、不注意によって自ら《奇石ミクセル》を捨てるような選択は控えるべきである。

・《ジャミング・チャフ》

 コスト5とやや重めではあるが、その性能ぶりは十二分に強力である。

 この赤白轟轟轟ミッツァイルのように、ブーストする手段もリソースを拡張する手段も持たないアーキタイプでは《ジャミング・チャフ》を狙って打つケースは稀であり、どちらかといえば盤面やマナが整っている状況で偶発的にハンドに引き込んだケースが多い。とはいえ、環境に蔓延する《KAMASE-BURN!》《超次元サプライズ・ホール》などのトリガーの多くを封殺可能なため、狙えるならば狙っていきたい。

 また、《ジャミング・チャフ》は相手の《ゴルガン砕車ゴルドーザ》を処理する際に非常に役に立つ。というのも、《ゴルガン砕車ゴルドーザ》のラスト・バーストである《ダイナマウス・スクラッパー》をケアできるためである。赤白轟轟轟対面などではお互いに《ゴルガン砕車ゴルドーザ》と《ダイナマウス・スクラッパー》で盤面を取り合う展開にはなるが、その片方である《ダイナマウス・スクラッパー》を《ジャミング・チャフ》で封殺することができ、それによって相手との盤面の取り合いにおいて大きなアドバンテージを得ることができる。これによる優位は、試合を決定づけるといっても過言ではなく、やはり狙えるならば狙っていきたい。

4×《音奏プーンギ》

【クリーチャー】
文明:光
コスト:2
パワー:2500
種族:メタリカ/ワンダフォース
■ 相手の呪文を唱えるコストは1多くなる。
■ 自分のターン中、相手が呪文を唱えた時、GR召喚する。

出典:デュエル・マスターズ

 「2コストの単色クリーチャーで相手の呪文コストを1重くする」、この時点で十分に優れており、デッキに採用するに一考の価値があるが、それに加え「パワー2500」、更に「GR召喚」まで行う《音奏プーンギ》のスペックは破格である。どの部分を切り取っても「強い」と言わざるを得ず、それを《音奏プーンギ》1枚が全て内包しているというのは、もはや笑うしかない。

 この《音奏プーンギ》は、この1枚だけで相手のブーストカードを実質的に無効化するポテンシャルを秘めている。というのも、呪文コストを増加させることで相手の《フェアリー・ライフ》などのブースト呪文を阻害するのは言うまでもないが、例えば《堕魔ドゥスン》や《タイム3シド》などの他の呪文メタクリーチャーとは異なり、《音奏プーンギ》は自分のターンにも相手のブーストを抑止する可能性があるからである。

 今回の赤白轟轟轟ミッツァイルのような、早いターンに攻撃を仕掛けるアプローチを主とするアーキタイプにとって、最も恐れるリスクはトリガーであり、特にトリガーブーストというのは最大のリスクである。これは、例えば《デーモン・ハンド》などの盤面を除去するトリガーはその場に対してのみ効力を発揮するため、盤面が除去されたとしても後続で幾らでもカバーでき得るが、トリガーブーストはマナ増加によって相手が自らの手でアクションできる範囲を拡張するため、場合によっては盤面だけでなく後続までシャットアウトされてしまう可能性が高いからである。

 しかし、《音奏プーンギ》はそのリスクを緩和できるケースが多く存在する。それは、環境で採用され得るトリガーブーストというのは《フェアリー・ライフ》《フェアリー・シャワー》《獅子王の遺跡》など、全て呪文なため、《音奏プーンギ》が反応しGR召喚できるからだ。 先述の通り、トリガーブーストで相手が自らの手で行えるアクションの範囲が拡張する、その事実に変わりはないが、そのリターンと引き換えにGR召喚で盤面が増えるリスクが相手に課される。トリガーブーストによってマナ域を増やしたところで、返しのターンに相手の攻撃を止める、ないし相手の盤面に対してメスを入れることができないならば、このトリガーブーストはリターンを得ないまま単に相手の盤面の場数を増やさせただけであり、マイナスとなるプレイとなる。 そのため、相手にとって、そのリスクを嫌ってトリガーブーストを唱えない選択をせざるを得ないケースが多く存在する。これは、《音奏プーンギ》だからこその所為である。

 これに関して、《音奏プーンギ》が2体盤面に並ぶというのは、単に相手の呪文コストをより増加させるだけでなく、相手のトリガーブーストを含む呪文トリガーを抑止し、盤面の再展開の契機となる。相手の《デーモン・ハンド》によって1体破壊されるどころかむしろ1体盤面が増えるというのは可笑しな話である。

 また、《音奏プーンギ》は呪文であれば反応する。トリガー呪文やサバキZは勿論、《ダイナマウス・スクラッパー》などのラスト・バーストにも反応するため、忘れないように注意したい。

4×《ナゾの光リリアング》

【クリーチャー】
文明:光
コスト:2
パワー:2000
種族:メタリカ/スペシャルズ
■ キズナ(このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャー1体の◎能力を使う) ◎光のコスト3以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。
■ エスケープ(このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分のシールドを1つ手札に加えてもよい。ただし、その「S・トリガー」は使えない) 

出典:デュエル・マスターズ

 この《ナゾの光リリアング》は、書いてある能力全てが強力である。

 第1に、キズナ能力について。いや、他にキズナを持つクリーチャーを採用していないため、《ナゾの光リリアング》のcip能力(バトルゾーンに出たとき発揮する能力)について、と言う方が正しいだろう。 このcip能力によって、ハンドから《超次元サプライズ・ホール》や《♪銀河の裁きに勝てるものなし》を唱えることができる。《超次元サプライズ・ホール》であれば、《時空の英雄アンタッチャブル》《イオの伝道師ガガ・パックン》など、状況に合わせた質の良いサイキック・クリーチャーで展開できる。《♪銀河の裁きに勝てるものなし》であれば、パワーラインの高いGRクリーチャーを展開でき、呪文連鎖によって更に展開が可能である。どちらにせよ、2コストで2体以上場に送り込むコストパフォーマンスは破格以外何者でもない。 また、《ナゾの光リリアング》は《♪銀河の裁きに勝てるものなし》と同様に、能動的にハンドを消費できるため、《轟轟轟ブランド》のキャストにも助力できる。

 第2に、エスケープについて。この除去耐性によって、《ナゾの光リリアング》は非常に場持ちがよい。《KAMASE-BURN!》だろうが《ダイナマウス・スクラッパー》だろうが、除去に対して盤面に残り続ける。その代償としてシールドを犠牲にするが、そのシールドは直接ハンドリソースと化すため、それは決して犠牲などではない。むしろ、そのリソースを得るために、相手の寝ているクリーチャーに自爆特攻を仕掛けるケースは非常に多い。 また、この《ナゾの光リリアング》のエスケープは《BAKUOOON・ミッツァイル》と非常に相性が良い。というのも、本来、《BAKUOOON・ミッツァイル》は自身と召喚されるGRクリーチャーしか打点を生み出せないが、そこに《ナゾの光リリアング》のエスケープが絡むと、《ナゾの光リリアング》が生き残ることによって、その《ナゾの光リリアング》分の1打点が実質的に追加される。勿論、複数体の《ナゾの光リリアング》がいれば更に打点が追加される。 《Dの牢閣メメント守神宮》が蔓延し攻撃が通りづらい現環境において、この1打点を生み出せるか否かというのは非常に大きい。

4×《超次元サプライズ・ホール》

【呪文】
文明:光
コスト:3
■ S・トリガー
■ 次のうちいずれかひとつを選ぶ。
◎コスト2以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。
◎コスト4以下の光または水のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。

出典:デュエル・マスターズ

 《イオの伝道師ガガ・パックン》《時空の英雄アンタッチャブル》《小結 座美の花》など、状況に応じて最適なサイキック・クリーチャーを展開することで、盤面を有利に築き上げる。場に送り出すサイキック・クリーチャーについては、後述するためここでは省略する。

 GRクリーチャーとは異なり、サイキック・クリーチャーは《奇石ミクセル》や《ポクチンちん》、《異端流れオニカマス》など、あらゆるメタカードに引っかかってしまうため、相手のデッキに採用されるメタカードを常に意識する必要がある。メタカードが効力を発揮する前ではサイキック・クリーチャーは無力であり、それは《超次元サプライズ・ホール》1枚分のリソースを浪費したのと同義である。

4×《♪銀河の裁きに勝てるものなし》

【呪文】
文明:光
コスト:3
■ GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)
■ コスト3以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。

出典:デュエル・マスターズ

 この《♪銀河の裁きに勝てるものなし》は、他のカードとの組み合わせによって強さを発揮する。というのも、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》から唱えるのが《KAMASE-BURN》であれ、《超次元サプライズ・ホール》であれ、3コストで2体展開できるというコストパフォーマンスが高いのだ。勿論、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》が連鎖したり、《ナゾの光リリアング》が絡んだりすれば、それ以上のコストパフォーマンスを誇り、これによって一気に盤面を形成できる。

 この性能を最大限に生かす為、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》を唱えるケースは主に「《轟轟轟ブランド》キャストのためにハンドを切る」ケースと、「《BAKUOOON・ミッツァイル》でカウンターする際のコストに使用する」ケースの2ケースである。

 前者の「《轟轟轟ブランド》キャストのためにハンドを切る」ケースについて。これは単純明快で、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》でハンド枚数を消費することで《轟轟轟ブランド》着地を可能にする。これによって1ターンで強固な盤面を形成でき、その盤面で押し切り、攻めきれずとも後続の《ゴリガン砕車ゴルドーザ》や《BAKUOOON・ミッツァイル》によって更なる追撃を仕掛けることができる。

 後者の「《BAKUOOON・ミッツァイル》でカウンターする際のコストに使用する」ケースについて。こちらは、例えば相手にシールドを攻められてハンド枚数が潤沢となり、《轟轟轟ブランド》のキャストが難しい状況などで行う。 この赤白轟轟轟ミッツァイルでは、《轟轟轟ブランド》に頼らずとも《BAKUOOON・ミッツァイル》でカウンターは可能である。そして、その《BAKUOOON・ミッツァイル》の召喚コストを用意するのが《♪銀河の裁きに勝てるものなし》である。先述のように《♪銀河の裁きに勝てるものなし》の盤面展開におけるコストパフォーマンスは非常に高いため、たとえ盤面が皆無だとしても、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》による呪文連鎖で場数を稼ぐことで4マナで、《ナゾの光リリアング》が絡めば3マナだけで《BAKUOOON・ミッツァイル》のキャストが可能であり、カウンターを仕掛けることができる。これは、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》のポテンシャルによる所為である。

 しかし、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》は他のカードとのコンビネーションーによって真価を発揮するが、逆に《♪銀河の裁きに勝てるものなし》を単体で使用するケースはほとんどない。これは《♪銀河の裁きに勝てるものなし》の呪文単体のバリューが低いからというより、採用されるGRクリーチャーのバリューが低いからである。 確かに《KAMASE-BURN!》を採用する都合上、高パワーラインの除去を安定して行えるようにGRゾーンが構成される。そのGRクリーチャーはパワーラインが採用理由として最優先され、GRクリーチャーの性能や効果による選抜は二の次である。 そのため、例えばパワーライン重視のGRクリーチャーと、例えば相手の動きを阻害する《音奏プーンギ》や《奇石ミクセル》では、当然後者の《音奏プーンギ》や《奇石ミクセル》の方が盤面に及ぼす力が強い。 その故、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》単体でGRクリーチャーを召喚するよりも、素直に《音奏プーンギ》や《奇石ミクセル》をキャストするほうがよりベターである。

4×《KAMASE-BURN!》

【呪文】
文明:火
コスト:3
■ S・トリガー
■ GR召喚する。その後、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。そのGRクリーチャーと、選んだ相手のクリーチャーをバトルさせる。

出典:デュエル・マスターズ

 自分の盤面を展開しながら相手の盤面を除去することができる呪文。これは、相手の盤面は-1、こちらの盤面+1という、計2の盤面の差が発生させることを意味し、これを3コストの呪文が行えるというのは従来のコスト論からして破格である。そして、序盤から《KAMASE‐BURN!》の除去によってマウントを取り続け、その盤面で押し切り勝利を目指す。

 この《KAMASE-BURN!》の除去範囲はGRクリーチャーに依存するが、そのGRクリーチャーのパワーラインを一定基準、今回は4000以上に揃えることで、安定した4000火力の除去を行える。このパワー4000ラインというのは、小型クリーチャーは勿論のこと、《奇石ミクセル》や《ポクチンちん》、《獣軍隊ヤドック》までに至るメタクリーチャーも除去の範疇に収めることが出来るラインである。そのため、《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》の弊害となるカードをを軒並み潰すことができ、それらをキャストできる盤面を《KAMASE-BURN!》で構築することができる。 また、採用するパワーラインの基準を定めることで、GRクリーチャーのパワー不足により除去が成就しないリスクを顧みる手間がなくなり、ノーリスクでストレスなく《KAMASE-BURN!》をプレイすることに繋がる。ノーリスクかつストレスフリーでカードをプレイできるというのは、長期戦を戦い抜く観点において非常に重要な要素である。

4×《Dの牢閣メメント守神宮》

【D2フィールド】
文明:光
コスト:4
■ S・トリガー
■ 自分のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。
■Dスイッチ:いずれかのプレイヤーが自身のターンに最初のカードを引いた時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーをすべてタップする。

出典:デュエル・マスターズ

 もはや環境でお馴染みとなった《Dの牢閣メメント守神宮》。展開すると、自分の盤面にブロッカーを付与することで相手の攻撃を牽制できる他、Dスイッチによって相手の盤面をタップし強制的に攻撃をシャットアウトすることで無理やり1ターンを稼ぐことができる。この2つの性能が生み出すタイムアドバンテージ、及び相手に与えるプレッシャーは計り知れない。

 一見では殴ることに重点を置きコントロールとは無縁そうな赤白轟轟轟ミッツァイルだが、《Dの牢閣メメント守神宮》を採用することによって、赤白轟轟轟ミッツァイルでもコントロールチックなプランニングが可能となった。それほど《Dの牢閣メメント守神宮》が及ぼす影響力は大きく、現代デュエル・マスターズは「《Dの牢閣メメント守神宮》を制する者がデュエル・マスターズを制す」と言っても過言ではない。

 環境において《Dの牢閣メメント守神宮》はディフェンス性能が評価され、どのアーキタイプにも採用されているが、この《Dの牢閣メメント守神宮》が蔓延した環境では、《Dの牢閣メメント守神宮》はディフェンスだけではなく、オフェンスの役割も果たす。これは、自分のターンにDスイッチを使用して相手の盤面をフルタップすることで、相手のシールドからトリガーした《Dの牢閣メメント守神宮》によるブロッカー付与を無力化することができるためである。
 確かにD2フィールドの性質上、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》の張り替えによってこれが成就しないケースもあるが、逆にそれを乗り越えたとき、相手の最も脅威となるトリガー《Dの牢閣メメント守神宮》ケアできるリターンが非常に大きく、ほぼ安全にフィニッシュすることができる。

 また、環境に蔓延している《Dの牢閣メメント守神宮》に対して、アンサーとして超次元ゾーンに《小結 座美の花》を用意してはいるが、ベストアンサーは《小結 座美の花》ではなく《Dの牢閣メメント守神宮》である。「目には目を」ならぬ「《Dの牢閣メメント守神宮》には《Dの牢閣メメント守神宮》を」である。それ故、《Dの牢閣メメント守神宮》の採用枚数の絶対値が張り合い合戦の結果に密接に関与するため、その土俵に立つためにも最大枚数採用した。

4×《ゴリガン砕車 ゴルドーザ/ダイナマウス・スクラッパー》

【クリーチャー】
文明:火
コスト:4
パワー:4000
種族:ビートジョッキー
■ スピードアタッカー
■ このクリーチャーは、各ターンはじめて攻撃する時、アンタップする。
■ ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)

【呪文】
文明:火
コスト:5
■ 相手のクリーチャーを、パワーの合計が6000以下になるように好きな数選び、破壊する。 

出典:デュエル・マスターズ

・《ゴリガン砕車ゴルドーザ》

 この《ゴルガン砕車ゴルドーザ》は、4コストでありながら「1点ずつ刻める2打点」というパフォーマンス性の高さに着目しがちだが、他にもその打点の応用による「盤面処理」や、「相手の盤面展開の牽制」にも着目すべきである。

 まず、「1点ずつ刻める2打点」について。先程では他の観点でも着目すべきであると述べたが、やはり《ゴルガン砕車ゴルドーザ》最大の魅力はなんと言ってもこの打点である。4コスト2打点というパフォーマンス性は非常に高く、《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》を絡ませずとも、この《ゴルガン砕車ゴルドーザ》のみで勝利するケースは非常に多い。 また、この《ゴルガン砕車ゴルドーザ》は単なる2打点ではなく「1点ずつ刻むことができる2打点」なのが非常に強力である。これによって、例えばトリガー《Dの牢閣メメント守神宮》ケアや《撃髄医スパイナー》などのSSTケアなど、状況に応じて1点だけ攻撃してエンドしたり、殴り返しを防止するためにアンタップ状態でターンを返すことができる。この攻撃の柔軟性は《ゴルガン砕車ゴルドーザ》唯一無二の特色である。

 次に、「盤面処理」について。これは「1点ずつ刻むことができる2打点」の応用になるが、2回攻撃できるというのは、当然ながら相手のクリーチャーを2回攻撃でき、当然バトルに勝てば相手のクリーチャーを破壊できる。これによって《ゴルガン砕車ゴルドーザ》1枚で1:2以上の有利トレードを仕掛けることが可能であり、一気に盤面を優位に築き上げることができる。 また、この《ゴルガン砕車ゴルドーザ》の「盤面処理」においては、特に《Dの牢閣メメント守神宮》と非常に相性が良い。《Dの牢閣メメント守神宮》で相手の盤面をフルタップする事で、2面処理は勿論のこと、本来除去札では触れられない《時空の英雄アンタッチャブル》なども強引に処理することが可能である。

・ 《ダイナマウス・スクラッパー》

 合計パワー6000以下を対象とし除去するツインパクト呪文。《ジャミング・チャフ》と同様5コストなため、この赤白カラーで唱える機会というのは稀であり、主に《ゴルガン砕車ゴルドーザ》のラスト・バーストで使用する。

 この《ダイナマウス・スクラッパー》を唱える際は、常に《ゴルガン砕車ゴルドーザ》とバリューを比較するべきである。というのは、《ダイナマウス・スクラッパー》を唱えることは、つまり《ゴルガン砕車ゴルドーザ》を失うことと同義であるためである。《ゴルガン砕車ゴルドーザ》には先述の通り2打点や盤面処理が可能であり、その上ラスト・バーストで《ダイナマウス・スクラッパー》が内包されているため、質的には《ゴルガン砕車ゴルドーザ》の方がバリューが高い。それを差し置いてでも《ダイナマウス・スクラッパー》で除去する必然性があるのかを、唱える際に吟味するべきである。

4×《轟轟轟ブランド》

【クリーチャー】
文明:火
コスト:7
パワー:9000
種族:ビートジョッキー
■ マスターG・G・G:自分の手札がこのカードだけなら、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■ スピードアタッカー
■ W・ブレイカー
■ このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンに火のカードがあれば、カードを1枚引く。その後、自分の手札を好きな枚数捨ててもよい。こうして捨てた手札1枚につき、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体、破壊する。

出典:デュエル・マスターズ

 キャスト時に6000火力かワンドローを選択できるパワー9000のSA2打点、これをノーコストで召喚できるという《轟轟轟ブランド》のポテンシャルは非常に高い。そして、その《轟轟轟ブランド》のノーコスト召喚の条件を効率的に満たすべく構築されたアグロデッキが轟轟轟系統のアーキタイプであり、本記事の赤白轟轟轟ミッツァイルもそれに該当する。

 殴るプランを選択する際は、この《轟轟轟ブランド》をキャストできるかできないかで打点の伸び方に顕著な差が出る。そのため、従来の赤白轟轟轟では《轟轟轟ブランド》を引けずに負けるケースが数多く存在した。しかし、今回は《BAKUOOON・ミッツァイル》をも構築に組み込むことで、《轟轟轟ブランド》に頼らずとも安定して打点を形成することができるようになった。むしろ、《轟轟轟ブランド》よりも《BAKUOOON・ミッツァイル》の方が条件が緩いため、最初から《轟轟轟ブランド》着地を狙わずケースもままある。

 《Dの牢閣メメント守神宮》などでロングゲームになる際は、7マナでキャストするケースが非常に多い。これによって場にパワー9000の2打点を出しつつ相手の盤面を複数破壊し、盤面を優位に築き上げることができる。

4×《BAKUOOON・ミッツァイル》

【クリーチャー】
文明:火
コスト:9
パワー:9000
種族:ビートジョッキー/ワンダフォース
■ このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にならない。
■ W・ブレイカー
■ このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーを召喚する時に破壊されたクリーチャー1体につき、GR召喚する。
■ 自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。 

出典:デュエル・マスターズ

 単なる《轟轟轟ブランド》のみによる赤白轟轟轟では、パワー不足が否めず、先に攻撃を仕掛けられそれを返せずに敗北するケースや、《Dの牢閣メメント守神宮》に屈するケースが多かった。しかし、《BAKUOOON・ミッツァイル》を採用することによって、パワー不足を解消するとともに、従来の轟轟轟系統が苦手としていた「ハンドを即時的に打点に変換するカウンター」、そして最大の難問課題であった「《Dの牢閣メメント守神宮》の突破」をも可能にした。

 前者の「ハンドを即時的に打点に変換するカウンター」について。これは、《BAKUOOON・ミッツァイル》の他に採用される《ナゾの光リリアング》や《♪銀河の裁きに勝てるものなし》による所為である。《ナゾの光リリアング》も《♪銀河の裁きに勝てるものなし》も、低コストながら連鎖的に盤面展開が可能なため、その展開した盤面を《BAKUOOON・ミッツァイル》のコストにする事で一挙に即時打点を生み出し、カウンターを仕掛けることができる。これは、《轟轟轟ブランド》に頼りきっていた轟轟轟系統には不可能なムーブであり、《BAKUOOON・ミッツァイル》だからこそなせる技である。

 後者の「《Dの牢閣メメント守神宮》の突破」について。殴るアーキタイプにおいて、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》によって多くのタイムアドバンテージ奪われ、その間に相手に返せない盤面を構築されたり、《ドンジャングルS7》で蓋をされたりするのが常であった。 しかし、《BAKUOOON・ミッツァイル》によって相手の《Dの牢閣メメント守神宮》にタイムアドバンテージを稼がせずに攻撃を仕掛けることが可能になった。というのも、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》でフルタップされたクリーチャーを《BAKUOOON・ミッツァイル》の召喚コストにすることで、それらを攻撃できるGRクリーチャーに変換することができる。これはつまり、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》が生み出そうとしたタイムアドバンテージを無効化しており、タイムラグなく攻撃を仕掛けることができる。

 《BAKUOOON・ミッツァイル》はGR召喚及び自軍全てにSA付与の2点に目が行きがちではあるが、単純に、平均して3コストの2打点SAという点で破格なスペックである。そして、GR召喚によって《ドドド・ドーピードープ》が捲れたり、召喚コストに《ナゾの光リリアング》や《光器シャンデリア》が絡んだりすると、更に打点を追加形成することができる。

・超次元ゾーン

2×《時空の英雄アンタッチャブル》

《時空の英雄アンタッチャブル》 【サイキック・クリーチャー】文明:光コスト:2パワー:1000種族:キカイヒーロー■ バトルゾーンにある自分のクリーチャーを相手が選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことはできない。(ただし、このクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)■ 覚醒-各ターンの終わりに、自分の他のサイキック・クリーチャーがそのターン覚醒されていた場合、このクリーチャーをコストの大きいほうに裏返す。

《変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード》
【サイキック・クリーチャー】
文明:水
コスト:7
パワー:5000
種族:サイバー・コマンド
■このクリーチャーはブロックされない。
■バトルゾーンにある自分のクリーチャーを相手が選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことはできない。(ただし、このクリーチャーを攻撃してもよい)

出典:デュエル・マスターズ

 名の通りアンタッチャブル(選ばれない)性能が非常に強力。トリガーなどをケアし安定したフィニッシュをもたらすだけでなく、《ダイナマウス・スクラッパー》などの盤面の取り合いにおいても動じず盤面に居座り続けることができる。

 非常にごく稀ではあるが、この《時空の英雄アンタッチャブル》が《変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード》に覚醒するケースがある。今回の赤白轟轟轟ミッツァイルでその覚醒条件を満たすのは《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス/時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》である。これについては、《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》の欄で後述する。

 《変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード》に覚醒すると、単に選ばれないだけでなくブロックもされなくなるため、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》によるブロッカーを貫通することができる。これによるフィニッシュ力は他と比べて格段に高い。

1×《光器シャンデリア》

【サイキック・クリーチャー】文明:光コスト:2パワー:2000種族:メガ・デル・ソル/ハンター■ このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに光のクリーチャーを1体、自分の手札から捨ててもよい。■ 覚醒(サイキック)リンク - 自分のターンのはじめに、バトルゾーンに自分の 《光器セイント・アヴェ・マリア》《アルプスの使徒メリーアン》があれば、そのクリーチャーとこのクリーチャーを裏返しリンクさせる。

出典:デュエル・マスターズ

 ハンドの白のクリーチャーを身代わりに場に残ることができるサイキッククリーチャー。  この《光器シャンデリア》は《ナゾの光リリアング》と同様、《BAKUOOON・ミッツァイル》と非常に相性が良く、場に打点を残しながらGR召喚することによって更に打点を増強できる。また、その際にハンドを切るため、《轟轟轟ブランド》の召喚にも助力できる。これによって《BAKUOOON・ミッツァイル》+《轟轟轟ブランド》という強固な盤面を作り上げることができ、その盤面で押し勝てる。

1×《小結 座美の花》

【サイキック・クリーチャー】
文明:闇
コスト:2
パワー:1000
種族:リビング・デッド/エイリアン
■ 相手のクリーチャーは、可能であればブロックする。

出典:デュエル・マスターズ

 相手のクリーチャーに強制的にブロックを強いさせることができるサイキック・クリーチャー。 この《小結 座美の花》は、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》に対する非常に強力なキラーカードである。というのも、この《小結 座美の花》の強制ブロックによって、相手の《Dの牢閣メメント守神宮》で形成されたブロッカー軍を一発で切り抜けることができるからである。

 また、強制ブロックは単に相手のブロッカーを退けるのみならず、除去にも応用が利く点が非常に強力である。強制ブロックで相手の盤面が全てタップされるのは先程と同様だが、そのタップされたクリーチャーに対して攻撃することでタップキルを行える。これによって相手の盤面を壊滅させ、圧倒的なボードを作り上げることができる。

1×《アクア・カスケード

【サイキック・クリーチャー】
文明:水
コスト:3
パワー:4000
種族:リキッド・ピープル/ハンター
■ ブロッカー
■ このクリーチャーは攻撃することができない。

出典:デュエル・マスターズ

 ブロッカーのサイキック・クリーチャー。
 パワー4000ラインのため、小型クリーチャーに対しては一方トレードできる他、多くのGRクリーチャーや《ゴルガン砕車ゴルドーザ》などとも相打ちを狙うことかできる。

1×《時空の戦猫シンカイヤヌス/時空の戦猫ヤヌスグレンオー》

《時空の戦猫シンカイヤヌス》 【サイキック・クリーチャー】文明:水コスト:4パワー:4000種族:ブルー・モンスター■ このクリーチャーに覚醒した時、カードを1枚引く。■ ループ覚醒-自分のターン中に火のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このクリーチャーを《時空の戦猫ヤヌスグレンオー》のほうに裏返す。

《時空の戦猫ヤヌスグレンオー》【サイキック・クリーチャー】文明:火コスト:4パワー:4000+種族:フレイム・モンスター■ このクリーチャーに覚醒した時、バトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーは「パワーアタッカー+2000」と「スピードアタッカー」を得る。■ ループ覚醒-自分のターン中に水のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このクリーチャーを《時空の戦猫シンカイヤヌス》のほうに裏返す。

出典:デュエル・マスターズ

 主に《超次元サプライズ・ホール》から《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》をキャストすることで使用する。《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》が場にいる状況で赤のクリーチャーをキャストすると、《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス/時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》に覚醒し、その効果でSA打点を形成することができる。

 経験上、《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》を使用するのは、《ナゾの光リリアング》+《超次元サプライズ・ホール》+《轟轟轟ブランド》のパッケージでプランを組み立てるケースが殆どである。これによって、3t目まで、《♪銀河の裁きに勝てるものなし》が絡めば最速で、先攻2t目にSA4打点を形成することができる。この速度での攻撃は相手の《Dの牢閣メメント守神宮》のディフェンスをも容易に貫通するケースが多く、序盤に弱いアーキタイプに対しては最も有力なアグロプランとなる。

 また、《時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》はSAのみならずPA+2000(パワーアタッカー)も付与するため、相手との盤面の取り合いの際にも活躍できる。例えば、《轟轟轟ブランド》にPAを付与すると相手の《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》を一方トレードを仕掛けることができる。また、《ゴルガン砕車ゴルドーザ》にPAを付与すると、5500以下のクリーチャーを2面処理、相打ちであれば6000のクリーチャーも処理でき、相打ちの際にラスト・バーストの《ダイナマウス・スクラッパー》によって更に除去が可能となる。

 先述の通り、この《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス/時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》はこの赤白轟轟轟ミッツァイルで唯一《時空の英雄アンタッチャブル》を覚醒させることができるカードである。 また、その覚醒条件はほかのサイキック・クリーチャーが覚醒した場合のため、《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》から《時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》に覚醒したケースのみならず、《時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》から《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》に覚醒したケースでも《時空の英雄アンタッチャブル》は覚醒することができる。

 確かに、この赤白轟轟轟ミッツァイルのデッキ内では、《アクア・カスケード》以外に《時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》をループ覚醒させることはできない。しかし、《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス/時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》は自分のターン内であれば相手のクリーチャーにも反応する。そのため、例えば相手がニンジャストライクで《怒流牙佐助の超人》をキャストしてきた場合、《時空の戦猫ヤヌス・グレンオー》はループ覚醒し《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》に変化する。勿論、相手がトリガーで《禁断Vキザム》など赤のクリーチャーをキャストした場合も同様に、《時空の戦猫シンカイ・ヤヌス》はループ覚醒できる。

2×《イオの伝道師ガガ・パックン》

【サイキック・クリーチャー】文明:光コスト:4パワー:3000種族:バーサーカー/エイリアン■ 相手の呪文を唱えるコストは1多くなる。■ 覚醒リンク- 自分のターンのはじめに、バトルゾーンに自分の《タイタンの大地ジオ・ザ・マン》があれば、そのクリーチャーとこのクリーチャーを裏返しリンクさせる。

出典:デュエル・マスターズ

《音奏プーンギ》と同様、相手の呪文コストを重くするサイキック・クリーチャー。これによって相手のブースト呪文や《7777777》をはじめとした低コスト除去呪文を阻害することができ、その間に打点を形成できる。

・超GRゾーン

超GRゾーンは《KAMASE-BURN》の除去範囲を考慮して、パワーラインの高いものを採用した。しかし、そのパワーライン以上にデメリットが目立つGRクリーチャーに関しては採用せず、次点のパワーラインを持つGRクリーチャーを採用した。

2×《純白の意志ヴィンチ》

【GRクリーチャー】
文明:光
コスト:3
パワー:3500
種族:メタリカ/ワンダフォース
■(ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札には含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す)

出典:デュエル・マスターズ

 パワー3500とパワーラインが低めだが、現カードプールでデメリットの少ないパワー4000ラインが存在しないため、仕方なく採用せざるを得ない。今後デメリットの少ないパワー4000以上のGRクリーチャーがリリースされれば、真っ先にこの《純白の意志ヴィンチ》は抜けることになるだろう。 この《純白の意志ヴィンチ》はメタリカなため、《ギラミリオン・ギラクシー》とのシナジーがある。

2×《バッチリ・バッチー》

【GRクリーチャー】
文明:火
コスト:3
パワー:1000+
種族:ビートジョッキー/ワンダフォース
■バトル中、このクリーチャーのパワーを+3000する。

出典:デュエル・マスターズ

  標準のパワーは1000ではあるが、バトル時に+3000されるため、《KAMASE‐BURN!》では実質的に4000ラインとなる。

2×《ワイラビⅣ》

【GRクリーチャー】
文明:自然
コスト:3
パワー:4000
種族:グランセクト/デリートロン
(ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札には含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す)

出典:デュエル・マスターズ

パワー4000。3コストのため《奇石ミクセル》にも引っ掛かりづらい。非常に優秀なGRクリーチャー。

2×《シニガミ丁-四式》

【GRクリーチャー】
文明:闇
コスト:4
パワー:4000
種族:マフィ・ギャング/デリートロン
■このクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。

出典:デュエル・マスターズ

 パワー4000。
 場を離れると山札を2枚墓地に送らなければならないが、この赤白轟轟轟ミッツァイルにおいてそれはデメリットにはなり得ない。むしろ、山札が削れることで確率論的により引きたいカードを引き込める期待値が多少高まるため、その点においてはメリットと言える。

2×《ギラミリオン・ギラクシー》

【GRクリーチャー】
文明:光
コスト:4
パワー:4000
種族:メタリカ/ワンダフォース
■このクリーチャーが攻撃する時、自分のメタリカを1体タップしてもよい。そうしたら、このクリーチャーをアンタップする。 

出典:デュエル・マスターズ

  パワー4000。 召喚酔いしている《音奏プーンギ》や《奇石ミクセル》などのメタリカを打点に変換できるため、《ギラミリオン・ギラクシー》1枚で2打点以上を見込むことができる。また、《KAMASE‐BURN!》での一方トレードを防止するために、召喚酔いしていないメカリカをも《ギラミリオン・ギラクシー》のコストにするケースが多い。

2×《ドドド・ドーピードープ》

【GRクリーチャー】
文明:火文明
コスト:2
パワー:7000
種族:ビートジョッキー/ワンダフォース
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の手札を2枚捨てる。

出典:デュエル・マスターズ

 パワー7000の2打点。

 《ドドド・ドーピードープ》持ち前のパワーラインで相手の盤面に対して一方トレードを仕掛けることができる。トレードを仕掛けずとも、純粋に突如パワー7000ラインのクリーチャーが場にいるというのは相手にとって非常に厄介なプレッシャーとなる。

 デメリットである攻撃時のディスカードについてだが、《ドドド・ドーピードープ》が攻撃するタイミングというのは主に《轟轟轟ブランド》や《BAKUOOON・ミッツァイル》を絡めてでの総攻撃が主なケースであり、そのタイミングでのディスカードはさほど気になるものではない。

◆おわりに

改めまして、おはようございます。
「とあるん」と申します。

本記事でご紹介した「《Dの牢閣メメント守神宮》入り赤白轟轟轟ミッツァイル」は、2019年6月現在、誰もが認める現環境最強のアーキタイプです。実際に調べてみましたが、このアーキタイプのCS入賞数は100をゆうに超えています。

しかし、この赤白轟轟轟ミッツァイルを使えば誰もが勝てる、という訳ではありません。特にこの赤白轟轟轟ミッツァイルのミラーマッチは、歴代のデュエル・マスターズの中でも最高峰の難易度を誇ります。生半可なプレイスキルでは、このデッキを扱い切ること、勝つことはできないと断言できます。

そのため、この記事が、この赤白轟轟轟ミッツァイルの理解やプレイスキルの向上など、何かの手助けに少しでもなれていれば幸いです。

最後になりますが、私に赤白のノウハウを叩き込んでくれた「TIGHT」をはじめとするヘルペンタゴンの皆様に、この場をお借りし、お礼申し上げます。

それでは、この辺で失礼させていただきます。

ご覧いただきありがとうございました・。・!

ではでは・。・v!


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