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4月1日 嘘八百CS決勝
その日、その会場には多くのDMPが集った。
その人数はポイントが4.8倍になるほど。
滅多にない大規模なCSに数々の実力者達が集結した。
株式会社カーナベル所属の某プロプレイヤー。
GP優勝者。
そして昨年度の日本王者。
関東関西問わず日本各地から集まった実力者達と彼らに挑む挑戦者達。
会場は熱く燃え上がっていた。
予選を終え、決勝ラウンドも終盤に突入。
その時、会場では信じられないことが起こっていた。
CS優勝どころか入賞経験すら無いA選手が、誰も見たことのないデッキを持ち込み、決勝の舞台へと上り詰めたのだ。
対するB選手は関東を中心に活動する実力派プレイヤー。彼が持ち込んだデッキは〈ロマノフワンショット〉。
最近CSでの入賞が多数報告されている紛うことなき環境デッキである。
彼はこの日の為に調整グループのメンバーと長い時間をかけて練習を重ねてきたという。
今や世界で彼以上にこのデッキを使いこなせる人間がが果たしているのだろうか?
そんな対照的な2人の決戦の火蓋が今、切って落とされた。
A、B「対戦よろしくお願いします。」
先行を取ったのはA。《ナゾの光・リリアング》をチャージして唱えたのはまさかの
A「呪文《ラッキー・ダーツ》。」
出典:デュエル・マスターズ
まさかの先行1ターン目の《ラッキー・ダーツ》!
神に愛されているかのような引き運を発揮したA。
ここで《オールデリート》がめくれれば試合が終了するという急展開に会場は騒然となる。
そんな中、Aのシールドから出てきたのは……
出典:デュエル・マスターズ
Aが唱えたのが《オールデリート》ではない事に一安心するB
しかし、本当に我々を驚かせたのはここからだった。
A「効果で《コマンダー・ラッキーロトファイブ》をバトルゾーンに出します」
出典:デュエル・マスターズ
その場にいた全員がその目を疑った。
なんだこのカードは!?
ジャッジですらその効果を確認する異常事態に会場は騒然となった。
そんな中、Aは淡々とプレイを続けた。
A「《コマンダー・ラッキーロトファイブ》の効果で進化ではないクリーチャーが出るまでカードを表向きにして出たクリーチャーをバトルゾーンに出してください。」
《コマンダー・ラッキーロトファイブ》の効果でバトルゾーンに出たのは《邪眼教皇ロマノフⅡ世》!
現れし闇の教皇は呪文を唱え始めた。
唱えられた呪文はもちろん《蝕王の晩餐》!
出典:デュエル・マスターズ
出典:デュエル・マスターズ
突如としてBの猛攻が始まった。《蝕王の晩餐》効果で《龍装医 ルギヌス/地獄のゴッド・ハンド》を出しその効果で《邪眼教皇ロマノフⅡ世》を出し……。
《ロマノフワンショット》特徴の1つ。《邪眼教皇ロマノフⅡ世》1枚で即死ループに突入する!
たった1枚でエクストラウィンを実現しうるそのパワーはまさに環境の王者と言っても過言ではない。
《蝕王の晩餐》を擬似的にループさせ、次々にクリーチャーを展開するB。こうなれば決着はもうすぐそこだ。
B「《サイバー・チューン》で山札をドローするときに最後の一枚を引いたので《水上第九院 シャコガイル》の効果でエクストラウィンです。ありがとうございました」
A「ありがとうございました。」
ここに決着はついた。勝ったのは華麗にエクストラウィンを決めたB選手。
決闘は終わり、2人はお互いの健闘を称え合う。
優勝はB選手!おめでとう!
あとがき
初めまして。新潟県の片隅でデュエマをしている初心者DMPのパインです。
CSに出場することはあまりないものの、近所のカードショップで公認大会に出場したり、ツイッターを通してデュエマについて交流したりしています。(@pine_gwpad 私のツイッターIDです。フォローしていただければ幸いです。)
今回はトレカライターコロシアムの第二回が開催されると聞き、いても経っても居られずに参加を決意しました。
第一回の投稿記事は全て読んだのですが本当に素晴らしい記事ばかりでした。実はみすみさんに触発されてブログ作ったんですよねw。
文章書くのに四苦八苦してたら裁定変更でネタ潰れて1回も更新できてないけど……。
そんな中開催が決まった第二回トレカライターコロシアムに全てのネタを使うのでブログが更新されるのはいつになるのやら……。
短い期間ですがお付き合いいただけると幸いです。
というわけで今回は家のストレージから発掘したカードでふと思いついた謎のコンボ?をテキストカバレージ風に紹介させていただきました。
《ラッキー・ダーツ》からの《オールデリート》での先行1ターンキルは有名かと思いますが後攻が自分のターンが回ってくる前に勝つデッキというのはなかなか珍しいと思います。(というか世界初でしょ。世界初であってくれ頼むから。)
一応《ラッキー・ダーツ》からの《インビンシブル・テクノロジー》でも可能なのですがそれただの自滅なので相手に自力で勝ってもらうためにも《コマンダー・ラッキーロトファイブ》を採用しました。
一応〈赤単轟轟轟〉で1ターン轟轟轟して盾から《エマージェンシー・タイフーン》と《戒王の封》でも可能なのですが面白みが無いので……。
というわけで今回のAくんのリストがこちらです。
《ラッキー・ダーツ》から色んな呪文やクリーチャーを経由してなんとしてでも《コマンダーラッキー・ロトファイブ》か《オールデリート》にたどり着こう!
勝つか負けるまで止まるんじゃねえぞ……
サーチカードが無いって?
きっとAくんは全試合初手に引いてたんだよ……
Aくんはともかく、Bくんは現在環境トップで活躍中の〈ロマノフワンショット〉を使っていたのでAくんのデッキを再現すれば貴方も0ターンで負けられるかも!
というわけでデッキ解説でした!
ところで、皆さんは《コマンダー・ラッキーロトファイブ》というカードをご存知でしたでしょうか?
このカードは2006年にローソンとのキャンペーンでのみ配布されたコラボカードで未だに再録されていない地味に貴重なカードです。(筆者がメ○カリで売ったところ700円で売れました。)
デュエルマスターズは2002年から実に17年もの歴史を誇る歴史あるカードゲームです。
その中には様々な魅力のあるカード達が沢山生み出されています。
しかし、17年もの長い歴史の陰に埋もれてしまい、あまり知られていない良カードも沢山あります。
時には環境考察やデッキビルディング、対戦の手を休め、ストレージを漁ってカードを眺めてみてください。
貴方の心を動かす素敵なカード達に出会えるかもしれません。
そこから新たなコンボを発見して〈ジョバンニスコール〉のように輝かせることも夢ではありません。
この記事を見た方が環境レベルのカード意外にも興味を持っていただけたら何よりも嬉しいです。
それではまた次の記事でお会いできることを祈って。さようなら。