クリスタは漢字が苦手
はじめまして。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。夢を見ています。
いやあ。来ますね、「誓いの水晶」。
一応仕事の一環としてプロキシで回してみたりしたんですが、無改造でもなかなかの完成度ですよこれ。新カードと切札が明確に戦略に組み込まれてるの、地味に貴重ですからね。
再録枠に一番需要の高い《 「戦鬼」の頂天 ベートーベン 》が選ばれたこともあって、けっこう多方面のプレイヤーがニッコリの商品になるんじゃないでしょうか。
……それはそれとして、「『邪神と水晶の華』の時点でこれくらいやっといてくれたらよかったのに……」という感情はあります。もしそうだったら、その時は今より2ブロック環境がアレになってた気もするんですが。ままならない。
この企画は、「前人未到のデッキを組むことを目指し、毎週一本ずつ新たなデッキを作成する」ものとなっています。
というわけで、夢のように不確かにやっていきましょう。今回のテーマは、こちら。
《 ゴールド・フラウム 》
【 クリーチャー 】
種族 メカ・デル・ディネロ / メカ・エンジェル・コマンド / 文明 光 / パワー4500 / コスト4
■ブロッカー
■ヨビニオン(このクリーチャーが召喚によって出た時、自分の山札の上から、これよりコストが小さいクリーチャーが出るまで表向きにしてもよい。そのクリーチャーを出す。残りをシャッフルし、山札の下に置く)
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をシールド化してもよい
というわけで、今回のテーマは《 ゴールド・フラウム 》。
強者揃いの4マナヨビニオンの中でも、特に防御に長けたやつですね。
今回はこのカードを活かして、いつものアレをやっていく夢を見ていこうと思います。
というわけで、いつものアレです。
【起源神】とはなんぞやという点についてはまあ一般常識なので参考テキストを読んでもらうとしまして。
端的に言うと、【起源神】に《 ゴールド・フラウム 》を採用すると、デッキの最重要パーツである《 起源神ニュートロン 》が確定で出てくるようになるんですよ。
暴発をガンガン行うこのデッキならシールド追加もありがたいですし、ブロッカーによって身を守ったり、起源神が殴られて解体されるのも防げます。いい噛み合いしてるじゃないですか。
そんなわけで、今回は《 ゴールド・フラウム 》入り【起源神】についてちょっと詰めていきましょうか。
この手の「新カード登場に伴う既存デッキ改造」の際に必要なのは、「そのカードの採用によるメリットとデメリット」の端的な言語化。これをうまくこねくり回していけば、デッキ構築の仮説の形になります。
とりあえず、このデッキにおける直接的なメリットは「シールドが増える」「《 起源神ニュートロン 》が出やすくなる」「ブロッカーが増える」。デメリットは「4マナ域がさらに渋滞する」「自身はトリガーを持たない」。
で、これを言い換えていくと、「シールドが増えるので、トリガーの価値が上がる」「ニュートロンが出やすくなるうえそれらを守れるので、起源神パーツを揃えやすくなる」「4マナ域と非トリガー割合が増えるので、ある程度近いマナ域のカードや非トリガーカードを削る必要が発生する」。
これらの情報から導き出される結論は……。
《 プロジェクト・ゴッド 》と入れ替えても成立するのでは?
そう。「4マナで起源神パーツを揃えやすくする、非トリガーカード」として見ると、《 ゴールド・フラウム 》は《 プロジェクト・ゴッド 》と同じ役割のカードだったんですよ。これは実際に触れてみるまで気付かなかったポイントです。
プロゴの魅力の爆発力と墓地肥やしは失われることになりますが、代わりにフラウムはシールド増加による受けの強さとブロッカーによる堅実さをもたらしてくれるのです。
つまり、この《 ゴールド・フラウム 》は「トリガー戦略を軸にする、後ろ寄せの【起源神】でこそ輝くカード」だったわけですね。
何より、これまでいわば一種の聖域、固定枠とされていた《 プロジェクト・ゴッド 》を抜いても成立する構築が組めるようになるのは【起源神】にとって大きな一歩。これはもう形にするしかありませんね。
というわけで、完成したデッキがこちらです。
動く!このデッキ、プロゴなしでもちゃんと動く!
「1枠入れ替えただけでそんな喜ばんでええやろ」と言われたらそれまでなんですが、一応構築理論と回したうえでの所感を述べますと。
まず、《 ゴールド・フラウム 》は2枚か3枚がよさげ。4枚積むと複数枚やってきて自己主張を始める上、出てくるのはどこまで行っても《 起源神ニュートロン 》なので終盤のバリューには乏しいことがわかりました。
とはいえそれでも「盾が増えるブロッカー」ではあるので、《 禁呪と聖句の決断 》と相性が良くそちらをフル投入。それに伴い、決断と相性の良い《 サファイア・ペンダット 》もフル投入です。
いわゆる「普通の【起源神】」ならば《 サファイア・ペンダット 》は3枚程度でも動く(おそらく来年の記事で追記されます)んですが、今回は後ろに寄せた構成ですので4投する価値はあるかと思われます。
不採用の主要パーツとしては《 絶望神サガ 》と《 龍素記号wD サイクルペディア 》。前者は墓地肥やしが減ってバリューが落ちたのと、ヨビニオンの踏み倒し先が確定しなくなること。後者は《 プロジェクト・ゴッド 》不採用により踏み倒す呪文がなくなったからです。
あと、当然ながら《 プロジェクト・ゴッド 》がないということはパーツを揃える速度が落ちる上、六体神成立時の蘇生の威力も下がるということ。
事前にシールドを刻んでおいたり、盤面に致死打点を形成しておく重要性が増すことはお忘れなきようお願いします。起源神パーツは、手出しとトリガーで揃えていきましょう。
あとは……これは机上の空論なんですが、シールドとブロッカーの増加ペースが凄いことになってしまったので、トリガー兼用の《 シェケダン・ドメ・ゲルス / ドメスティック・アイ 》で相手を強制攻撃させて強制的にブレイクさせたりブロックで返り討ちにしたりといったムーブが射程範囲に入ってきた気もします。
かなり趣味的な構築になるのでアレなんですが、2-3枚くらいからちょっと試してみたいですね。
さて。このデッキが真に「未踏」のデッキかを確認するためには、あと一工程必要です。それは。
デッキメーカーによる、先行研究チェックです。
キーパーツ数枚程度を含むデッキを検索することで、このアイデアが既出か初出があるかが見込める……ということですね。この検索結果が「1件」ならば、晴れて私は未踏の地に到達したことになります。
というわけで、《 ゴールド・フラウム 》《 起源神ニュートロン 》での検索結果は……!
『未踏』、失敗……!
とはいえ、先行研究は《 プロジェクト・ゴッド 》採用型だったので一番やりたかったところは未踏だったりします。
また、今回の開発により晴れて【起源神】の必須パーツと呼べる要素は起源神パーツだけになりました。まだ6種あんじゃねえか!
だいぶ構築幅が広がってきたのを感じますので、ここは逆に《 プロジェクト・ゴッド 》に全力でオールインするような研究もやってみたくなりましたね。
……とまあ、突飛なことをやる『未踏』だけではなく、既存のものをこねくり回して知ってる範囲から一歩だけ外に出るタイプの『未踏』もあるというところを示せたので今回はここまでにさせていただきます。
明確にサガを抜くパターンがあるのを明言化できたのも満足
というわけで、夢を見ていました。
ちなみに、【起源神】における5マナ域のヨビニオンの採用候補としては《 ヨビニオン・ハルカス 》が存在します。
踏み倒し先が散るのと《 ゴールド・フラウム 》がハズレになるのはちょっと難しいんですが、「そのクリーチャーと同じコスト」がおそらくリンク後の値を参照するので見た目以上に誘発させやすいのは嬉しいところ。
ブロッカーを持っており決断と相性がいいこともあり、こっちもちょっと研究の価値を感じますので、余裕がある時にやってみる予定です。ただ、今回のデッキの比にならないくらい構築変わるだろうなあ……。
この記事の感想などありましたら、#未踏のデッキの夢を見てでのPostや拡散などなど心よりお待ちしております。
それでは、次の夢で。北白河でした。