こんにちは、神結です。
第24回を書いたときに「この流れだと第26回は内海かな?」みたいなコメントをいただきまして。ちなみに内海とは元巨人のエース内海哲也投手のことですね。現役時代は26の背番号を付けてました。
まぁせっかくなので内海っぽいデッキを考えてたんですよ。
剛速球はないものの、多彩な変化球や時に見せる強気のストレート。そして高速クイックや牽制に加えてフィールディングなどの高い基礎技術加えて、ランナーが出しても粘りのピッチングで失点を許さないというエースの風格。更に更に自球団だけでなく、他球団の選手・ファンからも愛される圧倒的な人柄の良さと数々の聖人エピソード。
果たしてそんなデッキがデュエル・マスターズに存在するのか……?
というか人柄のいいデッキってなんだ? 人柄のいいデッキってたぶん弱いんだよな。強いデッキってだいたい性格悪いじゃん?
……と、色々考えた結果、今回はこれにしようと思います。
というわけで「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【赤青バスター】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
最強のバスター、赤青
というわけで今回の名作デッキは全国大会2017優勝デッキである、【赤青バスター】になります。
全国大会2017の話や当時のリストなどはGoDでも触れています、そちらを。今回サンプルリストとして出すのは、《龍装者 バルチュリス》登場後ですね。
エースとしての実績や、内海哲也らしい高いなゲームメイク能力、多彩なプラン、人柄はともかくとしてみんな大好きという要素を取り上げていくと、まぁこのデッキですかね。
【赤青バスター】が主役を張ったのは2018年の上半期です。
《蒼き団長 ドギラゴン剣》
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 火/自然 / パワー13000 / コスト8
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■革命チェンジ―火または自然のコスト5以上のドラゴン
■自分の多色クリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■T・ブレイカー
■ファイナル革命ーこのクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、コストが合計6以下になるよう、進化ではない多色クリーチャーを自分のマナゾーンまたは手札から選び、バトルゾーンに出す。
《“龍装”チュリス》の登場後、「ドルガン+バスター+アパッチ」という最強のプランの再現性を高めるデッキとして、青の手札交換・補充を生かした赤青軸が誕生します。
このデッキは瞬く間に環境を制覇し、やがて同型に勝つためのカードとして《Dの牢閣 メメント守神宮》を採用した白タッチのリストが生まれ、それが全国大会2017を制したのは有名な話です。
《Dの牢閣 メメント守神宮》
(殿堂カード) 【 D2フィールド 】
文明 光 / コスト4
■S・トリガー(このD2フィールドをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ展開してもよい)
■自分のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。(「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手のクリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)
■Dスイッチ:いずれかのプレイヤーが自身のターンに最初のカードを引いた時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーをすべてタップする。
あ、ちなみに全国大会2017の王者であるdottoさんは広島カープのファンです。
その後は《龍装者 バルチュリス》の登場によって更に強化され、夏の制限改訂で《プラチナ・ワルスラS》と《勝利のアパッチ・ウララー》が殿堂となるまで、環境トップの座をジョーカーズと分かち合っていましたね。
多彩なゲームプランとエースの貫禄
このデッキの優れている点は、引いたカードや相手のデッキに応じて多彩なプランを選択できる点でしょう。
まず第一に、何も対策していないデッキに対してはドルガン+バスター+アパッチを通せばだいたい勝てるわけです。
そこに対しては当然相手も何かしらの対策(主にメタカード。オニカマスってすごいのよ!)を用意しているわけですが、それはそれ。
今度は手札交換・補充に使った《熱湯グレンニャー》や《月光電人オボロカゲロウ》が《プラチナ・ワルスラS》に進化し、手札を補充しながらの殴り込みに来ます。
《プラチナ・ワルスラS》
【 進化クリーチャー 】
種族 マジック・コマンド / イニシャルズ / 文明 水 / パワー6000 / コスト3
■進化:自分の水のクリーチャー1体の上に置く。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、カードを3枚引いてもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる。
これがホントに優秀で、赤青バスターを支えているといっても過言ではありませんでした。増やした手札で展開しながら、横並びで圧殺します。
で、この横並びに気を取られていると今度は本命の《蒼き団長 ドギラゴン剣》が飛んでくるわけです。
バスターという縦軸の強さ、そしてワルスラSという横軸の強さ両方を兼ね備えていたというわけです。このプランの使い分け、特に《Dの牢閣 メメント守神宮》まで絡むと考えることはかなり増えますが、プレイが上手い人が使う赤青バスターは、鮮やかに相手を詰ませていました。
その上で、このデッキは自分自身で《異端流し オニカマス》を使えたのも大きいです。このデッキのオニカマスはメタカードだけではなく、アタッカーとしても大きかったです。
オニカマスでターンを稼ぎつつ横展開し、ワルスラSでドローを進めることで、山札を結構掘れるので、最強のクローザーである単騎ラフルルへのアクセスも可能でした。
だいたいのニュアンスとしてはデッキの上半分ちょいくらいまでにいたら掘れるので、半分以上くらいのゲームでは単騎ラフルルがプランに絡められましたね。
で、そこから更に《龍装者 バルチュリス》を獲得したことによって、更に時間差による緩急を付けた攻撃まで可能になりました。
《龍装者 バルチュリス》
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / ビートジョッキー / 文明 火 / パワー4000 / コスト5
■自分のクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーが自分の手札にあり、その攻撃がこのターン2度目のクリーチャーによる攻撃で、このターン自分の《龍装者 バルチュリス》をバトルゾーンに出していなければ、攻撃の後、このクリーチャーをバトルゾーンに出してもよい。■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
例えば《テック団の波壊Go!》なんかをトリガーされても、バルチュリスのタイミングなら全然OKみたいな感じです。
加えてそれまでは相手のメタカードの対処に1ターンを使って、次のターンにバスターを走るみたいな動きだったのですが、それがバルチュリスのお陰で《“乱振”舞神 G・W・D》を出したターンに一気に走り切ることも可能になったわけです。
バルチュリスはいまでもそこそこ使われていて、1点+4点+バルチュリスみたいな有名なトリガーケア方法がありますが、このデッキのバルチュリスはそこからチェンジバスターして追加の打点を持ってきますからね。1点1点バルチュリスみたいなのも鉄板でした。
シノビ、トリガー、置いてある《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》や《Dの牢閣 メメント守神宮》など、相手のあらゆる防御手段を無効に出来るカードが揃っており、それをキープしたり引きにいったりということまで出来るんですね。
瞬間火力の使い所を選べるし、恒常的な火力だけでも押し切れる。なんということでしょう。
しかも《Dの牢閣 メメント守神宮》とか《異端流し オニカマス》のお陰で防御力も高いんですね。
やはり《蒼き団長 ドギラゴン剣》が主役のデッキとあって、強豪チームのエースみたいな風格はあるデッキというわけです。
最終的にはデッキの根幹を支えていた《プラチナ・ワルスラS》の殿堂が痛く、赤青バスターという形は消えてしまいましたが、デュエマの歴史でも相当上位にランクイン出来るデッキだったかと思います。
エースの系譜は?
こんなに多彩な攻め筋・崩し択のあるデッキってそうそうないんですよね。
例えば【赤青覇道】とか【赤単レッドゾーン】、【ギフトモルト】みたいな縦に強いデッキとか、【サザンルネサンス】とか【ガンバトラージョーカーズ】みたいな横に強いデッキは数あれど、縦横同時に強いデッキとなると激減します。
というか、どっちかが強いだけで充分環境なんだよな。基本的には。
そりゃサザンで突然チェンジバスターしたら強いに決まってるんだよな。
というわけで歴代で見ると【赤白轟轟轟ミッツァイル】なんかは比較的横寄りでありつつも《“轟轟轟”ブランド》のお陰で縦にも強いデッキではありましたが、現代で言うと何になるんでしょうね?
……ちょっと考えてみたのですが、たぶんいまの環境には存在していないですね。内海哲也らしいデッキを考えるより難しいですね。
まぁそういうデッキは歴代でも最強クラスのデッキということになるので、赤青バスター系譜のデッキが登場したとき、そのデッキは恐らく環境トップに立っていることでしょう。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第26回は強豪チームの絶対的なエースである【赤青バスター】でした。
万能で抜きん出て隙が無く強い、ということで、今回紹介するのに相応しかったんじゃないでしょうか。
ちなみにこのデッキの私の思い出は、デッキパーツを某T〇〇〇T選手に約半年間貸しており、《勝利のアパッチ・ウララー》と《プラチナ・ワルスラS》の殿堂後に返却されたことですね。ちなみに「貸してくれたお礼です」とかで、《勝利のアパッチ・ウララー》がMC版になってました。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。