こんにちは、神結です。
みなさん、Tier1って好きでしょうか?
もし環境が特定のTier1デッキに席巻されたとき、貴方はそれを使う側に回りますか? それとも倒す側に回りますか?
ちなみに私の答えは「ものによる」。
なんて優柔不断な答えだ! と怒られそうですが、これには一応基準があって「そのデッキが自分の好みであれば使う、好みでなければ頑張って倒すことを考える」という感じです。
私はまぁまぁ競技プレイヤー寄りの思考だとは思っていますが、デッキの選り好みは結構する方です。
どんなに強くても見た目とかギミックが好きじゃなかったら、そのデッキは(少なくとも大会では)ほぼ使わないですね。
ちなみに頑張って考えて足掻いて、それでも倒せないとわかったときは、デュエマをしばらくやらないという択を取ります。足掻いておくのは大事です。勉強になります。
さて、「歴代名作デッキ紹介」と題して、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。今回で31回目となります。
わざわざこんな導入を書いたのは、今回紹介するのが環境で圧倒的なTier1として君臨したデッキだからです。
その名は【星域キリコドラゴン】。
私の憧れのデッキです。
目次
本日の名作デッキ紹介
好きの詰め合わせ、キリコドラゴン
というわけで今回の名作デッキは、【星域キリコドラゴン】になります。略称は「ドラキリ」。
リストはこんな感じ。
ドラキリは神化編(2009年)のデッキになります。
《エンペラー・キリコ》はまさに2009年の顔と言えるカードでした。当初は進化クリーチャー特有の扱いにくさも目立ちましたが、《母なる星域》が登場したことで彼女は弾けました。
ただドラキリがTier1だったというよりも、キリコとしてTierGODだっと認識して貰った方が正しいです。
同時代に黒キリコというコントロール寄りのキリコもあり、なんならデッキとしては黒キリコの方が強かった、と見る向きが一般的です。
じゃあどうしてドラキリを紹介しているかというと、圧倒的に見た目ですね。
見て下さい、このデッキ。主役はもちろん《エンペラー・キリコ》。
(殿堂カード) 【 進化クリーチャー 】
種族 サイバーロード / オリジン / 文明 水 / パワー13000 / コスト8
進化-自分の「サイバー」と種族にあるクリーチャーまたはオリジン1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分の他のクリーチャーをすべて、好きな順序で自分の山札の一番下に置く。その後、山札の上から、進化ではないクリーチャーが3体出るまでカードを表向きにする。その3体をバトルゾーンに出し、山札をシャッフルする。
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
そしてそこから並ぶのは、《ボルシャック・クロス・NEX》などの大型ヒロイックドラゴンたちです。指揮官ってこういうの好きなんでしょ?
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ドラゴン / 文明 火 / パワー12000+ / コスト9
スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
パワーアタッカー+5000(攻撃中、このクリーチャーのパワーは+5000される)
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
誰もコスト4以下のクリーチャーを召喚できない。
もちろん黒キリコも《腐敗無頼トリプルマウス》だったり《威牙の幻ハンゾウ》などでボードとハンドを攻めながら、最終的に《聖鎧亜キング・アルカディアス》で封殺するという強さを持っていますが、それはそれ、これはこれ。
まぁよく使われるネットスラングで言うならば「キリコでドラゴンを踏み倒して《超竜バジュラズテラ》で圧殺することでしか得られない栄養素はある」という奴です。
ドラキリには、ドラキリでしか味わえない体験が確かにありました。
キリコを出して、《龍仙ロマネスク》なり《蒼狼の始祖アマテラス》なりから2回目のキリコを出し直したり、キリコの横に《超竜ヴァルキリアス》+《光神龍スペル・デル・フィン》を並べて粉砕したり……という圧倒的な爽快感は、間違いなくドラキリ特有のものでしたね。
特に自分もこのキリコへの憧れは強く、昨年デュエプレで何度か《エンペラー・キリコ》のデッキを使って遊んではいました。
よく手なりで二回目のキリコを出して、「あっ」となるケースもありました(デュエプレのキリコはターン1が付いています)。
まぁ調整版でもちゃんと強くて殿堂を喰らう辺りが、キリコというカードなんですよね。
当時のような圧倒的な支配者ではなかったものの、確実に環境に居続けられるデッキ(より正確には「環境で戦うならキリコより遅くてはならない」というようなラインを引くデッキでした)でした。
動けば雷電の如く
キリコの動かし方は比較的わかりやすいです。
……というより、「そういうことが出来るように」デッキ構築されています。
基本的にはブーストから6マナを目指し、《蒼狼の始祖アマテラス》によるリソース拡張や《龍仙ロマネスク》でのビッグブーストを狙います。
(プレミアム殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ナイト / サムライ / オリジン / 文明 水 / パワー5000 / コスト6
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札からコストが4以下の呪文を1枚選び、山札をシャッフルしてからその呪文を唱えるか、自分の山札からコストが4以下のクロスギアを1枚選び、山札をシャッフルしてからそのクロスギアをジェネレートしてもよい。
特に《蒼狼の始祖アマテラス》を出しておくと山札の中身が把握出来ることから、キリコからの出力をある程度プランニングできます。
山札を確認して意味もなく頷きながら、《神秘の宝箱》で《エンペラー・キリコ》をマナに置いておきます。
で、ここまで行けば《エンペラー・キリコ》の着地も間近です。
このキリコを出すルートは色々あって、盤面0でも《黙示賢者ソルハバキ》+《蒼狼の始祖アマテラス》から行けたり、先に出した《龍仙ロマネスク》が残っていれば《黙示賢者ソルハバキ》から《母なる星域》を回収してそのまま撃てればキリコが出せます。
もちろん、アマテラスに手出し進化もあります。
キリコさえ着地すれば、あとはもう自由です。動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。
《蒼狼の始祖アマテラス》を捲れば2回目の着地も狙えますし、《黙示聖者ファル・レーゼ》から《母なる星域》を拾っても2回目の着地が狙えます。
要するに、キリコを出してしまえばイコール勝ちでした。
デュエプレでは「青銅アマテリリィ」みたいな捲りをしてうーんとなることもあったでしょうが、本家はまぁ出してそこから何もないなんてことはなかったですね。だいたいは何かが起こって勝ちました。
そのため《百発人形マグナム》とか《巡霊者メスタポ》なんていうメタカードも注目され、メタコントロール的なデッキは結構活躍していました。
ちなみに前者は《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》を捲られて全てが終わった報告をちらほら聞いています。
全国大会ではメタられることを嫌ってキリコの使用者は減ったという部分もあったのですが、《蒼狼の始祖アマテラス》や《エンペラー・キリコ》が殿堂となるまでTier1の地位を譲ることなく活躍を続けていました。
まぁ、後に復権するんですけどね……。
現代デッキでキリコを使うなら……
個人的にドラキリというデッキは黒キリコには及ばなかったものの「赤系のビッグマナ」の礎を築いたという功績は大きかったと思っています。
これは後にキリコ自身が生かしたり、またエピソード期の刃鬼などのデッキへ受け継がれた、と私は考えています。
さて、長らくプレミアム殿堂だった《エンペラー・キリコ》は殿堂に格下げされており、実は現在1枚だけならデッキに入れることが出来ます。
現在キリコが使用されているのは【グラスパーループ】というデッキで、リストはこんな感じ。
このデッキの主役は《グレート・グラスパー》ではありますが、グラスパーに素直に繋がらないときの最強のサブプランとして確かな地位を築いています。キリコからの捲り次第では、そのままループに突入して勝てますね。
キリコを使いたい! という方にはまず真っ先にオススメ出来るデッキです。ちゃんと環境で勝てるデッキであるのも、ポイント高めです。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第31回は青春の【星域キリコドラゴン】でした。
ところで散々ドラキリの栄養素がどうたらこうたら書いてきましたが、実は当時の私はこのデッキを回していません。
何故って、当時高校生の私にはこのデッキはあまりに高価過ぎたからです。
最初に書いた「Tier1を使うか、倒すか」という話で言うと、このデッキは例外的で「めっちゃ使いたかったけど、買えなくて泣く泣く倒す側になった」ということになります(幸い、倒す側は【青単速攻】や【黒緑速攻】など、高校生でも手に取りやすい安価なデッキでした)。
私は【白刃鬼】とか【ガイアッシュ覇道】とか、言うならばドラキリを祖先に持つような赤+白のビッグマナデッキが好きなのですが、それはもしかしたらこのデッキへの憧れがそうさせたのかもしれませんね。
そういう意味では、ドラキリは私のデュエマの原点とも言えるデッキなのかもしれません。まぁ、回したことはないんですけど。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。