こんにちは、神結です。
最強位決定戦の開催も近付いてきましたが、先日ようやくGPの開催日が発表されました。
何はともあれ、ほっとしています。今回も2日開催ということで、ドキドキしてます、はい。ワクワクというよりね。
出るという方は、徐々に大会慣れをしておいた方がいいと思います。プロ野球もキャンプとかやって慣らしてシーズンに入るじゃないですか。あれと同じです。
さて、今週も「歴代名作デッキ」、行ってみましょう。
今回紹介するのは【グレンモルト王】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
振るえギガハート、グレンモルト王
というわけで今回の名作デッキはドラグハート二刀流、【グレンモルト王】になります。略称は「モルト王」「王様」など。
リストはこんな感じ。
あのレジェンドスーパーデュエマでデッドマンを粉砕したカードです。
まぁレジェンドスーパーデュエマはともかく、デッキの主役は《二刀龍覇 グレンモルト 「王」》。
【 クリーチャー 】
種族 ガイアール・コマンド・ドラゴン / ヒューマノイド爆 / ドラグナー / 文明 火 / パワー9000 / コスト10
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、火のコスト5以下のウエポンを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(このクリーチャーに装備する)
■マナ武装7:このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンに火のカードが7枚以上あれば、火のコスト6以下のウエポンを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。
■同じ名前のウエポンをこのクリーチャーに装備することはできない。
■W・ブレイカー
登場したのはドラゴン・サーガ第3弾「双剣オウギンガ」。グレンモルトがドラグハートの力に飲み込まれ《暴龍事変 ガイグレン》となり、それを克服して二刀流になったときの姿です。
現在では《最終龍覇 グレンモルト》や《爆炎龍覇 モルトSAGA》のようにドラグハートを複数持ちするカードも珍しくありませんが、当時で言えば《二刀龍覇 グレンモルト 「王」》の特権みたいな感じでした(一応グレンモルト「双」とかいうカードがありますが、あれは2コストまでしか装備出来ないので……)。
特にもっともわかりやすいのが《銀河剣 プロトハート》+《無敵王剣 ギガハート》によるワンショット、通称(?)「ひとりでできるもん」セットです。
【 ドラグハート・ウエポン 】
文明 火 / コスト4
■これを装備したクリーチャーが各ターンはじめてタップした時、アンタップする。
■龍解:自分のターンの終わりに、そのターン、これを装備したクリーチャーが2度攻撃していた場合、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。
【龍解後】
カード名:星龍解 ガイギンガ・ソウル
カードの種類:ドラグハート・クリーチャー
文明:火
種族:ガイアール・コマンド・ドラゴン
パワー:8000
コスト:7マナ
マナ:-
■このクリーチャーが各ターンはじめてタップした時、アンタップする。
■W・ブレイカー
【 ドラグハート・ウエポン 】
文明 火 / コスト6
■これを装備したクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、攻撃中は破壊されない。
■龍解:自分のドラゴンが攻撃する時、そのターン2度目のドラゴンによる攻撃であれば、攻撃の後、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。
【龍解後】
カード名:最強熱血 オウギンガ
カードの種類:ドラグハート・クリーチャー
文明:火
種族:ガイアール・コマンド・ドラゴン
パワー:15000
コスト:11マナ
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが攻撃する時、または相手がこのクリーチャーを選んだ時、コスト10以下のドラグハート・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。そのクリーチャーはそのターン、「スピードアタッカー」を得る。
■T・ブレイカー
「プロトハートによる2回攻撃」+「破壊耐性を付与しながらドラゴンが2回殴ると龍解するギガハート」という組み合わせは当然強力で、そのままオウギンガ→ガイギンガというワンショットを決められます。
特に破壊耐性のお陰で黒単などに対しては抜群に強く、グレンモルト王さえ出せればほぼ勝ちと言ってよかったでしょう。
また、《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》+《将龍剣 ガイアール》による2面除去+《勝利の覇闘 ガイラオウ》の龍解など、グレンモルト王の使い方は自由自在です。
ただそれ故に、火マナ武装7かつコスト10というかなり大きな制限が付いています。普通にプレイしてこれを達成するのは結構難しいでしょう。
この問題をある程度緩和してくれるのが《怒英雄 ガイムソウ》です。
【 クリーチャー 】
種族 ガイアール・コマンド・ドラゴン / 文明 火 / パワー7000 / コスト7
■マナ武装7:このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンに火のカードが7枚以上あれば、《怒英雄 ガイムソウ》以外の進化ではない火のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。そのクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、ターンの終わりにバトルゾーンから自分の手札に戻す。■W・ブレイカー
こちらも火のマナ武装7という条件はやはり付きますが、進化でない火のクリーチャーを手札からなんでも場に出せます。
ガイムソウのお陰で、コスト10まで溜めなくても使えるよ、ってなっているわけですね。発売時期はガイムソウの方が約半年ほど早いのですが、これはほぼデザイナーズコンボでしょう。
というわけで、後は火マナをどうやって溜めるかという話になるわけです。
《怒英雄 ガイムソウ》+《二刀龍覇 グレンモルト 「王」》と抱える必要があるので、手札のキープはかなり大事です。火マナ武装要求であること考えても、《フェアリーの火の子祭》はデッキの軸と言えます。
【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト3
自分の山札の上から2枚を見る。そのうちの1枚をタップして自分のマナゾーンに置き、もう1枚を山札の一番下に置く。こうしてマナゾーンに置いたのが火のカードであれば、この呪文を、唱えた後で墓地に置くかわりに手札に戻す。
このすぐ後に登場する《超戦龍覇 モルトNEXT》が登場しますが、グレンモルト王はドラゴンでデッキを縛る必要のないので、構築に自由度が高いのが利点と言えます。
その上で、モルト王にはおおよそ3通りの構築イメージがありました。
一つは、シンプルに赤緑で組むこと。
比較的枠に余裕があるためトリガーをマシマシにしてアグロ耐性を付ける、サブフィニッシャーになりそうなカードを入れる、なんてアプローチがあります。
もう一つは、《怒英雄 ガイムソウ》から出す先として《偽りの王 ヴィルヘルム》を採用すること。
ガイムソウはターン終了時にバウンスする効果があり、ガイムソウ+ヴィルヘルムをして破壊とランデスをした後に、ヴィルヘルムのブーストのお陰で次のターンにもう一回素出しでヴィルヘルム投げられます。
また、ヴィルがおおよそ2ブースト出来るので、7→10マナカーブが作れるため、素直に10マナでグレンモルト王を召喚する、というプランもありますね。
で、3つ目としてはヴィルヘルム以外の黒も採用すること。火の子のお陰で3→5→7のマナカーブが作りやすいので、《ロスト・ソウル》を採用しやすいのが大きな強みです。
特に火の子→《焦土と開拓の天変》から繋ぐロストは、それはまぁ強いわけです。
まぁどれも一長一短あるので、どれが正しいとは言えませんが、個人的にはコントロールに主軸を置きやすい黒入りが一番好きですね。
《フェアリーの火の子祭》を引け
ある程度受けのバランスを取りながらマナを伸ばしてグレンモルト王に繋ぐ、というのがこのデッキのコンセプトです。
一番強い動きとしては、火の子から焦土と繋ぎ、ガイムソウに入ることでしょう。別にランデスデッキではないのですが、マナの制約があるグレンモルト王は、相手のテンポを1ターンずらせるというのは、かなり大きいです。
こちらは絶対に火7マナが必要であり、つまりどんなに上振れてもモルト王の着地がそれより早まることはないんですよ。そうなると、相手を遅くすることに意味があります。
また手札にパーツを集めるのに《天守閣 龍王武陣》(「赤い吸い込む」とか呼んでました)は、このデッキのためのカードと言ってもいいくらい相性抜群です。
他には2面除去の期待や相手の《邪帝遺跡 ボアロパゴス》などを破壊出来る《英雄奥義 バーニング銀河》も採用されていました。
ちなみにオタクテクニックですが、火の子や天守閣でボトムに送ったカードを覚えておき、めっちゃマナを伸ばしておくと天守閣+《偽りの王 モーツァルト》やバーニング銀河で《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》が突破出来ます。
12マナあるとそのままガイムソウに繋がります。このデッキは実はVANで詰まないんです。
後はそれ以上のトリガーの嵩ましとして《ミサイル・バーストG》や《めった切り・スクラッパー》、《スーパー炎獄スクラッパー》などが候補ですね。
初動としては《爆砕面 ジョニーウォーカー》+《フェアリーの火の子祭》+何か、というケースが基本でしたが、とにかく火の子です。このカードを引いているかどうかでゲームメイクの楽さが段違いです。
これは実際、グレンモルト王の急所ではありました。
モルトNEXTに比べると必要とされるカードも多く、後ろまでゲームをしなければなりません。
そのため、「最悪ブーストをオールインして上から引いたドラゴンを盤面に叩き続ける」みたいなプランも最悪取れるモルトNEXTには、プランの広さに差があったと言っていいと思います。
NEXTがカモにしていたハンデス対面なんかも、モルト王だとちょっと難しいところがありましたね。モルトNEXTはミッドレンジデッキなんですが、モルト王は発想的にはビッグマナなんですよ。
火文明がそもそもリソースを抱えるのが難しい色なので、最終的には《フェアリーの火の子祭》頼りになっちゃうんですよね。
とはいえ、プロトハート+ギガハートのワンショットは魅力的です。私もこれがやりたくてCSでモルト王を何度か使いました。
あとはモルトNEXTよりも《無敵王剣 ギガハート》を使う機会が多い、という部分も強みでしょうか。
モルトNEXTはギガハートを使うのに《ボルバルザーク・エクス》を絡まないと絶対に2手必要なんですが、このデッキはえいって王様を投げれば解決です。
何かしらの大きな魅力があるというのは、デッキを選択する理由になります。
グレンモルト王は確かにモルトNEXTほどの活躍は出来ませんでしたが、差別化出来るポイントがあるのは嬉しいところ。
現代だと《ドラグシュート・チャージャー》なんかが大きな違いになるでしょう。
やはり魅力がある故に、いまでもこのデッキのファンだよ、という方はちょくちょく見掛けますね。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第36回は【グレンモルト王】でした。
なんと言ってもカッコいいですね。先述した通り、私もCSで複数回使ったことがあります。たぶん、3回くらい?
SAGAみたいなエグいカードもありますが、今でも一応7マナでギガハート+プロトハート出来るのはこのカードだけなので……。SAGAはプロトハートなくてもオウギンガ作れる? うん、そうなんですよ……。
いやぁ、時代の変化を感じますね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
(ちなみにリクエストは幾つかいただいており、ちゃんと把握しております。来たるべきタイミングに備えてストックしているだけです……)
それではまた来週会いましょう。