【DM歴代名作デッキ】Vol.39~天門ループ(第1期)~【週刊:神結コラム】

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【DM歴代名作デッキ】Vol.39~天門ループ(第1期)~【週刊:神結コラム】

 こんにちは、神結です。

 さて、先週末の最強位決定戦に続いて、今週末は戦略発表会とイベントが続いていきます。

 最強位決定戦についての私視点の感想については、別途こちらで記事が上がると思いますのでお待ちください。

 戦略発表会では殿堂発表も行われるとのことなんですが、一年間の商品展開予定とかも情報があるはずなので、それも併せて楽しみですね。

 さて、「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

 今回は【天門ループ】(第1期)です。

 

目次

本日の名作デッキ紹介

天門ループはここから始まった

 というわけで今回の名作デッキはリクエストも何回かいただいてました、【天門ループ】になります。

 リストはこんな感じ。


 今回は第1期(別にそういう呼び方があるわけではなく、今回の記事を書くにあたって私が勝手に割り振っただけです)ということで、GP1stの直前に登場した型になります。

 さて、《ヘブンズ・ゲート》から《奇跡の精霊ミルザム》《音感の精霊龍 エメラルーダ》を出すという、通称天門ミルエメ。

(プレミアム殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 文明 光 / パワー11000 / コスト9

ブロッカー
ウルトラシールド・プラス-このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から5枚まで、裏向きのまま、自分のシールドいずれか1枚の下に置いてもよい。(こうして重ねたカードの束を1枚のシールドとみなす)
W・ブレイカー

 《ヘブンズ・ゲート》《奇跡の精霊ミルザム》もそれなりに歴史の長いカードではあり、「ミルザムで作ったシールド(通称ミルザム盾)を《暴発秘宝ベンゾ》で爆発させて、トリガークリーチャーを展開する」というようなデッキは、長く存在していました。

 ただし天門系のデッキはビートには強いものの、コントロールデッキには弱いというのが常でしたし、上記のミルザムベンゾのコンボもまぁ浪漫デッキというくらいの認識でいいと思います。

 ところがDS期に入り、エンジェル・コマンド・ドラゴンたちの登場と共に、《ヘブンズ・ゲート》で出せるクリーチャーに大幅な強化が入ります。

 中でも目を疑うようなテキストをしていたのが、《音感の精霊龍 エメラルーダ》でした。

【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド・ドラゴン / 文明 光 / パワー5500 / コスト5

■ブロッカー(相手クリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをタップして、その攻撃を阻止してもよい。その後、その相手クリーチャーとバトルする)
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドをひとつ、手札に加えてもよい。その後、自分の手札を1枚裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。(こうして手札に加えたシールドの「S・トリガー」を使ってもよい) 

 これによってミルザム→ベンゾとコンボ起動までのラグがなくなり、《ヘブンズ・ゲート》1枚から爆発コンボまで起動が可能になりました。

 そんなわけで最初に流行ったのは、天門ミルエメから次の《ヘブンズ・ゲート》《ドラゴンズ・サイン》などで展開していくデッキでした。

 特に《真・龍覇 ヘブンズロージア》の登場後は、《天命讃華 ネバーラスト》などの強力なドラグハートクリーチャーを添えて殴り倒す、というデッキでした。

 ところがこのデッキが徐々に洗練されていき、まず苦手だったビッグマナ系を粉砕する《魔天降臨》が採用されるようになります。

(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 闇 / パワー- / コスト6

S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) 
各プレイヤーは自分自身のマナゾーンにあるカードをすべてそれぞれの手札に戻し、同時に、自分自身の手札をすべてタップしてそれぞれのマナゾーンに置く。

 そして天才というのはやっぱりいるもので、ミルザムに《転生スイッチ》を当てて《復活の祈祷師ザビ・ミラ》出す、という構築が考案されます。

【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / エイリアン / 文明 闇 / パワー9000 / コスト8

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の他のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、コスト6以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出してもよい。 (ゲーム開始時、サイキック・クリーチャーは山札には含めず、自身の超次元ゾーンに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、そこに戻す)
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)

 これがホントに革命的で、天門がループする礎になりましたね。

 ザビミラから《ヴォルグ・サンダー》を投げることで、殴らずにフィニッシュ出来るようになりましたが、ここでザビミラの投下回数を増やすための《フォース・アゲイン》が投入されるようになります。

(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト4

S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
自分のクリーチャーを1体破壊する。その後、そのクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンに出す。

 やがて「天門からの展開で《埋没のカルマ オリーブオイル》で山札を作り直しながらアゲインを連打し、最後は《光霊姫アレフティナ》でフィニッシュする」という天門ループが完成するに至ったのです。

【 クリーチャー 】
種族 オラクル / グレートメカオー / 文明 水 / パワー2000 / コスト5

■S・トリガー
■ブロッカー
■このクリーチャーは攻撃することができない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の墓地のカードをすべて山札に加え、シャッフルする。

 ちなみにどう回すのかというと、天門ミルエメから始動したあと、アゲインや《転生スイッチ》《ハイドロ・コミューン》を使いながらミルエメのストックを溜めていき、山札を削っていきます。

 道中で何度か《埋没のカルマ オリーブオイル》を使っていくことになりますが、《クリスタル・メモリー》《サイバー・ブック》を撃つと濃度が下がってしまうため、一度回り始めたら基本的には撃ちません。

 あとは有効牌のみに圧縮された山札からミルザム盾を作ることで、ストックが無限に生成出来るので、《転生スイッチ》から《光霊姫アレフティナ》を場に出し、《音感の精霊龍 エメラルーダ》のストックを使って手札を盾に埋めていって勝ちます。

 このデッキのいいところは完全ループ的なことを証明しなくても、手なりで回しているうちにアゲインストックが溜まっていくので、勝てることですね。

 なお、フィニッシュには《サイバー・N・ワールド》《パクリオ》を使うパー単もありました。

【 クリーチャー 】
種族 サイバー・コマンド / 文明 水 / パワー6000 / コスト6

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、各プレイヤーは自身の手札と墓地のカードをすべて山札に加えてシャッフルする。その後、それぞれ、5枚カードを引く。
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)

 こちらは相手の手札を全て盾に叩き込んで、もう一回Nで引かせて盾に送って……といった形で、最終的に相手の山札をLOさせるフィニッシュですね。

 まぁ、とはいえ《光霊姫アレフティナ》の方が簡単です。Nパク型はそんなに使われている印象はなかったですね。

 

 さて、当時の環境は【黒単ヘルボロフ】【イメンブーゴ】【モルトNEXT】等が中心となっていました。天門は殴るデッキには滅法強かったんですが、ハンデスが強力なヘルボロフ、そして天門より1ターン早く《イオの伝道師ガガ・パックン》などで妨害も出来るイメンには不利が付いていました。

 それでも《海底鬼面城》だったり、《ポジトロン・サイン》からのインチキで不利を捲る性能もあったため、三強として環境をリードしていくことになります。

 冷静に考えて、両方に不利なのに三強として君臨できたのってまぁまぁ尋常じゃないことやっているんですよね。普通そうはならないんですけどね。いかに《奇跡の精霊ミルザム》が強力だったかがわかります。奇跡の精霊の名に恥じないくらいのことやっています。

 GP1stでは《ポジトロン・サイン》からループに入って垣根くんが冷や汗をかくシーンがあったり、《爆霊魔 タイガニトロ》の返しに鬼面と併せて2ドローでパーツ引いてループしたり、結構色々と事件が起こってます。

 逆にミルザム盾10枚から何もトリガーなくて負け、なんて話もあったりしましたが……。

 基本的に天門に6ターン目を渡したら負け、という認識でOKです。

 この天門ループはGP1st後もしばらく使われることになりますが、やがて《目的不明の作戦》の登場によって、新たな形へと進化していくこととなります。それはまた、次のお話。

 

 

おわりに

「DM歴代名作デッキ」、第39回は【天門ループ】の第1期についてお話しました。

 私もこのデッキを何回か使っていましたが、何がいいってループがメッチャ簡単なところです。後の時代になると「完全ループ」を証明する必要があるため、ループが煩雑化していきます。

 ちなみに《目的不明の作戦》が出た後も、お金がなくて《埋没のカルマ オリーブオイル》型を使っている人はいました。

 

 というわけで、今回はここまで。

 引き続き「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

それではまた来週会いましょう。

 

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