こんにちは、神結です。
いよいよ年末です。皆様は今年の一年は如何だったでしょうか。
ちなみにデュエプレの世界では毎年年末になると「レジェンダリー・デッキ」などと称して、過去の大会の優勝デッキや、過去に環境で大暴れしたデッキなどが期間限定で遊べるようになっています。
現在開催中のイベントですので、全盛期の《クリスタル・ツヴァイランサー》や《ダイヤモンド・ブリザード》などで遊びたい方は、是非。
そんな訳でこちらも負けていられない(?)というわけではないのですが、まー年末なのでレジェンダリー・デッキを1つ紹介しておこうと思います。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【デアリバスター】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
ドギラゴン伝説の幕開け
というわけで今回の名作デッキはドギラゴン伝説の幕開け、【デアリバスター】になります。
こちらは2016年の夏頃(7~8月)のリストで、こんな感じ。
主役はもっっっっっっっっちろん《蒼き団長 ドギラゴン剣》です。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 火/自然 / パワー13000 / コスト8
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■革命チェンジ―火または自然のコスト5以上のドラゴン
■自分の多色クリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■T・ブレイカー
■ファイナル革命ーこのクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、コストが合計6以下になるよう、進化ではない多色クリーチャーを自分のマナゾーンまたは手札から選び、バトルゾーンに出す。
このカード、なんと投げると……とか書こうとしましたが、まーいいでしょ、このカードは。逆に知らないことなんてあるか?
とはいえ、少し順序を追って整理しておきましょう。
今でもこのカードを投げるとゲームが終わるカードなのです。況んや、2016年ならば、です。
とにかく《蒼き団長 ドギラゴン剣》で走って、《勝利のアパッチ・ウララー》を繰り出すという状況になれば、ほぼ勝ててしまうようなゲームになりました。
【 クリーチャー 】
種族 メルト・ウォリアー / ダークロード / ハンター / 文明 闇/火 / パワー3000 / コスト6
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが破壊された時、相手の手札を見ないで1枚選び、相手はそれを見せる。そのカードと同じ文明を持つ、コスト8以下のハンター・サイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(ゲーム開始時、サイキック・クリーチャーは山札には含めず、自身の超次元ゾーンに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、そこに戻す)
加えてこの時期はまだ《異端流し オニカマス》も《洗脳センノー》も無い時代。あるメタカードといえば《制御の翼 オリオティス》とか、《ウソと盗みのエンターテイナー》くらいなものです。
ですので、2016年上半期の主なテーマは「いかにドギラゴン剣を速度と安定感を保ちながら投げることが出来るか」。これに尽きます。
その中で最初は成長バスターが考案され、青黒赤のバスターが考案され……と順を追って生まれていった中で、1つの完成形として生まれたのがこの【デアリバスター】なのです。
バスターというデッキは、ある程度の枚数の多色カードが含まれる中で、バスター自身とバスターの発射台(各種超次元呪文やドラゴン)、そしてバスターから発射する弾(主にアパッチ)の3つにアクセスしないといけません。
その中で速度と安定感を保つ、というのは結構難しいテーマでした。
発射台については豊富な超次元呪文に加えて、《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》も登場したことで「絶対的な枚数」の確保に成功。要するにサーチなしでも引ける枚数があり、かつそれぞれのカードの質も高いので、そこは問題にはなりませんでした。
しかし本体とアパッチについては、ある程度ズルをしない限り速度が保てません。
で、【デアリバスター】についてはその部分を《ディメンジョン・ゲート》というサーチ呪文、及び《神秘の宝箱》によって解決しています。これでまず、安定性と保つことが出来ました。
【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト3
自分の山札を見る。その中から自然以外のカードを1枚選び、自分のマナゾーンに置いてもよい。その後、山札をシャッフルする。
またブースト+《フェアリー・ギフト》基盤、更に《メガ・マナロック・ドラゴン》を投げられることから、「相手の速度を落とすことで、自身の速度を保つ」というアプローチにも成功しています。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 文明 火 / パワー7000 / コスト6
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、相手のマナゾーンから光、水、闇、火、自然のカードをそれぞれ1枚ずつ選び、タップする。
次の相手のターンのはじめに、それらのカードはアンタップしない。
特に《フェアリー・ギフト》は【デアリバスター】の核とも言えるカードで、アパッチにもマナロックにも、なんならイーヴィルにもくっつくカードでした。
一方で速さを主張しつつも、後ろのレンジでも戦えるのがこのデッキの凄いところです。
一見すると楯からの受けがほぼないために6点揃えて殴れば死にそうな見た目をしていますが、そもそもこのデッキを相手に6点揃えるのは至難の業です。
というのも《勝利のガイアール・カイザー》から盤面に走り出すことで、盤面をぐちゃぐちゃにしたり、《紅蓮の怒 鬼流院 刃》などで展開された盤面を餌にして逆に展開することも可能だからです。
【 サイキック・クリーチャー 】
種族 ビースト・コマンド / ハンター / 文明 火/自然 / パワー7000 / コスト7
自分の自然または火のハンターがバトルに勝った時、それよりコストが小さいハンターを1体、自分の超次元ゾーンまたはマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー
(ゲーム開始時、サイキック・クリーチャーは山札には含めず、自身の超次元ゾーンに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、そこに戻す)
────────────覚醒後────────────
カード名:バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ
カードの種類:サイキック・スーパー・クリーチャー
文明:火/自然
種族:ビースト・コマンド/ハンター
パワー:17000
コスト:24マナ
マナ:-
このクリーチャーが覚醒リンクした時、好きな数のハンター・クリーチャーを、自分の超次元ゾーンまたはマナゾーンからバトルゾーンに出す。
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
※覚醒リンクするために必要なカード(紅蓮の怒 鬼流院 刃/魂の大番長「四つ牙」/カチコミの哲)
またハンデス系に対しては、イーヴィルの脅威を押し付けつつマナロックやアパッチからの《アクア・アタック
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド・ドラゴン / 文明 闇/火 / パワー4000 / コスト5
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■スピードアタッカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。
その後、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻す。
【 サイキック・クリーチャー 】
種族 リキッド・ピープル / ハンター / 文明 光/水 / パワー6000 / コスト7
自分のターンのはじめに、カードを1枚引いてもよい。
自分の水のハンターは攻撃されない。
W・ブレイカー
────────────覚醒後────────────
カード名:弩級合身!ジェット・カスケード・アタック
カードの種類:サイキック・スーパー・クリーチャー
文明:光/水
種族:リキッド・ピープル/ハンター
パワー:17000
コスト:24マナ
マナ:-
自分のハンターは攻撃またはブロックされない。
このクリーチャーが攻撃する時、カードを3枚まで引く。その後、自分の手札を好きな枚数相手に見せる。こうして見せた手札1枚につき、その手札それぞれのコスト以下の相手のクリーチャーをバトルゾーンから1体選び、持ち主の手札に戻す。
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
※覚醒リンクするために必要なカード(アクア・アタック<BAGOOON・パンツァー>/アクア・ジェット<BOOON・スカイ>/アクア・カスケード<ZABUUUN・クルーザー>)
バスターの流行によって登場してきた天門系のデッキに対しては、《解体人形ジェニー》で対抗。
当時の《奇跡の精霊ミルザム》は既に1枚しか使用できなかったため、これを解体で引っこ抜いてからマナロックで粉砕する、という相手に高い要求値を押し付ける戦い方も出来ました。
更にメタカードについて言えば、《制御の翼 オリオティス》や《ウソと盗みのエンターテイナー》などは大抵《超次元ムシャ・ホール》で対応可能でした。
【 呪文 】
文明 火 / パワー- / コスト5
相手のコスト4以下のクリーチャー1体を破壊する。
コスト7以下の火のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(ゲーム開始時、サイキック・クリーチャーは山札には含めず、自分の超次元ゾーンに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、そこに戻す)
【青白サザン】などは《制御の翼 オリオティス》の横に《タイム3 シド》が並ぶことがありますが、これも《解体人形ジェニー》などを《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》を落とし、《メガ・マナロック・ドラゴン》で縛ってから《霞み妖精ジャスミン》を使ってマナを増やし、普通に8マナで《蒼き団長 ドギラゴン剣》を走らせる……なんて戦い方も出来たわけです。
そしてその上で最後に待ち構える禁断解放も、大きな武器でしたね。
唯一パワーで対抗してくるのは【緑単サソリス】とかなんですが、これもこれで結局《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》を楯から踏まさないといけない、という展開にもなりがちです。
もう1つ【赤黒バスター】についてはこの時期を語る上では外せないデッキなのですが、これはまた別の機会に触れることにしましょう。
トータルで言えばこの頃の【デアリバスター】は結構無敵で、「バスターに勝てます!」と主張していたデッキを、下っ端?の【赤黒デッドゾーン】と一緒に粉砕し続けていました(この時期のデッドゾーンもまた面白いので、こちらもまたいずれ紹介すると思います)。
それで言えば、状況的には半年前の《絶望神サガ》絡みのメタゲームに近いですね。無理な対面がないため、特に使わない理由がない。上振れれば誰相手でも勝てる、とかいう。
そんな【デアリバスター】は登場から数ヶ月暴れ続け、GP3rdを前に《フェアリー・ギフト》の殿堂入りで一旦沈静化します。
しかしデッキ基盤は大きく変わっていないことから、すぐに復活してTier1デッキとして活躍し続けます。
結局《メガ・マナロック・ドラゴン》と《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》の殿堂になるまで、環境で大きな存在感を放つデッキとなっていましたね。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第79回は私の大好き(珍しく本当に大好き)な【デアリバスター】でした。
このデッキは間違いなくレジェンダリー・デッキです。歴史的に見ても、「傑出度」という点で相当上位に食い込めるんじゃないかと思っています。
《蒼き団長 ドギラゴン剣》が出る前ってずっと【赤侵略】系のデッキが殴るデッキとしては最大手だったんですけど、【赤侵略】のパーツを一切殿堂させることなく、過去のものにしたんですよ。
そういうデッキの生まれ方って中々稀じゃないですかね。
《蒼き団長 ドギラゴン剣》はデュエマの長い歴史を俯瞰してみたときに、1つ転換点にもなるような、そんなカードなのは間違いないと思います。
正月帰省などをされる方は、ぜひご家族とバスターで遊ぶのもよいではないでしょうか。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。