個人的には「基本セット2015」
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
いやあ。来ましたね、ゼニス・セレス。
まさかエターナル・Ωも手札に戻るのでチェンジしても置換効果で無効にならない…というポイントを突いてくるとは思いませんでした。
おそらく本格プッシュはまだこの先なんだと思いますが、楽しみにしたいですね。
それはそれとして、「プロフェシー」なんですよね。
最後の方で「頂天」と「アルファ」を掛けたネーミングが来ると収まりがいいなと思ってたりするんですが、「ドラゴンの迷路」とか「アモンケット」みたいなウィザーズ渾身の自虐ネタが飛んでくるのもこっそり楽しみにしています。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《 光輪の精霊シャウナ 》
【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 文明 光 / パワー9500 / コスト7
W(ダブル)・ブレイカー(シールドを攻撃したとき、このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする。)
DM-01で登場した、記念すべきコレクションナンバーのトップを飾るスーパーレアです。
能力はシンプルにW・ブレイカーのみですが、DM-01単独トップのパワーはインパクト抜群。
一般的な天使のイメージとかけ離れたデザインも相まって、デュエマ独特の光文明のイメージを作り上げた一枚と言えるでしょう。
ところでこのカードの名前の由来は、実在する米ウィザーズ社の社員のシャウナさんという方です。当時は何かとおおらかだった時代ですから、実在の人物の名前をカード名に持って来ることも多かったわけですね。
……まあ、今でも《 龍覇 ザ=デッドマン 》とかいるんですが。
では、英語版デュエルマスターズでは彼女がどういう名前になっているかご存知ですか?
答えは……
《 Hanusa, Radiance Elemental 》です。シャウナじゃなくてハヌサ!誰だお前!
……実はこの手の実在人名系カード、海外ではなぜかどれもこれも名前がアナグラムや微修正されてるんですよね。shauna→hanusaみたいに。
まあそりゃ、よその国とかならともかく自分の実名が自社商品で出てたらちょっとビクっとしますよね。家族とかに「お前と同じ名前のカード買ってきたぞ!」とか言われそうですし。
というわけで、今回のテーマは「海外版で名称がアナグラム変更されたカード」です。「こいつネタに困ったらすぐ海外版の話するな……」とか言わず、最後までお付き合いいただければ幸いです。
まず、社員系で一番わかりやすいのが《 予言者カティノ 》。
開発部のチャーリー・カティノ氏の名前が直接刻まれたカードですが……
《 Iocant, the Oracle 》。Catino→Iocantですね。
まあこれはシャウナの時と同じケースで、直接的に「ご本人」が存在することから避けられたものと思われます。
ちなみに、同じく開発部のアンドリュー・フィンチ氏が元ネタの《 予言者フィンチ 》は《 Fonch, the Oracle 》となっています。アナグラムではなく、フォンチ!
次のケースは、《 護りの角フィオナ 》。こちらはおそらく人名ではないんですが……
《 Niofa, Horned Protector 》となりました。おそらく、ストーリー用語の「フィオナの森」との混同を避けた形と思われます。
まあFionaは実在する女性名でもあるので、そういう意味でもカードにするのがはばかられたんじゃないでしょうか。
割と珍しいケースなのが、《 呪縛の剣豪バロスト 》。
こちらでは《 Stallob, the Lifequasher 》となっています。
日本語版では(おそらく)《 悪魔神バロム 》死後の復活の依り代ということで「バロム」+「ロスト」から名付けられたのでしょうが、まあこれは日本語でしか通じないダジャレみたいなもんですしね……。
海外フレーバーでも「俺を殺すとバロムが復活するぞ!実質お前の負け!」みたいなことを言ってるので設定的にはそこまで変わってないと思われるんですが、単純に名前にバロムの面影がなくなってるだけですね。
最後に、個人的にお気に入りなのが《 残虐覇王デスカール 》。
《 Crath Lade, Merciless King 》……つまり、「Death Carl」2単語ひっくるめてのアナグラムです。
いやまあ、そりゃカールさんも実在の人名なので配慮が必要なのはわかるんですが……。普通にやると「死のケンタ」みたいな語感になっちゃうんでしょうね。
他にも《 Schuka, Duke of Amnesia 》《Kanesill, the Explorer》《 Siri, Glory Elemental 》《 Ikaz, the Spydroid 》《 Flohdani, the Spydroid》《 Hypersprint Warrior Uzesol 》など、この手のアナグラムネーミングは豊富です。答えが知りたい方はカード名をタップしてみてください。
この手の、耳馴染みがありすぎたり(現地の人名とか)なさすぎたり(現地の発音にない単語とか)すぎる用語を調整するのは、ローカライズの上で重要なポイント。
例えば、中世風ファンタジー世界を描いた作品に突然「ウメザワ・テツオ」みたいな日本っぽい人名が出てきたら我々は違和感を感じるでしょう?そこをうまいこと別の名前に変えて、現地の人の違和感を無くすのが重要なわけです。
「何を考えてその名前に変わったのか」に思いを馳せるのも、何かと楽しいですよ。
ちなみに、特に人名でもないのに名前が変わったやつもいます。「Kult」、ドイツ語で「カルト」ですからね……。ちょっと向こうでのニュアンスは違うみたいですが。
英語を覚えるコツは英語版しか存在しないゲームをやること
というわけで、《 光輪の精霊シャウナ 》でした。
ちなみに、これとは別のパターンで「期せずして英単語っぽい響きになってしまったカード」はスペリングや区切り方を弄られるケースがあります。
《 黄昏の守護者シーブス・キーン 》→《 Szubs Kin, Twilight Guardian 》とか。《 陽炎の守護者ブルー・メルキス 》→《 Bluum Erkis, Flare Guardian 》とか。前者はそのまんまだと「盗賊の鋭さ」みたいな感じですし。
他にも「向こうだとよくない意味の言葉(ゴーストに顕著)」とか「向こうの感覚だとダサいネーミング」とかもけっこう修正されてます。
こう言うのを調べてみるのも何かと楽しいので、英語アレルギーを恐れず向こうのWikiとかを眺めるのも楽しいですよ。
……ちなみに海外版デュエマの展開終了後のDM-13以降のカード名は、おそらく向こうのファンの方が私家翻訳されています。今に至るまで、全部です。
現代デュエマの悪ふざけネーミングやダジャレネーミングも全部訳しきる労力に敬意を表して、たまに誤訳があっても笑って流してあげましょうね。たまに見返すと訳が修正されてることにありますし。
でも一時期《 吸熱銃機カタクロシン 》を「硬く」「炉心」で分けて訳した結果「Hard Core」って訳されてたのはさすがに笑いました。それはもうただのハードコアなんよ。
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それでは、次の記事で。北白河でした。