【北白河の今日の一枚】vol.58《無双竜機ボルバルザーク》

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【北白河の今日の一枚】vol.58《無双竜機ボルバルザーク》

ドラゴンについて語ることは、何もありません。

こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。

先日、無事にワクチン二回目を終えました。冷えピタの匂いや解熱剤を飲むための甘ったるいゼリー飲料などが「風邪を引いて学校休んだ時の記憶」を強烈に刺激してきてノスタルジーに殺されました。

というわけで、今回もやっていきましょうか。

この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。それでは、今日のカードはこちら。

《無双竜機ボルバルザーク》

【クリーチャー】
【種族】アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン
【文明】 火/自然
【パワー】6000
【コスト】7

■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、他のパワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。その後、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。そのターンの終わりに、自分はゲームに負ける。
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■W・ブレイカー

ドラゴンについて語ることは、何もありません。

デュエルマスターズというゲームにおける、最大の失態です。以上。

今回の記事はここで終了し、ここからは特別番組の「なぜ《 無双竜機ボルバルザーク 》が生まれてしまったのか」をお送りいたします。

この謎に迫っていくためには、まずなぜ「開発部はこのカードをセーフと誤認してしまったのか」を知る必要があります。

そもそもこの「追加ターンと引き換えに、そのターンに勝てなければ負ける」という効果はどこから来たのでしょうか?

答えは、例によってデュエマの先輩たる「マジック:ザ・ギャザリング」にありました。

《 最後の賭け 》というカードです。

2マナで無条件追加ターンが得られる《 Time walk 》(弊社で780000円で販売中)の調整版として登場したこのカード。

初版美品は余裕の7桁越え
全てを欲し全てを失う ほんとの愛はどっこっにっあっるー

その色や効果から、「攻撃的なデッキが大ピンチや一斉攻撃のチャンスの時に使う超ハイリスクハイリターンな切札」としてデザインされたことが伺えます。

(使用可能フォーマットや構築ルール等の差もあれど)二回にわたって同型再販が印刷されるほどの人気を博したこのカードを「デュエマに持って来よう!」と開発部が考えるのは、まあ理解できない話ではありません。

実際に二回目以降の同型再販は直接デュエマの原型になった簡易ルール「ポータル」向けのカードとして行われていますし、同じ効果のまま移植しても問題ないと判断されたのでしょう。

……ただし、MTGとデュエマにおける追加ターンには(複数の事情で)とんでもない差があることを、この時点では誰も気付いていませんでした。

違いその1。

「デュエマはMTGと違って、相手ターン中にできることが限りなく少ない」

 

MTGではゲームシステムの都合上「相手のターンにカードを使用すること」が認められています。

要するに手札とマナさえ残っていれば、使われた側にも「ターンを凌いで相手を自爆させる」という勝ち筋が残っているわけですね。

対してデュエマは、相手のターンにできることは「ブロッククリーチャーの選択」「S・トリガー」くらい。

少なくとも前者については何らかの手段で解決してから《 無双竜機ボルバルザーク 》が出てくるでしょうから、事実上使われた側ができるのはトリガーを待つことだけです。これは厳しい。

また、MTGでは(戦闘システムの都合上)ブロックした生物はアンタップしないので追加ターンにもブロックを絡めた攻防が発生します。対してデュエマは、一度ブロックしたらそこまで。

総じて、MTGと比べてデュエマはターンプレイヤーがより優位となりやすいゲームと言えるでしょう。追加ターンの価値は、この時点でだいぶ差があることが分かります。

違いその2。

「デュエマはMTGと違って、原則1ゲーム先取制である」

 

MTGでは、原則としてゲームの勝敗は「2ゲーム先取制」。

ゲームとゲームの間にデッキ構成を(一定のルールに従って)変更することもできるなど、ゲームバランスの根幹としてこのルールが存在することが分かります。

《 最後の賭け 》についても、「1戦目で使われたので、対策カードを積む」「相手が警戒してこない2戦目以降にデッキに追加して意表を突く」など、このカードで1ゲームの決着が分かれてもなお両者に駆け引きの材料が残ります。

ですがデュエマは「1ゲーム先取制」。

《 無双竜機ボルバルザーク 》を使ってゲームが終われば、それっきりです。

「どちらが使うに関係なく、出たらゲームが終わる」というのがゲーム体験としてアレなのは言わずもがなですね。

違いその3。

「デュエマはMTGと違って、キッズ層に向けたゲームでもあること」

 

これは完全に北白河の私見なのですが、実はここまでやっても「呪文ならまだマシだった」と思っています。

カードそのものにそこそこの重ささえ確保しておけば、「勝つためには事前にクリーチャーを用意しておく必要がある」「召喚酔いのシステム上、追加ターンに出してダメ押しできるのはSA持ち生物に限られるのでデッキ構築を縛れる」など見た目の派手さと扱いの難しさを両立できたんじゃないかな…って。

ですが、デュエマは対象年齢10歳~のゲームです。

商品展開の都合上、派手な効果のカードには派手な見た目のボディが付いていなければなりません。そうでなきゃ勝舞くんが使った時に画面映えしませんからね。そうです、ドラゴンです。

このゲームにおいて、クリーチャーは主役であると同時に勝ち手段

勝ち手段さえ用意すれば確実に勝てる」追加ターンに、勝ち手段そのものが付いてくるのです。なにをとち狂ったのか、SA2打点の。

端的に言えば、このカードだけで5枚のシールドのうち4枚が割れるのです。六回殴ったら人が死ぬデュエマというゲームにおいて、普通に高打点SAクリーチャーとしても頭一つ抜けているのはどう考えても異常です。まだSA3打点すらほとんどいなかった時代やぞ!

……ともあれ、こうしてデュエマ史上最大の失態は巻き起こされました。

海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えました。《 アクアン 》とライブラリアウト以外は本当に死滅していたうえ、その《 アクアン 》も先に殿堂入りして死滅しました。

いやまあこいつもプレ殿までしぶとく生きてたんですけど

たぶん、公式からしてもこのカードは綿密な調整の上送り出したカード…の、はずだったのです。「《 呪紋の化身 》と並べたり、追加ターンで2体目の《 無双竜機ボルバルザーク 》を出したらまずい」と気付いてピンポイントな火力をつけるくらいには。

発売9ヶ月後の2005年春の殿堂改定で大方の予想を裏切って無規制となった背景には、「俺たちの調整は間違ってないはずだ!」という公式の叫びのようなものを感じてしまいます。

まあ実際には出て9ヶ月しか経ってないカードを殿堂入りさせるのは商業としての信頼的にできなかった…というのが真相っぽいですが。

本当に間違っていたのが(《 呪紋の化身 》ともども)このカードそのものであることを公式が認めるのは、発売から二年近く経って「プレミアム殿堂」という制度が施行されるまで待つことになります。このカードのために作られた永遠の牢獄の完成をもって、《 無双竜機ボルバルザーク 》という悪夢は終わりを告げたのでした。

ネタバレ:この記事のDMのカード画像は全部プレ殿カード

ちなみにこのカード、海外版デュエマでは《 Bombazar, Dragon of Destiny 》という名前で登場しています。

その効果は、まさかの無修正...は?

こうして海外でもデュエマは追加ターンの炎に包まれました。

海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えました。登場から2パック後のDM-12にて(ただでさえ下火だったところにこいつがトドメを刺す形で)海外展開が終了し、本当に全ての生物が死滅しました。めでたしめでたし。

ドラゴンについて語ることは、何もありません。

というわけで、《 無双竜機ボルバルザーク 》でした。

もし後知恵が許されるのであれば、このカードは各ターン、このクリーチャーがはじめてタップした時、アンタップするというものになるべきだった……と私は思っています。このテキストを思い付けなかった、あるいはボツにしてしまったのが最大の敗因と言えるでしょう。

このカードが残した教訓は「追加ターンは何をどうやっても壊れる」「ゲームが終わるカードは刷ってはいけない」など数多く存在しますが……当の公式がそれを意識しているかは正直あんまりよくわかってませんね。

何もなければ来週の今頃には、「最近息子がカード化したやつ」についての記事が上がるはずです。お楽しみに。

アレルギーとかトラウマとか言ってる人、そろそろやめた方がいいですよ

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それでは、次の記事で。北白河でした。

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命の限り真実を探す 君と生きてゆきたい

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