目次
【はじめに】
当記事をご覧の皆さん、はじめまして。たこやきんぐと申します。普段は主に大阪のCSに月2回ほどの頻度で参加し、デュエマをエンジョイしております。今回は、マイナーだけど豪快な効果をもつ、とあるカードを使ったデッキの一例を紹介させていただきます。
【デッキコンセプト】
今回ご紹介するデッキのコンセプトはずばり、
「盤面ゼロの状態から打点を形成し、そのまま勝利する」
です。このデッキを考案していたのはちょうど、去年(2019年)の8月、彗星のごとく現れた新デッキ【アナカラーデッドダムド】(以下、アナダムド)が環境を染め上げていたころ。
《天災 デドダム》による安定感、《虹速 ザ・ヴェルデ》・《SSS級天災 デッドダムド》のパッケージによる圧倒的盤面制圧力、《禁断機関 VV-8》のEXターンによる安全なフィニッシュ、カスタマイズ性の高さ、これらすべてを備えたアナダムドが弱いわけがなく、構築済みデッキが発売(8月9日)してからほとんど間を開けずに、環境トップに上り詰めてしまっていました。8月31日のCSに参加しようとしていた私は、このデッキをどうにかして対策する必要があったのです。
では、どうすべきか。まず重要なのは、当時のアナダムドはミラーマッチにおける勝率を考慮して、受け札を(ほぼ)搭載していなかった、という点です。要するに、こちらからすれば打点を揃えて殴ればダイレクトアタックが通るということなのですが、ここで問題となったのが、前述した圧倒的盤面制圧力です。こちらが打点をちまちま揃えても、致死打点を形成する前に盤面がさばかれてしまいます。この2点から、アナダムドに勝つ戦略は、
①「1ターンで致死打点を形成し、殴りきる(盤面に依存しないフィニッシュ)」
②「《虹速ザ・ヴェルデ》に盤面を荒らされるより早く、勝負を決める(速攻戦略)」
の2つに絞られました。このうち、自分は前者を採用したデッキを考案することにしました。そうして生まれたデッキの一つがこの・・・「ストリーミング覇道」だったのです。
【当時のデッキレシピ】
まずはレシピをご覧ください。
このデッキでやりたいことは、ただ一つです。《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四~土を割る逆瀧~》を召喚し、効果で《"必駆"蛮触礼亞》を詠唱、登場した《勝利龍装 クラッシュ"覇道"》で得たEXターンにて、チェンジザのアタック時効果でもう一度同じ流れを決め、何もさせずに勝利する・・・これだけです。
この動きを最速で行うために、カラーリングは水・自然・火の3色を採用しました。理想ムーブは、2ターン目にマナブ―ストし、3ターン目に《フェアリー・シャワー》か《ライフプラン・チャージャー》で次のターンのマナを6に繋げながら《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四~土を割る逆瀧~》を探し、次のターンでそのまま召喚するというものです。ただ、この流れで《"必駆"蛮触礼亞》のコンボを決めるには、手札の要求値が高すぎる上に、EXターンで再び同じコンボを成功させる確率はかなり低くなってしまいます(《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四~土を割る逆瀧~》攻撃時の2ドロー頼みになってしまう)。この合間に使えて、なおかつ大量にドローできるカードはないかなー・・・と探していた時に見つけてしまったのが、
こいつでした。なんとこのカード、条件次第で最高5ドローができてしまうのです。しかも、そのドロー対象は「火と自然のカード」。つまり、《”必駆”蛮触礼亞》と《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》の両方をデッキから探しにいけるのです(ちなみにこの点こそが「赤青覇道」との差別化ポイントだと考えております)。これほどデッキコンセプトにあうカードがほかにあるでしょうか・・・。最後のピースはそろいました。あとは空いた枠によさそうなカードを入れて、完成です。
【実際の使用感】
ここまでは、机上の空論を重ねただけです。デッキの強さを測るには、ある程度の実践を経る必要があります。残念ながら、友人とこのデッキの調整をする時間がなく、この構築のまま当日何回かフリーでアナダムド相手に回すことしか出来なかったのですが、それを断ったうえでこのデッキの使用感を述べると・・・
「意外と戦えてしまう」でした。使うまで気が付かなかったたのですが、このデッキ、意外とマナが伸びるのです。それもそのはず、4ターン目に《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四~土を割る逆瀧~》を出し、EXターンを得れば、次のターンには7マナ使えることになります。最速の動きを捨て、4ターン目チェンジザからの《ストリーミング・チューター》と動いたとき、次のターンから同じ動きをしたとすれば8マナある状態でEXターンを迎えることができます。すると・・・なんと、普通にマナを支払って《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》を召喚できるのです!
これらパワカ2枚のごり押し、《ストリーミング・チューター》の大量ドローによる安定感も相まって、アナダムドに対する勝率は意外と高かった、のですが・・・。この時大事なことを忘れていました。
環境デッキはアナダムドだけではないんです・・・(当たり前)
当時の環境は、アナダムド以外でいうと、青魔道具、ジョーカーズミッツァイル、赤白ビートダウン、そして徐々に増えつつあった赤単ミッツァイルが中心でした(赤単はまさに②の戦略の極致です。)。アナダムドしか見ていない上に調整不足の(特に火文明の枚数が足りない)このデッキを握るのは無理だと判断し、結局CSでは赤単を使用し、そして当然のように予選落ち・・・。皆さん、デッキを作るときは私のように視野狭窄に陥らないようにしましょう!(笑)
【改造案~十王編で使うなら・・・~】
今回の記事の目的は、《ストリーミング・チューター》というカードの魅力を知ってもらうことに加えて、あわよくばこのカードで環境で戦えるようなデッキを考案することにあります。是非、記事をご覧の皆さんのアイデアをお聞かせください!(「ストリーミング覇道」の改造案でもいいし、全く別のデッキタイプでも構いません!)
最後に、このデッキを幻の十王編環境で使うならどうチューンすればいいか、簡単な改造案を提示して終わりたいと思います。
まず、このデッキの問題点として、トリガーを踏むことを全く考慮していないので、打点の数がかなりギリギリであることが挙げられます。アナダムドは環境に多いとは(恐らく)言えず、執拗な盤面処理におびえる必要がないので、盤面にクリーチャーを並べてから殴る戦略を採ればいいのでしょうが、出来ればデッキに必須なムーブを代替できて、なおかつクリーチャーである、例えるならば《フェアリー・シャワー》と同じような効果でかつクリーチャーである、そんな夢のようなカードが欲しい・・・いやいやそんな都合の良すぎるカードあるわけ
ありました。
トリガーこそついていませんが、《フェアリー・シャワー》と同じ効果に加えて、新規キーワード能力「バズレンダ」により、6マナ時に使うと更なるアドバンテージを稼ぎ、さらにはパワードブレイカーにより打点も高い・・・。
なるほど、これが新時代か。
《フェアリー・シャワー》と《ライフプラン・チャージャー》とこのカードで、好みに合わせてチューニングしましょう。また、2→4→6の動きに必ずしも拘る必要はないかもしれません。環境次第ではありますが、《ストリーミング・チューター》で選択肢を多くしてから動いたほうが余裕をもって戦えて、いいかもしれません。その場合は3コストのマナブーストカードも採用圏内でしょう。
リストに入っていた《超次元ムシャ・ホール》は《勝利のガイアール・カイザー》による打点生成に加えて、《勝利のリュウセイ・カイザー》によるテンポ稼ぎの役割に期待したものですが、あくまで突破力にこだわるなら、SA打点を複数用意できる《MANGANO-CASTLE!》や《烈王”轟怒”飛流投》の採用も検討できます。
これらを考慮して今風にチューニングすると、こんな感じでしょうか。
今はCSが開催すらされないご時世で、環境での使用感を試せないのが残念です・・・。
【おわりに】
いかがでしたでしょうか。初めての記事投稿につき、至らない点もございますが、《ストリーミング・チューター》の大量ドローの魅力を少しでもお伝え出来れば幸いです。
ぜひ皆さんのアイデアをお聞かせください!
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございました!