ごあいさつ
お世話になっております。とまるです。こんなご時勢ですので暇な方も多いかと思い記事を書いております。
前々回に引き続き、今回もクロスギアにフォーカスを置きデッキを紹介させていただきます。
今回採用するカードは《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》。これをコンセプトに据えた「進化クロスギア」デッキです。
それでは下記に目次を示します。
目次
背景
先に結論を述べますと、 《レオパルド・グローリーソード》を持たせたクリーチャーと《魔光蟲ヴィルジニア卿》で《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》を召喚しアタック。《レオパルド・グローリーソード》を何らかの進化クロスギアに進化させます。
は?なんでそんな旧世界の産物しか使わないの?って思う方もいると思うのですが、この組み合わせはこのカード達でしかできません。完結しています。
始点は 《魔光蟲ヴィルジニア卿》 です。
2020年冬の殿堂解除で衝撃の発表があったことは記憶に懐かしいと思います。
- 《魔光蟲ヴィルジニア卿》
- 《希望の絆 鬼修羅》
- 《セブンス・タワー》
- 《超次元ドラヴィタ・ホール》
- 《勝利のアパッチ・ウララー》
この中の《魔光蟲ヴィルジニア卿》です。昔使ってたカードを複数枚投入していいってよって超嬉しくないですか。使いたい!君に決めた!!
生きた《インフェルノ・サイン》(っぽいやつ)であり 「パラサイトワーム」「ナイト」 についてはそのまま乗っかります。環境においては「Bロマノフ」において《カラフル・ダンス》《大邪眼B・ロマノフ》等と一緒にありとあらゆる手札をデッキボトムに直送して回っていました。
現代デュエマには 《魔光蟲ヴィルジニア卿》 に匹敵する便利リアニメイトカード、《ルソー・モンテス/法と契約の天秤》が存在します。こちらのすごいところはなんと進化クリーチャーもリアニメイト可能です。さらに十王編1弾では《襲来、鬼札王国!》なんていうカードも出現。墓地から進化クリーチャーを出せるのはもう当然な時代みたいですね。ユーザーにとっては嬉しいですけど。
こうなると、 《魔光蟲ヴィルジニア卿》 の優位点に着目し採用理由を確立しないといけませんね。
デッキ構築の柱について
ヴィルジニア卿とデスティニー
《魔光蟲ヴィルジニア卿》を使うということはリアニメイトするカードはナイト進化か、パラサイトワーム進化です。
その点で 《大邪眼B・ロマノフ》 や《大邪眼バルクライ王》 M・R・C各ゴッドなんかは即進化が可能ですが、 《ルソー・モンテス/法と契約の天秤》 でも事足ります。なんとなく想像つきますがヴィルジニアはコスト7以下単進化ナイトクリーチャーを呼び出すのにはあまり向いていません。
この芋虫の強いところは「進化元を一つ用意しつつリアニメイトできること」で、その恩恵を最も受けるのは頭数が必要になるV進化です。《暗黒皇グレイテストシーザー》 《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》 《暗黒邪眼皇ロマノフ・シーザー》なんかが候補になりますね。後のカードとの兼ね合いで今回は 《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》を使ってみることにします。
ナイト側ばかりに着目してきましたが、パラサイトワーム側では《死神の魔龍虫ビャハ》も 《魔光蟲ヴィルジニア卿》 を採用すべきですね。効果についてはゲームエンド級の能力です。SNSやvaultでも見かけることはありませんが、彼もとても優秀な日陰者だと思います。誰か組んでみてください。
そんなこんなで、今回は癖のある進化元を要求してくる 《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》を採用してみることにしました。
クロスギアとデスティニー
《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》を使う。ならさらに必要になるカードがあります。進化元に要求される「サムライ」種族のカードです。しかし、言っちゃ悪いんですけどサムライにはまともなカードがありません。5マナで 《魔光蟲ヴィルジニア卿》 を召喚することを目指すとなるとその前に
- 《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》 の墓地肥やし
- マナには強いクロスギアと強いST呪文を置いておく
- 《魔光蟲ヴィルジニア卿》を引き込む
すくなくともこれらを達成しなくては最大出力を出せません。使う意味がかなり薄いってことです。5マナまで…マナが4枚以下の時点でこれらの項目を何かしらこなせる便利なサムライ…いません。(サムライって出したら仕事一つしかしないカードばっかりなんですよね…)そこでどうするかというと代用することにしました。
《レオパルド・グローリーソード》を使います。
往年の「ダーウィン」でリーフとかと採用されていたクロスギアですが、これについても 《メガ・イノポンドソード》 とかいうとんでもカードが出ましたね。互換カードに《メガ・イノセントソード》なんてのもあります。
さて、これら3種の中でなんで 《レオパルド・グローリーソード》か。カードパワー的にGRで強いカード引ける 《メガ・イノポンドソード》 でよくないか。
ここまでで《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》 を使うことは決まっています。彼のATは「STとクロスギア」をマナから踏み倒します。しかし通常のクロスギアを踏み倒したところで、すでにクロスできるタイミングではないため効果の発揮に遅れが生じます。そこで《レオパルド・グローリーソード》を持った 《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》 のATで進化ギアをバトルゾーンに投げれば…!ここまでやればグローリーソードを無駄にせず進化ギアをバトルゾーンに着地させられそうですね。
この「進化ギア」・「《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》」・「《レオパルド・グローリーソード》」3つを組み合わせた動きはほかの類似カード2種にはできない動きです。ここまでがこのデッキの構築骨子になります。
進化ギアと何するか
大筋は決まったのでここからは割と自由です。進化クロスギアを何にしようかという話になります。進化ギアは以下5枚。どれも派手ですね。
効果が発揮されるのは《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》 で場に出した次のアタックからなので、その中でかろうじて採用できるんじゃないか…?という候補を選ぶと《グランドクロス・カタストロフィー》採用がベターだと思います。 破壊耐性・アンタップ・ブロッカー取得。すごい、無駄がない。
が、今回はせっかく踏み倒すんだしコスト高いほうがおトク感あるじゃん!っていうこと。またクロスギアの採用などからデッキ中のカードパワーが著しく下がりそうであるため強力なSTを採用したいです。それらを活かすほうがデッキの方向性としてまとまるのではないか?と考え、《ネオウェーブ・カタストロフィー》を採用します。あとあと見栄えがいい!DMPはみんな堅実な動きよりカードたくさん捲りたい!!
一連の流れ
ここまででコンセプトとゴールが決定しました。ただスタートが決まっていません。 これは私の経験なのですが、《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》って結構線が細い印象のあるデッキです。
彼はいわゆる「無限アタック」でよく使用されていました。《フェアリー・スコップ》《フォトン・クロック》でぐるぐるしながら単騎で突っ込んでいきます。
それゆえ除去トリガー一枚踏むと折れます。コンボを狙って動くため、パワーカードの割合が若干下がり立ち直しが難しいデッキでした。そうでなくとも、V進化なので進化元の消費に対してその動き強い?って感じですし…。
でも、今は違います。どのデッキでもクリーチャーを展開して横並びにできるカードがあります。GR召喚です。また、最近の低コストクリーチャーはアンタッチャブルや高パワーなどどれも場を離れにくく、クロスに支払ったコストが無駄になりにくくなりつつあります。
こういった近年の優秀カードを採用し、
- 序盤: GR召喚・メタクリーチャーへクロスギアをクロス
- 中盤:墓地肥やし+ヴィルジニア卿
- 終盤: 《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》 でビート
の流れを狙います。
構築
リスト
つくってみたデッキはこんな感じです。
我ながら変なデッキ…なんか1年前ぐらいのプランがたくさん入っている感じがいかにもCSに興味ないのバレますね。
構築について
序盤
GRクリーチャー生産工場として、《Wave All ウェイボール》を採用します。触られにくい・パワー高い・コスト低い・展開の要になる優良カードです。これは必須ですね。あとは《異端流し オニカマス》や《葉鳴妖精ハキリ》《リツイーギョ #桜 #満開》あたりを何枚か入れたいところです。今はリツイーギョが強い気がしますね。
あとGRクリーチャーについてはぶっちゃけ何でもいいとおもってます。面で攻め入るプランを持てる・グローリーソードを握らせる役割の2点があればよいので、ドローできる奴と光っててパワーの高いGRを採用してください。
その展開後に、《レオパルド・グローリーソード》のジェネレート+クロス 、《サイバー・チューン》 による引き込みと墓地整理を行います。このデッキの影の主役は 《サイバー・チューン》 です。複数の腐りやすいパーツを積んでいるデッキでは低コストで多くのカードを移動させられるカードが必ず必要になります。
- 《魔光蟲ヴィルジニア卿》や 《レオパルド・グローリーソード》 を引き込み
- 《Wave All ウェイボール》 の効果でGRクリーチャーを展開し
- 墓地には《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》を仕込む。
この動きを3T目にできるのはとても嬉しい。計5枚分もカード移動させられるわけですからね。使わない手はないです。あと積んであるのは《フォーチュン・スロット》ですね。戦国編のサポートカードの中でもとても頼りになる。こいつだけは刷ってくれてマジでありがとう、そういうカードですね。4枚捲って構築によっては4枚引けるわけですからね。城とギアが強いか弱いかは置いておいて、頼りになります。
中盤
場が整ったら《魔光蟲ヴィルジニア卿》 を出していきます。が、引き込めなかった場合…。パワーカードでごまかしに入ります。具体的には
- 《怒流牙 佐助の超人》《海王提督ラネーバ・早雲》《斬隠蒼頭龍バイケン》によるマッドネス
- 《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》《サイバー・チューン》でのドロー(とマッドネス)
です。まあ防ぎながら次の動きへの布石を狙うタイプのマッドネスです。私は相手のターンに動けるマッドネスが大好き。
一度回すとわかるんですけど 《怒流牙 佐助の超人》 は墓地に落としちゃったクロスギアをマナに戻せて、デスティニーで射出する準備ができます。忘れちゃだめ。
終盤
《魔光蟲ヴィルジニア卿》を出して《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》へV進化します。んで、アタックしてマナから進化ギアを踏み倒してデスティニーにくっつけます。見栄えがすごいことになります。
ここまで触れなかったSTについてですが、できるだけいろんなものに触れられるようなトリガーを下記のようにチョイスしています。
- 《超機動罠 デンジャデオン/地獄極楽トラップ黙示録》
- 《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》
- 《ガンヴィート・ツイスト》
- 《九番目の旧王》
一度のアタックで効果的に詰めていきたいためこうしました。 困ったら《地獄極楽トラップ黙示録》 でシールドを溶かします。《ガンヴィート・ツイスト》は割と便利だと思うんですよね。今ならコスト4で似たようなのあっていいと思うもんですけど…。私が知らないだけかもしれないのであったらご教授ください。
さらに 《グランドクロス・カタストロフィー》 をクロスした状態で1ターンやり過ごすことができれば次のターンからはみんなの大好きな捲りめく捲りタイムです。言いたかった。
実はこのデッキ、このためにトリガー採用をかなり厚くしています。先ほどご紹介したドローカード2種類もトリガーですので3枚捲れば一枚ぐらい使えるもんがヒットします。ドローカードを引いてしまっても、マッドネスがあるので択は多いほど嬉しいです。無駄をとことん減らしましょう。
そしてここまで来たら、マナから、デッキトップ3枚から、トリガー呪文を射出に射出してドンドン殴って勝ちましょう。やっぱ殴ってこそです。破壊除去されちゃったらまたヴィルジニアで立て直しをしてとにかく突っ込んでください。
蛇足として、なぜ《テック団の波壊Go!》不採用なのか疑問に思われる方もいると思います。このデッキはマナを伸ばす手段がなく、その上マナを消費してアタックするデッキなことから手打ちできるビジョンが見えない→《九番目の旧王》を使用する。というところに行きついています。
裏テーマ
ここまで来ましたが、このデッキの芯は強力なSTです。デスティニー、ダイスベガス、ネオウェーブと様々なカードに触れてきましたけども、これらカードの共通項は「いかにST持ちの強力な呪文を踏み倒すか」というコンセプトになります。
昔のカードはカード1枚当たりに得られるアドバンテージが低くなりがちで、守りとしてSTを強くすることとその守りを攻めに転じさせるという作用がわりかしいい感じでマッチしていましたね。組んでみてから気づきました。
でも逆に言うと、呪文踏み倒し制限、呪文ロックをされると即ぴえん…ということになるので今はマッハファイター持ちなんかを入れてもいいかもしれません。シャッフミクセルとか見つけ次第ぶっ飛ばしていこうな。
おわりに
以上、戦国編のカード《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》のデッキ紹介になりました。
これで私とまるの第五回TWCでのデッキ紹介は最後になります。
デッキ構築って大別したら、
- 1:優秀な環境デッキのような強力な一本柱を軸にユニークなカードを乗せて下位互換にならないように工夫する
- 2:そこそこ強いパッケージをいくつか集め、まとめ、その複数の柱とかみ合うカードを仕込んで形にする
の二つに分けられると思っていて、今回のものは後者になります。また後者はカードの組み合わせ選択肢がかなりある分、採用カードの選択に見落としが生まれるかもしれません。なので、これのほうがよくない?おすすめだよっていうものがあれば是非ご紹介いただきたいです。
これまで3つのデッキをご紹介させていただきました。自分のデッキを自分で詳細に書き下すって今更ながら、大変です。デッキへの理解はあってもその魅力を記事を読んでくださる方に伝えるのむっずいなあ~と痛感しました。でも、とても楽しかったです。
ここまで貴重な機会をご用意いただいたガチまとめ運営の方々、また読んでくださった皆様、ありがとうございました。 《維新の超人》《引き裂かれし永劫、エムラクール》《星狼凰マスター・オブ・デスティニー》と紹介してきましたけれど、ちょっとでも面白いと思っていただけてれば嬉しいなあ。
これからも細々日陰者カード達とデッキを組んでいくことになると思います。SNSのどこかで見かけてくださったら、お声がけいただければと思います。
それではまた。