先日2/16に、新弾恒例となるよくある質問が更新されました。
新カードの正しい挙動、怪しい挙動をつぶさにチェックするのは決闘者のたしなみ。
……とはいえ、複数ページにまたがって羅列されるルールというのは確認するのも億劫な気持ちはよく分かります。
今回は注目項目をピックアップしてきましたので、ここだけでもおさえていきましょう!
目次
……その前に
今回頻出の「水晶マナ(裏向きのマナ)」に関してざっくりおさらいしておきましょうか。
水晶マナで抑えておくべきポイントは
- 裏向きのマナは特性を参照できない。
ということですね。
具体的なケースで言うと、マナのクリーチャーを召喚する効果や、マナの呪文を唱える効果で、水晶マナを選ぶことが出来なくなります。
《邪帝斧 ボアロアックス》や《光翼の精霊サイフォス》で水晶マナは選べないという事です。
半面、カードタイプを参照しない《スナイプ・モスキート》や無色という与えられた特性を参照できる《ピクシー・ライフ》では回収の対象にできます。
今回の基本なので覚えておきましょう。
よく質5連発
よくある質問の紹介に入っていきますが、ただ読んでも面白くない人もいますよね。
という訳で、 今回はクイズ形式でやっていこうかと思います。
《ヤミノリミット》
Q.自分の《ヤミノリミット》がバトルゾーンにいる状況で自分の《DARK MATERIAL COMPLEX》が攻撃し、相手の5つあるシールドをすべて同時にブレイクしました。
相手はブレイクされたシールドの「S・トリガー」を使えますか?
以前時事ネタでも取り上げた《ヤミノリミット》問題に正式回答が来ました。(厳密には総合ルール更新の時点で来ていたようなものでしたが。)
当該総合ルール更新では、「シールドの待機状態」が定義されましたが、みなさん確認はされたでしょうか?
あちらのルールが分かっていればすんなり解答できるかと思います。
正解は……
A.はい、5つのシールドすべての「S・トリガー」を使えます。
ブレイクされて待機状態になっているシールドは、シールドの数に含まれません。そのため、この状況では相手のシールドが1つも無いことになります。
(総合ルール 113.6a)
ということで、最強《ヤミノリミット》は泡と消えたのでした。
《クリス=タブラ=ラーサ》
Q.《クリス=タブラ=ラーサ》の「召喚によって出た時」の能力で《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》が持つ「召喚によって出た時」の能力も使えますか?
よく質中級者以上……というかバチバチにデュエマをやっている人なら結構簡単な問題ですね。
いわゆる《黒豆だんしゃく》系のテキストを持つ《クリス=タブラ=ラーサ》は、今回のケースでは活躍できるのでしょうか。
正解は……
A.いいえ、使えません。
トリガー条件のテキストが「このクリーチャーが出た時」で始まっている能力しか使えません。《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》の「このクリーチャーが召喚によって出た時」のように、テキストが一致しない能力は使えません。
残念ながら使えません。厳密な記載を求められるテキストなのでこのケースは奪えないわけですね。同様に、《蒼き団長ドギラゴン剣》のようなファイナル革命も奪えないので注意しましょう。
《先導のクリス アジャリ》
Q.《先導のクリス アジャリ》が「スレイヤー」を持つクリーチャーとバトルして勝つ場合、どうなりますか?
スレイヤーの処理タイミングが問われる質問ですね。
「バトルの勝利」を置き換えるという不思議すぎる《先導のクリス アジャリ》の能力ですが、「バトルの後」に処理が入るスレイヤーとはどのようにかち合うのでしょうか。
正解は……
A.《先導のクリス アジャリ》のみが「スレイヤー」で破壊されます。
《先導のクリス アジャリ》がバトルに勝つ際、置換効果によってバトルの結果が置換されるので、負けるはずだったクリーチャーは破壊されません。ただし、バトルの結果が置換されても「スレイヤー」は解決されるので、山札の上から2枚を墓地に置いた後《先導のクリス アジャリ》は破壊されます。
置き換わっているのが「バトル」ではなく、あくまで「バトルの結果」であることや、ターンの進み方がばっちりわかっている人にはヌル問なんですが、結構こういうのなあなあになりがちじゃないですか?
この辺で一発おさらいしておきましょうや、っていう公式の意図を感じたので選んでみました。
《偽りの名 リベルラ》
Q.相手の《偽りの名 リベルラ》がバトルゾーンにいる状況です。
自分のターンになり、自分はカードを1枚も使わずに攻撃ステップに入り、前のターンに召喚していた《CRYMAX ジャオウガ》で攻撃したのですが、その「攻撃する時」の能力で、相手の《偽りの名 リベルラ》を選んで破壊できますか?
最新カード、《偽りの名 リベルラ》に関するよく質です。
ベリーレアサイクルの中でも微妙に影の薄い彼ですが、「 はじめて相手が使ったカードの効果 」という相当特殊なものを参照しています。
「はじめて相手が使った」というのが、「カード」にかかっているのか、「効果」にかかっているのかという問題ですね。なんか国語じみて来たな。
正解は……
A. はい、破壊できます。
《偽りの名 リベルラ》は、そのターン中、相手が初めて使ったカードが発揮した効果で選ばれなくなります。
そのため、前のターンに召喚していた《CRYMAX ジャオウガ》の効果では選ばれます。
この文章は 「カード」 にかかっているらしいですね。
ちなみに《母なる星域》で出した場合は、「初めて使ったカード」が《CRYMAX ジャオウガ》でないので、出したそのターンに選んで除去できます。ややこしいですね。
このカードが初出の文章なので、今後もこれに倣う可能性が高いです。覚えておいて損は無いでしょう。
《ローゼス・イノベーション》
Q.《ローゼス・イノベーション》の「水晶武装4」で手札から《水晶の祈り / クリスタル・ドゥーム》を捨てました。
捨てた《水晶の祈り / クリスタル・ドゥーム》を、≪クリスタル・ドゥーム≫として墓地から唱えられますか?
出ましたね。
今日の目玉です。
もうみなさん知ってる内容な気がするので、正解はサクッといきましょう。
正解は……
A.はい、唱えられます。《ローゼス・イノベーション》の「水晶武装4」は、手札からコスト5以下の呪文を捨てた後、"。"で区切られた別のイベントでその呪文をコストを支払わずに唱えます。
ツインパクトカードの場合、片側がコスト5以下の呪文であれば捨てられ、もし捨てたカードのもう片側も呪文だった場合、そちらを唱えることもできます。
そのため、まずコスト3の呪文である≪水晶の祈り≫を捨て、その後コスト11の≪クリスタル・ドゥーム≫をコストを支払わずに唱えられます。
う~ん、強い。
これによって《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》はだいぶ話が変わってきました。《クリスタル・ドゥーム》経由の受け札にも使えたりしますしね。
そして、このよく質によって話が変わってきたカードがもう1枚……。
《サイバー・K・ウォズレック》、話題に
コイツのテキストをおさらいしましょう。
【クリーチャー】
種族 サイバー・コマンド / 文明 水/闇 / パワー6000 / コスト6
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト3以下の呪文を合計2枚まで、両プレイヤーの墓地から選ぶ。それらをコストを支払わずに唱え、その後、持ち主の山札の一番下に置く。
"。"で区切られとる~~~~~!
由々しき事態ですね。この書き方なら、全然 《クリスタル・ドゥーム》 を撃てるという裁定になることもあり得そうです。
もし、撃てないとなった場合は、『「選ぶ」という行為は単一のイベントではない。』みたいなことになった場合でしょうか。選ぶのは効果の処理に付随して行われるだけで単一では存在しえない=別のイベントではない……みたいな……。
あとは、区切りの部分の違いとかですかね。
《クリスタル・ドゥーム》 は捨てるカードにコストの条件を設けているのに対し、《サイバー・K・ウォズレック》は撃つ呪文にコストの指定をかけています。この辺の細かい違いは影響してきそうですね。
ちなみに、総合ルールにおけるイベントの定義はこう。
700.1. ゲーム内で起こるあらゆることはイベントです。複数のイベントが、カードの使用中や 能力の解決中に発生することがあります。誘発型能力や置換効果の文章が、それらが見ているイ ベントを定義します。ある能力にとっては 1 つのイベントになる出来事が、他の能力にとっては 複数のイベントであることもあり得ます。
700. 総則
イベントとは、ゲーム中に起こりうるすべての出来事を指します。
101.5. 置換効果はひとつのイベントに対して1回のみ行う
同じ能力内でも「そうした場合、」などで表さ れる別の句点で区切られる文章であればそれは別のイベントとみなし、 ~
101.5. 置換効果はひとつのイベントに対して1回のみ行う
能力の起動と能力の効果自体はそれぞれ独立した別のイベントです。
602. . 起動型能力の扱い
能力の起動と能力の効果自体はそれぞれ独立した別のイベントです。
602. . 起動型能力の扱い
……分かりませんね。
まあ正直今回は《サイバー・K・ウォズレック》で 《クリスタル・ドゥーム》 を撃ててもおかしくなさそうですが、くれぐれも
実際の大会で同様のケースが起きた場合、当日のヘッドジャッジの指示に従ってください。
今回のまとめ
- よくある質問は読み得
- よくある質問を読んでも新たな問題が浮かぶこともある。
- 当日のヘッドジャッジの指示に従ってください!
今後もガチまとめではホットな話題を取り上げていきますので、ぜひ 公式X(旧Twitter) のフォローをよろしくお願いします!