無限沸き!! クローラーの恐怖

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無限沸き!! クローラーの恐怖

目次

はじめに

初めまして。私はターンUというものである。この記事では遊戯王の毒にも薬にもならないどっちかというと毒よりの情報をひたすら書き連ねていこうと思う。できるだけ面白いように書きたいとは思うので、気軽に読み物として楽しんでいただきたいと思う。

さて、突然だが、私の苦悩を聞いてもらいたい。今回、トレカライターコロシアムに参加させていただくにあたっての話だ。率直に申し上げて10万欲しい。いや、もう5万、2万でもいい。とにかく金、金が欲しい。しかし、遊戯王を始めてあまり長くない若造、書くネタがない。どうすればいい? 夜しか寝られない日々が続いた。

そんな時、苦し紛れにストレージを見ると、いた。皆さんに語りがいがありそうで、なおかつ私が遊戯王を始めた当時から使っていた、思い入れの強いテーマ。そう、クローラー達が。

クローラーって、何?

クローラーという現在進行形でストーリーが進んでいる(最近は天威にストーリーを奪われそうになっているが、まだ続くと私は信じている)ホットなテーマをご存じない方はいないと思うが、一応どのようなテーマか、ということを説明しておきたい。まずは、こちらのカードを見てほしい。

《クローラー・スパイン》

リバース・効果モンスター 星2/地属性/昆虫族/攻 300/守2100

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを破壊する。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 「クローラー・スパイン」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

これはクローラーの中では恐らく最もポピュラーであろうモンスターである、《クローラー・スパイン》である。

クローラーはCIRCUIT BREAKで登場したテーマで、リバースした場合の効果とは別に、表側表示のモンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合に同名以外のクローラーモンスターを2体デッキから特殊召喚するというとても強力な増殖効果を持っている。また、もう一つの共通点として下級モンスターはレベル2、昆虫族である、という点がある。

ストーリー的には、リースという性悪妖精に導かれてのこのこ森の外にやってきたアウラム達の前に最初に立ちはだかった敵であり、とにかく大量にいることを武器として、物量作戦で戦う機怪蟲なのである。

登場初期のクローラー

皆さんにクローラーがどのようなテーマかを理解していただいたところで、クローラーが行う基本戦術について話をしたい。

リンク・効果モンスター

リンク2/地属性/昆虫族/攻2000 【リンクマーカー:左下/右下】

「クローラー」モンスター2体

(1):自分フィールドの「クローラー」モンスターの数によって以下を適用する。 ●2体以上:自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は300アップする。 ●4体以上:相手はバトルフェイズ中に効果を発動できない。 ●6体以上:自分のモンスターは直接攻撃できる。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合、 自分の墓地の「クローラー」モンスター2体を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。 そのモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

基本的なスタンスとしては、この《エクスクローラー・クオリアアーク》と、その他5体のクローラーモンスターを並べて(通称「クローラー6体体制」)、抵抗の手段を封じたうえで直接攻撃を行い、対戦相手を1ターンの間に撃滅せしめることを目標にして戦っていく。

もちろん、対戦相手はそんなことを簡単にさせるわけにはいかないため、様々な妨害を行ってくるであろう。そこで、様々なサポートカードを用いてその妨害をかわしながら展開していく。

例えば、効果で除去しても湧いてくるのならば、戦闘で除去すればよい、とばかりに様々なモンスターで攻撃してくる。しかし、安心してほしい。それらの対策カードもキチンとクローラーには存在している。

リンク・効果モンスター

リンク2/地属性/昆虫族/攻1900 【リンクマーカー:左/右】

昆虫族モンスター2体

(1):このカードのリンク先の「クローラー」モンスターは戦闘では破壊されず、 攻撃力・守備力が300アップし、相手モンスターと戦闘を行う場合、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合、 自分の墓地の「クローラー」モンスター2体を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。 そのモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。


出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

リンク・効果モンスター

リンク2/地属性/昆虫族/攻1800 【リンクマーカー:左/右】

地属性モンスター2体

(1):このカードのリンク先の「クローラー」モンスターは戦闘では破壊されず、 攻撃力・守備力が300アップし、1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合、 自分の墓地の「クローラー」モンスター2体を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。 そのモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

フィールド魔法

(1):フィールドの「クローラー」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。 (2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。 手札からレベル2以下の昆虫族モンスター1体を表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する。 (3):自分のリバースモンスターが相手モンスターとの戦闘で破壊された時に発動できる。 その相手モンスターを墓地へ送る。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

それが、これらのカードである。

クローラーの上位種、更に強力に進化を遂げた《エクスクローラー》達は、リンク先のクローラーに、戦闘に対する耐性を与え、その上で強化もしてくれる。まさに防御と攻撃が一体となった上位種にふさわしい効果である。

フィールド魔法はさらに重要で、リバースモンスター、つまりクローラー達が戦闘で破壊された時、その破壊モンスターを墓地に送ることができる。これにより、クローラーへ攻撃しようという相手の意思を削ぎ、安全に展開できるようにしてくれる。また、厄介な相手モンスターに自爆特攻を行うことによって、対象をとらずに墓地に送るということもできるようになる。その上、能動的にフィールドにクローラーを増やすための効果も持っており、クローラーデッキの中で最も重要な役割を担っているカードの一つであるといえるだろう。

永続罠

このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。 (1):自分フィールドの裏側表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを表側攻撃表示または表側守備表示にする。 (2):自分の墓地の「クローラー」モンスター1体をデッキに戻し、 自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを裏側守備表示にする。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

このニンギルスが迫りくるクローラーの軍勢と対峙しているこのカードも、クローラーを強力にサポートしてくれるカードである。

いくら増殖するのに長けたクローラー達でも、相手に裏側の状態で除去されてしまっては効果を発動できない。しかし、このカードを使って、対象に取られたクローラーを起こしてやればあら不思議。リバース効果を使用して、なおかつ増殖することもできるのである。

更に、墓地のクローラーをデッキに戻す、という少々重いコストはあるものの、リバース効果を再利用できるようにしてくれるのも見逃せない。《クローラー・グリア》のリバース効果を何度も使うことによって、クローラー達を一気に並べることも可能になる。

効果モンスター

星7/闇属性/機械族/攻2500/守2500

このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):モンスターが反転召喚に成功した時に発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。 (2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「星遺物」カード1枚を手札に加える。 (3):通常召喚したこのカードが存在する場合、 EXデッキから特殊召喚された相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターとこのカードを持ち主の手札に戻す。 この効果は相手ターンでも発動できる。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

これは、クローラー達の住処である、《星遺物―『星鎧』》がモンスターとしてカードになったものである。

このカードは、クローラー達をサポートするための星遺物である。比較的軽い条件で手札から特殊召喚することができ、その上で、クローラー達が十分に活躍するために必要な「星遺物」カードをサーチすることができる、まさに子を見守る実家のような安心感を与えてくれる素晴らしいカードである。闇属性、機械族というステータスから、サーチ効果を使った後は非常に邪魔になるが、《クローラー・スパイン》で叩き壊してしまおう。子供はいつか実家から旅立つものなのである。

リバース・効果モンスター

星2/地属性/昆虫族/攻 500/守1800

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。 そのカードを破壊する。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 「クローラー・アクソン」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

リバース・効果モンスター

星2/地属性/昆虫族/攻 700/守1500

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合に発動できる。 自分の手札・墓地から「クローラー・グリア」以外の「クローラー」モンスター1体を選んで表側攻撃表示または裏側守備表示で特殊召喚する。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 「クローラー・グリア」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

リバース・効果モンスター

星2/地属性/昆虫族/攻 900/守1200

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合に発動できる。 デッキから「クローラー」モンスター1体を手札に加える。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 「クローラー・レセプター」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

リバース・効果モンスター

星2/地属性/昆虫族/攻1300/守 600

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合に発動できる。 デッキからモンスター1体を墓地へ送る。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 「クローラー・デンドライト」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

リバース・効果モンスター

星2/地属性/昆虫族/攻1100/守 900

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合、自分の墓地の「クローラー」モンスターを2体まで対象として発動できる。 そのモンスターを手札に加える。 (2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 「クローラー・ランヴィエ」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

効果モンスター

星5/闇属性/機械族/攻 0/守 0

このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):EXデッキからモンスターが特殊召喚された場合、 このカードをリリースして発動できる。 そのモンスターを墓地へ送る。 (2):通常召喚した表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動できる。 デッキから「星遺物-『星杯』」以外の「星杯」モンスター2体を特殊召喚する。 (3):墓地のこのカードを除外して発動できる。 デッキから「星遺物」カード1枚を手札に加える。 この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

《クローラー・スパイン》以外のクローラー達も、様々なリバース効果を持っている。とりわけ《クローラー・デンドライト》は非常に重要な役割を持つ。彼はリバース効果で《おろかな埋葬》を内蔵しており、クローラー達を墓地に貯めるのはもちろん、《星遺物―『星杯』》を墓地に送り、「星遺物」カードを間接的にサーチすることもできる潤滑油的な存在である。就職活動の際の面接ではぜひ彼を見習って「僕は《クローラー・デンドライト》のような存在です」と言っていただきたい。もし不合格になったとしても当方は一切責任を取らない。

これらが、登場直後のクローラーの仲間たちである。ここまでのカード達を見てもクローラーがどれほど完成されたテーマかを伺い知ることができたと思う。

……さて、ここで私は皆さんに謝らなければならないことがある。聡明な読者の方々は既にお気づきかもしれないが、この記事の題名は嘘である。実はクローラーは無限湧きしない。共通効果で出るのは必ず2体。つまり、フィールドに空きが1つしかなかった場合、そもそも効果が発動しない。さらに、前述した通り裏側でフィールドから離れた場合も効果は発動できないし、自分で破壊した場合(例えば自分で《激流葬》を発動した場合など)も効果が発動しない。はっきり言って、無限沸き、とは誇大表現にも程がある。すべてはこの記事を読んでもらいたい私の方便なのである。

問題点はそれだけに留まらない。クローラー達は相手を妨害するための効果を持っていないのである。ただでさえリバースモンスターを主体とするため展開の遅いクローラー達。高速化が日々進んでいる現代遊戯王において、これは非常に致命的な問題なのである。

とどのつまり、この時点のクローラーははっきり言って弱い。そもそもリバースモンスターという裏守備でセットすることが前提のモンスターであるはずなのに、表側でしか増殖効果を発動することができないというのは明らかに矛盾しており、KONAMIの「強すぎないように」という配慮と愛情を一身に受けて誕生したことがわかる。

このままクローラーは日の目を浴びることなく遊戯王の歴史の中に埋もれてしまうのだろうか……? その答えは2018年4月14日に出ることになる。

復活のCYBERNETIC HORIZON

クローラー達が登場してから約10ヵ月。星遺物のストーリーはトロイメアたちを倒し、初めの転換期を迎えた。主人公であるアウラムは機界騎士の力を受け継ぎ、新たな戦士、パラディオンの力を得て、主にワンキルのお供として活躍することになる。

そんな中、クローラー達は突如としてその存在感を示すこととなる。

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。 (1):自分のデッキの上からカードを5枚めくる。 その中に「クローラー」モンスターまたは「星遺物」カードがあった場合、 その内の1枚を選んで手札に加え、残りのカードは全て墓地へ送る。 無かった場合、めくったカードを全てデッキに戻す。 このカードの発動後、ターン終了時まで自分はリンクモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

通常罠

このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。 (1):自分フィールドに「クローラー」モンスターが存在し、 相手モンスターの効果が発動した時に発動できる。 その効果は「相手フィールドの表側表示モンスター1体を選んで持ち主の手札に戻す」となる。 (2):墓地のこのカードを除外し、フィールドのリンクモンスター1体を対象として発動できる。 自分の手札・デッキ・墓地から「クローラー」モンスター1体を選び、 対象のモンスターのリンク先となる自分フィールドに裏側守備表示で特殊召喚する。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

みんながクローラーというテーマを忘れかけたころに、唐突にCYBERNETIC HORIZONに収録されたこの二枚のカード。

強い。とにかく強い。あまりにもわかりやすく強い

まず、《星遺物の醒存》はサーチ及び墓地肥やしとして非常に優秀なカードである。デッキトップ5枚という《強欲で謙虚な壺》もびっくりなオープン枚数。クローラーのみではなく、クローラーのサポートカードとして重要な「星遺物」カードを加えることができ、しかも残りのカードは墓地に落とす。《クローラー・グリア》で特殊召喚するためのクローラーを墓地に貯めることも、《星遺物―『星杯』》を墓地に送っておき、次の「星遺物」をサーチすることも、《星遺物の交心》でクローラーを増やすことも自由自在というまさにチートカードである。リンクモンスターしか出せない縛りも、どーせリンクモンスターくらいしか出せないクローラーではほぼないも同然である。

《星遺物の交心》も今までクローラーになかった待望の「相手の妨害を行うことができるカード」である。しかも、ただ相手モンスターの効果を無効にするだけでなく、自分フィールドにクローラーのみを置いておくことによって、リバース効果を使い終わったクローラーを手札に回収しつつ増殖効果を能動的に使うことができるようになるのである。これは非常に革新的なことである。注意点としては、発動無効ではなく効果の書き換えのため、ダメージステップには発動できない点があるがそんなことはもはや些細な問題にしかならない。

その上、さらっと前述したが、墓地効果で好きなタイミングで好きなクローラーモンスターをあらゆる場所から呼び出すことができ、クローラー6体体制を非常に作りやすくなった。

クローラーはKONAMIと寝たのかと思われるほど非常に強力といわざるを得ない、この二枚のカードの登場によってクローラー達は新たなステップに進むこととなったのである。

授けられたパラディオンの力

CYBERNETIC HORIZONに続く10期第6弾のパック、SOUL FUSIONにもクローラーの新規カードが収録された。

永続罠

(1):このカードは発動後、効果モンスター(昆虫族・地・星2・攻300/守2100)となり、 モンスターゾーンに特殊召喚する。 このカードは罠カードとしても扱う。 (2):このカードの効果でこのカードがリンクモンスターの リンク先への特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「星遺物」カード1枚を手札に加える。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

それがこの《クローラー・パラディオン》である。《星遺物の交心》でアウラムと心を通わせた《クローラー・スパイン》がパラディオンの力を得た姿であり、効果モンスターとなった時のステータスが《クローラー・スパイン》と一致している。

このカードはクローラー名称を持っているため、クローラー6体体制の中の一体に加えることができ、ワンキル達成のための条件を能動的にそろえることができる。その上、リンクモンスターのリンク先へ特殊召喚することで「星遺物」カードをサーチすることもできる。前回のパックで「星遺物」魔法罠に対する依存度がさらに高まったクローラー達にとって、この効果は非常に嬉しいものになっている。

効果モンスター

星8/闇属性/機械族/攻 500/守2500

このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):通常召喚したこのカードはEXデッキから特殊召喚されたモンスターとの戦闘では破壊されない。 (2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。 手札から「星遺物」モンスター1体を特殊召喚する。 (3):墓地のこのカードを除外し、除外されている自分の「オルフェゴール」モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを特殊召喚する。 この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性モンスターしか特殊召喚できない。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

皆さんご存じのオルフェゴールサポートであるこのカードも、実はクローラー達の動きの選択肢を広げるカードの一つである。

実はこのカードは墓地に送られた時、「星遺物」モンスターを手札から特殊召喚するというとても地味な効果を持っている。《星遺物の醒存》で開いたり、《クローラー・デンドライト》で墓地に落したりすることによって、《星遺物―『星鎧』》を手札から特殊召喚し、新たな「星遺物」カードを手札に加える、という動きが可能になるのだ。

これら、「星遺物」カードをサーチする手段を多く手に入れたことによって、クローラー達の動きは多様性と応用性を得ることになったのである。

ここまででも初登場の時と比べて、見違えるほどに強力になったクローラーデッキ。しかし、来る2019年1月12日。やってきたのである。クローラー史上最強の、革命児ともいえる存在が――。

神、降臨。満を持して――

リバース・効果モンスター

星9/地属性/昆虫族/攻2000/守3000

このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):裏側表示のこのモンスターを対象とする魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時、 このカードを表側守備表示にして発動できる。 その発動を無効にし破壊する。 (2):リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、 相手フィールドのモンスターが発動した効果は無効化される。 (3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。 このカードとは元々の種族・属性が異なる レベル9モンスター1体をデッキから手札に加える。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

《機怪神エクスクローラー》。このカードは《夢幻転星イドリース》によって呼び出された、クローラー達の神である。神らしく、効果は他のクローラー達とは一線を画す強力なものである。

まず、裏側表示状態での疑似的な対象耐性。しかも、対象をとったものを破壊するという迎撃能力。発動時のコストとしてリバースするため(2)の能力につなげることもできる。

そして、リバースしたこのモンスターが存在する場合、ほぼ《スキルドレイン》を相手にのみ強いる制圧効果。《スキルドレイン》とは違い、相手モンスターの永続効果を無効にすることはできないが、それでも発動する効果すべてを無効にするのはかなりの制限を相手に強いることができる。守備力3000というステータスによって戦闘破壊も難しいため、自分だけ悠々とリバース効果を用いてクローラーを並べて盤面を整えられるのだ。

おまけとして、戦闘・効果で破壊された場合、種族、属性の違うレベル9モンスターをサーチすることができる。一応《占術姫コインノーマ》というリバーステーマサポートの儀式モンスターをサーチできるが、6体体制を作るためにはモンスターゾーンがすべてクローラーで埋まっている必要があるため、クローラーデッキではあまり使うことはないだろう。

更に、このような強力な効果を持つモンスターを、クローラーの増殖効果や、《星遺物の交心》の墓地効果によって、デッキから特殊召喚することができるのである。これは、今まで紹介したクローラーができる相手ターンの妨害の中で、明確にクローラーデッキだけの強みといえる。

サンプルデッキ

EXデッキの3枚の枠は虫忍ハガクレミノである

メインデッキ x 40枚
機怪神エクスクローラー x 2枚
クローラー・アクソン x 1枚
クローラー・グリア x 3枚
クローラー・スパイン x 1枚
クローラー・デンドライト x 3枚
クローラー・ランヴィエ x 2枚
クローラー・レセプター x 3枚
星遺物-『星鎧』 x 1枚
星遺物-『星杯』 x 1枚
星遺物の醒存 x 3枚
星遺物に差す影 x 3枚
クローラー・パラディオン x 1枚
星遺物の交心 x 3枚
星遺物の傀儡 x 2枚
テラ・フォーミング x 1枚
強欲で金満な壺 x 3枚
メタバース x 3枚
増殖するG x 3枚
サクリボー x 1枚

エクストラデッキ x 12枚
エクスクローラー・クオリアーク x 3枚
エクスクローラー・シナプシス x 1枚
エクスクローラー・ニューロゴス x 2枚
ヴァレルソード・ドラゴン x 1枚
ヴァレルロード・ドラゴン x 1枚
ミセス・レディエント x 1枚
転生炎獣アルミラージ x 2枚
星杯戦士ニンギルス x 1枚

これまでのクローラーの解説を読んで、「私もデッキ組んでみたい♡」と思った圧倒的マイノリティの方のためにサンプルデッキも用意した。詳しい解説はやりだすときりがないため省かせてもらうが、ぜひこれを参考にしてデッキを実際に組んでみてほしい。

最後に

クローラーは確かに、転生炎獣やオルフェゴールといった環境デッキと比べると、お世辞にも強いとは言えないテーマである。しかし、リバーステーマとしては、かなりの完成度を誇る独自の面白い動きをするデッキであることは皆さんに伝わったのではないだろうか。

これをきっかけに、クローラーのことを知ってくれ、あわよくばデッキとして使ってくれる人が一人でも増えればいいなぁ、という無謀な願いをかけて筆を置かせていただく。

ここまで読んでくれたあなたに感謝を。ありがとうございました。


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