目次
それはある日の朝早くのこと
(用意するもの:まっしろな紙 シャープペンシル 消しゴム)
(また、記事の最後に解答があります。)
皆さん、今日は朝早くからお集まりいただきありがとうございます。予定通り本日は「決闘者学科試験」を行い、午後にその結果発表と決闘者免許の配布を行います。ここまで頑張って遊戯王のことを勉強してきた皆さんなら解けるとは思いますので、どうか緊張せず、自分の力をすべて出し切っていい結果を出してください。
それでは、試験問題を前の席の方から配布します。まだ見ないでくださいね。時間になったら一斉に開始します。また、解答用紙に自分の名前を書いたかどうかを今一度ご確認ください。
――時間になりました。
それでは、始めてください。
大問1
以下の問題文が正しければ〇を、間違っていれば×を書きなさい。(1問4点:計40点)
(1): 相手によって自分の《クリッター》が破壊されたが、自分のデッキの中に効果の対象である「攻撃力1500以下のモンスター」がいなかったので効果は発動しなかった。(2): 《増殖するG》によるドロー効果はチェーンブロックを作る効果ではない。(3): 自分が発動した《強欲で謙虚な壺》を《神の宣告》によって無効にされたため、その効果処理後、手札にあった2枚目の《強欲で謙虚な壺》を発動した。(4): 相手モンスターの攻撃宣言時に自分が《聖なるバリア -ミラーフォース-》を発動した時、相手がそれにチェーンして速攻魔法《皆既日蝕の書》を発動した。この時、自分は伏せていた2枚目の《聖なるバリア -ミラーフォース-》をチェーンして発動することはできない。(5): 《レッドアイズ・インサイト》のコストで《真紅眼の亜黒竜》墓地へ送った後にその効果で手札に罠カード《レッドアイズ・スピリッツ》を加えてセットした。その後、相手ターンに《レッドアイズ・スピリッツ》を発動し、先程墓地へ送った《真紅眼の亜黒竜》を特殊召喚した。
(6): 遊戯王OCGでは、自分のライフポイントが3000未満の場合、魔法カード《ソウル・チャージ》で墓地からモンスターを3体以上特殊召喚することはできない。(7): 儀式魔法《オッドアイズ・アドベント》で儀式召喚をする際、墓地に存在する《儀式魔人リリーサー》を除外してその儀式召喚に必要な分のレベルを補った。(8): 裏側守備表示のモンスターはシンクロ・エクシーズ・融合・リンク召喚のいずれの時も素材にはできない。(9): 魔法・罠ゾーンの左右端はペンデュラムゾーンとして扱われるため、《揺れる眼差し》を発動した際、裏側でセットされたカードは破壊されないが表側表示の魔法・罠カードは破壊される。(10): 《天変地異》が発動している間でもカードの効果によってめくられて墓地へ送られた場合に発動する効果を発動することができる。
大問2
以下の問題文に記されたカード名を全てひらがなで書きなさい。英語、数字の読み方もひらがなで表すものとする。ただし、「・」「-」などの記号、空白の有無は問わない。(1問2点:計40点)
(1): 炎舞-「天枢」
(2): 虫忍 ハガクレミノ
(3): 天岩戸
(4): 黒・魔・導
(5): 銀河遠征
(6): 機巧蛇-叢雲遠呂智
(7): 幻煌の都 パシフィス
(8): 真紅眼の鋼炎竜
(9): 見習い魔嬢
(10): 転生炎獣の聖域
(11): 究極伝導恐獣
(12): SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング
(13): ユベル-Das Extremer Traurig Drachen
(14): 龍大神
(15): 月光舞剣虎姫
(16): 真竜皇アグニマズドV
(17): 錬装融合
(18): 剣闘訓練所
(19): 双頭の雷龍
(20): 霊魂鳥神-彦孔雀
大問3
以下の問題文の中における自分のモンスターの最終的な攻撃力を求めなさい。(1問4点:計20点)
(1): 相手ターン中、攻撃力2400の《No.28 タイタニック・モス》を対象に、そのターンだけ攻撃力が400上昇する効果を持つ《禁じられた聖杯》を発動した。その後相手が操る《BF-疾風のゲイル》の攻撃力・守備力を半分にする効果を受け、自分のターンを迎えた。(2): フィールドに《邪神アバター》のみが存在している。なお、《邪神アバター》の攻撃力・守備力はフィールドの「邪神アバター」以外の攻撃力が一番高いモンスターの攻撃力+100の数値になる。
(3): フィールドに《ブラック・ガーデン》が存在し、自分の墓地に2体の《ワイト》がいる状況で《ワイトキング》を召喚した。その後、《おろかな埋葬》を発動してデッキから《ワイトプリンス》を墓地へ送り、その効果でさらにデッキから《ワイト》《ワイト夫人》を1枚ずつ墓地へ送った。《ワイトキング》は墓地の《ワイト》の数×1000の攻撃力を持ち、《ワイト夫人》《ワイトプリンス》は墓地では《ワイト》として扱われる。
(4): 3体のモンスターでリンク召喚した《召命の神弓-アポロウーサ》に《月鏡の盾》を装備し、自身の効果でモンスター効果を2回無効にした後、攻撃力3000守備力2500の《青眼の白龍》を戦闘破壊した。《召命の神弓-アポロウーサ》の元々の攻撃力はリンク素材のモンスターの数×800の攻撃力となり、攻撃力を800ダウンさせることでモンスター効果の発動を1回無効にできる。また、《月鏡の盾》を装備したモンスターは、ダメージ計算時のみ戦闘を行う相手モンスターの攻撃力と守備力のうち、高い方の数値+100の攻撃力を得る。
(5): 相手フィールド上に攻撃力4000の《邪神ドレッドルート》のみが存在する時に自分フィールド上に攻撃力2500の《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》をエクシーズ召喚し、エクシーズ素材を2つ取り除いてその効果を発動した。《邪神ドレッドルート》はこのカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力を半分にする永続効果を持つ。また、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》はエクシーズ素材を2つ取り除くことで、相手フィールドの表側表示モンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分このカードの攻撃力をアップする効果を持つ。
試験終了
試験終了です。筆記用具を置いてください。
問題用紙、解答用紙を裏にして試験官が回収するまで待ちなさい。
問題・解答用紙の枚数を確認しています。まだ席を立たないでください。
枚数が確認できました。これにて試験終了です。
結果は正午に通知しますので放送の聞こえる場所でお待ちください。合格者は決闘者免許交付のための写真撮影などありますので追って連絡いたします。
解答編
詳しい解説が必要な部分はそれが載っているページを紹介しています。
大問1(1): × 《クリッター》の効果は強制効果であり、デッキに対象のモンスターがいなくても効果は発動し、不発扱いとなる。また、任意効果を不発させる「空打ち」をすることはそもそも効果の発動自体ができないため不可能。(2): 〇(3): 〇 「1ターンに1度しか発動できない」と書かれている魔法カードの発動が無効になるとそれは「発動していない」扱いになるため、2枚目の同名カードを発動することが可能となる。→「遊戯王カードWiki 1ターンに1度」(4): × 攻撃宣言時に組まれたチェーン内では「攻撃宣言時に発動する」カードをチェーン2以降でも発動することが可能。(5): × 俗に言う「蘇生制限」の問題。《真紅眼の亜黒竜》は特殊召喚モンスターであるため、正規の条件で一度特殊召喚しなければ墓地から特殊召喚することはできない。
(6): × できます。アニメのあの名シーンを再現してみよう。(7): × 《オッドアイズ・アドベント》で儀式をする場合は基本的にペンデュラムモンスターしかリリースできないため、《儀式魔人リリーサー》をリリースの代わりに除外することはできない。(8): × 融合召喚はセットしたモンスターも素材にできる。(9): × 魔法・罠カードゾーンの両端がペンデュラムゾーンとして扱われるのはペンデュラムモンスターがスケールとしてセットされている時のみであり、それ以外のカードが発動・セットされている場合はペンデュラムゾーンとしては扱われない。(10): 〇 《天変地異》発動下でカードをめくる効果は「省略される」ものとして扱うため、森羅などカードがめくられることで発動する効果を発動することはできる。
大問2
(1): えんぶ てんすう
(2): ちゅうにん はがくれみの
(3): あまのいわと
(4): ぶらっく・まじっく
(5): ぎゃらくしー・えくすぺでぃしょん
(6):きこうじゃ むらくものおろち (7): うみ (《幻煌の都 パシフィス》は《海》として扱うルール効果を持つ)(8): れっどあいず ふれあめたるどらごん(9): みならいまじょう(10): さらまんぐれいと・さんくちゅあり
(11): あるてぃめっとこんだくたーてぃらの
(12): しゃいにんぐなんばーずさんじゅうきゅう きぼうおうほーぷ・ざ・らいとにんぐ (No.の数字はすべて日本語読みをする)
(13): ゆべる だす・えくすとれーむ・とらうりひ・どらっへ
(14): りゅうおおかみ
(15): むーんらいと・さーべる・だんさー
(16):しんりゅうおうあぐにまずどばにっしゃー
(17): めたるふぉーぜ・ふゅーじょん
(18): ぐらでぃあるとれーなー
(19): そうとうのさんだーどらごん
(20): えすぷりっとろーど ひこくじゃく
大問3(1): 1400具体的な流れは2400→2800→1400。また、《BF-疾風のゲイル》の効果は攻撃力を固定する効果であるため、ターンが変わって《禁じられた聖杯》の効果が切れてもそれによって攻撃力が変動することはない。
(2): 100《邪神アバター》1体だけが存在し、他にモンスターが存在しない場合は《邪神アバター》の攻撃力は100になる。
(3): 1000《ブラック・ガーデン》の効果で召喚された《ワイトキング》は攻撃力が元々の攻撃力の半分、この場合は2000の半分である1000となる。その後、《ワイトキング》は墓地の《ワイト》の数による攻守増減を受けなくなり、攻撃力は1000のままとなる。 →「遊戯王カードWiki 《ブラック・ガーデン》」
(4): 2400具体的には2400→800→3100→2400。《月鏡の盾》を装備した状態でモンスターを戦闘破壊したモンスターはダメージ計算後に元々の攻撃力に戻る。
(5): 2250具体的には2500→1250→2250。《邪神ドレッドルート》の効果は最終的な攻撃力・守備力を半減させる。《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》の攻撃力が《邪神ドレッドルート》の攻撃力の半分、2000だけ上昇する場合、その計算は(2500+2000)/2=4500/2=2250となる。
一言
この記事を書いている白金です。普段はあまり記事で名前を出すことはありませんが、この場を借りて自己紹介させていただきます。他の人の記事色々見てたけど、電子光虫の記事は凄かったなぁ……僕は半年以上考えても何も思いつかなかったから勝手に諦めてたけどあそこまでできるんだって気づかされました(尊敬)。カードを信じる気持ちをもう一度思い出させてくれましたね。
さて、この記事についてですが、問題を作る際には公式データベースやWikiを参考にしながら間違いがないように、取り上げるカードがマイナーすぎないように注意を払って作ったつもりです。よく使われているカード、最近の弾に収録されたカード、アニメなどで有名でファンも多いカードなどから選出しました。
大問1は主に効果の発動とその処理に関する問題。
デュエルしている中でなんとなく気になりそうなものを10問にまとめました。決闘者の皆さんなら難しいものはあまりなかったと思いますがどうでしょうか?
大問2はカードの読み方に関する問題。遊戯王には《禁止令》《デーモンの宣告》などカードの名前を宣言する効果を持ったカードが存在します。身内であれば多少間違いがあっても許されるでしょうが大会ではそれが命取り。自分が操るものは勿論、相手が使いそうなカードは名前もしっかり覚えておきたいものです。
大問3は攻撃力の計算に関する問題。
遊戯王は攻撃力の計算が非常に複雑な場合があります。極端な話をすると「黒庭ドレッドルート」なんてものになりますが、そこまでいかなくとも普段から攻守が増減することは往々にしてありますよね。その時にしっかり攻守増減を計算できることはプレイ中の自信にもつながってくる大事なことです。
まずは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
これを機に気になったルールは調べ直してみてください。「なんとなく」で処理していた部分をしっかり理解したら、決闘者としてまた一つ大きく成長できることでしょう。
では、またどこかで!