はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
突然ですが読者の皆さん、いわゆるマイナーテーマのデッキを組まれたことはありますか?
現代遊戯王では新弾が発売されるたびに、強力な新テーマが登場しています。
もちろん既存のテーマの強化カードも収録されますが、膨大なカードプールとなっている現代遊戯王ではなかなか強化が追い付かないというのが現状です。
そんな中、テーマデッキとして登場して以来ほとんど強化が行われていない(行われていても不十分な)マイナーテーマというのは、残念ながら一定の数が存在しています。
そういうわけで今回は、そうした公式からの強化があまり行われていないテーマを主軸としたオリジナルデッキの紹介をしてみようと思いました。
せっかくなので最新のカードの紹介もしたいということで、白羽の矢が当たったのがこちらのカードです。
『ANIMATION CHRONICLE 2023』に収録される新たな【アルカナフォース】モンスター、《アルカナフォースXV-THE DEVIL》です。
テーマのモンスターとしては実に15年ぶりの新規カードとなったこのカードを使って、【アルカナフォース】のギミックを採用したオリジナルデッキを組んできましたので、そちらの方を紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。
前回のオリジナルデッキ紹介の記事はこちら↓
目次
今回の1枚
《アルカナフォースXV-THE DEVIL》
【 効果モンスター 】
星 7 / 光属性 / 天使族 / 攻2500 / 守2500
①:このカードを手札から捨てて発動できる。自分のデッキ・墓地から「光の結界」1枚を手札に加える。
②:このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚した場合に発動する。コイントスを1回行い、その裏表によってこのカードは以下の効果を得る。
●表:このカードが戦闘を行う攻撃宣言時、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、そのコントローラーに500ダメージを与える。
●裏:このカードが戦闘を行う攻撃宣言時に発動する。フィールドのモンスターを全て破壊する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
【アルカナフォース】の共通となっている、コイントス効果を持った光属性・天使族のモンスターです。
①:このカードを手札から捨てて発動できる。自分のデッキ・墓地から「光の結界」1枚を手札に加える。
《アルカナフォースXV-THE DEVIL》の①の効果
①の効果は【アルカナフォース】の専用サポートであるフィールド魔法《光の結界》をサーチすることができる効果です。
これまでの【アルカナフォース】デッキではフィールド魔法にアクセスする手段がなく、《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》などの汎用カードを用いてサーチする必要がありました。
ですがこのカードの登場によって、【アルカナフォース】モンスターにアクセスするギミックから、そのまま《光の結界》のサーチに繋げることが可能となったわけですね。
②:このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚した場合に発動する。コイントスを1回行い、その裏表によってこのカードは以下の効果を得る。
《アルカナフォースXV-THE DEVIL》の②の効果
●表:このカードが戦闘を行う攻撃宣言時、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、そのコントローラーに500ダメージを与える。
●裏:このカードが戦闘を行う攻撃宣言時に発動する。フィールドのモンスターを全て破壊する。
②の効果は【アルカナフォース】モンスター共通の、召喚・特殊召喚時に強制発動するコイントス効果です。
基本的に【アルカナフォース】モンスターは、コインの表(正位置効果)がメリット効果、コインの裏(逆位置効果)がデメリット効果となっています。
しかし流石に令和の新規カードということで、このカードは正位置も逆位置も強力な効果で収録されることとなりました。(もともとDEVILの効果はどちらも破壊効果なので、けっこう忠実な再現ではありますが)
正位置効果の単体除去効果は、自身が戦闘を行うものであれば自分だけでなく相手の攻撃宣言でも発動できるため、相手にとっても厄介なモンスターとして機能させることができます。
逆位置の全体除去効果は、強制効果となっているためデメリットとも見ることができますが、相手モンスターを一掃することができるため使い方によっては非常に強力な効果と捉えることも可能でしょう。
①の効果でサーチできる《光の結界》があれば任意でいずれかの効果を得ることができるため、自分が優勢の時は正位置効果を、自分が劣勢で相手モンスターを一掃したいときは逆位置効果を得るようにするといった使い方が基本となります。
テーマのサポートとしてもモンスター単体としても、《アルカナフォースXV-THE DEVIL》はかなり扱いやすい【アルカナフォース】モンスターであることが、なんとなくお分かりいただけたでしょうか。
しかしながら、実は【アルカナフォース】のテーマ内のカードで【アルカナフォース】モンスターをサーチする手段はほとんどありません。
一応少し前の新規カードに《アルカナリーディング》という専用魔法カードが登場していたのですが、そもそも《光の結界》がなければ不確定かつデメリットが大きいため、なかなかに使いづらい感じが否めませんでした。
【アルカナフォース】をサポートするギミック
しかし今回はオリジナルデッキ紹介。
テーマにない部分は、さまざまなコンボやギミックで補っていきましょう。
そういうわけで、目を付けたのがこちらのカードです。
《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / 機械族 / 攻2800 / 守2200
①:自分フィールドの機械族・闇属性モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:1ターンに1度、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。コイントスを3回行う。表が出た数までフィールドの表側表示モンスターを選んで破壊する。3回とも表だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローする。この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。
③:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。コイントスを行う効果を持つレベル7以下のモンスター1体をデッキから手札に加える。
いわゆる「マシンモンスター」と呼ばれるシリーズの1体。
今回のデッキで重要となるのは、特に③の効果です。
③:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。コイントスを行う効果を持つレベル7以下のモンスター1体をデッキから手札に加える。
《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》の③の効果
このカードが墓地へ送られた場合に、デッキから「コイントスを行う効果を持つレベル7以下のモンスター」をサーチすることができます。
先述した《アルカナフォースXV-THE DEVIL》はレベル7であるためこのカードからサーチすることができます。
何なら【アルカナフォース】の下級モンスターもこのカードからすべてサーチすることができます。
しかもこの③の効果、名称ターン1使用の制約もありません。
つまり同一ターンでこのカードを何度も墓地へ送れば、その回数だけサーチ効果を誘発させることができます。
後述する【サイバー・ダーク】や【ヴァレット】のギミックを用いて、この③の効果を何度も使っていこうというのが、今回のデッキの主なコンセプトという訳ですね。
今回のデッキの目指すところ
今回のデッキの鍵となるカード、使いたいギミックの紹介は以上のような感じです。
あとは、このデッキで「何を目指していくか」についてもお話ししておきましょう。
結論から言いますと、「【アルカナフォース】モンスターを使ってゲームをコントロールする」というのが今回の目標となります。
とはいえ【アルカナフォース】は15年も前に登場した化石のテーマ。
すべての【アルカナフォース】モンスターを活躍させるのは、まさに苦行と言っても過言ではないでしょう。
そこで今回のデッキでは【アルカナフォース】モンスターの中でも比較的扱いやすい、強力かつ個性的なものに焦点を当てて回していくことにしました。
・《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》 |
正位置効果で戦闘破壊した相手モンスターのコントロール奪取 |
・《アルカナフォースXVIII-THE MOON》 |
正位置効果で、自分スタンバイフェイズに毎ターントークン生成 |
・《アルカナフォースXV-DEVIL》 |
正位置効果で攻撃宣言時にモンスター除去 逆位置で攻撃宣言時にモンスター全体除去 |
・《アルカナフォースXXI-THE WORLD》 |
正位置効果で自分エンドフェイズに自分のモンスター2体を墓地へ送って相手ターンスキップ |
・《アルカナフォースEX-THE LIGHT RULER》 |
正位置効果で相手モンスター戦闘破壊時に墓地のカード1枚を回収 逆位置効果で自身が対象になった際に攻撃力を下げて無効化 |
これらの中でも特に活用していきたいのが、《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》と《アルカナフォースXXI-THE WORLD》です。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。●表:このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。●裏:このカードのコントロールを相手に移す。
《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》の効果
《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》は正位置効果を得ていれば、戦闘破壊した相手モンスターを自分フィールドに特殊召喚するというコントロール奪取効果となっています。
レベル4なので《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》からサーチでき、攻撃力は1700とそこそこの部類です。
とはいえそのままだと相手の下級モンスターや低リンクモンスターを奪うくらいしかできないので、このデッキでは【爬虫類族】のギミックを採用し、《レプティレス・エキドゥーナ》の効果で攻撃力0にした相手モンスターを戦闘破壊して奪うというコンボを採用しています。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。●表:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上に存在するモンスター2体を墓地に送る事で次の相手ターンをスキップする。●裏:相手のドローフェイズ時に相手の墓地の一番上のカード1枚を相手の手札に加える。
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の効果
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の正位置効果は、自分のエンドフェイズに自分のモンスター2体を墓地へ送ることで相手のターンをスキップするという非常にユニークで豪快な効果となっています。
しかし残念なことに、レベル8のこのカードは《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》からサーチできないため、《アルカナリーディング》や《混沌魔龍 カオス・ルーラー》の効果でサーチしたり、《鎖龍蛇-スカルデット》のドロー効果で引き込んだりしてアクセウしていきます。
【爬虫類族】テーマである【溟界】や《七精の解門》のギミックを採用することで、召喚権を使わずにモンスターを毎ターン展開することができるため、それらをエンドフェイズに墓地へ送ることで相手ターンスキップの連打を目指していきましょう。
デッキレシピ紹介
そういうわけで、レシピなのか。
【アルカナフォース】とそれらに繋ぐための《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》、デッキの初動となる【解門】【サイバー・ダーク】のギミック、そしてデッキのエンジンとなる【ヴァレット】【溟界】ギミックを採用しています。
筆者自身が熱烈な「40枚デッキ信奉者」であるため半ば無理やりでも40枚に詰め込んでいますが、プレイヤーそれぞれによってある程度ギミックパーツの枚数は変えても良いと思います。むしろその方が良いです。
各カードの解説
【解門】ギミック
《七精の解門》
【 永続魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:このカードの発動時の効果処理として、「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記されたモンスター1体をデッキから手札に加える。②:1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。自分の墓地から攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を選んで特殊召喚する。
③:1ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続魔法カード1枚を選んで手札に加える。
い つ も の 。
わたくしのオリジナルデッキ紹介ではたびたび登場する、最強永続魔法カードです。
《七精の解門》とそれをサーチできる《暗黒の招来神》は、いずれも1枚(+手札コスト)からモンスター3体の展開が可能なので、初動として非常に扱いやすいんですよね。
今回のデッキでは、以下のような初動ルートを行うために採用しています。
《七精の解門》と手札コスト1枚からの展開例
- 手札から《七精の解門》を発動し、デッキから《暗黒の招来神》を手札に加える
- 手札から《暗黒の招来神》を召喚し、デッキから《混沌の召喚神》を手札に加える
- 手札から《混沌の召喚神》を召喚(《暗黒の招来神》の永続効果による召喚)
- 《混沌の召喚神》1体を素材として、《リンクリボー》をL召喚
- 《暗黒の招来神》《リンクリボー》を素材として、《スプライト・スプリンド》をL召喚して効果を発動、デッキから《ゾンビキャリア》を墓地へ送る
- 手札1枚を捨てて《七精の解門》の効果を発動、墓地の《暗黒の招来神》を特殊召喚
- 《スプライト・スプリンド》《暗黒の招来神》を素材として、《ギガンティック・スプライト》をX召喚
- 《ギガンティック・スプライト》の効果を発動、X素材1つを取り除いてデッキから《兵隊竜》を特殊召喚
相手ターンでの展開
- 相手のカード効果の発動にチェーンして《兵隊竜》の効果を発動、デッキから《妖醒龍ラルバウール》を特殊召喚
- 《妖醒龍ラルバウール》の効果を自身対象に発動、手札1枚を墓地へ送って闇属性・ドラゴン族モンスターを手札に加える
- 墓地の《リンクリボー》の効果を発動、《妖醒龍ラルバウール》をリリースして自身を特殊召喚
手札こそいくらか消費するものの、《七精の解門》または《暗黒の招来神》から《妖醒龍ラルバウール》を経由することで、闇属性・ドラゴン族モンスターをサーチすることができます。
後述する【サイバー・ダーク】や【ヴァレット】では闇属性・ドラゴン族モンスターがギミック初動となるため、それらを状況に応じて使い分けるという訳ですね。
③:1ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続魔法カード1枚を選んで手札に加える。
《七精の解門》の③の効果
また③の効果で自分フィールドにレベル10モンスターがいれば、墓地の永続魔法カードを回収することができます。
【サイバー・ダーク】では《サイバーダーク・ワールド》、【溟界】では《溟界の大蛟》がいずれも永続魔法であるため、それらが除去されてしまってもこの効果で回収して再利用することが可能です。
このデッキでは《アルカナフォースEX-THE LIGHT RULER》や《黄金卿エルドリッチ》がレベル10モンスターとして採用されているので、それらをフィールドに出しておくことでこの効果を用いることができます。
【サイバー・ダーク】ギミック
《サイバー・ダーク・カノン》
【 効果モンスター 】
星 3 / 闇 / ドラゴン族 / 攻1600 / 守800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードを手札から捨てて発動できる。デッキから機械族の「サイバー・ダーク」モンスター1体を手札に加える。
②:このカードを装備カード扱いとして装備しているモンスターが戦闘を行ったダメージ計算時に発動できる。デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
③:モンスターに装備されているこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
《サイバー・ダーク・エッジ》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 機械族 / 攻800 / 守800
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地に存在するレベル3以下のドラゴン族モンスターカード1体を選択してこのカードに装備カード扱いとして装備し、その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をアップする。このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。その場合、このカードの攻撃力はダメージ計算時のみ半分になる。このカードが戦闘によって破壊される場合、代わりに装備したモンスターを破壊する。
闇属性のドラゴン族・機械族モンスターを主とする【サイバー・ダーク】モンスターです。
②:このカードを装備カード扱いとして装備しているモンスターが戦闘を行ったダメージ計算時に発動できる。デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
《サイバー・ダーク・カノン》の②の効果
このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。その場合、このカードの攻撃力はダメージ計算時のみ半分になる。
《サイバー・ダーク・エッジ》の③の効果
《サイバー・ダーク・カノン》の効果で《サイバー・ダーク・エッジ》をサーチし、《サイバー・ダーク・エッジ》の効果で墓地の《サイバー・ダーク・カノン》を装備することで、2400打点の直接攻撃を行いながら任意のモンスターをデッキから墓地へ送ることが可能となります。
このデッキでは《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》や《アブソルーター・ドラゴン》、《堕天使スペルビア》や《黄金卿エルドリッチ》など、墓地へ送りたいカードが数多くあるため、このギミックを採用しました。
《サイバー・ダーク・エッジ》は闇属性・機械族のモンスターであるため《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》の自己特殊召喚効果を誘発させることもできます。
②自分メインフェイズに発動できる。
《サイバーダーク・ワールド》の②の効果
「サイバー・ダーク」モンスター1体を召喚する。
また《サイバーダーク・ワールド》の②の効果による召喚は、【解門】ギミックの《暗黒の招来神》による追加召喚と競合せず、いずれも同一ターンで適用することができます。
こうしたさまざまな部分で実は細かなシナジーがあるというのも、このギミックの扱いやすいところとなっています。
【ヴァレット】ギミック
《ヴァレット・リチャージャー》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / ドラゴン族 / 攻0 / 守2100
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの闇属性モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送り、破壊されたそのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターとは元々のカード名が異なる闇属性モンスター1体を自分の墓地から選んで特殊召喚する。②:EXデッキから特殊召喚された闇属性モンスターが自分フィールドに存在する限り、相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
《ヴァレルロード・R・ドラゴン》
【 儀式モンスター 】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500
「ヘヴィ・トリガー」により降臨。
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がモンスターを特殊召喚する際に発動できる。
その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを破壊する。
その後、このカードまたは自分フィールドの「ヴァレット」モンスター1体を選んで破壊する。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地の、「ヴァレル」モンスターまたは「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。
自分の手札・フィールドのカード1枚を選んで破壊し、対象のモンスターを手札に加える。
闇属性・ドラゴン族で構成された【ヴァレット】のモンスター群です。
このデッキでは、いわゆる「ライオットリチャージャー」のギミックを用いるために採用しています。
①:EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの闇属性モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送り、破壊されたそのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターとは元々のカード名が異なる闇属性モンスター1体を自分の墓地から選んで特殊召喚する。
《ヴァレット・リチャージャー》の①の効果
②:このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地の、「ヴァレル」モンスターまたは「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。
《ヴァレルロード・R・ドラゴン》の②の効果
自分の手札・フィールドのカード1枚を選んで破壊し、対象のモンスターを手札に加える。
現代遊戯王よろしくクソ長テキストのため、ややこしいので簡単に説明しますと以下のような感じで使います。
「ライオットの②の墓地効果で《レプティレス・エキドゥーナ》などのEXデッキから出た闇属性モンスターを破壊して墓地のリチャージャーを回収し」「処理後にリチャージャーの①の効果が誘発できるので、破壊したモンスター以外の墓地の闇属性モンスターを蘇生する」というコンボです。
このコンボを用いて、蘇生した《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》をL素材などに用いてサーチ効果を誘発させたり、《堕天使スペルビア》を蘇生して天使族の【アルカナフォース】を追加で蘇生させたり、と活用していきます。
【溟界】ギミック
《溟界の大蛟》
【 永続魔法 】
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の手札・フィールドからモンスター1体を墓地へ送り、そのモンスターとは元々の属性が異なる自分の墓地の爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
②:自分・相手のメインフェイズに、モンスターが相手の墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから爬虫類族モンスター1体を墓地へ送る。
【爬虫類族】をサポートするテーマデッキ、【溟界】のギミックです。
このデッキでは先述した《レプティレス・エキドゥーナ》をL召喚するための素材と言うだけでなく、【ランク4】ギミックとしての意味合いもあって採用しています。
フィールドに《溟界の大蛟》、墓地に《溟界の滓-ナイア》《溟界の黄昏-カース》《夜刀蛇巳》があれば、容易な条件で毎ターンレベル4モンスター2体を供給することが可能となります。
- 自分モンスター1体をリリースして、墓地の《溟界の黄昏-カース》を特殊召喚(相手もモンスター1体を蘇生できる)
- 《溟界の黄昏-カース》の効果を発動し、墓地の《溟界の滓-ナイア》を特殊召喚
- 《溟界の大蛟》の効果を光属性《溟界の黄昏-カース》を墓地へ送って発動、墓地の水属性《夜刀蛇巳》を特殊召喚
- 《溟界の滓-ナイア》《夜刀蛇巳》を素材として【ランク4】モンスターをX召喚
このデッキでは基本的にリソース回復効果を持った《ダイガスタ・エメラル》を呼び出すことになります。
《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》でサーチして使い終わった【アルカナフォース】モンスターや、墓地に落ちてしまった【サイバー・ダーク】モンスターを再利用するためにデッキへ戻すエンジンとして、この【ランク4】ギミックを採用しています。
2体目以降の《ダイガスタ・エメラル》は、墓地の《ダイガスタ・エメラル》+任意のモンスター2体をデッキに戻すことでサイクルが可能となるので、中~長期戦のリソース勝負で優位に立ち回ることが可能となります。
その他のカードについて
今回のデッキはちまちまとしたギミックも多いため、ここで簡単に紹介しておこうと思います。
・《ヴァリアンツの弓引-西園》 |
デスペラードからサーチ可能な、自己特殊召喚効果持ちのレベル4モンスター 効果使用の制約も、展開の最後に使えばそのままランク4モンスター(リダンやキングレ)に繋ぐことで無理なく回避できる |
・《影王デュークシェード》 |
召喚・特殊召喚時に墓地の闇属性上級モンスターが回収できる デスペラードリリース→デスペラード回収で、サーチ効果の連打が可能 |
・《サイバーダーク・インヴェイジョン》 |
デスペラードを装備させることで、サーチ効果誘発の準備ができる このデッキでは数少ない除去手段としても活用可能 |
・《セレマテック・クラティス》 |
カースやルーラーから組める闇属性のランク8モンスター リーティングや死者蘇生のサーチが狙えるため採用 |
・《旋壊のヴェスペネイト》 |
場に残りがちなエメラルを打点に変換するために採用 エメラルのリソース回復効果の際の枚数調整としても活用できる |
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回はマイナーテーマの活用デッキということで、わたくし自身も悩み続けていた【アルカナフォース】のデッキを紹介させていただきました。
《アルカナフォースXV-THE DEVIL》が来るまでは、【アルカナフォース】にアクセスするギミックを考えながら、同時に《光の結界》のサーチ手段も確保せねばならないと、足りない部分が多すぎて困難を極めているテーマのひとつとなっていました。
冒頭でもお話ししたように、現代の遊戯王には無数のテーマが存在するので、それらをすべて強化するようなことは現実的に難しいと言わざるを得ないでしょう。
しかしながら、今回のようなデッキの核となる部分をサポートできる新規カードがあれば、たとえ1枚2枚程度の新規収録だとしても、テーマの動きを十二分に発揮させることが可能です。
かつてのデュエルターミナルのテーマや、エクストラパック発の海外テーマなどはこうした強化の機会に恵まれないものも少なくないので、今回のような感じでまた活用デッキの紹介ができればなあと思う次第でもあります。
それでは今回はこの辺りで。また、次回の記事でお会いしましょう。
ここまでのご清読、ありがとうございました。