はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
「ポップだけどカッコいいテーマを使ってみたい!」「展開力に優れたペンデュラム召喚を用いたテーマを組んでみたい!」
今回はそんな方に向けた、展開型のS・Pテーマ【音響戦士】デッキの解説記事です。
この記事では、さまざまなPモンスターや専用カード《アンプリファイヤー》を使う【音響戦士】デッキの特徴や展開例、相性の良いカードについて解説していきます。
目次
【音響戦士】デッキレシピ
このデッキレシピで行える具体的な展開はこちら ▼
【音響戦士】デッキの特徴
【音響戦士】は風属性・機械族モンスターで構成された、シンクロ・ペンデュラム召喚のテーマデッキです。
P召喚を主軸とするテーマではありますが、召喚権を増やしたりP効果でデッキから特殊召喚したりと、P召喚だけに依存しない高い展開力をもったPテーマでもあります。
また新規カードの登場によって、今までの【音響戦士】の動きを用いながら、さらに幅広い展開力を得ることができました。
とくに《音響戦士サイザス》と《音響戦士ディージェス》のギミックが強力で、お互いにターン1の制約がない効果を用いることで、これら2枚から一気にモンスターすることが可能です。
またエースカードとなる《音響戦士ロックス》や、サーチ効果を持った永続魔法《ゲネラールプローベ》も登場したことで、テーマデッキとして純構築にすることが可能となりました。
いずれのカードも、テーマの核となる《アンプリファイヤー》に関わる効果を持っており、【音響戦士】の個性を最大限に活かした構築をすることができます。
《アンプリファイヤー》
【 フィールド魔法 】
①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、「音響戦士」カードの効果が発動する度にこのカードに音響カウンターを1つ置く。
②:フィールドの「音響戦士」モンスターの攻撃力は、このカードの音響カウンターの数×100アップする。
③:1ターンに1度、自分フィールドの音響カウンターを5つまたは7つ取り除いて以下の効果を発動できる。
●5つ:フィールドの「音響戦士」カードの数×300ダメージを相手に与える。
●7つ:フィールドの「音響戦士」カードの数まで、相手のフィールド・墓地のカードを選んで除外する。
また【音響戦士】モンスターは、モンスターの種族や属性といったステータス変更を得意とする側面も持っています。
この効果を用いて種族や属性を変更することで、さまざまなSモンスターやLモンスターの素材として活用することができます。
本当にいろいろな使い方ができるので、構築を工夫すれば《ナチュル・ビースト》や《氷結界の虎王ドゥローレン》といった、素材の縛りがあるモンスターも採用することが可能となります。
このようにプレイヤーの好みに応じて、さまざまな構築を目指すことができるのも、【音響戦士】デッキの特徴の一つと言えるでしょう。
【音響戦士】カードの解説
【音響戦士】はPテーマではありますが、P召喚だけでなくさまざまな展開方法をテーマ内で持っています。
この項ではそうした展開ギミックや特性、そして重要となるカードに分けて解説していきたいと思います。
サーチ・展開ギミック
《音響戦士サイザス》
【 効果モンスター 】
星 4 / 風 / 機械族 / 攻1200 / 守1900
①:このカードがリバースした場合に発動できる。
デッキから「音響戦士サイザス」以外の「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。
②:1ターンに1度、「音響戦士サイザス」以外の自分のフィールド・墓地の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。
このカードはエンドフェイズまで、そのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
③:墓地のこのカードを除外し、「音響戦士サイザス」以外の除外されている自分の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
《音響戦士サイザス》はサーチ効果や帰還効果(除外から特殊召喚)を持った、【音響戦士】で唯一のリバースモンスターです。
①:このカードがリバースした場合に発動できる。
《音響戦士サイザス》の①の効果
デッキから「音響戦士サイザス」以外の「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。
重要となるのは①の効果で、このカードがリバースした際にデッキから【音響戦士】モンスターをサーチできます。
この効果はターン1の制約がないため、同じターンで何度もリバースできればその数だけサーチ効果を起動することが可能となっています。
後に紹介する《音響戦士ディージェス》と組み合わせることで、この①のサーチ効果を連打しつつ、フィールドに展開するギミックとして利用することができます。
③:墓地のこのカードを除外し、「音響戦士サイザス」以外の除外されている自分の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。
《音響戦士サイザス》の③の効果
そのモンスターを特殊召喚する。
また③の帰還効果もターン1の制約がなく、非常に強力です。
【音響戦士】モンスターには、墓地から除外することでステータスを変更できる効果を持ったものが存在するので、それらと組み合わせることで更なる展開へとつなげることができます。
《音響戦士ディージェス》
【 ペンデュラムモンスター 】
星 4 / 風 / 機械族 / 攻1200 / 守1200
【Pスケール:青8/赤8】
このカード名の②のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分フィールドの裏側守備表示の「音響戦士」モンスター1体を選んで表側守備表示にする。
②:「音響戦士」モンスターの効果が発動した場合に発動できる。
Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「音響戦士ディージェス」以外の「音響戦士」モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚する。
自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合、代わりにデッキから「音響戦士ディージェス」以外の「音響戦士」モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚できる。
新たに登場した、スケール8の【音響戦士】Pモンスター。
P効果もモンスター効果も【音響戦士】モンスターの展開につながるものとなっており、どれも非常に強力なものとなっています。
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
《音響戦士ディージェス》の①のP効果
自分フィールドの裏側守備表示の「音響戦士」モンスター1体を選んで表側守備表示にする。
②:「音響戦士」モンスターの効果が発動した場合に発動できる。
《音響戦士ディージェス》の②のP効果
Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
①のP効果は、リバースモンスターである《音響戦士サイザス》の効果を起動させたり、裏側守備表示でリクルートした【音響戦士】を表側表示にしたりといった使い方ができます。
①の効果で《音響戦士サイザス》をリバースして効果を起動すれば、処理後に②のP効果でPゾーンの自身を特殊召喚することができます。
また①のP効果は名称指定の制約ではないのでPスケールに貼り直すことで再利用ができますが、②のP効果は名称指定の制約なので同一ターンでは起動できないので、読み違えのないよう注意しておきましょう。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《音響戦士ディージェス》の①の効果
デッキから「音響戦士ディージェス」以外の「音響戦士」モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚する。
自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合、代わりにデッキから「音響戦士ディージェス」以外の「音響戦士」モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚できる。
さらにこのカードを召喚・特殊召喚した際に、デッキから【音響戦士】モンスターを裏側守備表示で特殊召喚することができます。
もちろん②のP効果で特殊召喚された際にも起動できるので、自身を特殊召喚しつつ、さらなる展開へとつなげることが可能となっています。
リバースモンスター《音響戦士サイザス》やXモンスター《ギアギガント X》と組み合わせることで、以下のようなギミックとしてモンスター展開が可能です。
- 手札から《音響戦士サイザス》をセット
- 手札から《音響戦士ディージェス》をPスケールに発動し、効果で《音響戦士サイザス》を表側守備表示にする
- 《音響戦士サイザス》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ディージェス》を手札に加える
- Pスケールの《音響戦士ディージェス》の効果を発動し、自身をフィールドに特殊召喚し、さらに効果を発動してデッキから《音響戦士サイザス》を裏側守備表示で特殊召喚
- 《音響戦士サイザス》《音響戦士ディージェス》を素材として、《ギアギガント X》をX召喚
- 手札から《音響戦士ディージェス》をPスケールに発動し、効果で《音響戦士サイザス》を表側守備表示にする
- 《音響戦士サイザス》の効果を発動し、デッキから【音響戦士】モンスターを手札に加える
この2枚だけで動きが完結しており、この動きで《音響戦士サイザス》《ギアギガント X》からサーチを連打することができます。
非常に強力なギミックとなっているので、【音響戦士】デッキを回す上ではまずこの2枚を揃えることを目指していきましょう。
追加召喚・P召喚ギミック
《音響戦士ギータス》
【 ペンデュラムモンスター 】
星 3 / 風 / 機械族 / 攻1500 / 守100
【Pスケール:青7/赤7】
「音響戦士ギータス」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「音響戦士ギータス」以外の「音響戦士」モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター効果】
①:このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
《音響戦士マイクス》
【 ペンデュラムモンスター 】
星 5 / 風 / 機械族 / 攻2300 / 守1100
【P効果 青1/赤1】
①:もう片方の自分のPゾーンに「音響戦士」カードが存在しない場合、このカードのPスケールは4になる。
②:自分エンドフェイズに、除外されている自分の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
【モンスター効果】
①:このカードは自分フィールドの音響カウンターを3つ取り除き、手札から特殊召喚できる。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功したターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにモンスター1体を召喚できる。
【音響戦士】を代表する、追加召喚ギミックの2体。
P効果で【音響戦士】モンスターをリクルートできる《音響戦士ギータス》と、召喚・特殊召喚成功時に追加の召喚権を得ることができる《音響戦士マイクス》の組み合わせです。
①:手札を1枚捨てて発動できる。
《音響戦士ギータス》の①のP効果
デッキから「音響戦士ギータス」以外の「音響戦士」モンスター1体を特殊召喚する。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功したターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにモンスター1体を召喚できる。
《音響戦士マイクス》の②の効果
手札コストこそ必要なものの、《音響戦士ギータス》さえ引き込んでいればモンスターをフィールドの供給しつつ、追加の召喚権を得ることができます。
また《音響戦士ギータス》の①のP効果で《音響戦士ディージェス》をリクルートすれば、《音響戦士ディージェス》からさらに《音響戦士サイザス》をリクルートすることで、【音響戦士】の展開初動に繋げることもできます。
《音響戦士ギタリス》
【 ペンデュラム・チューナー 】
星 3 / 風 / 機械族 / 攻1100 / 守500
【P効果 青0/赤0】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカード以外の自分フィールドの「音響戦士」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードとこのカードを持ち主の手札に戻す。
【モンスター効果】
このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。
新たに登場した、スケール0を持った【音響戦士】P・チューナーモンスター。
P効果・モンスター効果のいずれも、フィールドの【音響戦士】カードを手札に戻すものとなっています。
①:このカード以外の自分フィールドの「音響戦士」カード1枚を対象として発動できる。
《音響戦士ギタリス》の①のP効果
そのカードとこのカードを持ち主の手札に戻す。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。
《音響戦士ギタリス》の②の効果
そのカードを持ち主の手札に戻す。
P効果の方では自身とフィールド上の【音響戦士】カード、モンスター効果では自分のPゾーンのカードを手札に戻すことができます。
これらの効果は非常に使い勝手が良く、P召喚後に自身とスケールの【音響戦士】を戻したり、召喚時にPゾーンの《音響戦士ディージェス》を戻してP効果を再利用したりと、さまざまな活用方法を見出すことができるでしょう。
①:自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合に発動できる。
《音響戦士ギタリス》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚する。
さらに自己特殊召喚効果も内蔵しているので、手軽に特殊召喚できるチューナーとしても使うことができます。
P召喚後にP効果で自身を手札に戻しつつ、さらに①の効果で特殊召喚してS召喚や《水晶機巧-ハリファイバー》のL召喚に繋げるといった使い方も可能となっています。
《音響戦士ロックス》
【 シンクロ・ペンデュラムモンスター 】
星 7 / 風 / 機械族 / 攻2500 / 守1500
【Pスケール:青10/赤10】
このカード名の①のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。
自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
②:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
そのモンスターとこのカードを破壊する。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
②:自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合に発動できる。
フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
③:モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。
ついに登場した【音響戦士】の名を持ったシンクロモンスター。
汎用的なPサポートとしても活用でき、【音響戦士】らしく《アンプリファイヤー》があればカード破壊も行えるといった、とても個性的な効果を持っています。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《音響戦士ロックス》の①の効果
自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
特に①の効果が扱いやすく、特殊召喚成功時にEXデッキから表側表示のPモンスターを回収する効果となっています。
S召喚成功時はもちろん、EXデッキで表側表示となっているこのカードをP召喚した場合でも発動できるため、中盤以降のリソース回復の手段として活躍させることができます。
③:モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
《音響戦士ロックス》の③の効果
このカードを自分のPゾーンに置く。
①:自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。
《音響戦士ロックス》の①のP効果
自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
またこのカードがモンスターゾーンで破壊されたとしても、自身の効果でPゾーンに置くことができ、さらにお互いのスタンバイフェイズにEXデッキからPモンスターを回収することができます。
このカードのスケールも10となっているので、Pゾーンに残していてもかなり使いやすい効果となっています。
また③の破壊をトリガーとした効果は自分のカード効果でも発動させることができるので、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》や《激流葬》などによって破壊することでも起動させることが可能となっています。
《ゲネラールプローベ》
【永続魔法】
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
「音響戦士」カードの持つ効果が発動する度に、このカードに音響カウンターを1つ置く。
②:自分フィールドの音響カウンターを3つ取り除いて発動できる。
デッキから「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。
③:自分が「音響戦士」モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「アンプリファイヤー」1枚を手札に加える。
自身に「音響カウンター」を置く効果、【音響戦士】モンスターと【音響戦士】デッキの重要カードである《アンプリファイヤー》、両方をサーチする効果をもった永続魔法。
②:自分フィールドの音響カウンターを3つ取り除いて発動できる。
《ゲネラールプローベ》の②の効果
デッキから「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。
特に重要となるのは②の効果で、「音響カウンター」を3つ取り除くことで、デッキから【音響戦士】モンスターをサーチすることができます。
しかしながら、この効果を起動するには「音響カウンター」が必要となるので、何らかの【音響戦士】モンスターの効果を何度か起動させる必要があります。
③:自分が「音響戦士」モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《ゲネラールプローベ》の③の効果
デッキから「アンプリファイヤー」1枚を手札に加える。
③の効果で【音響戦士】モンスターが召喚・特殊召喚に成功した場合に、「音響カウンター」を置くことができるフィールド魔法《アンプリファイヤー》をサーチすることができます。
これによって《ゲネラールプローベ》《アンプリファイヤー》の両方に「音響カウンター」を置くことができるので、②のサーチ効果や《アンプリファイヤー》の発動条件も満たしやすくなります。
【音響戦士】デッキと相性が良いカード
《SRドミノバタフライ》
【 ペンデュラム・チューナー 】
星 2 / 風 / 機械族 / 攻100 / 守300
【P効果 青8/赤8】
「SRドミノバタフライ」の②のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分は風属性モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。
②:手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
【モンスター効果】
このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。
エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。
【音響戦士】と同じ、風属性・機械族テーマ【SR】に属するPチューナー。
このカードのP効果がとくに扱いやすく、手札の風属性のモンスターをコストにすることで、除外されている風属性モンスターを回収する効果となっています。
《音響戦士サイザス》を自身の効果で除外しながら、このカードで回収して再びセットして展開する、といった使い方をすることができます。
《相剣大公-承影》
【 シンクロモンスター 】
星 10 / 水 / 幻竜族 / 攻3000 / 守3000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:除外されているカードの数×100だけ、このカードの攻撃力・守備力はアップし、相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力はダウンする。
②:このカードが効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地のカード1枚を除外できる。
③:カードが除外された場合に発動できる。
相手のフィールド及び墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ選んで除外する。
《相剣大公-承影》は幻竜族Sテーマ【相剣】に属している、汎用の星10Sモンスターです。
【音響戦士】のエースである《音響戦士ロックス》は星7Sモンスターなので、星3チューナーである《音響戦士ギタリス》と併せて、このような大型SモンスターのS召喚を狙うことができます。
特に1ターンに1度使うことができるカード除外をトリガーとした除去が非常に扱いやすく、自身のモンスター効果で除外が行える【音響戦士】と相性が良いと言えます。
【音響戦士】デッキは連続S召喚も得意としているので、《相剣大公-承影》だけでなく他の大型Sモンスターも採用してみても良いでしょう。
《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》
(制限カード) 【 リンクモンスター 】
星 2 / 炎 / サイキック族 / 攻1800 /
Pモンスター2体
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキからPモンスター1体を選び、自分のEXデッキに表側表示で加える。
②:1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。その後、自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
③:自分のPゾーンのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。
【LINK-2:左下/右下】
言わずと知れた、Pテーマの展開力を支える汎用のリンクモンスター。
【音響戦士】ではP召喚を使わずともPモンスターを展開することができるので、このカードを容易にL召喚することができます。
多くのPテーマではP召喚を行った後にこのカードを出していますが、【音響戦士】では先にこのカードをL召喚しつつ、P召喚するためのリンク先を用意することができるので、非常に相性が良いカードだと言えるでしょう。
【音響戦士】デッキの回し方
【音響戦士】の基本となる展開例
【使用カード/条件】
- 《音響戦士サイザス》
- 《音響戦士ディージェス》
- 手札コスト1枚
【結果】
- 《音響戦士ロックス》
- 《水晶機巧-ハリファイバー》
- 《ギアギガント X》
- 手札に《音響戦士ギータス》《音響戦士ギタリス》《音響戦士ディージェス》《SRドミノバタフライ》
- 墓地に《音響戦士ドラムス》《音響戦士サイザス》
- 1ドロー
【手順】
- 手札から《音響戦士サイザス》をセット
- 手札から《音響戦士ディージェス》をPスケールに発動し、効果で《音響戦士サイザス》を表側守備表示にする
- 《音響戦士サイザス》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ディージェス》を手札に加える
- Pスケールの《音響戦士ディージェス》の効果を発動し、自身をフィールドに特殊召喚し、さらに効果を発動してデッキから《音響戦士サイザス》を裏側守備表示で特殊召喚
- 《音響戦士サイザス》《音響戦士ディージェス》を素材として、《ギアギガント X》をX召喚
- 《ギアギガント X》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ギータス》を手札に加える
- 手札から《音響戦士ディージェス》をPスケールに発動し、効果で《音響戦士サイザス》を表側守備表示にする
- 《音響戦士サイザス》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ギタリス》を手札に加える
- 手札から《音響戦士ギータス》をPスケールに発動し、手札1枚を捨てて効果してデッキから《音響戦士マイクス》を特殊召喚する(召喚権が追加される)
- 手札から《音響戦士ギタリス》を召喚し、Pスケールの《音響戦士ギータス》を手札に戻す
- 《音響戦士ギタリス》《音響戦士マイクス》を素材として、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》をL召喚し、効果で《SRドミノバタフライ》をEXデッキに加える
- 《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の効果を発動し、《音響戦士サイザス》を破壊してEXデッキから《音響戦士ギタリス》を手札に加える
- 手札から《音響戦士ギタリス》をPスケールに発動し、EXデッキから《SRドミノバタフライ》《音響戦士マイクス》をP召喚
- Pスケールの《音響戦士ギタリス》の効果を発動し、自身とPスケールの《音響戦士ディージェス》を手札に戻す
- 《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の効果を発動して、デッキから1ドロー
- 《SRドミノバタフライ》《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を素材として《水晶機巧-ハリファイバー》をL召喚し、効果を発動してデッキから《音響戦士ドラムス》を特殊召喚
- 《音響戦士ドラムス》《音響戦士マイクス》を素材として、《音響戦士ロックス》をS召喚し、EXデッキから《SRドミノバタフライ》を手札に加える
【盤面の解説】
サーチ効果を持った《音響戦士サイザス》と、リクルート効果を持った《音響戦士ディージェス》の2枚から行うことができる【音響戦士】の展開例です。
ターン1の制約がない効果を活用して展開して《ギアギガント X》を経由することで、何度もデッキからサーチ・リクルートを行ってモンスターを一気に展開していきます。
この展開のメリットは、効果を使ったPモンスターのほとんどを手札に戻すことで、次ターン以降の再展開が容易となっている点にあります。
とくにPテーマはPスケールを残したまま相手にターンを回してしまうという弱点があるのですが、《音響戦士ギタリス》の効果でPスケールを回収することでその点をケアしています。
【音響戦士】は1枚初動となるテーマのモンスターがいないので、どうしても初動の要求値は高くなってしまいますが、それに見合っただけの結果を出すことができます。
この例では《音響戦士サイザス》《音響戦士ディージェス》を指定していますが、それらでなくとも《音響戦士ギータス》等を活用すればこれに近い展開をすることができます。
《ゲネラールプローベ》を用いた展開例
【使用カード/条件】
- 《音響戦士サイザス》
- 《音響戦士ディージェス》
- 《ゲネラールプローベ》
- 手札コスト1枚
【結果】
- 《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》
- 《水晶機巧-ハリファイバー》
- 《ギアギガント X》
- Pスケールに《音響戦士ロックス》
- 《ゲネラールプローベ》(音響カウンター9)
- 《アンプリファイヤー》(音響カウンター8)
- 手札に《音響戦士ギ-タス》《音響戦士ギタリス》×2《音響戦士ディージェス》
- 墓地に《音響戦士ドラムス》《音響戦士サイザス》
- 1ドロー
【手順】
- 手札から《ゲネラールプローベ》を発動する
- 手札から《音響戦士サイザス》をセット
- 手札から《音響戦士ディージェス》をPスケールに発動し、効果で《音響戦士サイザス》を表側守備表示にする(カウンター:1)
- 《音響戦士サイザス》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ディージェス》を手札に加える(カウンター:2)
- Pスケールの《音響戦士ディージェス》の効果を発動し、自身をフィールドに特殊召喚する(カウンター:3)
- チェーン1で《音響戦士ディージェス》の効果を発動してデッキから《音響戦士サイザス》を裏側守備表示で特殊召喚(カウンター:4)チェーン2で《ゲネラールプローベ》の効果を発動して、デッキから《アンプリファイヤー》を手札に加える
- 《音響戦士サイザス》《音響戦士ディージェス》を素材として、《ギアギガント X》をX召喚
- 《ギアギガント X》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ギータス》を手札に加える
- 手札から《アンプリファイヤー》を発動する(以下、カウンター:プローベ・ファイヤーで表記)
- 手札から《音響戦士ディージェス》をPスケールに発動し、効果で《音響戦士サイザス》を表側守備表示にする(カウンター:5・1)
- 《音響戦士サイザス》の効果を発動し、デッキから《音響戦士ギタリス》を手札に加える(カウンター:6・2)
- 手札から《音響戦士ギータス》をPスケールに発動し、手札1枚を捨てて効果してデッキから《音響戦士マイクス》を特殊召喚する(カウンター:7・3)
- 手札から《音響戦士ギタリス》を召喚し、Pスケールの《音響戦士ギータス》を手札に戻す(カウンター:8・4)
- カウンター3つを取り除いて《ゲネラールプローベ》を発動し、デッキから《音響戦士ギタリス》を手札に加える(カウンター:5・4)
- 《音響戦士ギタリス》《音響戦士マイクス》を素材として、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》をL召喚し、効果で《SRドミノバタフライ》をEXデッキに加える
- 手札から《音響戦士ギタリス》をPスケールに発動し、EXデッキから《SRドミノバタフライ》《音響戦士ギタリス》をP召喚
- Pスケールの《音響戦士ギタリス》の効果を発動し、自身とPスケールの《音響戦士ディージェス》を手札に戻す(カウンター:6・5)
- 《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の効果を発動して、デッキから1ドロー
- 《音響戦士ギタリス》《音響戦士サイザス》を素材として、《音響戦士ロックス》をS召喚し、EXデッキから《音響戦士マイクス》を手札に加える(カウンター:7・6)
- 《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の効果を発動し、《音響戦士ロックス》を破壊してEXデッキから《音響戦士ギタリス》を手札に加える
- 《音響戦士ロックス》の効果を発動して、自身をPスケールに置く(カウンター:8・7)
- 手札の《音響戦士ギタリス》の効果を発動し、自身を特殊召喚(カウンター:9・8)
- 《SRドミノバタフライ》《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を素材として《水晶機巧-ハリファイバー》をL召喚し、効果を発動してデッキから《音響戦士ドラムス》を特殊召喚
- 《音響戦士ドラムス》《音響戦士マイクス》を素材として、《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》をS召喚
【盤面の解説】
先ほど紹介した展開に、永続魔法《ゲネラールプローベ》を織り交ぜた展開例です。
《ゲネラールプローベ》からサーチできる《アンプリファイヤー》と組み合わせ、「音響カウンター」を活用することで、さらに強力な展開力を発揮することができます。
この展開例では先述の例と同様に、次ターン以降の再展開につなげるような展開にしつつ、モンスター無効効果を持った《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》をS召喚しています。
しかしながら相手デッキや状況によっては、《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》などの大型Sモンスターの展開に繋げて、より強固な盤面を築いておくのも良いでしょう。
また「音響カウンター」も十分すぎるほど貯まっているので、展開途中で【音響戦士】カードがフィールドに多く存在する場合に、《アンプリファイヤー》の効果を使うこともができます。
先攻であれば相手にバーンダメージを与えたり、後攻であれば相手のフィールド・墓地のカードを複数枚除外したりできるので、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
【音響戦士】デッキをカスタムするおすすめカード
《アストログラフ・マジシャン》
(制限カード) 【 ペンデュラムモンスター 】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2500 / 守2000
①:自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、このターンに破壊されたモンスター1体を選び、その同名モンスター1体をデッキから手札に加える事ができる。
②:フィールドのこのカードを除外し、自分の手札・フィールド・墓地から、「ペンデュラム・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターを1体ずつ除外して発動できる。
「覇王龍ズァーク」1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
【P効果 青1/赤1】
「アストログラフ・マジシャン」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分メインフェイズに発動できる。
このカードを破壊し、手札・デッキから「星読みの魔術師」1体を選び、自分のPゾーンに置くか特殊召喚する。
《アストログラフ・マジシャン》はPテーマで用いられることが多い、汎用的に使うことができるPモンスターです。
特に自分のカード破壊を行うことができる《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》と相性が良く、あちらの効果でEXデッキのPモンスターを手札に加えながら、このカードでさらにモンスターをサーチすることができます。
【音響戦士】をさらに展開に振った型にするのであれば、最適解の一つとなるカードと言えるでしょう。
《ナチュル・ビースト》
【 シンクロモンスター 】
星 5 / 地 / 獣族 / 攻2200 / 守1700
地属性チューナー+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る事で、魔法カードの発動を無効にし破壊する。
《ナチュル・ビースト》は地属性チューナーと地属性非チューナーを素材としてS召喚が行える、強力な制圧効果を持ったSモンスターです。
【音響戦士】は種族・属性の変更も得意としており、このような素材に縛りのあるモンスターであっても、構築次第では無理なく採用することができます。
ここでは一例として《ナチュル・ビースト》を紹介しましたが、魔法使い族を素材に要求する《アーカナイト・マジシャン》や水属性を素材に要求する《氷結界の虎王ドゥローレン》など、プレイヤーの個性に応じてさまざまなモンスターを検討することができるでしょう。
【SR】関連カード
《SRマジックハウンド》
【 効果モンスター 】
星 3 / 風 / 機械族 / 攻800 / 守800
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「スピードロイド」カード1枚を墓地へ送る。
②:墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻し、そのモンスターとはカード名が異なり、レベルが同じ「スピードロイド」Sモンスター1体を効果を無効にしてEXデッキから特殊召喚する。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
《SRデュプリゲート》
【 通常罠 】
このカード名の②の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
①:自分の墓地から風属性モンスター1体を除外し、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに自分フィールドの「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを1つ下げ、このカードは通常モンスター(機械族・チューナー・風・星1・攻/守0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
【音響戦士】と同じ風属性・機械族のテーマである【SR】とも、もちろん相性は良いです。
【SR】は非常に優れた展開力を持っている反面、効果を使ったあとは「風属性モンスターしか特殊召喚できない」などの制約を持つものがありますが、【音響戦士】であればそれも問題はないでしょう。
サンプルデッキでも採用している《SRデュプリゲート》は、【SR】に属してはいるものの、風属性デッキでは汎用の除去罠カードとしても活用することができます。
おわりに
いかがだったでしょうか。
見た目もポップでユニークな【音響戦士】ですが、新規カードの登場でかなりテーマとしての完成度が高いものに仕上がりました。
S召喚を主軸としながら、追加召喚やP召喚、リバース効果などさまざまな方法で展開ができるので、見た目以上に奥が深いテーマとなっていて非常に構築しがいのあるテーマとなっております!
興味を持っていただけたなら是非とも実際にカードを手に取ってプレイしてみていただければと思います。
ここまでのご精読、ありがとうございました!