はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
すべてのプレイヤーが待ち望んでいた『TACTICAL-TRY DECK』シリーズが、ついに発売されましたね。
公式からのアナウンスもあったように当シリーズは今後も順次お店に入荷されるとのことなので、既存のプレイヤーだけでなく初心者の方やマスターデュエルから興味を持った方など、さまざまな人が遊戯王を始めるきっかけになってくれることでしょう。
という訳でこの記事では『TACTICAL-TRY DECK』で収録された3つのデッキ【サイバー】【イビルツイン】【エルドリッチ】のそれぞれについて、簡単なプレイガイドとしてお読みいただける内容にしました。
これから『TACTICAL-TRY DECK』で遊んでみようという方はもちろん、近しい方が始めようとしているときにオススメできるような記事となっていますので、ぜひ色んな方にお読みいただければと思います。
よろしくお願いします。
目次
各デッキ共通のこと
基本ルールについて
まずはじめに遊戯王のルールについてですが、こちらは公式サイトに詳しく書かれているので、そちらをお読みいただくのが早いかなと思います。
またそちらには「公式ルールブック」のPDFファイルも用意されていますので、より詳しいことを知りたい方はそちらもチェックしていただくと良いでしょう。
またガチまとめ内にも、そうした初心者の方に向けた記事を書いておりますので、必要であればそちらもお読みいただければと思います。
『TACTICAL-TRY DECK』は公式からも「実戦レベル」と明言されているように、すこしハイレベルな内容のデッキとなっています。
ですのでここからの内容は、そうした基本ルールを理解した上での実践的なお話しが中心となってきます。
もし分からないことがあったり、まだルールがあいまいだったりするという方は、上記の基本ルールのところから振り返るようにすると良いかと思います。
実戦を想定したプレイ
『TACTICAL-TRY DECK』は「実戦レベル」とあるように、大会などで使用が想定される(いわゆる「環境」レベル)ようなカードを多数収録したデッキとなっています。
デッキそのものが強力なものといえど、実戦レベルの環境で戦う場合には必要となる知識がいくつも存在します。
この項では『TACTICAL-TRY DECK』すべてに共通する内容について、簡単に紹介していきます。
デッキの特性を理解しよう
現在『TACTICAL-TRY DECK』では【サイバー】【イビルツイン】【エルドリッチ】と3つのデッキが登場しています。
3つのデッキについては後でくわしく紹介しますが、それぞれが「どういうデッキなのか」を簡単に紹介しておきましょう。
『終撃竜サイバー・ドラゴン』 |
除去と展開を得意とする、短期決戦型のビートダウンデッキ 後攻から全体除去を撃って相手の盤面を荒らし、【サイバー】融合の高打点・連続攻撃でワンターンキルを目指す |
『怪盗コンビEvil★Twin』 |
除去と妨害を得意とする、ミッドレンジ型のコントロールデッキ ドローと除去の効果を持った【イビルツイン】リンクモンスターで相手を妨害しながら、アドバンテージを稼いで戦っていく |
『征服王エルドリッチ』 |
強力な制圧効果を持った永続系のカードを使う、メタビートのデッキ高いステータスを持つ《黄金卿エルドリッチ》で耐えつつ、《スキルドレイン》などで相手デッキの封殺を目指す |
上記からも分かるように【イビルツイン】【エルドリッチ】は先攻からの制圧、【サイバー】は後攻からのワンキルを得意としています。
カードゲームでは基本的に先攻が有利とされていますが、【サイバー】のように後攻を得意とするデッキもあるので、デッキの特性を理解して選ぶようにしましょう。
また後述する「手札誘発」などは、先攻・後攻のどちらを意識するかで採用枚数を変えたりするというのもポイントとなってきます。
「手札誘発」の撃ち方
《灰流うらら》をはじめとする「手札誘発」や、2種類の全体除去を使い分けることができる《ライトニング・ストーム》など、強力な汎用カードがデッキの枠を占めています。
これらは強力な効果を持つカードですが、実戦レベルの環境では適切な使い方をしなければ有効な一手とはなり得ません。
とくに「手札誘発」はこれが顕著で適切なタイミングで発動しないと、勝敗を決してしまうほどの影響となります。
《灰流うらら》 |
・対【サイバー】→《エマージェンシー・サイバー》《サイバー・ドラゴン・コア》・対【イビルツイン】→《Live☆Twin トラブルサン》《Live☆Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》・対【エルドリッチ】→《紅き血染めのエルドリクシル》《黒き覚醒のエルドリクシル》・相手の発動した《増殖するG》・ほかに《無限泡影》が手札にある場合は、魔法・罠のサーチ効果に撃つ |
《増殖するG》 |
・対【サイバー】→スタンバイフェイズor《サイバー・ドラゴン》着地後・対【イビルツイン】→《Live☆Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》orレベル2モンスター召喚後・対【エルドリッチ】→もともと特殊召喚カードが少ないので、特殊召喚効果にチェーンして発動すると良い |
《無限泡影》 |
・基本的には《灰流うらら》と同じところ・後攻では《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》や《天霆號アーゼウス》などに発動して、相手の妨害を使わせることができる |
いくらか基本的なものだけ紹介しました。
もちろん例外パターンもありますが、慣れないうちは上記のあたりで発動しておくと良いでしょう。
基本的に「相手の初動をつぶす」というのがセオリーとなっていますが、実戦では想定外の事態もよく起こります。
こうした「手札誘発」の撃ち方を意識してプレイしながら、適切なタイミングを覚えていきましょう。
カードの処理の注意点
『TACTICAL-TRY DECK』では、カードを破壊したり除外したりといった強力な除去カードがいくつも収録されています。
しかしながら適切なタイミングで除去効果を発動しないと、意味のない状況というのがいくらか存在します。
例えば【イビルツイン】デッキで【エルドリッチ】と対戦している際、相手が《スキルドレイン》を発動したという場面を考えてみましょう。
【イビルツイン】には《Evil★Twin リィラ》という扱いやすい除去効果持ちのモンスターがいますが、《スキルドレイン》の発動にチェーンして特殊召喚しても、その処理後に無効化されてしまう《Evil★Twin リィラ》では《スキルドレイン》を除去することができません。
では【イビルツイン】で《スキルドレイン》を除去するにはどうすれば良いでしょうか。
一番簡単な方法は《ハーピィの羽根帚》や《コズミック・サイクロン》といった魔法・罠の除去カードですが、そう都合よく引けるものでもありません。
それ以外では《EM:Pグレニャード》の手札・墓地にある場合に使うことができるバウンス効果などがあります。
実際の場面では《アクセスコード・トーカー》の効果による除去がよく使われていますね。
《アクセスコード・トーカー》で自身をコストに除去効果を発動すれば、効果解決時にフィールドの存在しないため《スキルドレイン》の無効が適用されず、そのまま《スキルドレイン》を除去することができます。
こうした「カードの処理」は、基本ルールの理解の延長にある部分です。
チェーンにおける逆順処理や処理後の優先権、カード毎の裁定の理解など、遊戯王の非常に奥深い部分の知識が求められるところとなっています。
最初のうちはとても難しいものに感じるかもしれませんが、強くなるには必須となってくるものでもありますので、実戦を重ねる中でゆっくりと学んでいきましょう。
アドバンテージとリソース
また実戦を意識したゲームで強く意識されるのが「アドバンテージ」という概念です。
意味合いとしては、自分と相手のカード枚数にどれだけの差があるか、といったところでしょうか。
手札が増えることで得られるハンド・アドバンテージ、フィールドのカードが増えることで得られるボード・アドバンテージなど、さまざまな形で表現されます。
『TACTICAL-TRY DECK』ではとくに【イビルツイン】で強く意識されるところとなっており、特殊召喚時に1ドローできる《Evil★Twin キスキル》、特殊召喚時にカード1枚破壊できる《Evil★Twin リィラ》などがそれにあたります。
またそれとは別に、「リソース」という概念も意識します。
これはデッキ・EXデッキのリソース(残り枚数)という意味で用いられることが多いでしょうか。
とくに【エルドリッチ】を使う場合には、相手のリソースを削るという戦い方を用いることがあります。
【サイバー】ではデッキに《サイバー・ドラゴン》が、【イビルツイン】ではデッキに【キスキル】【リィラ】が残っていないと展開できない状況に陥りやすいです。
自分が【エルドリッチ】を使う場合は、相手のカードを除去したり無効化したりすることで相手にカードの使用を強要させることで、そうしたリソースを枯らせることで勝ちに持っていくという戦術を取ることがあります。
また『TACTICAL-TRY DECK』では各デッキのEXデッキは10枚となっており、1枚しか採用されていないカードもあるため、それらの使いどころを意識していないと、すぐにリソース切れとなってしまうことがあります。
そのため必要な場面で必要なカードを切るという意識や、逆に相手にカードを使わせるといった意識でプレイする必要があります。
とくに【エルドリッチ】を使っている場合は相手のリソース切れを、相手が【エルドリッチ】を使っている場合は自分がリソース切れにならないよう、意識しながらプレイするよう心掛けておきましょう。
あと余裕があればやはりEXデッキは15枚あった方が良いので、できるなら用意しておくと良いでしょう。
『終撃竜サイバー・ドラゴン』
後攻からのワンターンキルを得意とする【機械族】の【サイバー】デッキ。
《サイバー・ドラゴン》やそれと同名として扱われる【サイバー】モンスターを展開し、それらを素材として高い攻撃力を持つ《サイバー・エンド・ドラゴン》や、連続攻撃効果を持つ《キメラテック・ランページ・ドラゴン》を出して一気に決着をつける戦術を用います。
《サイバー・ドラゴン・コア》や《エマージェンシー・サイバー》といった強力な初動や、《銀河戦士》や《機械複製術》などを使った手数の多さが特徴です。
また《サイバー・ドラゴン》から出せる《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》によるモンスタ―除去が、テーマのモンスターから呼び出せるというのも非常に強力。
相手の先攻ターンを手札誘発でしのぎつつ、自分の後攻ターンに除去カードを使って相手の盤面を一掃しながら、《サイバー・ドラゴン・コア》などから展開して《キメラテック・ランページ・ドラゴン》を呼び出し、攻撃力アップ+連続攻撃で一気に相手のライフを削りきるのを目指しましょう。
展開例その1
《サイバー・ドラゴン・コア》+魔法・罠カード1枚
- 手札から《サイバー・ドラゴン・コア》を召喚して効果を発動、デッキから《サイバーダーク・ワールド》を手札に加える
- 手札から《サイバーダーク・ワールド》を発動し、デッキから《サイバー・ダーク・キメラ》を手札に加える
- 《サイバーダーク・ワールド》の効果を発動し、手札から《サイバー・ダーク・キメラ》を召喚
- 手札の魔法・罠カード1枚を捨てて《サイバー・ダーク・キメラ》の効果を発動、デッキから《パワー・ボンド》を手札に加える
- 《サイバー・ドラゴン・コア》《サイバー・ダーク・キメラ》を素材として、EXデッキから《サイバー・ドラゴン・ズィーガー》をL召喚
- 手札から《パワー・ボンド》を発動し、《サイバー・ドラゴン・ズィーガー》と墓地の《サイバー・ドラゴン・コア》を素材として、EXデッキから《キメラテック・ランページ・ドラゴン》を融合召喚(《パワー・ボンド》の効果で攻撃力4200)
- 《キメラテック・ランページ・ドラゴン》の効果を発動、デッキから光属性・機械族モンスターを墓地へ送り自身を3回攻撃可能にする
《サイバー・ドラゴン・コア》を用いた、《キメラテック・ランページ・ドラゴン》の展開です。
《キメラテック・ランページ・ドラゴン》で魔法・罠カードを除去しつつ、《パワー・ボンド》の効果で攻撃力4200×3回攻撃でワンターンキルを狙います。
もちろん妨害を受けない前提の展開ですので、この展開を基本としながら手札や盤面の状況に合わせて展開を変えるように意識しておきましょう。
展開例その2
《サイバー・ドラゴン・コア》+光属性モンスターカード2枚
- 手札から《サイバー・ドラゴン・コア》を召喚し、デッキから《サイバー・リペア・プラント》を手札に加える
- 《サイバー・ドラゴン・コア》を素材として、EXデッキから《転生炎獣アルミラージ》をL召喚
- 手札から《サイバー・リペア・プラント》を発動、デッキから《銀河戦士》を手札に加える
- 手札から光属性モンスターカード1枚を捨てて《銀河戦士》を特殊召喚して効果を発動、デッキから2体目の《銀河戦士》を手札に加える
- 手札から光属性モンスターカード1枚を捨てて《銀河戦士》を特殊召喚
- 《銀河戦士》2体を素材として、EXデッキから《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》をX召喚
- 《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》を素材として、EXデッキから《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》をX召喚
先攻を取った(取らされた)場合に用いる展開の一例です。
無効効果を持った《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を出して相手ターンを凌ぐことを目指します。
ですが基本的にこの場合は手札コストが重いので、あえて動かずにターンを渡して手札誘発で相手ターンを凌ぎきるということもしばしばあります。
手札に他の【サイバー】モンスターがある場合はそちらも展開に用いることで、手札の消費を抑えたりフィールドのモンスターを追加で出したりすることができます。
注意する点
1ターンで一気に展開するデッキなので短期決着を目指そう。
先攻を取らされた場合は無理に動かず、次ターンで決着をつけることを意識しよう。
《サイバー・ドラゴン・コア》がデッキの核となっているので、そこに妨害を受けないように立ち回ろう。
相手の妨害をどうやって回避するかを考えながら、展開の順番を考えよう。
参考資料
『怪盗コンビEvil★Twin』
レベル・ランク・リンク2のモンスターを中心に構成された【イビルツイン】【スプライト】デッキ。
《Live☆Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》から展開し、1ドロー効果を持った《Evil★Twin キスキル》、カード破壊効果を持った《Evil★Twin リィラ》を駆使して、相手の動きをコントロールしながら戦っていきます。
展開力が高い【イビルツイン】と、それをレベル2サポートである【スプライト】で補強した、非常に高い安定性が特徴のデッキとなっています。
ギミックに必要となるカードもコンパクトにまとまっており、その他の枠をさまざまな汎用カードを採用できると言う点も優秀です。
【イビルツイン】Lモンスターでアドバンテージを稼ぎつつ、手札誘発などの汎用カードで相手の妨害しながら、相手をしっかりコントロールして確実に勝ちを目指していきましょう。
展開例その1
《Live☆Twin キスキル》(または《Live☆Twin リィラ》)
- 手札から《Live☆Twin キスキル》を召喚して効果を発動、デッキから《Live☆Twin リィラ》を特殊召喚
- 《Live☆Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》を素材として、EXデッキから《Evil★Twin キスキル》をL召喚
- 《Evil★Twin キスキル》の効果を発動、墓地の《Live☆Twin リィラ》を特殊召喚
- 《Evil★Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》を素材として、EXデッキから《Evil★Twin リィラ》をL召喚
- 《Evil★Twin リィラ》の効果を発動、墓地の《Evil★Twin キスキル》を特殊召喚
- 《Evil★Twin キスキル》の効果を発動、デッキから1ドロー
【イビルツイン】の基本となる初動の展開です。
《Live☆Twin キスキル》か《Live☆Twin リィラ》、もしくはそれらをサーチできる《Live☆Twin トラブルサン》からも展開できるため、非常に安定性が高いのが特徴です。
手札に【スプライト】カードがあれば展開途中に組み込むことで、モンスター効果無効を持った《スプライト・レッド》や魔法・罠カード無効を持った《スプライト・キャロット》も一緒に並べることができます。
展開例その2
展開例その1の派生(追加で《Live☆Twin トラブルサン》がある場合)
- 手札から《Live☆Twin キスキル》を召喚して効果を発動、デッキから《Live☆Twin リィラ》を特殊召喚
- 手札から《Live☆Twin トラブルサン》を発動、デッキから《Live☆Twin キスキル・フロスト》を手札に加える
- 手札から《Live☆Twin キスキル・フロスト》を特殊召喚
- 《Live☆Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》を素材として、EXデッキから《ギガンティック・スプライト》をX召喚
- 《ギガンティック・スプライト》のX素材1つを取り除いて効果を発動、デッキから《スプライト・ブルー》を特殊召喚
- 《スプライト・ブルー》の効果を発動、デッキから《スプライト・ジェット》を手札に加える
- 手札から《スプライト・ジェット》を特殊召喚して効果を発動、デッキから《スプライト・スターター》を手札に加える
- 《スプライト・ブルー》《スプライト・ジェット》を素材として、EXデッキから《I:Pマスカレーナ》をL召喚
- 《Live☆Twin キスキル・フロスト》《ギガンティック・スプライト》を素材として、EXデッキから《Evil★Twin キスキル》をL召喚
- 《Evil★Twin キスキル》の効果を発動、墓地の《Live☆Twin リィラ》を特殊召喚
- 《Evil★Twin キスキル》《Live☆Twin リィラ》を素材として、EXデッキから《Evil★Twin リィラ》をL召喚
- 《Evil★Twin リィラ》の効果を発動、墓地の《Evil★Twin キスキル》を特殊召喚
- 《Evil★Twin キスキル》の効果を発動、デッキから1ドロー
こちらは先ほどの展開に、追加で《Live☆Twin トラブルサン》や《Live☆Twin キスキル・フロスト》、《Live☆Twin リィラ・トリート》がある場合の一例です。
展開に《ギガンティック・スプライト》を組み込むことで、【スプライト】展開へと繋ぐことができます。
さきほどの《Evil★Twin リィラ》《Evil★Twin キスキル》に加え、《I:Pマスカレーナ》から《トロイメア・ユニコーン》を呼び出すことでカードバウンス、《スプライト・スターター》から呼び出した【スプライト】モンスターによる無効の妨害を構えることができます。
注意する点
《Evil★Twin リィラ》《Evil★Twin キスキル》でアドバンテージを稼ぐのが基本となるので、最低限どちらかをフィールドに維持できるように意識して立ち回ろう。
デッキのモンスターの攻撃力が全体的に低めなので、戦闘破壊されることも考慮しながら展開を考えよう。
展開中に「悪魔族モンスターしかEXデッキから出せない」「レベル・ランク・リンク2しか出せない」といった制約がつくので順番を考えてデッキを回そう。
中盤以降、EXデッキの《Evil★Twin リィラ》《Evil★Twin キスキル》が足りなくなることも多いのでリソース管理を意識して戦おう。
参考資料
『征服王エルドリッチ』
強力な制圧・妨害効果をもった罠カードを中心に構成された【エルドリッチ】【アンデット族】デッキ。
高いステータスを持った《黄金卿エルドリッチ》やサポートカードを駆使して相手の動きを妨害しつつ、制圧力の高い《スキルドレイン》や《群雄割拠》をフィールドに維持して、相手のデッキをメタりながら戦っていきます。
デッキのサブギミックとして【アンデット族】が採用されており、《アンデットワールド》を使ってモンスターすべてをアンデット族に変更することで、種族サポートの強いデッキを封殺することができます。
また【エルドリッチ】と同じアンデット族である《死霊王 ドーハスーラ》を用いたコントロール要素も魅力的です。
《黄金卿エルドリッチ》や《死霊王 ドーハスーラ》といった大型モンスターで相手を抑えつつ、強力なメタカードをフィールドに維持しながら、じわじわと相手を追い詰めていきましょう。
展開例その1
手札に《呪われしエルドランド》+【エルドリクシル】魔法・罠カード1枚
- 手札から《呪われしエルドランド》を発動して効果を発動、800LPを支払いデッキから《黄金卿エルドリッチ》を手札に加える
- 手札の《黄金卿エルドリッチ》と《黒き覚醒のエルドリクシル》を墓地へ送り相手フィールドのカード1枚を対象に取って発動、そのカードを墓地へ送る
- 《呪われしエルドランド》を墓地へ送って墓地の《黄金卿エルドリッチ》の効果を発動、自身を手札に戻して自身を手札から特殊召喚
- 墓地の《呪われしエルドランド》の効果を発動、デッキから《黄金郷のコンキスタドール》を墓地へ送る
- エンドフェイズに墓地の《黄金郷のコンキスタドール》を除外して効果を発動、デッキから《紅き血染めのエルドリクシル》をセット
後攻を取った(取らされた)場合に使用する、《呪われしエルドランド》を用いた展開の一例です。
【エルドリッチ】はほとんど展開を行わず、【エルドリクシル】魔法・罠カードから《黄金卿エルドリッチ》を呼び出し【黄金郷】罠カードで妨害するというコンセプトであるため、基本的に手札からセット→エンドフェイズみたいな動きになります。
しかしながら《黄金卿エルドリッチ》本体は手札効果でカード除去効果、墓地効果でステータス強化しながら自己再生できるため、それを活用して相手のフィールドを削ぐことができます。
展開例その2
【エルドリッチ】のリーサルパターン
- 相手ターン終了時に《黄金卿エルドリッチ》がフィールドに存在
- 自分ターンに墓地の2体目の《黄金卿エルドリッチ》の効果を魔法・ワンカード1枚を墓地へ送って発動、自身を手札に戻して自身を手札から特殊召喚
- 《黄金卿エルドリッチ》2体を素材として、EXデッキから《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》をX召喚
- 《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》のX素材1つを取り除いて効果を発動、相手LPに2000ダメージを与える
- 《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》を素材として、EXデッキから《超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ》をX召喚
- 《超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ》のX素材1つを取り除いて効果を発動、自身の攻守を2000アップ
- 戦闘を行ったメインフェイズ2に、《超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ》を素材として、EXデッキから《天霆號アーゼウス》をX召喚
【エルドリッチ】で用いる相手ライフを一気に削りきる(リーサル)際の展開の一例です。
ライフを削りきれずとも最後に《天霆號アーゼウス》を出しておくことで、相手ターンに全体除去を発動して相手を「詰め」ることができます。
しかしながら【エルドリクシル】魔法・罠カードで特殊召喚すると「アンデット族モンスターした特殊召喚できなくなる」制約を受けてしまうので、この展開を用いたい場合は相手ターンで《黄金卿エルドリッチ》を残すように意識してプレイすることを心がけておきましょう。
注意する点
《黄金卿エルドリッチ》をフィールドに維持して、各種【黄金郷】罠カードの効果を使えるように意識して展開しよう。
【黄金郷】罠カードの2つの効果は「1ターンにいずれか1つしか発動できない」ので、それを見越してプレイすることを心がけておこう。
強力な制約を付与する永続罠カードは自分にも影響があるので、それらを考慮して立ち回ろう。
魔法・罠ゾーンが埋まりがちなので、状況に応じて相手にロックをかけている永続系のカードを《黄金卿エルドリッチ》で解除する必要もあるのを知っておこう。
参考資料
おわりに
いかがだったでしょうか。
『TACTICAL-TRY DECK』の3つのデッキはどれも非常に完成度が高いデッキとなっているだけでなく、使いこなすことができればハイレベルな環境で遊べるという優秀なものとなっています。
このデッキをそのまま使い続けるもよし、いろんなカードを加えて自分好みにカスタムするもよし、なんなら汎用パーツだけ流用して他のテーマデッキに組み込むもよしと、広く長く使い続けることができます。
これをきっかけに、より多くの遊戯王プレイヤーが楽しく遊ぶことができるよう、いちプレイヤーとして陰ながら願っております。
ここまでのご精読、ありがとうございました。
それでは!