・この記事は2020年7月1日施行の殿堂レギュレーション変更以前に執筆されたものとなります。あらかじめご了承ください。
はじめに
DMRP-12にて登場した超天篇のラスボス、《零龍》。
4つの「儀」を完了させた時、満を持して「卍誕」する絶対的フィニッシャーです。
そんな《零龍》を最速2ターンで卍誕させ、そのターン中に一気にゲームを終わらせる驚異の速攻デッキが【零龍ギャスカ】です。
手札をすべて捨てる《怨念怪人ギャスカ》や蘇生効果クリーチャーで「手札の儀」「復活の儀」「破壊の儀」「墓地の儀」を次々に達成して早期の「零龍卍誕」を目指す、今までの速攻デッキと一線を画す異次元の速度を持ったデッキといえます。
凶悪な《零龍》を使いこなして超高速で相手を圧倒したいあなたにおすすめのデッキです!
目次
【零龍ギャスカ】とは
【零龍ギャスカ】は、《滅亡の起源 零無》の四つの儀を最速で達成して《零龍》の高いフィニッシュ力をもってゲームエンドを目指す、コンボに近い速攻デッキです。
それぞれの儀は、大別すると以下の手段で達成していきます。
- 《手札の儀》:《怨念怪人ギャスカ》《虚像の大富豪 ラピス・ラズリ》《堕魔 ザンバリー》などの効果で手札を墓地に送る
- 《復活の儀》:《ビックリーノ》《暗黒鎧 ザロスト》等、自己蘇生効果を持つクリーチャーを蘇生させる
- 《破壊の儀》:《ステニャンコ》《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》《偽りの名 ドレッド・ブラッド》等で自分のクリーチャーを破壊する
- 《墓地の儀》:《復活の儀》《ブラッディ・クロス》《一なる部隊 イワシン》等で墓地を溜める
儀を満たすためのそれぞれの要素は密接に関係しており、一つの儀を達成することで連鎖的に他の儀も達成していくことが可能です。
長所
- 最速2ターンキルの圧倒的な速さ
- 《零龍》は除去性能と除去耐性を併せ持ち、一度出ればまず対処不可能
- うまく回れば相性差を無視して勝つことも可能
短所
- 初動を《怨念怪人ギャスカ》等に強く依存するなど動きに安定性がない
- 構造上トリガーやメタカード・妨害等が積めない
- 《零龍》で相手の初期手札を増やしてしまう
- 墓地メタカードに弱い
【零龍ギャスカ】のデッキレシピ
《零龍ギャスカ》デッキの回し方
①高速達成!《手札の儀》&《復活の儀》
ぜひ最初に満たしたいのが《手札の儀》です。
《怨念怪人ギャスカ》を召喚することで、1ターン目から即座に《手札の儀》を達成しGR召喚を行うことができます。
【 クリーチャー 】
種族 デビルマスク / 文明 闇 / パワー4000 / コスト1
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の手札をすべて捨てる。
2ターンキルを達成するためには1ターン目に《手札の儀》を満たす必要があるため、このカードをプレイするのが最適です。
また、先攻であれば、手札に《堕魔 ザンバリー》《暗黒鎧 ダースシスK》があれば1ターン目《手札の儀》を達成できます。
《暗黒鎧 ダースシスK》 は山札からの墓地肥やしも可能な上に各種の儀と相性がよく、頼もしい一枚です。
【 クリーチャー 】
種族 ダーク・ナイトメア / イニシャルズ / 文明 闇 / パワー5000 / コスト5
■このクリーチャーの召喚コストを支払う時、かわりに自分のクリーチャーを1体破壊し、自分の山札の上から1枚目を墓地に置き、自分の手札を1枚捨ててもよい。
■このクリーチャーが召喚によってバトルゾーンに出た時、このクリーチャーと同じ名前のクリーチャーをすべて、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
ただし、今手札を捨てても後続の儀を達成できなさそうであれば、いったん《ブラッディ・クロス》を撃って墓地を肥やしてから次のターンに《怨念怪人ギャスカ》《虚像の大富豪 ラピス・ラズリ》を出すという動きもあります。
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / ダークロード / 文明 闇 / パワー6000 / コスト2
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札をすべて捨てる。
【 呪文 】
文明 闇 /コスト1
自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、相手は自身の山札の上から2枚を墓地に置く。
その後、手札から墓地に送った《ビックリーノ》や《暗黒鎧 ザロスト》を蘇生することで《復活の儀》を達成しましょう。
【 クリーチャー 】
種族 マフィ・ギャング / スペシャルズ / 文明 闇 / パワー5000 / コスト5
■このクリーチャーが攻撃する時、相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
■相手が「S・トリガー」を持つカードを使った時、このクリーチャーを破壊する。
■自分のターンの終わりに、相手のクリーチャーがバトルゾーンに1体もなければ、このクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンに出す。
【 クリーチャー 】
種族 ダーク・ナイトメア / 革命軍 / 文明 闇 / パワー3000 / コスト4
■ブロッカー
■このクリーチャーは攻撃できない。
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが自分の墓地にあれば、自分のシールドをひとつ墓地に置いてもよい。
そうした場合、このクリーチャーをバトルゾーンに出す。
ちなみに、そのあとの《破壊の儀》達成のビジョンが見えずとも相手のデッキタイプによっては無理やり《怨念怪人ギャスカ》をキャストしてよいということもあります。
例えば、受けが強くないデッキが相手であれば1ターン目に《怨念怪人ギャスカ》+《ビックリーノ》+GRクリーチャーの3打点を作ってビートするだけで優位に立つことができます。
② 連鎖で達成!!《破壊の儀》&《墓地の儀》
残る2つの儀のうち《破壊の儀》を満たすには、基本的に以下のどちらかのパターンが必要です。
- 墓地に《ステニャンコ》1枚と《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》《偽りの名 ドレッド・ブラッド》のどちらかがあり、バトルゾーンにクリーチャーが2体いる
- 墓地に《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》か《偽りの名 ドレッド・ブラッド》が合計2枚あり、クリーチャーが3体いる
【 クリーチャー 】
種族 ファンキー・ナイトメア / 侵略者 / 文明 闇 / パワー1000 / コスト2
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが自分の墓地にあれば、自分のクリーチャーを1体破壊してもよい。
そうしたら、このクリーチャーをバトルゾーンに出す。
【 オレガ・オーラ 】
種族 ドラゴン・コード / ドルスザク / マフィ・ギャング / デリートロン / 文明 闇 / パワー+4000 / コスト7
■これを付けたクリーチャーに「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
■罪・無月の∞罪:自分のターンのはじめに、これが自分の墓地にあれば、自分のクリーチャーを2体破壊してもよい。そうしたら、このオーラをバトルゾーンに出す。
■これをクリーチャーに付けた時、コスト7以下のオーラを1枚、自分の墓地から選び、そのクリーチャーに付ける。
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴン・ゾンビ / アンノウン / 文明 闇 / パワー9000 / コスト7
自分のターンのはじめに、このクリーチャーが自分の墓地にあれば、自分のクリーチャーを2体破壊してもよい。そうした場合、このクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンに出す。
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
条件が揃ったらバトルゾーンのクリーチャーを破壊して蘇生系カードを場に出し、こうして出したクリーチャーもさらに破壊して別の蘇生カードをプレイすることにより3体分クリーチャーが破壊され、《破壊の儀》の条件を満たします。
相手の効果で破壊されたり相手のクリーチャーが破壊されたりした時も《破壊の儀》の数にカウントされる点には注意しましょう。《破壊の儀》のリンクは強制ではないので、相手ターンであっても忘れずにカウントしておきましょう。
場に生贄とするクリーチャーが不足するという際には、墓地の枚数を減らさずに蘇生できる《暗黒鎧 ザロスト》が役に立ちます。
最後となる《墓地の儀》の「墓地のカード8枚」という条件は、今までの墓地肥やしに加えて《一なる部隊 イワシン》や《手札の儀》で出てきたGRクリーチャーの効果などで達成を目指します。
どうしても枚数が足りない時は、多少遠回りでも《破壊の儀》で《ブラッディ・クロス》を回収して再び使う等して細かく確実に墓地を貯めていきましょう。
しかし、キルターンが少しでも遅れると逆転されてしまうような相手と戦う際には、都合よく墓地のカードが増える(そういったカードを引ける)ことに期待したプレイをすることが必要な場合もあります。
③「零龍卍誕」!!最速フィニッシュ!
【 零龍クリーチャー 】
種族 マスター・ドラゴンZ / 文明 闇 / パワー0 / コスト0
■ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
■このクリーチャーが零龍卍誕した時、そのターン、相手のクリーチャーすべてのパワーを0にする。
■このクリーチャーは、パワーが0以下の間バトルゾーンを離れることはできず、すべてのバトルに勝つ。
■このカードがバトルゾーン以外のゾーンにあれば、自分はゲームに負ける。
四つの儀を満たすと「零龍卍誕」し《零龍》が動けるようになります。そのまま攻撃し、ワールドブレイクからダイレクトアタックを狙いましょう。
もし召喚酔いしていないクリーチャーを1体でも残せていたなら、トリガーがなければその場でゲームセットです。
召喚酔いなどでダイレクトアタックまで届かないが《零龍》でシールド全割りならできるという場合も、基本的には《零龍》除去耐性に物を言わせて殴ってしまいましょう。トリガー封殺札はないので基本的にはガンガン攻めましょう。
ただし《フェアリー・ライフ》などがトリガーすることで相手のマナが増え、返しのターンの反撃が間に合ってしまうかもしれない場合などは、攻撃するか否かを慎重に決める必要があります。
【零龍ギャスカ】のバリエーション
基本的に【零龍ギャスカ】に採用されるカードはさほど種類があるわけではありませんが、チューンによって以下のようなカードが採用されることがあります。
両者破壊で儀を満たせ!《斬罪 シ蔑ザンド》
【 オレガ・オーラ 】
種族 マフィ・ギャング / デリートロン / 文明 闇 / パワー+4000 / コスト4
■無月の大罪2(このオーラを使うコストを2少なくしてもよい。そうしたら、このターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体破壊する)
■これを付けたクリーチャーに「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
■これをクリーチャーに付けた時、各プレイヤーはそれぞれ自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。
無月の大罪で、GR召喚とともに両者のクリーチャーの破壊を行えるのが《斬罪 シ蔑ザンド》です。
長所
- 能動的に《破壊の儀》を満たしに行ける
- GRクリーチャーの能力が使える
- 相手クリーチャーの破壊が可能
- 《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》で蘇生可能
短所
- 2マナというコストがこのデッキでは重い
【零龍ギャスカ】が有利とするデッキ
速度なら負けない!【"B-我"ライザ】
同じく速攻デッキの【"B-我"ライザ】ですが、速度で優っていることから【零龍ギャスカ】が有利です。
一斉攻撃のために相手が並べたクリーチャーを《零龍》卍誕で除去してしまえば、もはや勝ちは揺るぎません。
これに限らず、現実的な2~3キルが可能であるためトリガーが少なく受けが弱いデッキに対してはおおむね有利といえるでしょう。
【零龍ギャスカ】が不利とするデッキ、対策方法
《零龍》すら受けきる鉄壁!【ネバーループ】
【零龍ギャスカ】の圧倒的な突破力をもってしてもなお崩せない防御を行えるデッキが【ネバーループ】です。
豊富なトリガーを持つだけでなく、【零龍ギャスカ】側に突破手段のない《ナウ・オア・ネバー》《龍素記号Sr スペルサイクリカ》《音感の精霊龍 エメラルーダ》を使用した無限耐久コンボまで搭載しているこのデッキに対しては分の悪い戦いを強いられるでしょう。
勝負を分けるのはメタカード!
【零龍ギャスカ】デッキの天敵となるのが、軽量の墓地メタカードです。
【零龍ギャスカ】ほかの墓地利用デッキと違って、再度墓地を肥やしなおすのが困難です。特に《怨念怪人ギャスカ》で手札を捨てた返しに墓地を一掃されると、このデッキはほとんど再起不能になってしまいます。
ここでは、対抗策として気軽に採用可能なメタカードを挙げていきます。
【 クリーチャー 】
種族 クリスタル・コマンド・ドラゴン / 文明 水 / パワー6000 / コスト5
■ブロッカー
■G・ゼロ―相手の墓地にカードが5枚以上あれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■このクリーチャーは攻撃することができない。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、各プレイヤーは自身の墓地のカードをすべて山札に加えてシャッフルする。
《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》は相手の墓地が5枚以上の時に使えるG・ゼロ能力を持っており、ノーコストでお互いの墓地を空にします。
墓地が5枚以上8枚以下ならいつ出されても【零龍ギャスカ】側にとって非常に厳しい展開になります。パワー6000のブロッカーでビートプランも阻害してくるのが厳しいところです。
【 ツインパクトカード 】
種族 ジュラシック・コマンド・ドラゴン / ハンター / 文明 自然 / パワー9000 / コスト7
■マッハファイター(このクリーチャーは、バトルゾーンに出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。
────────────呪文────────────
カード名:お清めシャラップ
文明:自然
コスト:3マナ
■自身の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
■カードを1枚以上、いずれかのプレイヤーの墓地から選んでもよい。そのプレイヤーは、それらを自身の山札に加えてシャッフルする。
《お清めシャラップ》はブーストを行いながら任意のカードを墓地から山札に戻すカードです。
動きの邪魔をせずに墓地対策ができることから多くのデッキに採用されています。《墓地の儀》未達成のまま3ターン目に使われるとほとんどゲームセットです。
墓地メタ以外の【零龍ギャスカ】の弱点として、S・トリガーに対応する術がないという点があります。
《零龍》自体に除去耐性はありますが、ダイレクトアタック要員のクリーチャーを除去されたりブロッカーを用意されたりするとターンを稼がれてしまい途端に厳しくなります。
特に《ヘブンズ・ゲート》《ドラゴンズ・サイン》《灰になるほどヒート》といった展開系トリガーがめくれた場合は返しのターンの逆転の布石にされてしまう可能性があります。
また、あまり使われることはありませんが《ケッシング・ゼロ》がトリガーすると《零龍》の効果が無効化され、パワー0として破壊された結果そのまま敗北してしまいます。
【 ツインパクトカード 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー21300 / コスト10
■G・ブレイカー(このクリーチャーは、相手のシールドをすべてブレイクし、その攻撃の後、自分のシールドをすべてブレイクする)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、「シールドいらねぇー!」と言ってもよい。そうしたら、そのターン、自分のクリーチャー3体に「G・ブレイカー」を与える。
【呪文】
【文明】ゼロ
【コスト】5
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■「気に入らねぇやつは消す」と言ってもよい。そうしたら、このターン、相手のクリーチャーの能力すべてを無視する。
おわりに
無視できない頻度で2ターンキルを行う【零龍ギャスカ】は、今までの速攻と一線を画す動きと速度を持つデッキです。
環境最速のデッキであり、こちらの動きと相手のトリガー次第ではどんな相手にも勝てるチャンスがあるのが魅力です!
最後に、カーナベルでは【零龍ギャスカ】デッキを組みたい方に向けて、今回の記事内で紹介した【零龍ギャスカ】関連カードや相性の良いカードを豊富に準備しております!
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