【第5回TWC】夢を、夢で終わらせない。おもちゃデッキに息吹を与える18のノウハウ ~第二部、骨組編~

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【第5回TWC】夢を、夢で終わらせない。おもちゃデッキに息吹を与える18のノウハウ ~第二部、骨組編~
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この記事を読むことは、きっとあなたのタメになります!

わたくしが紹介するノウハウを踏襲することで、デッキの練度は高まるでしょう。

ビルダーやプレイヤーの皆さんはそのデッキの持てるポテンシャルを向上させることができ、

ライターの皆さんは質の高い記事が書けるようになるはずです!

※尚、本作は三部作構成となっております。あらかじめご了承ください。

※また、本記事の内容はあくまでわたくしの独断と偏見による意見であり、千差万別なアプローチが存在することもあらかじめご了承ください。

目次

はじめに

はい。というわけで前回と何も変わらない出だしからスタートいたしました。

初めての方ははじめまして。そうでない方はこんにちは。

わたくしはNaOHです。トレカライターコロシアムの参加者で、変な人です。

著者近影です。

(自我の混濁は無事進行中でして、全身から謎のアルカリ性の分泌物が…)

本記事では、前回でも述べた通り、デッキビルディングのノウハウとして、

1、ガチを想定せず、ファンデッキのコンセプトの再現性を許容可能なレベルまで高めるためのノウハウを

2、三部作にも渡る圧倒的ボリュームで、具体例を交えながら初歩の初歩から伝授すること。

を目的として設定しております。

そして、《 理英雄 デカルトQ 》の、「困難は分割せよ。」という言葉に倣い、18のノウハウを、三部作に分割して、皆さんに提供いたします。

さて、もちろん、前回の、

夢を、夢で終わらせない、おもちゃデッキに息吹を与える18のノウハウ ~第一部、構想編~

の記事はご覧いただけましたよね?(宣伝)

本セクションでは、その内容を更に深堀りしていき、読者の皆さんが、デッキの骨組を具体的にイメージし、机上論で作られた40枚のカードの集合を脳内に形作ることができるようにすることを、一応の目標として設定いたします。

前回より具体的で、一歩踏み込んだノウハウに触れていきます。

情報アドバンテージが《 MEGATOON・ドッカンデイヤー 》のように流れてきますよ。

ところで、わたくし、人間って物凄く《強欲の開拓》な生き物だと思うんですけど…

この情報アドバンテージをディスカードしていいか、よーく吟味してくださいね。

…では退屈な能書きをかなぐり捨てて、本論に移ります。

8、関連するカードを探せ。

極端な例を挙げると、これだけでデッキが完成することすらあります。


所謂、デザイナーズデッキというものですね。《 大卍罪 ド・ラガンザーク 卍 》をコンセプトにして、関連する闇のオレガ・オーラを集めるだけでデッキとしての形は大体できました。

勿論、これはオリジナルデッキと言える代物ではありませんが、具体例として、関連カードがデッキビルディングのヒントになるということを伝えたかったので、このようなレシピを掲載いたしました。

オリジナリティからは程遠い。だが、今はこの極端さが必要なのだ。

ではもう少し、極端ではない例を挙げます。

例えば、現状のDuel Masters Play'sでは、

(ねいてぃぶなはつおんでまくしたてるよ)

【 進化クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 文明 光 / パワー1250011500/ コスト6

進化―自分のエンジェル・コマンド1体の上に置く。
W(ダブル)・ブレイカー(シールドを攻撃したとき、このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、誰も光以外の呪文を唱えることができない。

こいつの採用されるデッキには、

【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 文明 光 / パワー4000 / コスト4

■ブロッカー
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引いてもよい。 引く。

こいつが大抵採用されていますよね?

《アクア・サーファー》を踏んでくれるとスカッとします。

こういった、進化クリーチャー+進化元という関係もまた、関連するカードであると言えます。

当然、進化先のクリーチャーのみを採用するだけでは機能しませんよね…?

別の例を挙げます。

【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / マフィ・ギャング / 文明 闇 / パワー7000 / コスト6

■このクリーチャーの召喚コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体破壊する。
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーが破壊された時またはバトルゾーンを離れた時にトリガーする自分のクリーチャーの能力はすべて、1度のかわりに2度トリガーする。

【 クリーチャー 】
種族 ヘドリアン / 文明 闇 / パワー1000 / コスト3

このクリーチャーが破壊された時、相手の手札を見る。その中から1枚選び、捨てさせる。

上記の組み合わせも、シナジーを形成しており、関連性があると言えます。

ですから、関連性のあるカードを探せ。という表題は、シナジーのあるカードをデッキに採用してはどうか?という提案と同義になっているのです。

9、既存のデッキタイプを参考にせよ。

例えば、わたくしは、《アドミラル・クイーン》という、水文明版《超竜バジュラ》に近い性質を持つカードを使おうと考えていました。

【 進化クリーチャー 】
種族 スプラッシュ・クイーン / 文明 水 / パワー4000 / コスト6

進化-自分のスプラッシュ・クイーン1体の上に置く。
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の能力を使ってもよい。
プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自分自身のマナゾーンからカードを2枚選び、手札に戻す。

ナニコレYoeee…そんなことを思いながらも、【赤青イルカロック】に組み込んで、以下のような形になりました。


《 爆走戦鬼レッド・ライダーズ 》は古きバイク!ブンブンブーン!

何故このデッキタイプを選択したかというと、 《アドミラル・クイーン》 を運用する上で必要になる機能として、継続的なランデス、進化元の確保の2つを求めたからです。

※進化元は、超次元ゾーンにある、《 時空の踊り子マティーニ/舞姫の覚醒者ユリア・マティーナ 》が担ってくれます。そして、《超次元エクストラ・ホール》は、山札を回復させて相手のライブラリアウトを狙う、勝ち筋となります。

《アドミラル・クイーン》 は、大型ランデス札やマナ回収手段であり、《 永遠の少女 ワカメチャ 》のような山札回復手段のメタカードでもあるので、このデッキにおいて必要なカードです。

これではまた、オリジナリティとは程遠い…などと言われてしまいそうですが完全なる虚無からデッキビルディングを始めるより、先人の知恵から学んだ方が有益であるとわたくしは考えています。

元になったデッキとの差別化、完全下位互換ともいえるスペックからの脱却は、大抵思い描いていたコンセプトや、それと関連するカードで(大体)可能です。

コンセプトを塗り替えれば別のデッキが完成するのですから当然です。

※ただし、既存のデッキタイプとの差別化を明確にするために、参考にするデッキタイプは慎重に検討したほうがいいかとは思いますが…

~構想編~で述べた、デッキコンセプトを満たすために必要な機能を持ったデッキタイプは、インターネット上で先人の知恵を拝借すれば、発見できるケースが往々にしてあります。

それを参考に、自分の定めたコンセプトを自然に差し込めば形になる…ということです。

例えば、デッキの軸に、"大型フィニッシャーを呼び出すための大量のマナ加速"を求めるのであれば、【カイザー刃鬼】というデッキタイプを参考にできます。運用する大型フィニッシャーは、《 「無情」の極 シャングリラ 》でも、《 引き裂かれし永劫、エムラクール 》でも、《オールデリート》でも、基盤となる部分は揺らぐことが無いので、これを《パクリオ》ベースにしてデッキビルディングが行えます。

更に言えば、先ほど挙げた、《 帝神龍装 ティーゾリス 》《 滑空男 》のシナジーも、わたくしの脳内では、自壊を機能として求める【ゼオスコントロール】や【アッシュランデス】というデッキタイプと紐づけされ、既にロンドを踊っております。

わたくしの経験則として、参考にするデッキタイプの基盤が強固であるほど、コンセプトの再現性は高まると感じています。

10、密と疎、どちらの構築にするか選択せよ。

これは、タイトルだけでは「何言ってんだコイツ…?」と思われるでしょうから、具体例となるデッキリストを見ながら解説いたします。

まずは密に寄せた構築を見ていきます。


使用したことは無く、本記事執筆のためにネット上でレシピを漁りながら組んだ、にわか【赤白バイク】です。

復帰し立ての頃瞬殺されまくった憎しみを乗り越えてリスト作りました。

また「39枚…?」とかほざくかもしれませんが多めにみて下さい(;´・ω・)

このデッキのコンセプトは、侵略元のバイク→侵略先のバイクという動きであり、その動きによる速攻が軸であると言えます。

それを実現するために、侵略元のバイクは、《 GOOOSOKU・ザボンバ 》《 暴走獣斗 ブランキー 》《 暴走 ザバイク/ブンブン・バースト 》《撃速 ザ・グナム》の計11枚、

侵略先のバイクは、《 轟く侵略 レッドゾーン 》《熱き侵略 レッドゾーンZ 》《 覇王る侵略 ドレッドゾーン 》の計10枚が入っております。

そりゃあ高い確率で引けますし、コンセプトが実現できますわな…

このように、コンセプトとなるカードや、近い役割のカードを大量に投入する構築…所謂4×10に近い構築のことを、わたくしは密に寄せた構築と呼んでいます。

強いカードは4!という発想が、イメージとしては近いです。

この密に寄せた構築では、デッキに多くの機能を持たせるためのデッキスロットは減少しますが、その分デッキの速度が増すというメリットがあります。

ビートダウンの傾向が強いデッキは、こういった構成になりやすいです。

次は反対に、疎に寄せた構築を見ていきます。


これはわたくしが使っている、【九十九ネプチューン】と言われるデッキタイプです…オリジナル色が強いもので、ご存知でない方も多いと思いますので、簡単な説明を行います。

コンセプトは、キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語 》によって、《 超神星ネプチューン・シュトローム 》を呼び出し、メテオバーンを起動することです。

さて、 《 超神星ネプチューン・シュトローム 》 は、以下のようなテキストを持っています。

【 進化クリーチャー(進化GV) 】
種族 フェニックス / 文明 水 / パワー13000 / コスト7

進化GV-自分のグランド・デビル、デーモン・コマンド、エンジェル・コマンドのいずれか3体を重ねた上に置く。
メテオバーン - このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、相手はバトルゾーンにある自分自身のクリーチャーをすべて、持ち主の山札の一番上に好きな順序で置く。
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)

キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語 》 によって呼び出すことで、相手のマナゾーンから出てきたクリーチャーたちを一掃できる豪快な1枚ですが

…進化元が3枚必要と書かれています。

そして、上記のレシピを見てみると…進化元となりうるカードは、《 月の死神ベル・ヘル・デ・スカル 》《 悪魔聖霊フンボルト 》《 悪魔龍 ダークマスターズ 》の3種類ですね。

おや…?合計6枚しかないぞ?

このように、デッキコンセプトと直接的に絡んでくるカードを減量した構築を、わたくしは、疎に寄せた構築と呼んでいます。

有り体に言えば、デッキ全部引けばパーツ全部揃うだろう…という理念の元に設計された構築です。

こうすることで、デッキの速度やキルターンという概念は、最早超次元の彼方に消し飛びます。

ですがその代償として、デッキに多くの機能と、高い継戦能力を持たせることができるのが特徴です。

まず、となっているのは、シノビやシールド・トリガー等の防御手段と、それをバックアップするドローソースです。

その他の機能として、マナ加速、ハンデス、除去、マナ回収が使用できます。

こういう構築を、人は器用なデッキだと表現するでしょうね。

コントロール色の強いデッキは、どちらかといえば疎に寄せた構築になることが多い印象があります。

(【黒単ドラガンザーク】等は例外はあるのですが…)

ここでデッキビルダーは、密に寄せた構築疎に寄せた構築…そのどちらを選択するのかという岐路に立つわけです。

11、理想のマナカーブを太く描け。

当たり前ですが、デッキコンセプトを決定づけ、必要な機能を洗い出しても、そもそもコンセプトを引けなければ意味がありません。

ではどうするか…引ける確率が高くなるようにデッキを構築するまでです。

避けられない量のドロソを撃てば必ず引ける。これぞNaOHのおもちゃデッキ哲学。

このデッキは【チェンジザランデス】と呼ばれるデッキタイプです。

具体例に出てくるデッキがランデスばっかなのはきっと気のせいです。

《 龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~ 》をバトルゾーンに出し、《 マナ・クライシス 》《 シャドーウェーブ・サイクロン 》のようなランデス呪文を唱えることがコンセプトです。

…というか、そこからゲームが始まると言っても過言ではありません。

《 龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~ 》 を引けないと、このデッキの使用者はほぼ負けます。これで勝ったと思…いえ…対戦ありがとうございました。

ですから、2→4→6というマナカーブの流れを太めに描きました。

2→4に繋ぐためのマナ加速カードは、《 フェアリー・ライフ 》《 再生妖精スズラン 》…ここに強引ではありますが、《 フェアリー・ギフト 》《 神秘の宝箱 》を加えて、初動を9枚とします。

そして、4→6に繋ぐためのカードは、《怒流牙 佐助の超人》《 スペルブック・チャージャー 》の合計7枚です。

こうしたマナカーブを描くことが、マナ加速を機能として必要とするデッキには求められる傾向があるのです…

が、仮にこの手段で6マナまで到達しても、 《 龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~ を引けていなければ意味がありません。

このデッキを回していて最も苦しく感じたのが、この、出さなければそもそも意味がないレベルで重要なカードを、引けないことが多かったということです。

ですから、それを解消するために、特筆すべきカードとして、 《 スペルブック・チャージャー 》 を採用するという考えに至ったのです。

(ある人のアドバイスのお陰です。)

以前、この枠には、《 フェアリー・シャワー 》を採用していましたが、そもそも 《 龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~ 》 を引けないケースが多かったです。そこで、 《 スペルブック・チャージャー 》 にお呼びがかかりました。

【 呪文 】
文明 水 / コスト4

■自分の山札の上から5枚を見る。その中から呪文を1枚、相手に見せてから、自分の手札に加えてもよい。残りを好きな順序で自分の山札の一番下に置く。
■チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く) 

このカードであれば、4→6というマナカーブを崩すことはありませんし、5枚山札を見れるので、必要なカードを引ける確率が高くなります。

このように、理想的な動きやマナカーブを実現するために、必要なカードを多く採用したり、山札を多く見れるカードを採用したりすることで成功率を上げる行為…

これを、太く描く行為と表現いたしました。

※因みに、 《 龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~ 》 の代替となるカードがあれば、それを採用することでデッキの密度を高めることになり、これもまた、理想のマナカーブを太く描いていると言えます。…まあ 《 龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~ 》 は、なかなか替えの効くカードではないんですけれど…

12、S・Tは8枚という幻想を打ち砕け。

"イ○ジン・ブレイカー" "シールド・トリガー"

それは、デュエルマスターズ第一弾から存在する、ゲームの根幹をなす重要な逆転要素です。そして、公式はこのシールド・トリガーを8枚以上デッキに採用することを推奨しています。

シールド・トリガーで相手の切り札を倒せ!デッキに8枚以上入れるとグンッと防御力が上がるぞ!

では、この、公式推奨の、シールド・トリガー8枚以上という構成を、根拠をもって疑っていきます。

シールド・トリガー 発動率と期待値については、既に先行研究記事があります。

ゴエモンキーでもわかる確率論!←これです。

この記事では、シールド・トリガーの採用枚数によって、発動率や期待値がどれだけ変動するかが詳細に記されております。

そして著者は、こう締めくくっています。

デッキのトリガー率を知ることは構築を行う上で非常に重要である。
シールドトリガーは防御の要であると同時に、事故率を上げ、出力を下げてしまう諸刃の剣だ。(例外は多々あるが)
環境に応じて自身が最適だと思う枚数採用してみてほしい。

…参考になりますね。

これにわたくしは、補足事項として1つの問答を追加したいです。

まず、5枚のシールドの中に100%シールド・トリガーが入っているために、必要となる採用枚数はいくつでしょうか?…そう問います。

そしてこう答えます。必要枚数は36枚です。40枚のうちどの組み合わせでカードを選んでも、必ず1枚は含まれますから。…と。

…実際にそんな極端な構築ができるのは、【トリガービート】【籠城コントロール】等、ごく限られたデッキのみです。

シールド・トリガー36枚体制が如何に不毛な構築か分かりますね。

一方で、シールド・トリガー8枚体制の場合は、期待値は1枚を超えますが、実はシールドトリガーが埋まっていない確率が30.6%残ります。

これを高いと考えるか低いと考えるかはあなた次第ですが、ポ○モンにおけるハイドロ○ンプの○ソ外しよりは信頼性の低い確率です。

さて、先ほどの記事の引用部分には、

シールドトリガーは防御の要であると同時に、事故率を上げ、出力を下げてしまう諸刃の剣だ。

と書かれています。それを考慮した上で、もう一度、お使いのデッキのシールド・トリガーが本当に必要なものかどうか考えてみてください。

わたくしの場合は、~構想編~でも挙げた、【覇王ループ】を例に考えてみます。


レッツクエスチョンターイム!

このデッキに、《 終末の時計 ザ・クロック 》は必要でしょうか?

意義あり! -覇王ブラックモナーク

カードとしてだけじゃなく素材としても有能な弁護士。

このカードは6枚混入事件が起こってしまうほど強力な、1ターンの猶予を約束してくれるカードです。

ですが、ただ"強いから"というだけでは採用理由として不明確です。

【覇王ループ】がループを開始するターン数がいくらだったか、思い出してみてください。

そう、8~12ターンです。

相手がアグレッシブに攻め込んできた場合、1ターン猶予を貰ったところで、次のターンに何もできず、返しのターンで押し切られるだけです。

殴り返しに使えるクリーチャーはおらず、墓地肥やしやマナ加速といった、ループの準備を行っているのが関の山でしょう。

ですから、このデッキの場合は、相手のクリーチャーをバトルゾーンから排除できるカードの方が、1ターン猶予をくれるカードより有効に働く場面が多いです。

…さて、ここからはわたくしの持論なのですが、シールド・トリガー8枚という公式の推奨する構成は、あくまで目安程度のものだと考えます。

極論、"0枚or大量枚数"のような構成をしても、何ら問題はないと思っています。

相手がシールドをブレイクしてこれるような状況を作ってしまえばその時点で敗色濃厚であるケースが多いデッキならば、まず、シールド・トリガーよりも、そういった状況を作らないカードが優先的に入ります。シールドをブレイクされなければ、 シールド・トリガー 能力は意味を持ちません。

反対に、相手の攻撃をきっちり受け止め、返しのターンで盤面をバッサリ裁いて一発逆転し、そのまま勝ちがほぼ確定した状況を作る【ヘブンズ・ゲート】【蒼龍コントロール】のようなデッキタイプなら、8枚を遥かにに凌駕する枚数のシールド・トリガーを採用したほうが賢明です。

ですから、シールド・トリガーの採用においても、思考を放棄して8枚採用する…といったことはせず、"必要なカードを必要な枚数採用する"ことを意識して欲しいのです。

まとめ

本セクションでは、デッキの大まかな骨組を設計するためのノウハウを纏めていきました。

デッキのや、必要とする機能をとっかかりとしたとき、そこからどんなカードを選び取り、どんな構造のデッキができるのか…前回から1歩踏み込んで、具体的なアプローチを示しました。

お陰でクソ真面目な濃密な内容の記事に仕上がっていると自負しております。

関連カードや相性の良いデッキタイプとの兼ね合い、デッキの密度、疎度、マナカーブやシールド・トリガー…

どれもデッキビルディングをしているとき、必然的に考えざるを得ないものばかりです。

カードの取捨選択において、本記事で述べた内容は、決して疎かにしてはならない聖域と言っても過言ではないと思っています。

次回は、さらに踏み込んで、実際にデュエル・マスターズが行われている現場に骨組のデッキを持ち込んで、実践を行いながら練度を高めていく方法を示していきます。

…さて、今回の記事をもって、他のトレカライターコロシアム参加者の方々の記事は、より洗練されたものに昇華されるでしょう。

トレカライターコロシアムで勝ち抜く…という目的がある以上、本記事は、根本的なテーマ選びの時点で、"空回り"していると言えます。

空回り。もはや、それが人生の哲学。

ですが、わたくしの記事が空回りしていようが、皆さんのデッキは、空回りを起こさない構造のものへと昇華することでしょう。

では、空回りしないための願掛けとしてを…

さて、前作は、~第一部、構想編~であり、

次回作、~第三部、調整編~へと続きます

4/10日(金)の18:00頃にアップされる予定ですから、チェックを怠らないようにして下さいね!

…変な人との約束ですわよ☆約束は守るためにあるものですよね

長ったらしい文章を読んでいただけるようにするため、敢えて分割投稿という形を取っているのですから…

それでは、トレカライターコロシアムという場を提供して下さったカーナベルのスタッフの方々と、そして何より、わたくしの記事に目を通してくださった全国の読者の方々に無上の感謝を述べさせていただきます。

「この世の果てで、また会いましょう。だから、今は笑って」

次回作で、また会いましょう。だから、今は笑って…


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