【ZweiLance】『卍夜の降鳳祭』採用黒単デスザーク【デッキ解説】

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【ZweiLance】『卍夜の降鳳祭』採用黒単デスザーク【デッキ解説】

前回の記事⇒【ZweiLance流】大型大会徹底対策【GP9th直前準備号】

はじめに

どうも、ZweiLanceです。

先日発表された新カード、《卍夜の降鳳祭》

【 呪文 】
【文明】 闇
【コスト】8

■無月の門・終(ルビ:ピリオド):この呪文を、コストを支払うかわりに、自分の魔導具をバトルゾーンと墓地から2つずつ選び、好きな順序で自分の山札の一番下に置いて、唱えてもよい。
■自分の山札、手札、墓地のいずれか、あるいはすべてを見る。その中から自分のドルスザク・クリーチャーを1体と魔導具を4枚まで選んでもよい。そうしたら、そのドルスザクをそれら魔導具の上に重ねてバトルゾーンに出す。こうして山札を見たら、シャッフルする。

「デスザーク超絶強化きたあああああ!!!!!早速プロキシで試してみるぞおおおおお!!!!!」

数時間後…

「強い。確かに強いんだけど、コレジャナイ…」

ということで、今回は新弾発売直前、《卍夜の降鳳祭》を採用した【黒単デスザーク】について、解説させていただこうと思います。

結論からお話します。冒頭で嘆いた通り、このカードは

『確かに黒単デスザークを強化するカードではあるが、デッキが抱える根本的な問題を解決するカードではない』

というのが私の考えです。

本記事では、このカードとデッキの関係性について解説した後、サンプルとなるデッキリストを紹介しようと思います。宜しければお付き合いください。

《卍夜の降鳳祭》のここが強い!!

このカードによってデッキが強化されるポイントは、大きく分けて以下の3つです。

一つずつ解説していきます。

3ターン《卍デ・スザーク卍》成功率UP

従来の【黒単卍デ・スザーク】では、3ターン目に《卍 デ・スザーク 卍》を召喚する方法が一つしかなく、

2ターン目に任意の魔導具を召喚→3ターン目に《堕魔 グリギャン》を召喚、その際に《卍 デ・スザーク 卍》の無月の門を宣言

《卍 デ・スザーク 卍》の着地速度勝負になりやすい、主にビートダウン系のデッキに対して強力なプランです。 しかしながら、3ターン目までに《堕魔 グリギャン》《卍 デ・スザーク 卍》を引き込む必要があり、成功率は極めて低いものでした。

そこで《卍夜の降鳳祭》が成功率の底上げに貢献します。

場に魔導具2体、墓地に魔導具2枚という条件は《卍 デ・スザーク 卍》と変わらないため、《堕魔 グリギャン》さえ引いていれば、《卍 デ・スザーク 卍》《卍夜の降鳳祭》、どちらを引いてもこのプランが成功するようになります。

4ターンラビリピト全ハンデス成功率UP

従来の黒単デスザークでは、4ターン目に《追憶人形ラビリピト》による全ハンデス効果起動する方法が、

2ターン目に《堕魔 ドゥリンリ》を召喚、続く3ターン目も《堕魔 ドゥリンリ》あるいは《堕魔 グリギャン》を召喚し、4ターン目に《追憶人形ラビリピト》を召喚、ターン終了時に《卍月 ガ・リュザーク卍》の無月の門・絶を宣言

現環境は盤面に依存しないコンボデッキやコントロールデッキが増加しており、このプランをいかに通せるかで勝敗が決まってしまう、と言っても過言ではありません。
しかしながら、再序盤にも関わらず引かなければいけないカードの種類が多く、こちらも成功率は極めて低いものでした。

そこでやはり《卍夜の降鳳祭》が成功率の底上げに貢献します。

例えば、

《堕魔 ドゥリンリ》《堕魔 グリペイジ》《追憶人形ラビリピト》《卍夜の降鳳祭》 《堕魔 ドゥスン》《堕魔 グリギャン》《追憶人形ラビリピト》《卍夜の降鳳祭》

このように、《追憶人形ラビリピト》《卍夜の降鳳祭》のセットさえ引くことができれば、他の魔導具の自由度は大幅に上がりました。 加えて、従来では不可能だった《堕魔 ドゥスン》《堕魔 グリペイジ》といった妨害効果を持った魔導具を展開しながらのコンボも可能にしています。 さらに、《卍月 ガ・リュザーク卍》に限らず状況に応じて《卍 デ・スザーク 卍》を場に出すことも可能になりました。

新技『メラヴォルガルドロー』の登場

先程紹介した《追憶人形ラビリピト》《卍夜の降鳳祭》の応用です。 任意のドルスザクを出す効果で《凶鬼卍号 メラヴォルガル》を出し、シールドをブレイクする効果→全ハンデス効果の順で解決すると、ブレイクした相手のシールドはそのまま墓地送りに、自分がブレイクしたシールドは、コンボ後に乏しくなったリソースの回復として活用することができます。

全ハンデスのプランはリソースの消費が激しく、コンボを決めたもの後続がない、ということが多々ありました。《凶鬼卍号 メラヴォルガル》はこの題を解決しつつ、おまけに相手のシールドを減らすことができ、一気にゲームの速度を早めることが可能になりました。

さらに《卍夜の降鳳祭》というカードの性質上、出したいドルスザクを複数枚採用する必要がなく、《凶鬼卍号 メラヴォルガル》はたったの1投でも十分に機能すると言えます。

《卍夜の降鳳祭》は革命の札となるか

さて、ここまで書いてみて「やっぱすげぇなこのカード」と自分でも思う訳ですが、強い部分にだけ着目しているので、当然です。
ここからが本番。
このカードの弱点と、このカードを採用することによってデッキに生じる歪みについて、解説していきます。

このカード、並びに黒単デスザークというデッキが抱える現状の課題は、大きく分けて以下の4つです。

一つずつ解説していきます。

各種メタカードに対する脆弱性

従来の黒単デスザークが《卍 デ・スザーク卍》や《卍月 ガ・リュザーク卍》を「召喚」していたのに対し、《卍夜の降鳳祭》は「場に出す」能力です。これはつまり、今までものともしなかった《異端流し オニカマス》や《洗脳 センノー》といったカードに封殺されてしまうことを意味します。

特に《異端流し オニカマス》は流行りの赤青覇道にも4枚採用されており、本来なら《卍 デ・スザーク卍》でテンポを取ることをメインルートにしていたことを考えると、かなり使いにくいカードと言えます。

ただし、これはあくまで《卍夜の降鳳祭》を主軸とし、《卍 デ・スザーク卍》そのものの枚数を減らした際に起こる問題に過ぎません。 従来の基盤をそのままに、補助的な役割で《卍夜の降鳳祭》を数枚足すようなチューンであれば、問題ないと思います。

加えて《ジャミング・チャフ》のような、呪文メタカード、《解罪 ジェ霊ニー》のようなハンデスカードに対しても無力です。プランの成功率が上がったと同時に、相手にとっても比較的に妨害しやすいカードとなっています。

ドルスザクのように墓地からプレイできない

《卍夜の降鳳祭》と各種ドルスザクの決定的な違いは、墓地から使えるかどうか、これに尽きます。 従来の黒単デスザークでは、各種魔導具の効果でドルスザクが一定の確率で墓地に落ちてくれていた為、ある程度自由度の高いハンドキープが可能でした。

《卍夜の降鳳祭》は手札からのみ使えるカードであり、コンセプトである墓地を掘り進めることとは、あまり相性が良いカードとは言えません。 《堕魔 ヴォガイガ》で回収することはできますが、そのタイミングで使うのであれば従来の構築との差別化としては少し弱く、やはり墓地から使えないことの欠点が目立つような印象を受けました。

前述した4ターンラビリピト全ハンデスを狙うにも、盤面と墓地を整えつつ、《追憶人形ラビリピト》《卍夜の降鳳祭》を同時に抱える…となると、特に現環境ではそう簡単な話ではありません。

いずれのプランも先攻ありき

さて、ここまで理想的なプランをいくつかご紹介してきましたが、今の環境で何の弊害もなく後攻3ターン目、4ターン目が回ってくるかと言われると、答えは完全にNoです。

確かに最速《卍 デ・スザーク卍》は決まりやすくなりました。
...でも、それを一番決めたい赤単ブランドのキルターンは?

確かに最速ラビリピト全ハンデスは決まりやすくなりました。
...でも、それを後攻で易々と決めさせてくれる今の環境デッキとは?

結局のところ、成功率の上がった理想的なプランさえも、後手では間に合うかどうか怪しい、というのが現実問題です。
その上、デッキの性質上、3ターン目までに相手に大きく干渉することも、相手のビックアクションを跳ねのけるカウンター要素も、残念ながら持ち合わせていません。

先攻なら勝てる、ではなく、先攻で初めて勝負の土俵に立てる、では、高速化の止まない今の環境で安定した勝率を出すのは、難しいと言えます。

インフレによる相対的なデッキの弱体化

単純に、去年と比べて周りのカード、デッキが強くなり過ぎました。

去年は黒単デスザークが登場したばかりということもあり、コントロールには《追憶人形ラビリピト》と《卍月 ガ・リュザーク 卍》を、ビートダウンには《卍 デ・スザーク卍》を、それだけで大体勝ててしまうようなわかりやすい環境でした。

今となっては《知識と流転と時空の決断》でGR召喚のついでに《卍 デ・スザーク卍》が除去されたり、そもそも《SSS級天災 デッドダムド》や《DROROOON・バックラスター》で盤面は簡単に壊滅、当時は存在しなかった【青魔導具】や【ロマノフ】、【カリヤドネ】や【ネイチャー】系の対策不能のコンボ、更に速度を上げた【赤単ブランド】など…

以上、様々な要素から、デッキの動き云々以前に、解決しなければならない問題が山積みという訳です。
活路があるとしたら、これらの問題を一挙に解決するような新規魔導具や新規ドルスザクの追加ですね。流石に難しいとは思いますが…。

《卍夜の降鳳祭》採用黒単デスザーク サンプル

さて、少し現実的な内容にはなってしまったものの、デッキとして強化されたことには違いありません。 ということで、先ほど紹介した《卍夜の降鳳祭》《凶鬼卍号 メラヴォルガル》を採用した、サンプルの構築を考えてみました。

以下の通りです。少しでも参考になれば幸いです。


《卍夜の降鳳祭》採用【黒単卍デ・スザーク卍】 サンプル

4 x 堕魔 ドゥリンリ
4 x 堕魔 ドゥシーザ
4 x 堕魔 グリギャン
4 x 堕魔 ヴォーミラ
4 x 堕魔 ヴォガイガ
4 x 追憶人形ラビリピト
3 x 卍夜の降鳳祭
3 x 堕魔 グリペイジ
2 x 堕魔 ドゥポイズ
2 x 卍 デ・スザーク 卍
2 x 卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺
2 x 堕魔 ドゥスン
1 x 堕魔 グリナイブ
1 x 凶鬼卍号 メラヴォルガル

おわりに

やっぱり私は、 【黒単卍デ・スザーク卍】 が好きで、でも、好きなだけじゃなくて、それで勝つ自分を最も重要視していて。
だからこそ、やや厳しい見方でこのように評価させていただきました。

強い部分は強い。弱いところは弱い。
卍夜の降鳳祭だけでは、 【黒単卍デ・スザーク卍】 の革命には至らないと、今回は結論付けました。

このように私は単純に強くなったかどうかだけではなく、環境デッキと比較し相対的にどんな立ち位置にあるか、またそれはどんな要素で優劣が付いているものか、という全体像に着目してデッキを評価、選択しています。

この記事のサブテーマとして、カードやデッキの評価方法を掲げています。
仮に読者の皆様が 【黒単卍デ・スザーク卍】 を手に取ることがなくとも、少しでもそういったヒントになれば幸いです。

それでは、また次の記事でお会いしましょう!!

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