ネタデッキは2ブロックの夢を見るか

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ネタデッキは2ブロックの夢を見るか

目次

○はじめに

はじめまして、りんごしゃりしゃりと申します。
普段はデュエルマスターズ(以降デュエマ)のCSなどの大会に参加したり、身内同士の対戦等で楽しませていただいているプレイヤーです。

さて、皆さんは「自分だけのデッキ」を組んだ経験がありますでしょうか?
所謂オリジナルデッキと呼ばれるものですね。
その人が思いついたその人だけのコンボが入っていたり、誰も知らないようなカードが主役に据えられていたり、はたまたある特定のカード名が言いたいが為だけに作られたものだったり。

僕はこれが大好物です。いや、本当に。カレーパンとかラーメンよりは断然好きです。他人のオリジナルデッキを見るのも好きですし、自分で組み上げるのは更に最高です。
(ここで言うオリジナルデッキとは、ネタデッキやファンデッキと同義とします。どうしてもオリジナルデッキはネタやファンデッキとは違う意味だろ!ふざけるな!って言う人はコメント欄に好きなラーメンでも書いてください。)

次に「ブロック構築」というものをご存知でしょうか。これは限られたカードプールでデッキを組んで戦う遊び方のことで、現在デュエマでは今年度と昨年度に発売されたカードのみでデッキを組むのがブロック構築のルールとなっています。(例外として右下に今年度、もしくは昨年度のブロックマークの無いものは使えません。)
このルール、プレイヤーの中では賛否両論なのですが、僕は意外と気に入っています。構築の幅が狭いのが逆にビルダー心を駆り立てますよね。

じゃあこの二つ、一緒にしちゃえばもっと面白い…!?

…前置きが長くなりましたが、今回の記事はブロック構築オリジナルデッキを組むことに焦点を置いた記事になります。
できれば最後までお付き合いください。それでは本編、始まります。

○輝け!爆弾魔!

〜あらすじ〜
カードプールが広くてなんぼのオリジナルデッキ創作を、カードプールの狭い2ブロック構築で成し遂げたいりんごしゃりしゃりの明日はどっちだ?

オリジナルデッキとは人によって組む目的がかなり変わるのですが、僕の場合、「エンターテイメント性」に重点を置いています。いつも見た人を楽しませるデッキ構築を必ず目指すようにしているのですが、それには主役が必要です。
ブロック構築に対応してて、しかも個性が強くて面白い、そんな主役を張れるカード、どこかに転がってないかなぁ…

《爆弾魔オーバスト》

【進化クリーチャー】 
種族 マフィ・ギャング / スペシャルズ / 文明 闇 / パワー10000 / コスト10 / マナ1

■墓地進化:闇のクリーチャーを1体自分の墓地から選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
■G・ブレイカー(このクリーチャーは、相手のシールドをすべてブレイクし、その攻撃の後、自分のシールドをすべてブレイクする)
■このクリーチャーが破壊された時、クリーチャーをすべて破壊する。 

出典:デュエル・マスターズ

いた!

僕が考える主役の定義の一つに「能力の派手さ」があります。だって盛り上がるでしょ。
こいつはそれを兼ね備えてると言っても過言ではない。自分の盾も相手の盾も全部ぶっ壊すだけに飽き足らず、自分が死んだら自爆なんて派手さの塊や!よっしゃ、こいつでデッキ組んだろ!

○5ブーストから爆弾まで

さてと、主役が決まったはいいが、どうやって爆弾くんを場に呼ぼうか…
まずはこのカードを使うにあたって発生する問題点を挙げていきましょう。

1、墓地に闇のクリーチャーが必要
2、コストの重さ
3、返しのターンの守り

ざっと三つ、問題点をあげてみました。それでは、1から順に考えていこうと思います。

1,墓地に闇を作る

まず、《爆弾魔オーバスト》というカードは進化クリーチャーです。そして、こいつはその中でも墓地から進化元を用意する「墓地進化クリーチャー」なのです。つまり墓地に何かしら進化元がいないといけない。今回の場合は進化元に闇文明のクリーチャーが指定されているため、墓地に闇のクリーチャーを用意しておく必要があります。

さて困った。何か能動的に墓地に闇を送れないものか…。あわよくば相手の妨害をしながらなんてできたらそれはもう夢のよう…

《堕魔 ドゥポイズ》

【 クリーチャー 】 
種族 マフィ・ギャング / 魔導具 / 文明 闇 / パワー8000 / コスト2 

■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを2体破壊する。その後、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。 

出典:デュエル・マスターズ

いたわ〜

なんか語尾に「〜」をつけると何でも柔らかい印象になる、みたいなスレ昔ありましたよね。

そんなのはどうでもよく。いました、妨害できて自ら墓地へ行く闇の子。
このカードは、
自分の死と引き換えに相手のクリーチャーも破壊する
という効果を持っており、軽いコストと相まって序盤の相手の展開を妨害できます。
オーバストが大型爆弾だとするならドゥポイズはさしずめ小型爆弾といったところでしょうか。

しかもオーバストが出た後は、オーバストをドゥポイズで破壊することで盤面リセットがいつでも狙える状態になります。完璧。

ともかくドゥポイズ一枚で進化元が用意できました。進化元難民から脱却です。
ただ、流石に進化元をドゥポイズだけに頼るのでは怪しい部分があるので、デッキを纏める際に他の進化元も考えようかと思います。

2,コスト重すぎ問題

進化元問題が解決したのも束の間、さらなる問題が僕を襲います。
それは召喚にかかる「コスト」。
オーバストは見た目の派手さ同様、コストもド派手に10コスト。正直重すぎる。

こいつを出すのに単純計算で10ターンもかけてたら、出す前にデュエルが終わっちゃうよ…。
ああ…、こんな時手軽にマナが伸びて、しかもすぐにオーバストが駆けつけてくれたらなあ…

《幻緑の双月/母なる星域》

【クリーチャー】 
種族 ビーストフォーク / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2 

■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札を1枚、マナゾーンに置いてもよい。

-----------

【呪文】
カード名:母なる星域
文明:自然
コスト:3マナ

■自分の進化ではないクリーチャーを1体、マナゾーンに置く。そうしたら、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つ進化クリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。

出典:デュエル・マスターズ

《卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》

【クリーチャー】 
種族 ムートピア / ドルスザク / 文明 水 / パワー9000 / コスト8 

■虚無月の門:自分の魔導具呪文を唱えた時、自分の魔導具をバトルゾーンと墓地から合計4枚選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら4枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。 
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーはブロックされない。

-----------

【呪文】
カード名:卍獄ブレイン
文明:水
コスト:1マナ

■カードを1枚引く。

出典:デュエル・マスターズ

やるやん。

先述したドゥポイズから発想を広げていき、無月の門に行き着いた僕が生み出したのは、

虚無月の門を使って出した《卍 ギ・ルーギリン 卍》を《母なる聖域》でマナに送れば、なんと5マナも加速しつつ《爆弾魔オーバスト》に即座に辿り着ける!

というものでした。

このコンボなら、ドゥポイズの役割が進化元だけではなく、門を開くための素材にもすることができるので一石二鳥でお得。スマートですね。
なんなら2枚ともツインパクトカードでブロック構築感が出てるのも素晴らしい。(?)

3,相手にターン渡す=死

このデッキ最大の難点とは何か…。
そう、それは…

G・ブレイカー。

これは攻撃時に相手のシールドを全てブレイクするだけに留まらず、勢い余って自分のシールドも全部割っちゃうというお茶目効果。(お茶目で済むといいね!)

なにせ自分の盾がなくなるので、次の相手のターンに何かしらで攻撃されたらおしまいです。

この効果、どうやって解決しようかなぁ…。
誰かなんとかしてくれないかなぁ…

《ジョバート・デ・ルーノ》

【クリーチャー】 
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー1000 / コスト6 

■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、クリーチャーを1体選び、タップする。その後、クリーチャーを1体選び、アンタップする。

出典:デュエル・マスターズ

やったぜ。

はい。この子。超優秀。
このクリーチャーは一枚で二枚分の役割を担っています。
その役割とは、

《爆弾魔オーバスト》をアンタップしてダイレクトアタックに持ち込む。・相手ブロッカー等をタップし、攻撃が阻害されるのを防ぐ。

この二つです。

特に二つ目のメリットは、《ジョバート・デ・ルーノ》でなければいけない最大の理由で、「相手の場にブロッカーがいるが、相手が最初の攻撃をブロックしなかった場合」や、「相手が割れた盾からブロッカーをめくった場合」などの急な事態に対応することができるようになります。オーバストが出る前から場にいる相手の攻撃阻害系クリーチャーはドゥポイズでどうにかしましょう。

もしもデルーノが決まらなかった時は、オーバストを出した後、墓地にルーギリンがいれば、魔導具呪文を盾からトリガーすることでブロッカーを一体立てることができます。(オーバスト召喚時に余ったマナで魔導具呪文を唱えても同じ動きができます。)

○完成、そして…

長かったデッキ構築の旅も終わり、いよいよ完成したデッキのお披露目です。

デッキレシピ

・メインデッキ

《爆弾魔オーバスト》×3 《卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》×3《幻緑の双月/母なる星域》×4《堕魔 ドゥポイズ》×3《ジョバート・デ・ルーノ》×4《追憶人形ラビリピト》×3《堕魔 ヴォーミラ》×3《堕呪 ゴンパドゥ》×3《堕呪 バレッドゥ》×4《堕呪 カージグリ》×4《ニルバーナー》×3《Rev.タイマン》×3

このデッキは、虚無月に向かって星域を放ち、《爆弾魔オーバスト》を早期に出現させ、「もうやめて!相手の(自分も)盾はもう0よ!」という動きを主軸に据えたデッキです。

デッキ解説

はじめに、先程説明しなかったカード達をここでさらっとだけ紹介したいと思います。

《追憶人形ラビリピト》このデッキの蛇足枠。8コスト以上のクリーチャーが出ると相手を全ハンデスする効果を持ち、このデッキだと虚無月の門が「召喚」であるため、これに反応します。ギールリン虚無月→ラビリピト全ハン→星域オーバストと流れていくのがこのデッキで最も強い動きです。

《堕魔 ヴォーミラ》《堕呪 ゴンパドゥ》《堕呪 バレッドゥ》《堕呪 カージグリ》虚無月の門作成に必要な魔導具たち。ヴォーミラを選んだのは、ヴォーミラからヴォーミラを出して墓地を肥やすことを期待しているから。あとオーバストの進化元のカサ増しとして。水の魔導具たちは手札を回せるやつと確定除去を選びました。

《ニルバーナー》、《Rev.タイマン》S・トリガー兼自然マナ確保用カード。《ニルバーナー》と《Rev.タイマン》の組み合わせなのは、オーバストで自分の盾が割れた時にアドバンテージが大きいトリガーを選んだつもりです。他にもっと強いのもありそう。

そして肝心の回し方ですが、

まず必要な条件として・《爆弾魔オーバスト》と自然1マナ以上を含めた5マナ・手札に《幻緑の双月/母なる星域》と呪文の魔導具・墓地に魔導具が3枚以上と《卍 ギ・ルーギリン 卍/卍獄ブレイン》、さらに闇のクリーチャー1枚が必要です。

では、実際に動きを見てみましょう。

手札の魔導具呪文を発動

虚無月の門を宣言し、ルーギリンを場に

手札から星域を発動。ルーギリンをマナ、オーバストを場に

なんということでしょう!

たった3ステップで誰もが羨む最強クリーチャー、《爆弾魔オーバスト》がバトルゾーンに顕現します。

このあとどうなるかは神のみぞ、いや盾のみぞ知る、ということになりますが、それもスリル溢れる博打と考えればこのデッキの醍醐味の一つに変わりうるのではないでしょうか。

○最後に

本記事、いかがだったでしょうか?

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ブロック構築でもここまで出来ることを証明したく筆をとりましたが、初めての記事で至らぬところもあったかと思います。

もしよろしければ、この記事を読んだ感想や「自分ならこのパーツはこれにする」などのデッキ改良案等、些細なことで結構ですのでコメントをいただけると次の記事作成の励みになります。
「このカードのコンボを次の記事で書いて欲しい」などのリクエストも大歓迎です。

それでは、次の記事でお会いしましょう!
良いデュエマライフを!


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