〜記事を読んで頂く前に〜
この記事は2013年の終わりに生まれたデッキタイプの記事だ。現在は上位互換のカードが登場した等色々ツッコミ所があるとは思うが、多目に見ていただけると嬉しい。
また、長ったらしい説明を飛ばしたい場合は【神の力】から見てもらっても大体分かると思われる。
目次
【はじめに】
突然だが、デュエマの最強のカードとはなんだろうか。《無双竜機ボルバルザーク》か?《勝利宣言 鬼丸「覇」》か?《ザオヴァナイン・カイザー》か…? いやいや違うだろうと。じゃあ一体どれが最強だって言うんだ!
こいつが最強だ!!!
《名も無き神人類》【クリーチャー】 【種族】ゴッド・ノヴァ【文明】ゼロ【パワー】3000+【コスト】7
■中央G・リンク360(このクリーチャーまたは自分の他のゴッドをバトルゾーンに出す時、クリーチャーの名前をひとつ選ぶ。このクリーチャーは、このようにして以前選んだ名前のかわりに、新たに選んだ名前を、カードに書かれている名前に加えて持つ。その後、自分のゴッド1体からカードを1枚リンクを外す。その後、このカードを、好きな数のリンク可能なカードとリンクしてもよい)
効果が長いのでなに言ってるのかよく分からないかもしれないが、簡単に言うと「全てのクリーチャーの名前になれる」ということだ。ほら、最強でしょ?
え?なに、名前だけで効果が引き継げないんじゃ意味ないって?
まあ待て。《名も無き神人類》の種族を見てほしい。ゴッド・ノヴァだ。ゴッドはリンクする事で能力を共有できる。つまりこのカードは、名前を変える事であらゆるゴッドとリンクし、あらゆるゴッドになれるのだ!!!
でもゴッドって名前の割に弱かったような…… なんて言えるのも今日までだ。今からゴッドの強さ、《名も無き神人類》の強さを証明していこうと思う。
【中央G・リンク360ってなんだよ】
とにかく効果の長い《名も無き神人類》。以前選んだ名前のかわりに新しい名前を得る…?それって結局ただのバニラクリーチャーでは…?コレデドウヤッテタタカエバイインダ…という事で具体例。
殿堂入りゴッドの代わりに
上の画像ではプレミアム殿堂の《邪神M・ロマノフ》の代わりに、《名も無き神人類》を使用することで3体リンクを達成している。《龍神ヘヴィ》が殿堂入りだった時も《破壊神ヘヴィ・デス・メタル》降臨のために採用が検討された。
アタック・チャンス呪文の早期使用に
上の画像では《「無情」の極シャングリラ》の名前を得ることで、専用アタック・チャンス呪文《無情秘伝LOVE×HATE》を早期に使用している。《〇〇秘伝》呪文のうち何種類かはこの方法で使用することが可能だ。
カード名を参照するコンボに
上の画像では《P・P・P・P》の名前を得ることで、特殊勝利条件を満たしている。他には《ケロヨン・カルテット》等がこれに当たるだろうか。
とまあ、名前を変えられるというのはこれだけのメリットがある、ということが分かってもらえたんじゃなかろうか。
が、しかしだ。これって《名も無き神人類》でやる必要ある…?
1つ目はそもそも殿堂入りしているゴッドが《邪神M・ロマノフ》しか存在しない。2つ目は普通にマナブーストして使用した方が強そう。3つ目はこじつけなので論外。では一体、《名も無き神人類》にしか出来ない事って何なんだろうか…?
【イシュカンG・リンク】
もう一度、《名も無き神人類》の効果を見てみよう。「このクリーチャーは、このようにして以前選んだ名前のかわりに、新たに選んだ名前を、カードに書かれている名前に加えて持つ。」
つまり《龍神ヘヴィ》の名前を得ると宣言した時、同時に《名も無き神人類》の名前も持っている、ということだ。これによってなにが起こるかと言うと、
こうなる。《聖霊左神ジャスティス》の「左G・リンク」の能力で「中央G・リンク」持ちの《名も無き神人類》と、《龍神メタル》の能力で《龍神ヘヴィ》とG・リンクしている状態だ。
またこの状態で《超絶神ゼン》を場に出すと、
こうなる。これは名無し君が《龍神ヘヴィ》の名前を捨て《究極神アク》の名前を得ることで、《龍神メタル》とのリンクが解除され、かわりに《超絶神ゼン》とリンクした、という状況だ。
説明が難しいのでまとめると、《名も無き神人類》はもともとリンクする事のないゴッドをリンクさせる架け橋になり、他のゴッドが出る事で何度でもG・リンクしなおせる、という事だ。
ん?何度でも…?ちょっと待って下さい…!これってもしかして、もしかするかも知れませんよ…?
【ループの可能性】
またまたもう一度、《名も無き神人類》の効果を見てみよう。「■中央G・リンク360(このクリーチャーまたは自分の他のゴッドをバトルゾーンに出す時、………その後、自分のゴッド1体からカードを1枚リンクを外す。その後、このカードを、好きな数のリンク可能なカードとリンクしてもよい」とある。これは他のゴッドが出るとリンクを解除し、再度好きなゴッドとリンクできることを表している。
そこでだ、もしも他のゴッドが出た時になんらかの方法でゴッドを踏み倒せたらどうなるだろう。ゴッドが出る→《名も無き神人類》とリンク→能力でゴッドを踏み倒す→《名も無き神人類》がリンク解除→ゴッドが出る→《名も無き神人類》とリンク→…
なんと、ループしているじゃないか!もしもこれが可能ならゴッドが場に出た時、またはリンクした時の能力を無限に使えるぞ!ということで、ゴッドの踏み倒しを可能にするカードを探してみると……
《神王マクベス》【クリーチャー】【種族】ゴッド/オリジン【文明】自然【パワー】6000+【コスト】6
■W・ブレイカー■G・リンク《神王タイタス》の左横、《神王オセロー》の上側■このクリーチャーが4体神になった時、ゴッドを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに置いてもよい。
丁度良いのがいたもんだ。《神王マクベス》は4体神になることでマナからゴッドを踏み倒せる。この「4体神」とは、《神王マクベス》が自身を含めて4体のゴッドでリンクしていることを指す。つまり《神王マクベス》、《名も無き神人類》、その他2体のゴッドが場に揃うことで無限ループが始まる。
え?でもこのループって欠点があるんじゃないかって?その通りだ。《神王マクベス》の踏み倒し能力がマナからである以上、マナゾーンのカードが無くなったらこのループは止まってしまう。
が、なんとその欠点を補うカードをタカラトミーは用意していたのだ!それがこのカード、《神王リア》だ!!!
《神王リア》【クリーチャー】【種族】ゴッド/オリジン【文明】自然【パワー】2000+【コスト】4
■G・リンク《神王オセロー》の右横、《神王タイタス》の下側■このクリーチャーがゴッドとリンクした時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。■このクリーチャーは、闇のクリーチャーから攻撃またはブロックされない。
なんと同じ神王サイクルからの登場である。G・リンク時の能力を無限に使えるループにおいて、《神王リア》のリンク時にマナブーストする能力はマナゾーンの枯渇問題を完璧に解消した。
【勝利手段の模索】
ループの方法が確立された所で、このループを使ってどうやって勝つかを考える。マナから好きなゴッドを好きなだけ場に出せるので幾らでもやり用はあると思うが、最もパーツが少なくて楽な方法が良いに決まっている。さらに《神王マクベス》と《神王リア》を《名も無き神人類》にリンクする配置上、左G・リンクを持つクリーチャーだとスムーズにループに移行できるだろう。
ということで当時(2013年10月末)までのカードリストを調べてみた。
無い。勝てるカードが、無い。
そう、当時のカードプールでは、相手のクリーチャーを全て破壊したり無限にマナブーストしたりはできても直接勝利できるカードは無かったのだ…!
こうして僕の夢は崩れ去った。五元神を20枚繋げて遊ぶことしかもうできないのだ…。
【ゴッド・ノヴァOMGの襲来】
事が動いたのは2013年12月20、DMR-11「エピソード3ウルトラVマスター」の発売日だった。《「黒幕」》や《トンギヌスの槍》、《フェアリー・シャワー》等が有名なパックで、この弾から種族「ゴッド・ノヴァOMG」が登場した。
そして、なんとなくカードリストを見ていた筆者は見つけてしまった。「勝つため」のカードを……それがこのカード《堕天左神エレクトラグライド》だ!!!
《堕天左神エレクトラグライド》【クリーチャー】【種族】ゴッド・ノヴァOMG/エンジェル・コマンド【文明】闇【パワー】7000+【コスト】7
■このクリーチャーが攻撃する時、相手の墓地にある呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。そうした場合、その後、相手はそのカードを自身の山札の一番下に置く。
■W・ブレイカー
■左G・リンク
■このクリーチャーがゴッドとリンクした時、相手の山札の上から2枚を墓地に置かせてもよい。
なんてこった。タカラトミーは筆者の考えなどお見通しだったのだろうか。《堕天左神エレクトラグライド》のリンクしたときに相手のデッキを破壊する能力を使いまわせば、安全かつ確実に勝つことができるぞ……!
ということで、長らくお待たせしました。《名も無き神人類》だけが持つ能力「中央G・リンク360」で《神王マクベス》の能力を使いまくり、《堕天左神エレクトラグライド》の能力で確実に勝つループ!略して「神王ループ」ご覧ください。
【神の力】
各カードの採用理由
■《海底鬼面城》…ターン開始時のドローを一枚増やせる。相手のドロー枚数も増えてしまうが、こっちはループが始まってしまえば関係ないのでデメリットには多分ならない。あと地味に相手の山札が減りやすくなる。2枚目以降腐りやすいのもあって3投。
■《未来設計図》…《海底鬼面城》と同じように手札を整える役割。ドロー枚数が減るがメタクリーチャーを焼ける《勇愛の天秤》等に変えても良いかもしれない。4投。
■神王サイクル4体…ループの手順上、神王4体を場に揃えなくてはいけないので4投確定。
■有効S・トリガー2種…どちらも相手の妨害をしつつループパーツを揃えられるカード。特に《蒼龍の大地》は相手ターン中にループに入れる可能性がある。枠の都合で7投。
■《プロジェクト・ゴッド》…神。まじで。裁定で強化を貰い、リンクできるゴッド全てを踏み倒せるようになった。4投確定。
■《名も無き神人類》…ループの核。4投確定。
■《堕天左神エレクトラグライド》…最終的にマナゾーンに落ちればよいので2投。盾落ちしていたらゴッドを並べまくって殴り勝って下さい。
デッキの回し方
1.2ターン目は《海底鬼面城》や《未来設計図》を使って《神王オセロー》を探しに行く。もう手札にあるのであれば他のパーツを探そう。
3ターン目に《神王オセロー》召喚。
4ターン目に《プロジェクト・ゴッド》の効果で場に《神王リア》と《神王マクベス》を頑張って出す。
5ターン目に《神王タイタス》召喚&G・リンク。ループ開始。
ループがかなり複雑なので、動画を見ながら確認してほしい。
↓↓↓「カードショップHERO」様より
①《神王リア》《神王マクベス》の能力で1マナブースト&マナゾーンから《名も無き神人類》を場へ。
②中央G・リンク360により《神王オセロー》の名を《名も無き神人類》に追加&本当の《神王オセロー》のG・リンクを解除&そこに《名も無き神人類》をG・リンク。
③再び《神王リア》《神王マクベス》の能力で1マナブースト&適当なゴッドを場へ。
④中央G・リンク360が発動。《神王オセロー》の名を再度得ることで②の状態に戻りつつ③を行える。
⑤ ④をマナゾーンに《堕天左神エレクトラグライド》が落ちるまで繰り返す。
⑥《神王マクベス》の能力で《堕天左神エレクトラグライド》を場に。
⑦中央G・リンク360により《神王オセロー》の名を追加&《神王タイタス》のG・リンクを解除&《堕天左神エレクトラグライド》とG・リンク。
⑧3体のゴッドの能力で1マナブースト&マナゾーンからもう一体の《名も無き神人類》を踏み倒し&相手の山札を2枚墓地へ。
⑨中央G・リンク360により《堕天左神エレクトラグライド》のG・リンクを解除&もう一体の《名も無き神人類》にG・リンク。相手の山札を2枚墓地へ。
⑩もう一方の中央G・リンク360により《堕天左神エレクトラグライド》のG・リンクを解除&元の《名も無き神人類》にG・リンク。
以降⑧〜⑩を繰り返し、相手の山札を削り切って勝つ。
以上がループの手順である。マナゾーンにカードを送りすぎてこちらが先に山札切れを起こさないように注意しよう。
【おわりに】
まずはここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
慣れない口調はここまでにしまして、感想を少しばかり。
今回の記事は、2013年当時にピコーンと思いついたループを久しぶりに思い出したので、つらつら解説してみようかと書き始めたものです。
初めての作業で説明ばかりの内容のない記事になってしまった気はめちゃくちゃするんですが、少しでも《名も無き神人類》はたまたゴッドという種族に興味を持っていただければ幸いです。
この記事だけではとても説明できないほどゴッドには色々なコンボがあります。皆さんも是非、ゴッドデッキに手を染めてみてはいかがでしょうか…?
では最後に一言。
今の環境5キルじゃ間に合わねー!!!!!!!