遂に始まった十王篇。デュエマ関連のYoutubeを確認すると、新しいカードを使った多くのデッキが活躍しているのを目にします。そして、勿論競技シーンでも十王篇のカードは活躍して・・・・・・・
と言いたいところですが、ご存じの通りコロナウイルスの影響で公認CS,公認大会の機会は殆どありません。
このままでは十王篇1弾環境は『幻』となってしまうかもしれませんね。4月18日には『Wチームドッキングパック』も発売されることですし、十王篇の拡張パック1弾までの環境が幻になることは間違いないです。
自分としては「折角準備していた十王篇1弾環境が遊べずにがっかり」とも言える状況なんですが、逆を言うと「自分も、自分と練習した相手もCSに出れない環境だし、ぺらぺら喋っても問題が無い」という状況です。ということで今回の記事のテーマは
十王篇1弾環境はこうなる(はずだった)
・・・・・・・と自分は思っていた
というテーマで進めていきたいと思います。それではどうぞ。
目次
(ぶっちゃけ)デッキ強さランキング
まずは自分が環境デッキを一通り回してみた結果、何が強いのかということについて紹介していきたいと思います。見出しの通り、ぶっちゃけます・・・・というのも、「十王篇贔屓はナシ」です。
☆評価S(文句ナシの環境トップ)
【4cデイヤー】
☆評価A(S評価程ではないが、環境トップに匹敵するデッキ)
A+・・・・【零龍速攻】
A・・・・・【シータバーンメア】
A-・・・・・【赤緑バーンメア】
☆評価B(現時点での評価はまずまず。しかし環境の流れ次第で強くなるかもしれない、目が離せないデッキ)
【カリヤドネ】、【赤青覇道】
☆評価C(CSで使うのには勇気が必要なデッキ)
【赤白ビート】
自分の評価はこんな感じです。ただ今回の考察では「十王篇1弾環境初期」を想定しています。上で紹介したデッキは、自分が十王篇1弾を踏まえて調整したデッキ、という事で、環境が進むにつれて過去のデッキが再評価されたり、新デッキが開発されたり・・・ってこともあると思いますが、「初期」に活躍することになるのはこのあたりなのではないかなと思っています。
次の項ではこの仮の評価表を作った根拠である、環境構造の紹介になります。
十王篇1弾の環境構造
十王篇1弾環境で環境の中心にいるカードは《U・S・A・BRELLA》です。根拠としては、このカードがたった1枚で既存のGRデッキに致命傷を与えるからだと考えています。(《リツイーギョ #桜 #満開》も強力ですが、致命傷とまではいきません)
GR召喚一色と言っても過言ではない環境に《U・S・A・BRELLA》現れたことでほぼ全てのデッキに変化が求められます。GR召喚に泣き寝入りしていたデッキには《U・S・A・BRELLA》を、GR召喚デッキには対《U・S・A・BRELLA》用のメタカードを、という変化です。
そして自分が一番注目しているのは、《U・S・A・BRELLA》の影響を受けない「既存の強いデッキ」です。今までは【4cデイヤー】が強すぎて日陰で過ごしていた【零龍速攻】、【カリヤドネ】あたりがこの立ち位置ですね。
環境最強の【4cデイヤー】というデッキは《U・S・A・BRELLA》という意識しないといけない相手が出てきたことで、自由に使えていたはずのデッキのスロット、所謂”自由枠”が減ってしまうので柔軟性がダウンします。そこにつけ込むことの出来る【零龍速攻】なんかはかなり良いデッキになるでしょう。
今まで説明してきた通り、十王篇1弾の環境構造は『 《U・S・A・BRELLA》 を常に意識した中で環境トップの座を取り合う』というものです。
《U・S・A・BRELLA》 が多いときは、 《U・S・A・BRELLA》 も多い。そのため、「 《U・S・A・BRELLA》 デッキ」は勝ちきり辛く、「 《U・S・A・BRELLA》 意識デッキ」はデッキの柔軟性が落ちるので、結果的には「 《U・S・A・BRELLA》 が関係ない強いデッキ」が勝ちデッキとなる。
《U・S・A・BRELLA》 が少ないときは、 《U・S・A・BRELLA》 メタは入れても意味が無い。なので「シンプルなGRデッキ」が勝ちデッキとなるか、あるいは「そんな環境で 《U・S・A・BRELLA》 を使った頭の良い奴」が勝つ。
環境の重心は『今日はウサギが多いかどうか』になるでしょうね。天気予報ならぬ、ウサギ予報にアンテナを張りながらメタ読みをしていく、そんな環境になっていたでしょう。(残念ながらCSは開かれなかったけど・・・・)
環境構造の話はこのくらいにして、次は各デッキについて簡単に紹介していきます。
これでデッキ選択に困ることはナシ(かも)、環境主要デッキ紹介
環境構造について話をしたので、「環境内の 《U・S・A・BRELLA》 遭遇率」が大事なのは分かっていただけたかと思うのですが、ここからは環境内のデッキを”使うべきタイミング”に注目して紹介していきたいと思います。
前前項のS~Cで評価した全てのデッキについて①簡易解説②使うべきタイミング( 《U・S・A・BRELLA》 が多いときor少ないとき)③ 《U・S・A・BRELLA》 が与えるこのデッキへの影響④サンプルレシピ(一部のみ)このような順で紹介していきます。
・【4cデイヤー】
①評価は堂々のS評価。理由はどんな環境でも構築を変化させることで生き残ることが可能だから。しかも、もし環境読みをちょっと外したな~という時も地力の強さで勝つことも出来る。なので初心者でも勝てるし、玄人には”デッキの最適化”という味わいがあるという点では良いデッキ。
悪いところは……デッキの最適化に比べて実際に回すっていう事が飽きやすいところですかね……。勝利の味を知るのには良いデッキだけど、味を占めてからは苦い体験が多いデッキかもしれません。
② 《U・S・A・BRELLA》 が少ない時でも、多いときでも構築の細部をいじることで対応可能。強いて言うなら、 《U・S・A・BRELLA》 が少ない時に使いたい。
③ 《U・S・A・BRELLA》 対策カードは基本的に必須。因みにオススメのカードは《絶望と反魂と滅殺の決断》。 《U・S・A・BRELLA》 対策カード無しで、”フルパワー構築”を使うのもナシではないけど、勇気は必要ですね。
④ 《U・S・A・BRELLA》 対策で 《絶望と反魂と滅殺の決断》 。 《絶望と反魂と滅殺の決断》 と相性の良い《斬罪 シ蔑ザンド》多め。
★唐突に小テク紹介
《龍装者 マグマジゴク》は実は相手の盾を割らずに自分の盾だけを割ることが出来ます。
【ツインパクトカード】
種族ドラゴンギルド/ビートジョッキー/文明火/パワー6000/コスト7
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時あるいは自分が名前に《スクラッパー》とある呪文を唱えた時、このクリーチャーは相手のシールドを1つブレイクする。その後、自分のシールドを1つブレイクする。
────────────呪文────────────
カード名:地獄スクラッパー
文明:火
コスト:7マナ
■S・トリガー
■相手のクリーチャーを、パワーの合計が5000以下になるように好きな数選び、破壊する。
出た時にお互いのシールドをブレイクする効果ですが、相手のシールドをブレイクするのは「このクリーチャー」。自分のシールドをブレイクするのは単なる効果によるブレイクです。
なので、 《龍装者 マグマジゴク》 を出し入れして出た時の能力をストックさせた場合、相手のシールドをブレイクする効果は「このクリーチャー」が場に存在しないため不発。自分のシールドをブレイクする能力だけストックされていきます。
《アカカゲ・レッドシャドウ》のように自分のシールドだけ回収できる、便利な使い方が出来ますね。
・【零龍速攻】
①環境内最速(2~3t目)で勝利を狙う速攻デッキ。 《U・S・A・BRELLA》 が殆ど効かない点と、 《U・S・A・BRELLA》 への対応を他のデッキがしないといけない中で環境最速という点を評価しています。他のデッキが 《U・S・A・BRELLA》 に対応していくと、どうしても受けが薄くなったり、墓地メタを切らざるを得ない事が多かったので、S評価に近いA評価ということでA+としました。
② 《U・S・A・BRELLA》 が多いときにオススメ。新環境一発目で自分なら使っていました。
③ 《U・S・A・BRELLA》 を周りが意識すればするほど、受けが薄くなりやすいのでチャンスが回ってきます。
④ミラー戦意識の構築。
・【シータバーンメア】
①前環境で【4cデイヤー】とトップ争いをして、結果としてそこでは負けてしまったデッキ。【4cデイヤー】よりも受けが強い事が最大の長所なのですが、それを生かせなかったのが前環境の敗因でした。
しかし、今環境では上述の【零龍速攻】や 《U・S・A・BRELLA》 を使ったビートデッキが活躍する事が予想できるので相対的に評価は上がり、自分はAとして評価しました。なにより、 《U・S・A・BRELLA》 を採用することも出来るのが偉いですね。
② 《U・S・A・BRELLA》 が多いときに使いましょう。 《U・S・A・BRELLA》 の立て合いに強いデッキでかつ、受けも担保されているという強みが発揮しやすい環境のはずです。
③ 《U・S・A・BRELLA》 ”出来れば”採用したい。相手の 《U・S・A・BRELLA》 を超えるカードとしては《灰になるほどヒート》のみで十分で、足りない人は《超次元ムシャ・ホール》等を採用するか、《ライフプラン・チャージャー》等で《灰になるほどヒート》に触りやすい構築にしましょう。
・【赤緑バーンメア】
①【シータバーンメア】が【4cデイヤー】に勝つために、不必要だった水文明を切り落とした姿です。なので、【4cデイヤー】意外に意識しないいけないデッキが増えた十王篇環境ではすこし優先度は落ちるかな、といった印象です。特に受けが少ないのが裏目にでる機会が増えそうなのでA-という評価をつけました。
でもなんやかんやあって、【シータバーンメア】が再び【赤緑バーンメア】になるってことにもなりそうなので【シータバーンメア】を使う人には一緒に押さえておいて欲しいデッキですね。
② 《U・S・A・BRELLA》 が少ない時に使いましょう。
③ 《U・S・A・BRELLA》 は”入れなくても良い”。《洗脳センノー》と違って自分の足を引っ張る可能性のあるカードですし、2枚採用みたいなのでも十分だと思います。
④《禁断~封印されしX~》は《テック団の波壊Go!》のケアと、《タイク・タイソンズ》スタート率向上の為に入れるのがオススメ。
・【カリヤドネ】
①再現性NO.1デッキ。ただ、十王篇のカードで特に強化されておらず、環境の変化によって追い風が吹くか?と聞かれると【零龍速攻】ほどではないので自分はB評価にしました。
②割といつ使っても、それなりに勝てるし、それなりに負けてしまうデッキ。使っちゃ駄目な環境もなければ、好んで使いたい環境というのもあまり無いと自分は感じています。
③ 《U・S・A・BRELLA》 の影響は本当に受けてない。良い影響も悪い影響も調整では感じなかったですが、実際にCSが開催されてみると発見があるのかも・・・?
・【赤青覇道】
①息の長いビートデッキ。《海底鬼面城》と 《U・S・A・BRELLA》 が相性の良いことや、《三・騎・繚・乱》みたいな新しい候補カードも貰えたので個人的に評価は高いです。ただ《”轟轟轟”ブランド》が殿堂になってからというもの、コンボデッキ感が強いデッキなのはやっぱり変わっていないのでB評価。
② 《U・S・A・BRELLA》 が多い環境で使いたいです。
③ 《U・S・A・BRELLA》 は”絶対に入れたい”。というより、 《U・S・A・BRELLA》 を使うことに意味がある、という環境がこのデッキの狙い目となる環境でしょう。
・【赤白ビート】
①《GOOOSOKU・ザボンバ》は超強力な新カード。先攻で《ヘブンズ・フォース》から踏み倒せば”ゲームが壊れる”。ただ、 《U・S・A・BRELLA》 が与えるこのデッキへの影響はかなり重く・・・・・(詳しくは③で)
②強いて言うなら、 《U・S・A・BRELLA》 が多い時期に使いたいが・・・・
③ 《U・S・A・BRELLA》 は”このデッキに絶対に入る”のだが、それが与える影響は正直悪影響でした。というのも、従来のGR召喚軸だと 《U・S・A・BRELLA》 がガン刺さりします。
必然GR軸からバイク軸に変化していく(サンプルリスト)のですが、ここで立ちはだかるのが再現性の壁。確か 《ヘブンズ・フォース》 + 《GOOOSOKU・ザボンバ》 はゲームが壊れるのですが、毎回決めるのは無理。
そして、毎回その2枚をそろえる覚悟を決めるくらいならば、【零龍速攻】を使いたいというのが自分の本音です。「超天篇生まれのデッキ」の中で最も 《U・S・A・BRELLA》 の煽りを受けたデッキと言っても良いですね。そんな感じで個人的にはCという評価です。
超天篇1年の重み。十王篇の風は吹く?
ここまで幻の十王篇1弾環境を紹介してきましたが・・・・
なんか環境デッキ、「十王篇感無いな・・・・・」
最初に断った通り、今回は「十王篇贔屓」しませんでした。実際に自分も色々と試したんですけどね、【赤緑キリフダッシュ】、【アンダケインロック】とかね。
ただ、超天篇1年は重かった。コントロールに寄せると立ちはだかるのは「超オールラウンダー」のデイヤー。速攻デッキは「環境最速かつ、ブロッカーでアグロミラーでも1枚上手」の零龍。ミッドレンジにもバーンメアという器用なやつがいます。
そういう感じで今のところ「十王篇のつけいる隙は無い」のです。環境に新しい風を吹かせるのは今のところは 《U・S・A・BRELLA》 だけになりそう・・・・・っていうのはちょっと言い過ぎかもしれませんが、そうなってもおかしくは無いです。
まあでも一年前に超天篇が始まった時も、【ジョラゴン】、【赤白轟轟轟】、【赤青覇道】みたいなデッキが環境の中心にいて、「双極篇+一部の超天篇」って感じの環境でしたからね。「超天篇始まったなあ」って感じたのは《ガヨウ神》、《”轟轟轟”ブランド》が消えてからだったので、今年も夏の新殿堂+十王篇2弾あたりからが、十王篇の本番でしょうね。
そして、その本番が来たときに生きるのは十王篇1弾のカードであったり、十王篇1弾で遊んだ経験だったりします。だから自分は十王篇は超天篇に比べて弱くて心配・・・・なんて思っていないです。寧ろ新能力はどれも良い意味で一癖ある効果なので独特な使い方を考えるのが楽しくてしょうがない。
やっぱり一番心配なのは、いつになったら毎週のようにCSが開かれる状況に回復できるのかってことですね。これから十王篇は益々楽しくなっていくはずなのに・・・・
この記事のタイトルとして「十王篇の風は吹く?」とありますが、自分の結論を述べます。
「十王篇の風は必ず存在する。しかし、トーナメントシーンに吹くかどうかはこの先コロナ騒動が収束するかに懸かっているし、つまりは今の自分達の行動次第。」
#StayHome