こんにちは、神結です。
本シリーズの第24回目です。
24といえば世代的に高橋由伸なんですが、ここから話を広げると本当に読者の皆さんが付いてきてくれないと思うのでやめておきます。
ちなみに次回はこの導入で新井さんの話をする可能性があります。
まぁそれはさておいて、今回紹介するデッキはオレンジでもなければ赤くもないデッキになります。
過去の名デッキの振り返りをする 「歴代名作デッキ紹介」 。
今回は【緑単サソリス】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
環境に突如現れた“答え”
というわけで今回の名作デッキは環境で長らく活躍を続けたデッキの一つである、【緑単サソリス】になります。リストはこんな感じ。
ごめん、間違えました。こっちです。
一応順番に説明しておくと、上のサソリスは2015年の春くらいにちょっと流行ったシンプルなビートダウンデッキです。
《成長の面 ナム=アウェイキ》→《青銅の面 ナム=ダエッド》からアウェイキで1点入れてブースト、次のターンに《龍覇 サソリス》から《邪帝斧 ボアロアックス》を装備。
ボアロ効果で《ベル・ザ・エレメンタル》に進化、アタック時にボアロ効果で《大神秘イダ》を出して殴り倒す、みたいなデッキでした。
《トレジャー・マップ》のお陰で再現度が高かったり、《幻緑の双月》→《ベル・ザ・エレメンタル》からでも繋がったり、《諸肌の桜吹雪》が黒緑速攻を完封出来たり、《超次元フェアリー・ホール》からアンタアンタって撒くと黒単に強かったりと、まぁまぁちゃんと強いデッキでした。
派生として【赤緑サソリス】みたいなのものあって、マナ武装を使えないもののこっちは《龍覇 グレンモルト》や《超次元ボルシャック・ホール》が採用されています。盤面の取り合いで強いので、黒とかイメンと試合は出来ました。
なおいずれにせよ天門には絶望的に勝てなかっため、環境からは消えていきました。こういうデッキって環境の歴史的な話をするときはカットしがちなので、この企画で触れるのは合ってますね。
で、だいぶ話は脱線しましたが、今回紹介するのはその翌年の2016年、革命編末期から革命ファイナルにかけて活躍したデッキになります。
このデッキですが、かなり突然出てきたデッキなんですよね。
元々【赤侵略】を中心に【アナカラーデッドゾーン】【天門ループ】【モルトNEXT】などで回っていた環境なんですが、ある日突然環境に顔を出しました。しかも、トップに。
ある日からオンラインの大会でなんか勝ちまくって、それならば強いだろうということで実際の大会に持ってったら勝った、みたいな感じなんですよね。
《S級原始 サンマッド》なんかも出てしばらく経ってましたし、新カードで滅茶苦茶化けた、とかそういうわけでもなく。本当に研究が進んだ、ってことなんですかねぇ……。
サソリスに弱点はない
サソリスの強さは、その万能さにあります。「器用富豪」って奴です。
その強さについて一旦短く説明すると、「登場から約1年以上環境に居続け」ました。
しかもその時ってデュエマの歴史でもヤバいデッキが揃っていた時期で、《蒼き団長 ドギラゴン剣》系統の【デアリバスター】【赤黒バスター】、【赤白ジョバンニ】、【赤緑モルトNEXT(全盛期)】などがいました。その上で環境にいたんです。
コイツらってサソリスが出始めたときの環境デッキより、なんか2~3段階くらい強いデッキたちなんですけどね。
加えてですが、この期間にサソリスは新カードで強化されたというわけではなくどちらかというと、《邪帝斧 ボアロアックス》の殿堂(そこまで影響はなかったけど)とか《次元流の豪力》のプレ殿(こっちはちゃんとダメージあった)とか、むしろ弱体化されてるんですよね。
さて、このデッキが何故強いのか、という話をしたらまずは《邪帝遺跡 ボアロパゴス》強すぎにはなるんですが……。
(殿堂カード) 【 ドラグハート・ウエポン 】
文明 自然 / コスト4
■このウエポンをバトルゾーンに出した時またはこれを装備したクリーチャーが攻撃する時、自然のコスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
■龍解:自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーのコストの合計が20以上であれば、このドラグハートをフォートレス側に裏返してもよい。(ゲーム開始時、ドラグハートは自身の超次元ゾーンに置き、ドラグハートまたはそれを装備したクリーチャーがバトルゾーンを離れた場合、そこに戻す)
【龍解後】
カード名:邪帝遺跡 ボアロパゴス
カードの種類:ドラグハート・フォートレス
文明:自然
コスト:7マナ
マナ:-
■クリーチャーを自分の手札から召喚した時、自然のコスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
■龍解:自分のターンのはじめに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーのコストの合計が30以上であれば、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。
【龍解後】
カード名:我臥牙 ヴェロキボアロス
カードの種類:ドラグハート・クリーチャー
文明:自然
種族:ジュラシック・コマンド・ドラゴン
パワー:15000
コスト:10マナ
マナ:-
■自分の手札からクリーチャーを召喚した時、またはこのクリーチャーが攻撃する時、自然のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
■T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
サソリスは基本的に、このボアロパゴスの建設を目指します。
そこに加えて上原っぽいカードを1つ挙げるとしたら、間違いなく《革命目 ギョギョウ》でしょう。
【 進化クリーチャー 】
種族 ジュラシック・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / 文明 自然 / パワー8000 / コスト6
■進化―自分の自然のクリーチャー1体の上に置く。
■W・ブレイカー
■相手のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのクリーチャーのコスト以下の、自然の進化ではないクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
■革命2―自分のシールドが2つ以下なら、このクリーチャーの召喚コストを5少なくする。
サソリスの防御力の要の一つで、《轟く侵略 レッドゾーン》などで3点入ってしまうと、1コストで出てきます。
一度《革命目 ギョギョウ》を建ててしまうと、《S級原始 サンマッド》なんかで相手の盤面を流した後は《霊騎ラグマール》と合わせて盤面ロックが可能です。
相手の4コスト以上のクリーチャーの召喚に合わせて、ギョギョウ効果でマナからラグマールを射出出来るんですね。
素のシールドは《光牙忍ハヤブサマル》や《古龍遺跡エウル=ブッカ》で守りながら、《天真妖精オチャッピィ》からの反撃を用意しながら《革命目 ギョギョウ》を擁立。
そして盤面は《S級原始 サンマッド》で流して、あとは悠々と《邪帝遺跡 ボアロパゴス》の建設すれば勝ち。
《トレジャー・マップ》や《雪精 ジャーベル》のお陰で、ゲームの再現性もかなり高めです。
ちなみにこの時は《革命目 ギョギョウ》ロックを掛けたあとにパゴス+オチャッピィorハヤブサの防御を用意しながら過剰打点で殴り倒す、という勝ち方でした。
《革命目 ギョギョウ》さえ建ってれば、天門相手とかにも《ヘブンズ・ゲート》のトリガーに合わせて《霊騎ラグマール》で《奇跡の精霊ミルザム》を処理出来るんですよ。
だいたいデッキに1枚しか入ってない《深緑の魔方陣》か《ミスティック・クリエーション》を要求するので、充分勝ちの見込みがあります。
後に《獣王の手甲》+《曲芸メイド・リン・ララバイ》によるループも発見されました。
もう使わないループなので詳細は省略しますが、《獣王の手甲》で山札を回復させて、《曲芸メイド・リン・ララバイ》でお互いにブーストしてLO勝ちする、というループですね。ちなみにだいたい《S級原始 サンマッド》と《アラゴト・ムスビ》が悪かったです。
というわけで1番清水から8番阿部まで本当に弱いところがなく、特に革命編時代はそれが顕著でした。実際、GP2ndでも好成績を残していますし。
知り合いは吉良吉影の画像を貼りながら「サソリスに弱点はない」と言っていました。シアーハートアタックには意外な弱点もあったりしたんですが、サソリスに関しては特に革命編時代は弱点がなくて……。
赤黒バスターみたいな「盤面を処理しながら踏み倒しメタも置けて、ワンショットも出来る」みたいなデッキはさすがに苦しかったですけど、そんなデッキなんか世に殆ど存在しませんからねぇ……。
ちなみにサソリスが環境からいなくなった理由は「もっと強いアイツでよくなったから」です。
サソリスのコンセプトは何処へ?
このデッキについても、現状それっぽいデッキはないですね……。
まぁ、一番近いのは間違いなく【ガイアッシュ覇道】でしょう。パゴス作るのは別としても、《革命目 ギョギョウ》って《流星のガイアッシュ・カイザー》みたいなところありますからね。殴られても1回耐えればだいたい勝ちっていう。
ダメか? 許されないか?
とはいえ、現代のガイアッシュ覇道くらいの万能さは間違いなく持っていたデッキと言っていいかな、って思っています。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第24回は私の大好きな【緑単サソリス】でした。
このデッキは本当に楽しいので、私も結構使ってましたね。デッキ基盤やパゴスを含めて、「緑単」というアーキタイプの強さを嫌というほど刷り込まれたデッキですね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。