こんにちは、神結です。
古今東西、デュエル・マスターズは様々デッキがあります。
そんな古今東西の中から生まれてきた名作デッキを紹介するのがこの企画なわけですが……。
まぁ世に出るデッキにはどう表現しても「迷」デッキとしか呼べないものもありまして。
数回に1回くらい、このタイプのデッキを紹介してもいいよね?
というわけで今回は「歴代名作?デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキ?の紹介をしていきたいと思います。
今回は【龍墓地】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
何がプレイヤーをそこまでさせるのか
時は2015年の秋。
イメンヘルボ天門といったデッキが覇権を争う中で……そのデッキは、何故か、どういうわけか、いかなる事情かは不明ですが、そのデッキは舞い降りました。舞い降りてしまいました。
それがやべーリアニメイトこと、【龍墓地】になります。
リストはこんな感じ。(《勇愛の天秤》は後に追加されたカードですが、今回はリストのわかりやすさのため採用しています)
墓地にカードを捨てることしか考えてない初動、意味不明なマナカーブ、「はいはい、こういうの好きなのね」とでも言われそうなピン投のドラゴンたち……。
このデッキは、名前の通り墓地から龍を吊るんです。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ドラゴン・ゾンビ / グランド・デビル / 文明 闇 / パワー1000 / コスト7
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、プレイヤーをひとり選ぶ。そのプレイヤーのクリーチャーを1体破壊してもよい。そうした場合、そのプレイヤーの墓地から、《魔龍バベルギヌス》以外の進化ではないクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。
《エマージェンシー・タイフーン》、《ボーンおどり・チャージャー》からスタートしていき、最終的に《龍素知新》から《煉獄と魔弾の印》を唱え、そして《魔龍バベルギヌス》経由で《勝利宣言 鬼丸「覇」》などのフィニッシャーを投げるわけですね。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド / レッド・コマンド・ドラゴン / ハンター / エイリアン / 文明 火 / パワー9000+ / コスト10
■スピードアタッカー
■パワーアタッカー+5000
■このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。(ガチンコ・ジャッジ:各プレイヤーは自身の山札の上から1枚目を見せ、それを一番下に置く。そのカードのコストが相手以上であれば、自分の勝ちとする)
■T・ブレイカー
蘇生のキーカードである《魔龍バベルギヌス》《煉獄と魔弾の印》がある分だけ使い回しが可能だし、《完全不明》などで時間をもらってる間に7マナからの素出し《魔龍バベルギヌス》や《邪眼教皇ロマノフⅡ世》なんかも可能になります。
上手くいけばVANナイン大王に鬼丸覇を揃えて殴ることだって可能! 龍墓地はすごい! すごいんだ!
と、そんな浪漫を実現してしまうのが、この【龍墓地】というデッキでした。
ただここまで書いたところで、優秀な読者諸氏は既に気付いたかもしれません。
……エマタイ→ボンチャしても墓地3枚から肥えないのに、この動きから入るのは無理があるくないか???
そう、残念ながらこのデッキ、ルーターでルーターを引かないとまともに動きません。
しかも「蘇生呪文」「バベギかロマノフ」「踏み倒したいヤバヤバドラゴン」を順々に都合よく引いて、その上でそれぞれが都合のいいゾーンないといけないんです。
複数引いてしまったフィニッシャー、手札でダブりがち。
一応、そんな悩みを解決する方法もあります。
なんとこのデッキ、《転生プログラム》を引いてしまえば全てが解決するんです。
(プレミアム殿堂カード) 【 呪文 】
文明 水 / コスト3
S・トリガー
クリーチャーを1体選び、破壊する。そうした場合、そのクリーチャーの持ち主は、自分自身の山札の上から進化クリーチャーでないクリーチャーが出るまでカードを表向きにする。そのプレイヤーは、出たクリーチャーをバトルゾーンに出し、表向きにしたそれ以外のカードを持ち主の墓地に置く。
シンカイ→転プロ→完全不明はこのデッキの最強の動きなんです。全部ピン投だけど。
いや、一応《シンカイタイフーン》は複数詰めるけど、別に強くないというかなんというか。ビート相手にバベギで使い回される謎のシンカイくんもいたりしたけど。
このデッキ、殿堂でサーチ手段も入ってない《転生プログラム》が何故かデッキの核の1つだったりするんだよな。引くこと前提でデッキが構成されているんだよな。引いたら勝つけど。
1回だけ、シンカイ転プロから先3で《完全不明》が出てきたことがあります。脳みそ全部溶けました。
というように人間の理性を破壊するデッキ、それこそが【龍墓地】の真骨頂なのです。
どうして生まれてしまったのか
というわけで脳汁ダバダバのこのデッキですが、環境デッキに対してはどうだったのでしょうか。
実は「普通にマジレスされたら、こんなデッキで勝てるわけないじゃん!」となるわけではないので、今回名作? として紹介している訳なんですね。
その秘密は、当時の環境にありました。
上記した通り、当時の環境は「ヘルボ、天門、イメン」の三強。そこにモルトNEXTや刃鬼などもいます。
このデッキ、その環境トップたちにちょっと勝てるんですよ。
特に環境最強だった黒単ヘルボロフはハンデスでこちらを攻めてきますが、それは最早好都合です。
相手にハンデスをしてもらえば墓地に適度にカードが落ちていくと、トップの《煉獄と魔弾の印》とか《龍素知新》、《魔龍バベルギヌス》などが回答になります。
このデッキ、墓地さえ溜まっていればトップは結構強いんですよ。それで強いドラゴンを配置して、盤面処理に手こずっている間に複数体のドラゴンを並べて押し切ってしまいます。
また天門ループも《パクリオ》くらいしか妨害がなくい上に、《偽りの王 ナンバーナイン》さえ立ってしまえば確定で勝ちです。
そもそもデッキの性質上5ターン目までは確実にもらえるので、ちゃんと準備出来るんですよ。
あと、同様の理由で刃鬼みたいな妨害に薄いビッグマナには鬼のように強かったりします。モルトNEXTも初動で躓けばVANが間に合うし……みたいなこともあります。
何故か環境デッキたちに対してちゃんと勝ち筋があるのがこのデッキのいい点でした。
流石にCSでは使わなかったけど、当時のCSで当たり前に開催されていたサブイベントなんかではふつーに楽しくて使っていましたし、実際そこそこは勝てましたね。
もう寝よう!
というわけで特定のプレイヤー層を恐怖させていた本デッキでしたが、その終焉はあっけないものでした。
《伝説の禁断 ドキンダムX》の登場による【赤侵略】の登場、そして《転生プログラム》のプレ殿が襲いかかってきたのです。
リストを見ればわかりますが、このデッキはご覧の通りのシールドはペラペラ。アグロデッキに殴られたらひとたまりもありません。
私もCSで一度対戦したことがありますが、なんかレッドゾーンで走ったら跡形もなく消えていきました。
また何故かデッキの核として存在していた《転生プログラム》のプレ殿も、デッキの上振れ要素がなくなったことで大変な影響を受けました。
その後は《エマージェンシー・タイフーン》のトリガーから《斬隠蒼頭龍バイケン》を出して、そこに《ヒラメキ・プログラム》を当ててバベギかロマノフを出す、なんてギミックも発見?されましたが、到底転プロには叶わず……。
出来上がる盤面が地獄であることでお馴染みだった龍墓地も、こうして人知れず消えていくことになったのです。
なんか今では《龍素知新》も《魔龍バベルギヌス》も殿堂してるんだよね……。
"龍墓地"の魂、成仏へ……
ところで「墓地経由でやべードラゴンを踏み倒してボコボコにする」ってデッキ、何処かで聞き覚えがありませんか?
はい、みんな大好き?【墓地退化】ですね。
以前の《奈落の葬儀人デス・シュテロン》や《世紀末ヘヴィ・デス・メタル》などを使っていた墓地退化はどちらかというとアグロコンボ寄りのデッキでしたが、《竜魔神王バルカディア・NEX》を出せるようになってからは完全にこっちのタイプのデッキになりました。
どうやら、龍墓地くんは無事に成仏出来たようです。
おわりに
というわけで「DM歴代名作?デッキ」、第6回は私の本当に好きな【龍墓地】でした。
まぁ、たまにはこういうデッキもいいよね、ということで。
自分が気持ち良くなるためだけのデッキを使うのも時には楽しいので、皆様もぜひぜひ。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。