【第5回TWC】夢を、夢で終わらせない。おもちゃデッキに息吹を与える18のノウハウ ~第三部、調整編~

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【第5回TWC】夢を、夢で終わらせない。おもちゃデッキに息吹を与える18のノウハウ ~第三部、調整編~
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この記事を読むことは、きっとあなたのタメになります!

わたくしが紹介するノウハウを踏襲することで、デッキの練度は高まるでしょう。

ビルダーやプレイヤーの皆さんはそのデッキの持てるポテンシャルを向上させることができ、

ライターの皆さんは質の高い記事が書けるようになるはずです!

※尚、本作は三部作構成となっております。あらかじめご了承ください。

※また、本記事の内容はあくまでわたくしの独断と偏見による意見であり、千差万別なアプローチが存在することもあらかじめご了承ください。

目次

はじめに

出だしは前回も前々回も、《 真紅のゼンゼンマイ 》も変わらず、安定して何かの勧誘じみたものを使用しています。

初めての方ははじめまして。そうでない方はこんにちは。

わたくしはNaOHです。トレカライターコロシアムの参加者で、アルカリです

…まあ、理科実験でよく使われるあの試薬だと思って下されば大丈夫です。

当然、実験試薬に学習するという機能はございませんですから、毎回同じ出だしからしかスタートできないのです。

解るかい?こういうのが、詭弁とかヘリクツとかと呼ばれるものだよ。

ですが、皆さんは人間ですからね。わたくしの記事からしっかりと学び取っていただきたいのです。

さて、本記事では、 デッキビルディングのノウハウとして、

1、ガチを想定せず、ファンデッキのコンセプトの再現性を許容可能なレベルまで高めるためのノウハウを

2、三部作にも渡る圧倒的ボリュームで、具体例を交えながら初歩の初歩から伝授すること。

以上2点を目的として設定しております。

そして、今回でこれは第三部、つまり最終章となりますここまでお付き合い下さった方々、本っっ当にありがとうございます。

最終章ですからね…わたくしがデュエルマスターズを通して手にしたものを、全身全霊をもって叩きつけていく所存ですわ!皆さんは逃げないでくださいまし。

何?まだ前作を読んでいない?そんなあなたは、

 ~第一部、構想編~ と、 ~第二部、骨組編~ を先に読んで下さると幸いです。

…そうしないと、映画の最終回を最初に観ているのと同じような感覚に陥りますよ。

そして、最後に《超次元サプライズ・ホール》発表が待っていますので、穴が開くほど本記事を読み込み、堪能して下さいまし。

第三部、つまり本セクションのタイトルは、調整編となっております。第二部までで紹介したノウハウを踏襲すると、デッキレシピの机上論を脳内に思い描くことができると思います。

本セクションでは、その机上のデッキレシピを実際にデュエル・マスターズが行われている現場に持ち込んで発生するであろう、"回らない"という現象を緩和するための内容を盛り込んでいきます。

…さて、しょうもない能書きやヘリクツは置き去りにして、本論に突入します。

13、色比率の最適化とは。

単色以外のデッキを回す場合、色事故という現象が起こり得る…ということは皆さんご存知でしょう。

シールド・トリガーの確率論と同じように、多色でありながら全く色事故を起こさないデッキの構築など不毛ではありますが…

緩和する手段なら存在します。

序盤に使う文明は多くデッキに採用し、逆に終盤に使う文明の採用枚数は絞っていく…そういう手段を取ります。

それを実際に行っているデッキ…なるべく色数が多い方が具体例として使いやすいですね…ですから、わたくしの【5cビッグマナ】の構築を貼り付けます。


キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語 》をコンセプトにした構築で、

軸となる機能は第一にマナブースト、第二にドローです。

メインデッキの色比率を見ていきます。

多い順に、緑23水16光13火11闇9 多色22無1 です。

第一にマナブースト、第二にドローというついさっきの言葉と綺麗に重なりませんか?

これが最適を求めた結果できあがった色比率です。

このデッキはまずマナブーストを行ってから動くので、緑マナは多めに採用したかったのです。所謂スタートカラーというものです。水文明も同じ理由で多めに採用しています。

…これ、緑が12枚くらいだったら、結構な確率で、初手にブーストを撃てずに事故って負けているはずです。

当然、《 フェアリー・ミラクル 》を使用するためには、他にも緑マナをチャージしておく必要があるので、緑のカードは初手で2枚以上引く必要がありますからね。

わたくしの持論なのですが、ゲーム開始時(=初手)に使用するカードと同じ文明を持つ…スタートカラーは最低16枚、可能であれば18枚以上は欲しいと、経験則で感じております。

では、闇文明はどうでしょうか…?9枚ですね。これは、少なくて構わないと思っています。初手では使わないからです。

闇文明のカードを見ていくと、真価を発揮する状況が限られる、《裏切りの魔狼月下城 》《 天使と悪魔の墳墓 》を除き、他は全て7コスト以上です。

闇文明はゲーム終盤、マナが伸びきったあとに使用する文明であるとわたくしの中で位置づけております。マナが伸びきっていれば、闇文明のカードがマナゾーンに存在している確率も高くなるので採用枚数をある程度絞っても使用可能だと判断しています。

※ 最適な色比率とは何か…?それは、【5cビッグマナ】 の使用者の中でも意見が分かれる難問で、人によって回答が違うのでご容赦下さい。特に、「初手に5色揃えることを目指すから闇9枚は少ない」という声は多いです。

とにかく、この場を借りて言いたかったことは、スタートカラーは多く、終盤使う文明は少なく採用すると色事故リスクを緩和できる…ということです。

14、メリットとデメリットを天秤にかけよ。

《無双竜機ボルバルザーク》というカードはご存知でしょうか?

禁止カードにするために署名運動まで行われた、悪名高き、デュエル・マスターズ界の最凶最悪ぶっ壊れカードです。

本物のぶっ壊れは画像を貼り付けることすら憚られるのです。

ですが、このカードの初期評価はあまり高いものではありませんでした。

当時のデュエル・マスターズの主役は水文明。《 アストラル・リーフ 》《アクアン》といったドローソースがゲームの主導権を握っていたと言っても過言でもありません。

そんな、ドローこそ正義とも言えるような価値観を持った当時の人たちからすると、 《無双竜機ボルバルザーク》 は、まず手札アドバンテージに一切干渉できない火と自然のカードというだけで低評価です。

さらに特殊敗北までついています。んー、論!外!!

ですが、蓋を開けてみれば、エクストラターン獲得が強くて強くて環境では大暴れ。しまいには禁止署名運動まで勃発するという、色々と物議をかもした1枚になりました。

当時の人たちは、特殊敗北という重いデメリットに目がいってしまい、エクストラターンというメリットの大きさを正しく評価できていなかったのですね。

ですから、カードを評価し、採用する際には、そのカードの採用がどんなメリットとデメリットをもたらすか、冷静に判断する必要があります。

…まあ実際に使ってみないと、正確な判断と言うのはできないわけですが…

レッツクエスチョンターイム!

あなたは確定除去を持つ闇のシールド・トリガーが欲しいと考えました。以下に候補の2枚を挙げるのでそれぞれのメリットとデメリットを答えて下さい。(解答例つき。)

【 ツインパクトカード 】
種族 マフィ・ギャング / デーモン・コマンド / 文明 闇 / パワー5000 / コスト5

■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、あるいは自分が名前に《ハンド》とある呪文を唱えた時、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻してもよい。

────────────呪文────────────
カード名:デーモン・ハンド
文明:闇
コスト:6マナ

■S・トリガー
■相手のクリーチャーを1体破壊する。

○ツインパクトカードである。

○便利な墓地回収機能がある。

○自身の効果で自身を使い回せる。

×手札から唱えるには比較的重い6コスト。

△特定の芸能人と名前が似ている。

【 オレガ・オーラ 】
種族 マフィ・ギャング / デリートロン / 文明 闇 / パワー+0000 / コスト8

■S・トリガー
■無月の大罪3(このオーラを使うコストを3少なくしてもよい。そうしたら、このターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体破壊する)
■これをクリーチャーに付けた時、相手のクリーチャーを1体破壊する。

○オレガ・オーラサポートを受けられる。

○GRクリーチャーの能力の恩恵も受けられ、バトルゾーンに残る。

○手札から使うには、前者よりは軽い5コスト。

×GR召喚メタの影響を受ける可能性がある。

…どれもカードのテキストを読めば答えが分かる簡単な問題でした。

ですが、これらのメリット、デメリットを比較検討し、どちらを高く評価するのかはあなた自身の価値観と、運用しているデッキの性質によって異なります。

【バラギアラコントロール】なら前者、【黒単ドラガンザーク】なら後者が入ります。このような取捨選択が必要となるのです。

…選択してください。この天秤はどちらに傾くのか…?

15、複数の機能を持つカードを入れよ。

わたくしは、~第一部、構想編~で、デッキに与える機能について以下のように述べました。

基本的な戦術である、 マナ加速、マナ回収、ドロー、墓地(以下略)を、全て踏襲することは可能でしょうか?
いやいや無理です。
当然ですよね。(反語)

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-twc5th-11/

これは何故でしょう?簡単です。デッキは40枚しかないからです。

例えば、デッキビルディングを以下のように行っていると想定します。

コンセプトは3枚。になる機能はマナブーストだから14枚。途中で手札を切らしたくないからドローソースは10枚。時間稼ぎとして除去8枚、シールド・トリガーも多めに12枚くらい欲しくて…」  …いやいや無理です。40枚をオーバーしてます。

これを解決する手段は簡単です。1枚で複数の機能を担えるカードを採用すればいいんです。カード1枚1枚にドローや除去といった単一の機能を求めるのではなく、複数のアクションを同じカードに任せれば緩和できます。

こいつくらい「手、多すぎ」ならばあるいは…

例えば、

【 呪文 】
文明 火/自然 / コスト8

■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■自分のマナゾーンにあるカードの枚数より小さいコストを持つ、進化ではないクリーチャーを1体、自分のマナゾーンから、バトルゾーンに出す。
それが火または自然のクリーチャーなら、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。
その2体をバトルさせる。

このカード持つ機能は、テキストを額面通り受け取るなら、マナゾーンからの踏み倒し(疑似的なマナ回収とも)、強制バトルによる防御用シールド・トリガーの2つである…そう解釈できます。

しかし、よく考えてみると、踏み倒す先のクリーチャーによって多彩なアクションができます。

《ニコル・ボーラス》ならハンデス、《偽りの王 ヴィルヘルム》ならランデス、更なる除去、マナブースト、《 古代楽園モアイランド 》なら疑似シールド焼却と呪文等のロック…

組み合わせ次第で多くの機能を与えることができるわけです。

【 呪文 】
文明 水 / コスト4

■自分の墓地に呪文が4枚以上あり、この呪文が自分のシールドゾーンにあれば、この呪文に「S・トリガー」を与える。
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
▶カードを1枚引く。
▶GR召喚する。  
▶相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。

こいつも「手、多すぎだから!」

このカードも多芸ですね。バウンス、ドロー、シールド・トリガーの機能を任せられますし、呼び出すGRクリーチャーの組み合わせによって得られる戦略は無数に拡張されます。

"超次元呪文"等にも同じことが言えますね。呼び出すサイキック・クリーチャーによって変幻自在のアクションができます。

一方で、多くの機能を持ちすぎて殿堂入りしてしまったカードも存在します。

(殿堂カード) 【 D2フィールド 】
文明 光 / コスト4

■S・トリガー(このD2フィールドをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ展開してもよい)
■自分のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。(「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手のクリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)
■Dスイッチ:いずれかのプレイヤーが自身のターンに最初のカードを引いた時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーをすべてタップする。

このカードが殿堂入りした理由は、わたくしの過去の記事で散々考察いたしました。

《 Dの牢閣 メメント守神宮 》 の役割は一言でいうなら、白い 《 勝利宣言 鬼丸「覇」 》 です。
1 タップキルの橋頭堡
2 ブロッカー軍団による肉壁形成。
3 相手のブロッカーや殴り返しを無視して一気に攻め込む。
4 相手の攻撃を1ターン止め、またシールド・トリガーとして、防御札となる。
5 相手のD2フィールドを張り替える。
(中略)
…仕事多すぎませんか?

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-twg-10/

こういう多芸なアクションができるカードを、人は"強い"と評価します。

当たり前ですが、"強いカードを入れたデッキは強い"のです。

(アルカリでも分かるogic)

多くの機能やアクションを任せられるカードを採用することで、デッキの挙動の選択肢が増え、結果、デッキスロットの節約や、デッキパワーの向上につながります。

16、動きの粗を探し、埋め立てよ。

実際にデュエル・マスターズをプレイしていると、自分のデッキが弱いことに気が付くことも多いのではないでしょうか?

デッキが弱い…それ自体は悪いことではありません。

本当の意味で強さを追求し続けた、その極致には、本当に強いデッキなど、環境デッキランキングに載る両手で数えられるほどのものしかなくなってしまいます。

まずは、デッキが何故弱いのか、何故勝てないのか…その理由を知ることが重要です。

沢山デッキを組み、同じだけ負けを経験してきました。負け方を知る事は、勝ち方を知る事へ繋がります。

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-dbc-25/

…いい言葉ですね。

勝てない理由を知り、そこを埋め立て補完すれば、まあ多少は勝てるデッキに近づきます。

例えば、以前も貼った、【黒単ドラガンザーク】は、現在でこそマトモに機能するデッキになりましたが、以前のカードプールではさほど強くはなかったと考えています。

超天篇3弾が発売された頃、実際に使っていた構築です。《 我狼罪 フェンリ業ル 》を使うことで、第2、第3の《 大卍罪 ド・ラガンザーク 卍 》をリアニメイトできることに可能性を感じて作成しました。

【黒単ドラガンザーク(現在の姿)】


【黒単ドラガンザーク(超天篇3弾頃の姿)】


(何か時間が逆行したぞ…?異世界転生だ!)

オレガ・オーラ以外のカードが採用されているのは…まあ見れば一発で分かるでしょう。

これが、動きの粗を探し、埋め立てた結果生まれた構築です。

【黒単ドラガンザーク( 超天篇3弾頃の姿 )】には2つの機能の欠陥がありました。

1、となるはずの墓地肥やしができるオレガ・オーラが少ない。

2、全体対応の防御用トリガーのオレガ・オーラが無い。

現在でこそ、1は《 幽具リンリ 》《零星セブホール》の登場、2は《 轢罪 エクスマ疫ナ 》の登場により改善されましたが、当時のカードプールにはそれらのカードは存在しませんでした。

ですから、1の軸を《 堕魔 ヴォガイガ 》《悪魔の契約》、2の機能を《 テック団の波壊Go! 》…これらのカードの採用によって強引に埋め立てました。

これでようやく、 【黒単ドラガンザーク】 は高い再現性を持って回るデッキへと昇華されたのです。

17、構築を尖らせよ。

アニメではこの"尖った"クリーチャーにとどめを刺され、勝舞君がデュエル恐怖症に…

デッキが持つことのできる機能の数には限度があるという話は先程もいたしましたね。複数の機能を持つカードを採用してそれを緩和しよう…とも。

今度は別のアプローチとして、となる機能に特化させ、不要な機能を省いてみせましょう。

一時期環境の覇者とも呼ばれた、【アナカラーデッドダムド】の構築の変化を比較すると分かり易いと思います。

実際にわたくしの構築も似たような変化をしました…

【アナカラーデッドダムド(黎明期の姿)】


【アナカラーデッドダムド(GP9th前後の姿)】


元々、【アナカラーデッドダムド】はコントロールとミッドレンジ、両方の性質を持つ、太く、且つ器用なデッキでした。

しかし、【シータミッツァイル】【赤青ジョーカーズミッツァイル】等のデッキの台頭により、コントロールに寄せた構築では勝つことが難しくなりました。

ですから、長期戦を有利に進める、《 Dの博才 サイバーダイス・ベガス 》《 残虐覇王デスカール/ロスト・ソウル 》等の採用をやめ、代わりに、ミッドレンジとしての性質に特化させるカードが採用されたのです。

実際の環境を見ても、元々のフィニッシュ手段である、《 禁断機関 VV-8 》と、その封印を剥がせる侵略先のカード、《超奇天烈 ギャブル》の採用枚数が増加する傾向にありました。

《 禁断機関 VV-8 》 が現代に蘇った 《無双竜機ボルバルザーク》ってマジ…?

防御用シールド・トリガーの《 テック団の波壊Go! 》など、入れている構築の方が珍しかったというものです。

これは、元々のフィニッシュ手段である、 《 禁断機関 VV-8 》 による追加ターンに至るルートを太くした…とも解釈できます。あるいは、密に寄せた構築に変化した…とも。

コントロールの性質を薄め、ミッドレンジの性質に尖らせたという一例です。

18、無茶を通して道理を蹴っ飛ばすカード。

さて、これまで述べてきたノウハウは、全て一般論過ぎません。

ぶっちゃけ、熟練のビルダーさんなら誰もが知っていることだとすら思います。

…だからオリジナリティの欠片もないデッキでも具体例として使用できたんですわね…

では、これらのノウハウを踏襲して、全てのデッキコンセプトに息吹や再現性を与えることは可能でしょうか…?

不可能です。多種多様なデッキコンセプトが存在する以上、必要となるアプローチは、実は星の数ほどありますからね。(何回反語使うんだろう…?)

世の中には、アポリアめいた無茶苦茶なほど高い要求値の実現を求めるコンセプトが多数存在します。

アポリアとは、哲学的な難題や、解決不可能にも思える問題のことを言います。

【 進化クリーチャー(進化GV) 】
種族 エンジェル・コマンド / デーモン・コマンド / アーマード・ドラゴン / 文明 光/闇/火 / パワー25000 / コスト15

マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。

進化GV―自分のエンジェル・コマンド、デーモン・コマンド、アーマード・ドラゴンのいずれか3体を重ねた上に置く。

相手は呪文を唱えることができない。

このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊し、自分の山札を見る。その中からドラゴンまたはコマンドを1体選び、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。

ワールド・ブレイカー

【覇王ループ】にタッチしてた気がしますね…

このカードは、比較的アポリアに近い1枚であると思っています。

そして、このようなアポリアめいたデッキコンセプトを実現しようとすることは、ビルダーにとって挑戦であり、同時に憧憬でもあります。

さて、テキストに目を通すと…コストは15マナ、進化元3体、しかも進化元になる種族って重いカードが多いですよね…

揃えるのは無理です。教科書通りのデッキビルディングでは太刀打ちできません!おしまい!

…そうはいきません。"夢を、夢で終わらせない"とタイトルで銘打っているのに、ここで諦めたらタイトル詐欺です!

🚓おまわりさんにタイーホされます。

世の中には、《 月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍 》を99マナ払ってまで手打ちする猛者だっているんですよ…?

ですからここでは、無茶を通して道理を蹴っ飛ばし、力技でコンセプトの実現に尽力してくれるカードを、ほんの一部ですが紹介していきます。

【 ツインパクトカード 】
種族 グランセクト / 文明 自然 / パワー14000 / コスト9

■マッハファイター(このクリーチャーは、バトルゾーンに出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
■T・ブレイカー
■破天九語:このクリーチャーがバトルに勝った時、相手のシールドを9つブレイクする。

────────────呪文────────────
カード名:轟破天九十九語
文明:自然
コスト:10マナ
■各プレイヤーは、すべてのクリーチャーを自身のマナゾーンからバトルゾーンに出す。これらのクリーチャーがバトルゾーンに出ることによって起こる効果はすべて無視する。(マッハファイターなどの、そのターンの間働く能力は無視されない)

コストは重いですが、とりあえず何でも呼び出せます。マナゾーンからではなく墓地から呼び出したいなら、《 ビシャモンス・デーケン/「深淵より来たれ、魂よ」 》を使うという手もあります。

とにかく、クリーチャーなら殆ど何でも出せますから、最早何でもアリのカードです。

人類には早すぎる(かもしれない)レシピの提唱者はよくこのカードを使っている印象があります…

○○ゾーンから全てバトルゾーンに出せる…そういった効果を持つカードは構築に煮詰まったら検討してもいいかもしれません。

【 呪文 】
文明 自然 / コスト5

■この呪文を自分のマナゾーンから唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)  
→自分の山札の上から1枚目を、タップしてマナゾーンに置く。  
→コスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。  
→このターン、自分のクリーチャー1体はパワーを+3000され、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる。

キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語 》の小型版という印象が強いカードです。

マナゾーンから2体のクリーチャー踏み倒せるという効果はぶっちゃけ悪用し放題です。

よくコンボデッキにありがちな要求として、《○○》《××》が居る状態で《△△》を使う…というものがあります。

でも、これって、まともに召喚していたら、 《○○》《××》 が揃う前についでのように除去されてしまいますよね…

それを一発で解決させてくれるのがこのカードです。マナゾーンにコンボパーツを置けるので、ハンデスにも耐性がある点も強力です。

思えば、"フェアリー"さんも自身の記事内で、

最後に一言だけ言いますと、生命と大地と轟破の決断が最強!

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-dbc-25/

と記述していましたね…

わたくしも概ね同意見です。(自我が混濁して正常な判断ができなくなっているわけではなく…)

【 クリーチャー 】
種族 ドラゴン・ゾンビ / 文明 闇 / パワー7000 / コスト7

■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から3枚選び、残りをすべて墓地に置き、その後、選んだ3枚を好きな順序で山札に戻す。
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
■エヴィル・ソウル

これもなんというか…何でもアリなカードです。

【エザワカンタービレ】なんていうのだめみたいなデッキタイプが流行したこともありました。

まず、墓地に置きたいカードは何でも置けます。そして、次のターン引きたいカードはほぼ確実に引けます。

アニメの主人公みたいなご都合主義の「俺のターン!ドロー!」ができますので、そこから即死コンボを叩き込んでいきましょう!

(主人公はこんな禍々しいカードも即死コンボも使わない。)

正解の無い旅に出よう。

デッキビルディングに正解はありません。

…これは最早ノウハウと呼べるものではありません。でも、どうしてもわたくしが伝えたいと思った事柄です。

"メッセージ"とか"エール"とか、何かそういった話です。

内容を想像するだけで、痛い。

環境のトップメタに居るデッキすら、全てが同じものではありません。その週ごとに構築は最新のものにアップデートされ、更に言えば使用者ごとに採用されているカードの機微は微妙に異なっています。

座学では、テストを受ければ点数が判定され、誰もが正しいと理解しなければならない、正解というものがあります。しかし、デッキビルディングにはそれがありません。

正解がないなら、一体何を模索して、人はカードを手に取るのでしょうね…?わたくしは、デッキビルディングの目的は、個人的な"最適解"を見つけることであると考えています。

個人的な最適解…それは個人個人の心の中にあるものです。人が変わり、環境が変わり、価値観が変われば、最適解も変化します。

それは絶対的な解ではなく、流動的な何かです。最早実体があるかどうかすら怪しい、曖昧模糊とした概念でしかありません。

…ですから、あなたがデッキの内容を考えたとして、それを見た誰もが首を縦に振り、正しいという評価を下すわけではありません。

あなたが信じる最適解に近いかどうか…それがデッキの価値基準となります。

しかし、最適解は流動的概念です。…ですから最適解を模索しても、それでデッキレシピが固定されることはありません。

最適解に近づいては離れ、近づいて離れ…実体の無いものを見つけ出そうとする…それは一見不毛な行為にも思えるかもしれません。

それこそ…たどり着く場所の無い、無限に続くカードの荒野を旅するような…わたくしはデッキを作る度、そのような感覚に苛まれます。

ですが、それは心が躍る感覚でもあります。誰も知らない、オリジナルの最適解を、自分自身で形作っていく…その創作意欲は、いわば《ミスティック・クリエーション》です。

カードの荒野の中で創造の翼を広げることは、我々に多くのものをもたらしてくれます。例えば、人やカードとの出会い、発見、そして新しい創作意欲…

一見荒野のように思えた"そこ"は、実は多くの実りをもたらしてくれる"農園"なのです。

それらがもたらされると知っているからこそ、わたくしの心は、踊るのです。

皆さんも…そんな心躍るカードの農園、その旅路に、1歩足を踏み出してみてはいかがでしょうか?

まとめ

本セクションでは、デッキの骨組がある程度固まったあと、どのようにして練度を高めていくか解説していきました。

そして最後は少しカッコつけました。

調整編と銘打ってはいますが、蓋を開けてみれば、結構当たり前にやっていることばかりだったのではないでしょうか…?

当たり前だからと言って軽視してはいけません。

この、"当たり前"にどれだけ真摯に向き合えるかで、デッキの練度が違ってきます

さて…これで、【夢を、夢で終わらせない。おもちゃデッキに息吹を与える18のノウハウ】シリーズは最終章を迎えました。本当にお疲れさまでした。

書いている方もそうですが、読んでいる皆さんも大変だったと思います。

わたくしは、~第一部、構想編~の冒頭でこう宣言したはずです。

ですから、まずは読破したことを誇ってください。

文圧を上げて情報量で殴るスタイルでいきます

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-twc5th-11/

意味が分かりません!

この"文章による暴力"に耐えきったあなたは猛者です。ビルダーとしての新たな一歩を踏み出したと言っても過言ではありません。

ですから、誇ってください。

…とはいっても実感が沸かないでしょうから具体的な例え話をします。

わたくしが書いた記事ですが、文字数カウントツールを使用すると、全て10000字を凌駕しています。

つまり、合計30000字オーバーです。圧倒的ボリュームです。

因みに、短編小説の字数は、一般的に400~32000字と言われています。

ですから、短編小説という基準で見るとかなり長い部類になります。(ライトノベルに換算すると50ページoverです。)

それだけの情報アドバンテージを得たのですから、あなたは誇っていいのです。胸を張ってください。

さて、わたくしはこれまで、トレカライターコロシアムに、他の参加者の記事の質を高めるような投稿をしているのは好ましくない…勝利を目指せていない…そういった旨の発言をしていました。

しかしよく考えてみてください。そもそも今回の企画内容ページには…

とにかく面白い、タメになる記事を追求して記事を書いて投稿していただければ、それをガチまとめで公開いたします!

https://gachi-matome.com/p-dm-clm-twc5/

…と、あります。ですからこのシリーズを通して、皆さんがデッキビルダーとしての一歩を踏み出せたのなら、それはタメになったと言えるものであり、企画の趣旨から外れたものではないと言えます。

もちろん、他のライターの方々を応援するような記事内容でも、何ら問題はありませんわね。(掌禁断開放)

さて、今回はもう、願掛けとしてや投票をしてほしい…などと言う無粋な発言は必要ありませんわね?

何故なら、あなたの手は、既にそこに向かっているからです。

こういうことを言うと押してもらえなくなる

因みに、冒頭で述べた、《超次元サプライズ・ホール》発表ですが…

実はこの企画、ここで終わらせません!続きます!

いい最終回だった雰囲気醸し出していますが、続くもんは続くのです。

幻の第四部ではわたくしが実際にデッキビルディングを行う様子を皆さんにお届けすることで、この三部作に、

画竜点睛を致します!

※諸事情によりトレカライターガーデンでの投稿になります。あらかじめご了承ください。

幻の第四部は4/17日(金)18:00分頃にアップされる予定です

ここまでついてこられた猛者の方々であれば、きっと見にいらしてくれると期待しております!

それでは、トレカライターコロシアムという場を提供して下さったカーナベルのスタッフの方々と、そして何より、わたくしの記事に目を通してくださった全国の読者の方々に無上の感謝を述べさせていただきます。

皆さんもわたくしと同じくカードの農園を旅し続けている者同士、再び巡り合いましょう!


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