デスザーク不要!黒単魔道具「ゾンビート」紹介

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デスザーク不要!黒単魔道具「ゾンビート」紹介
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甥っ子とデュエマ。

 先日のネオンクスの記事では予想を超えるPVと「いいね」を頂き、誠に感謝している。

 そちらの記事でも書いたように、私は甥っ子がデュエマをやりだしたので復帰したおじさんだ。復帰するに当たって、すぐに甥っ子と遊べるようにスターターデッキを購入した。

スターターデッキの質もインフレ

 せっかくだから買ってそのままではなく改造してみるかー。(デッキレシピ検索中……)

 ふむふむ、《デ・スザーク》や《ラビリピト》というのが強いんだな。タップインで縛って、毎ターン手札を全て叩き落して……

って、んなもん甥っ子相手に使えるかー!

 相手に何もさせないタイプのデッキ使ったら「もうおじさんとはデュエマやらない」って言われちゃう。そんなことになったら首吊るぞ私。

 よし、ここは自分なりに甥っ子と楽しむ為のデッキを作るか!目標は以下の三つ。

 1、相手の行動を極力妨害しない

 やりたいことやれないとつまらないもんね。ハンデスとかトリガー封じとかは禁止。

 2、高いカードは極力使わない。

 甥っ子を財力で叩き潰すのは大人げない。高い物でもコロコロコミック以下のカードを目安に組んでみることにしよう。

 3、でも勝つ。

 大人としての威厳を見せつけるのも大事。安いカード中心でも工夫すればこんなに強いんだぞ!というデュエマの面白さも知らせたい。

 さて、それではどのようなデッキになったのか見て頂こう!

デッキレシピ

 《ガ・リュザーク》+ムーゲッツで打点を作り出すビートダウン。近所のTS〇TAYAで30円で買った《不死 ゾンビーバー》を活かそうと考えたもの。

 《グリギャン》→《ダースレイン》→《ゾンビーバー》、もしくは《グリール》→《ヴォガイガ》→《ゾンビーバー》という流れで墓地肥やしをしながら殴り、5ターン目に《ガ・リュザーク》で勝利を目指す。

各カード解説

《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》

【 ツインパクトカード 】
種族 マスター・ドルスザク / マフィ・ギャング / 文明 闇 / パワー11000 / コスト9

■無月の門・絶:各ターンの終わりに、自分の魔導具をバトルゾーンまたは墓地から合計6つ選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら6枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。
■相手のターンのはじめに、相手は自身のマナゾーンのカードを3枚までしかアンタップできない。
■W・ブレイカー

────────────呪文────────────
カード名:卍・獄・殺
文明:闇
コスト:9マナ

■クリーチャーをすべて破壊する。
■すべての墓地にあるカードの合計が13枚以上であり、この呪文が自分のシールドゾーンにあれば、この呪文は「S・トリガー」を得る。

 このデッキのフィニッシャー。《ジョリー・ザ・ジョルネード》を使ったことのある人は分かると思うが、「相手ターン終了時に展開する能力」は極めて強力である。

甥っ子にプレゼントした。

 《ミッツァイル》対策として注目されている《無双の縛り 達閃/パシフィック・スパーク》《全能ゼンノー》などのメタクリーチャーをすり抜けて攻撃することが可能。踏み倒しメタの類も相手ターン中ならば意外と無視できるものが多い。

《異端流し オニカマス》

【 クリーチャー 】
種族 ムートピア / 文明 水 / パワー2000 / コスト2

■相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。(ただし、このクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)
■相手のターン中に、相手が召喚以外の方法でクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのクリーチャーを持ち主の手札に戻してもよい。

 例えば 《異端流し オニカマス》は、そもそも《ガ・リュザーク》本体は召喚扱いなので引っかからない。ムーゲッツは召喚ではなく「場に出す」能力だが、《オニカマス》の能力は「相手のターン中に」と限定されているので、《オニカマス》使用者のターン終了時に出せばすり抜けることが出来る。

 また、展開後に自分のターンを迎えるということは、当然ながら即座に召喚酔いが解けるので 疑似的なスピードアタッカーとして攻撃することが可能だ。また、 殴る前にマナを使えるようになるので、トリガー対策で《堕魔 グリナイブ》を出したり進化クリーチャーで打点を追加しながら殴りかかることが出来る。

 このデッキでは最速4ターン目終了時に出すことができ、平均2体くらいはムーゲッツがついてくる。直前に《不死 ゾンビーバー》でWブレイク出来ていればダイレクトアタックも十分狙える打点となるだろう。

 通常の【デ・スザーク】よりも墓地肥やし速度が速い為、《卍・獄・殺》のS・トリガーを期待しやすいのも嬉しい所。対戦相手が「うそっ、もう墓地13枚あんの!?」と驚く顔は何度見ても楽しい。

Q.高いカード縛りなのにこんなん使っていいの?

A.ちょっと高いけど私はコロコロの半額くらいで買えたからセーフ。

Q.マナのアンタップ封じは妨害だよね?

A.その能力が働く前に殴り勝つコンセプトだからセーフ。

《不死 ゾンビーバー》

【 進化クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 侵略者 / 文明 闇 / パワー6000 / コスト5

■進化―自分の闇のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略―闇のコスト3以上のクリーチャー(自分の闇のコスト3以上のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から5枚を墓地に置いてもよい。

 魔道具でもドルスザクでもないけど、このデッキの軸となるカード。0コストで5枚も墓地肥やしが出来るのは強力の一言。

 3ターン目、4ターン目に墓地肥やしクリーチャーを出しながら《ゾンビーバー》に侵略することで、墓地に10枚超のカードを溜めることが出来る。10枚もあれば(場の魔道具を使わなければならないこともあるが)《ガ・リュザーク》の召喚条件は大抵満たせる。

 2枚、3枚と連続侵略するのも強力な動き。この構築ではムーゲッツ8枚入りなので、墓地が5枚増えると期待値でムーゲッツが1体増える計算になる。

 何より、山札をまとめてベチーン!と墓地に叩き付けるのが気持ちいい。

 ぜひとも《堕魔 グリール》から侵略して気持ちよさをアップしたい。

《夢幻騎士 ダースレイン》

【 進化クリーチャー 】
種族 ダーク・ナイトメア / 文明 闇 / パワー6000 / コスト4

■進化―自分の闇のクリーチャー1体の上に置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。
そうした場合、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻す。
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)

 通常の【デ・スザーク】であれば《堕魔 ヴォ―ミラ》が入っているであろう枠。しかしこのデッキは長期戦をする気が無く、《ヴォ―ミラ》の能力は活かしづらかったのでチェンジ。

 《ダースレイン》と《堕魔 ヴォガイガ》で合わせて墓地回収が8枚になり、キーカードの《不死 ゾンビーバー》に繋げられる確率をググっと高めてくれる。

 そのままではアタックできず侵略が出来ない《堕魔 グリギャン》から進化できると墓地肥やし+《ゾンビーバー》探し+侵略のタネとなり一石三鳥の動きとなる。

《堕魔 ジグス★ガルビ》

【 クリーチャー 】
種族 マフィ・ギャング / 魔導具 / ムーゲッツ / 文明 闇 / パワー6000 / コスト6

■W・ブレイカー
■自分の「無月の門」能力を使った時、このクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンにタップして出してもよい

 唯一のW・ブレイカー持ちムーゲッツ。疑似スピードアタッカーとなる打点形成の要。

 バトルゾーンに出す時にタップされているが、相手ターン終了時ならば全くデメリットにならない。

 種族に魔道具を持つので、他の「無月の門」持ちを採用していれば、連鎖的に門を開くことが出来て面白い。最悪《ガ・リュザーク》の種が足りない時に使うこともできる。

 復活能力は召喚扱いではないので《堕魔 ドゥベル》を釣ることは出来ない。惜しい!

 余談だが、デッキ名を「ゾンビート」にするか「カルビート」にするかめっちゃ悩んだ。

《ハク★ヨン》

【 クリーチャー 】
種族 マフィ・ギャング / ムーゲッツ / 文明 闇 / パワー2000 / コスト6

■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーが攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。
■自分の「無月の門」能力を使った時、このクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンにタップして出してもよい。

 追加のムーゲッツ。貴重なブロッカーであることと、S・トリガーで出た時に《ゾンビーバー》に侵略して殴り返す動きを評価して採用。

 より攻撃を重視するならブロッカーを封じる《ソー☆ジェ/ジェミニ・バインド》を使うのも良いだろう。

その他候補カード

《卍 デ・ルパンサー 卍/葬爪》

 スターターデッキのエース。呪文面による墓地肥やし、攻撃しながら除去できる能力がこのデッキに噛み合っているので、《デ・スザーク》よりよっぽど強い。

 しかし《ダースレイン》《ハク★ヨン》などを採用した結果、魔道具比率が下がってしまったので残念ながら抜けていった。

《凶鬼卍号 メラヴォルガル》

 2枚ブレイク能力を持つビートダウン向きのドルスザク。《ガ・リュザーク》→《ジグスガルビ》→《メラヴォルガル》と繋がると相手ターン終了時にブレイクとかいうハチャメチャな動きが可能。《終末の時計 ザ・クロック》など、一部のS・トリガーの対策になる。

 《デ・ルパンサー》同様、魔道具比率の問題で今回は不採用。

《堕魔 ドゥグラス》《堕魔 ドゥリンリ》《堕魔 ドゥスン》

 2コスト魔道具は選択肢が非常に幅広い。今回のレシピでは《奇石ミクセル》対策の《堕魔 ドゥシーザ》、ゾンビーバー探しの《堕魔 ドゥンブレ》を採用したが、他の魔道具もそれぞれ強みがあるので仮想敵に応じて変えると良いだろう。

 注意点として、《ゾンビーバー》の侵略元には出来ないので、3~4コストのカードを削ってまで入れるのは避けた方が良いだろう。

で、このデッキ強いの?

 《ダースレイン》未採用のプロトタイプの時点で甥っ子に「おじさん、大人げない~」と言われてしまうくらいには強かった。やはり《ガ・リュザーク》を使ったのはまずかったか?

 真面目に強さの話をすると、最速4ターンkill(2コスト魔道具から《グリール》進化→《ゾンビーバー》侵略)は悪くない速さ。

 しかし、手札に2コスト魔道具+《グリール》+《ゾンビーバー》が揃い、墓地にカードが理想的な落ち方をする確率は低く、4killはかなり困難。平均は(妨害無しで)5ターンkillといったところ。S・トリガー対策も除去トリガーを防ぐ《堕魔 グリナイブ》しかない。一線級のビートダウンはより早く、トリガーもケアして殴れるものが多いので、どうしても見劣りする部分はある。

 とはいえ単純な劣化ではなく、既に述べたように《ミッツァイル》メタに引っかからないことや、通常の【デ・スザーク】が不利な【青魔道具】にもkillターンの早さ勝負を仕掛けられるなど、このデッキならではの魅力も多い。何より安い。

 《零龍》の登場でますますコントロールが流行しそうな闇文明界隈。だが時には童心に還ってS・トリガーに一喜一憂する殴り合いを楽しんでみてはいかが?


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