こいつ、戦いの中で成長してやがる……!

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こいつ、戦いの中で成長してやがる……!

目次

さいしょに:底知れぬ水の世界へようこそ

唐突だが皆さんは《ドリル・バーニカル》というカードをご存じだろうか? 2011年4月のGENERATION FORCEに収録されていた水属性モンスターで《スカイオニヒトクイエイ》《エアジャチ》などを同期に持ち、俗に「除外海産物」と呼ばれるデッキと共に誕生した歴史を持つ。

《ドリル・バーニカル》

【 効果モンスター 】 
星 3 / 水 / 水族 / 攻300 / 守0 

このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与える度に、このカードの攻撃力は1000ポイントアップする。 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

昔懐かしいダイレクトアタッカーであるこのモンスターは場に出したばかりだと攻撃力はたったの300しかないが、直接攻撃でダメージを与えるごとに攻撃力が1000ずつアップしていく。そのため、2回目には1300、3回目には2300の攻撃力で直接攻撃を決めることができるようになる。

ともなれば、こう考える人もいるだろう。
このモンスターで直接攻撃しまくれば勝てるのではないか……?

おそらくこのカードが収録されてから多くの人が同じことを考えてきたに違いない。だがこのカードが収録されたのはエクシーズ召喚が導入されたばかりの頃で、未だに強力なシンクロモンスターが暴れまわっていた新時代の黎明期。このカードをメインに据えた戦法はとてもではないが難しい状況だった。

しかし今は文字通り「時代」が違う。拡充されたカードプールは新たな敵の登場も意味するが、同時にこのカードへ活躍のための追い風をもたらした。第10期に出揃ったカードも駆使し、《ドリル・バーニカル》による直接攻撃、そして勝利を現実のものにしようではないか。

戦略考察:勝利を掴む2つの方法

フィールドに普通に出すだけでは返しのターンで戦闘破壊されたり効果で除去されたりするのが目に見える。そのため、どうやって《ドリル・バーニカル》を場に出すか、どうやって時間稼ぎするかを考察してからデッキレシピの紹介に移ろう。

①《ドリル・バーニカル》を場に出す方法

もう一度《ドリル・バーニカル》のステータスをよく見てみるとこのカードは水族モンスターだとわかるだろう。水族は同じ水属性の魚族や海竜族と比べてサーチ・リクルートが難しい傾向にあり、サポートカードを探す上では「水属性」「レベル3」「低攻撃力」という部分を意識していくことになる。

デッキの中に埋もれているカードを場に出すには大きく分けて二つの方法が存在する。「手札に加えてから出す」と、「墓地へ落としてから蘇生させる」だ。

《ドリル・バーニカル》を手札に加えるにはこのモンスターが役に立つだろう。

《水精鱗-アビスパイク》

【 効果モンスター 】 
星 4 / 水 / 魚族 / 攻1600 / 守800 

このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、手札の水属性モンスター1体を墓地へ捨てて発動できる。デッキからレベル3の水属性モンスター1体を手札に加える。「水精鱗−アビスパイク」の効果は1ターンに1度しか使用できない。 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

魚族であり「水精鱗」カテゴリに属するこのモンスターは《鰤っ子姫》でリクルートしたり《水精鱗-サラキアビス》でサーチしたりと非常に融通が利く。攻撃力も多少のテコ入れがあれば運用できるレベルで、効果で《ドリル・バーニカル》をサーチした後の活躍も期待できるだろう。

また、レベル4水属性であるため《バハムート・シャーク》のエクシーズ素材にもなれる。リンクモンスターが立っていることが前提だが、エクシーズ素材がなくとも活躍できる《餅カエル》、エクシーズ素材を自力で補填できる《No.47 ナイトメア・シャーク》を呼び出せばいいだろう。

墓地から蘇生させるのはそれほど難しくない。《ドリル・バーニカル》はそのステータスから《浮上》に対応しており、墓地から出したターンは攻撃することはできないが守備表示で特殊召喚することができる。また、このカードを墓地へ落とすには先程の《水精鱗-アビスパイク》、そして《水精鱗-サラキアビス》が役に立つだろう。

《水精鱗-サラキアビス》

【 リンクモンスター 】 
星 2 / 水 / 海竜族 / 攻1600 / 

魚族・海竜族・水族モンスター2体
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードのリンク先のモンスターの攻撃力・守備力は500アップする。②:相手ターンに手札を1枚墓地へ送って発動できる。デッキから「水精鱗」モンスター1体を手札に加える。③:このカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊された場合、デッキから水属性モンスター1体を墓地へ送り、自分の墓地の水属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。 
【LINK-2:左下/右下】 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

だが、ここで紹介したカードはどれもワンテンポ遅れてしまうものばかりだ。これは水族に生まれた宿命でしかない。勿論無策のままでは相手に押し切られてしまうため、時間稼ぎのためのカードも考える。

②相手を妨害し時間を稼ぐ方法

何度も言っている通り《ドリル・バーニカル》は水族モンスターである。そのため、「アクアリウム」魔法カードの③効果を受けることができる。同じ水族である「アクアアクトレス」モンスターと「アクアリウム」魔法のシナジーは非常に強力で、このデッキでもいくつか入れてみよう。

まず採用したいのは、水属性モンスターに戦闘破壊耐性を与える《水舞台》だ。そしてそれを手札に加えやすくするため《アクアアクトレス・テトラ》も3積みする。

《水舞台》

【 永続魔法 】 

①:自分フィールドの水属性モンスターは、水属性以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。
②:自分フィールドの「アクアアクトレス」モンスターは相手モンスターの効果を受けない。
③:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地の水族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は水族モンスターしか特殊召喚できない。 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

《アクアアクトレス・テトラ》

【 効果モンスター 】 
星 1 / 水 / 水族 / 攻300 / 守300 

①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「アクアリウム」カード1枚を手札に加える。 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

レベル1モンスターでもある《アクアアクトレス・テトラ》《ワン・フォー・ワン》に対応しているほか、先程取り上げた《浮上》にも勿論対応している。そのため場に出す難易度は難しくはなく、維持するだけで毎ターン「アクアリウム」カードを手札に加えることができるのだ。

フィールドに《水舞台》があるならば《アクアアクトレス・テトラ》は強固な耐性を得るためそれは容易である。次ターン以降は打点アップができる《水舞台装置》を手札に加えてみよう。

《水舞台装置》

【 永続魔法 】 

①:自分フィールドの水属性モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
②:自分フィールドの「アクアアクトレス」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
③:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地の水族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は水族モンスターしか特殊召喚できない。

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

こちらは並べれば並べるだけ水属性モンスターの打点アップに貢献できる永続魔法だ。水属性モンスターの打点を挙げる方法は他にもいくらかあるが、先述の《アクアアクトレス・テトラ》でサーチできるこのカードよりもお手軽なものはそうそうない。

何はともあれ、まず最初は《水舞台》で戦闘破壊耐性を築く。これによって《ドリル・バーニカル》はかなりフィールドに残りやすくなるだろう。この段階では効果で除去してくる可能性が残っているが、考えてみてほしい。

「レベル3低攻撃力ダイレクトアタッカーに相手が除去カードを打つか?」と。
もちろんこの驕りが相手に敗北をもたらすことになる。

――さて、もちろんこれだけでは相手の動きを受けきることはできない。そのため、「そもそも相手を動かせない」ようにするカードを2種類採用しておこう。こちらも水族モンスターであるため「アクアリウム」魔法で蘇生可能だ。

《豪雨の結界像》

【 効果モンスター 】 
星 4 / 水 / 水族 / 攻1000 / 守1000 

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、水属性モンスター以外の特殊召喚はできない。 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

《かつて神と呼ばれた亀》

【 効果モンスター 】 
星 1 / 水 / 水族 / 攻0 / 守1800 

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いに攻撃力1800以上のモンスターを特殊召喚する事はできない。 

出典:遊戯王OCG デュエルモンスターズ

前者は水属性以外のすべてのモンスターの特殊召喚、後者に至っては高攻撃力のモンスターの特殊召喚を止めてくれる。さらに言えば後者は《ワン・フォー・ワン》から特殊召喚可能でこちらとの親和性も高い。

経験上、どちらかがフィールドにいるだけで相手の動きは明らかに止まる。これに《水舞台》があれば相手は下級モンスターでの戦闘破壊すらも困難になるため、近年の《魔鍾洞》対策で入れているバック破壊のカードを引くまでは動くことはできないはずだ。それに、このモンスターらは水族モンスターであるため、破壊されたとしても場の「アクアリウム」が墓地へ送られれば蘇る。

《かつて神と呼ばれた亀》を採用するとこちらも高攻撃力のモンスターが出せなくなるが、こちらが採用するモンスターに攻撃力が1800以上のものは片手で数えられるくらいしかいなく、痛手は全くない。《ドリル・バーニカル》を育てていくには非常に適した環境である。

デッキレシピ:とにかくデッキを掘り進めたい

【メインデッキ】モンスターカード・3 《ドリル・バーニカル》・3 《かつて神と呼ばれた亀》・3 《アクアアクトレス・テトラ》・3 《豪雨の結界像》・1 《水精鱗-アビスグンデ》・3 《水精鱗-アビスパイク》・3 《シャーク・サッカー》・1 《鰤っ子姫》

魔法・罠カード・3 《水舞台装置》・2 《水舞台》・2 《浮上》・3 《強欲で金満な壺》・3 《命削りの宝札》・2 《ツインツイスター》・1 《ワン・フォー・ワン》・1 《死者蘇生》・3 《ブラック・ホール》

【エクストラデッキ】・3 《水精鱗-サラキアビス》・3 《マスター・ボーイ》・3 《バハムート・シャーク》・1 《餅カエル》・3 《No.47 ナイトメア・シャーク》・2 《No.71 リバリアン・シャーク》

基本的には《強欲で金満な壺》《命削りの宝札》でデッキを掘り進めていくためエクストラデッキのモンスターは「出せればいいな」くらいにしか考えていない。ただ、それでも《水精鱗-サラキアビス》《マスター・ボーイ》は手軽に打点を上げることができるため可能ならば積極的に場に出していこう。

まず最初は手札に《豪雨の結界像》《かつて神と呼ばれた亀》のどちらかを握り、それを場に出して相手の動きを封殺する。後者は《ワン・フォー・ワン》でも出すことが可能だがなるべく前者が望ましい。これによって動きを止めた後にこちらが状況を整えていく。

ロックを完成させた後、それを強固なものにするべく《水舞台》で戦闘破壊耐性を与える。そうして《ドリル・バーニカル》に登場してもらい、展開できず詰まっている相手のモンスターゾーンを軽々飛び越えながら直接攻撃してもらう、というのが理想の動きだ。ただ、勿論ながらうまくいかない時の方がはるかに多いため、その時は《ブラック・ホール》《ツインツイスター》で場のリセットを図る。

戦闘破壊ができない状況でロックを突破することは非常に困難だと予想される。だが、もしそれを破られてしまったとしても落ち込むことない。こんなロック突破してくるデッキには何を握っても無駄だろう

おわりに:敵の 顔面を 殴るのは タノシイ

直接攻撃可能なモンスターは遊戯王の世界にはたくさんいるが、その中でも《ドリル・バーニカル》ほどに可能性を感じるモンスターは多くないだろう。直接攻撃に成功する度に攻撃力が上がっていくその姿はまさに戦いの中で成長していく漫画の主人公にも似たものがあり、それ故、このカードは「育てている」という実感が強くなるのだろう。

遊戯王をやっている中、直接攻撃を決めた時の「よっしゃ」という嬉しさは筆舌に尽くしがたい。着実に勝利へ近づいているあの気持ちを経験したからこそ我々は「直接攻撃できる」の一文に惹かれるのだ。

それならば何度も殴ってやろうじゃないか。《ドリル・バーニカル》はそんな決闘者の気持ちに応えるポテンシャルを持っている。長らく海の底で誰にも見つけられなかったこのモンスターが戦場で牙を剥く、そんな時代がやって来たのだ。

だからこそ……《豪雨の結界像》《かつて神と呼ばれた亀》を見ただけでサレンダーしないで……


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