はじめに
どうも◆ドラ焼きです。
今回はアドバンスでTier1に位置付けている【アナカラーダークネス】を紹介していきます。
オリジナルにも【アナカラーハンデス】と呼ばれるデッキがありますが、あちらとは似ても似つかぬパワーと対応力がウリのデッキとなっています。コントロールが好きな人にはもってこいのデッキと言えるでしょう。
また、このデッキは10月頭に控えているGPに向けて確実に押さえておかないといけないデッキの一つです。このデッキを使ったことが無い方向けに解説していくと同時に、このデッキの弱点や対策方法も紹介していくので、是非最後までお付き合いください。
目次
【アナカラーダークネス】特徴
【アナカラーダークネス】とは、闇のオレガオーラでの相手への妨害を行い、GRクリーチャーで自分のリソースを確保するというギミックを利用したコントロールデッキです。
闇のオレガオーラ、《天災デドダム》といった優秀なカードを墓地から使えるようになる《絶望と反魂と滅殺の決断》を軸に構築されているため、【アナカラーダークネス】と呼ばれているわけです。
また、このデッキの特徴として《とこしえの超人》を採用出来るという点があげられます。
GRゾーン、超次元ゾーンといった外部ゾーンを使用するアドバンスにおいて、《とこしえの超人》は幅広いデッキに刺さるカードとなります。ハンデス+《とこしえの超人》のパッケージで相手の行動を制限し詰ませることが出来るのもこのデッキの魅力の一つと言えるでしょう。
条件さえ整えば、毎ターン継続的にハンデスと自分の手札補充をこなしつつ、相手のトップ解決も《とこしえの超人》のせいで見込めない、そんな強固な盤面を作れるこのデッキは現アドバンス環境でも最強の一角と言えるでしょう。
さて、そんなこのデッキがなぜ今また強いと言われているかというと、苦手であったアグロデッキがその数を減らしつつあるからです。
6月に行われた全国大会では、【火単我我我】、【JO退化】といったアグロデッキがTier上位だったため【アナカラーダークネス】は立ち位置が良くないデッキでした。
しかし、新殿堂により【JO退化】が構築不可能となり、【火単我我我】も新登場した【火闇ドルマゲドン】に不利がつくといった理由から数を減らしています。そのため、再び【アナカラーダークネス】がその力を発揮しているというわけです。
ここまで見てきた【アナカラーダークネス】の特徴をまとめると以下の通りです。
- 闇のオレガオーラ×リソースGRで圧倒的なコントロール性能を誇るデッキ
- ハンデス×《とこしえの超人》のロック性能が相手のトップ解決を許さない
- アグロデッキが弱点と言えるが、それらが少なくなっている現環境で真価を発揮している
それでは、サンプルリストの方を見ていきたいと思います。
【アナカラーダークネス】サンプルリスト
今回は《ナーガの海黒環》を採用した構築をサンプルリストとしました。
従来の《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》の形も強力なのですが、環境次第で使い分けることとなります。
個人的には今の環境は序盤からハンデスしていくことが勝ちに繋がりやすいと考えているため《ナーガの海黒環》を使って速度を重視する方が好みです。
採用カード解説の項もまずは、新カードである《ナーガの海黒環》から解説していきたいと思います。
採用カード解説
ハンデスカード等
《ナーガの海黒環》
【 タマシード 】
種族 ナーガ / レクスターズ / 文明 水/闇 / コスト4
■シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
■このタマシードが出た時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。そうしたら、水または闇のカードを1枚、自分の墓地から手札に戻す。
■各ターン、はじめてカードが自分の墓地から離れた時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
▶カードを1枚引く。
基本的には場に残り続けるため、毎ターンアドバンテージを稼ぐカードとして活躍します。
墓地のカードが離れると効果を発揮するわけですが、墓地から《絶望と反魂と滅殺の決断》を使う、《SSS級天災 デッドダムド》の侵略させる、GRクリーチャーが破壊される等の方法で効果を使う事が出来ます。
GRクリーチャーは破壊されると墓地に行ってから、GRゾーンの下に戻ります。なのでその際に《ナーガの海黒環》の効果が発動するわけですね。
このデッキは無月の大罪や、破壊して効果を起動するGRクリーチャーのおかげで毎ターン何かしらの方法でGRクリーチャーが破壊されます。そのため効果の発動は簡単と言えるでしょう。
無月の大罪でエンド時に破壊することを生かし、エンド時にハンデスをすることも出来ます。
《乱罪 ダイパ殺デー》、《斬罪 シ蔑ザンド》
オレガオーラというのは、場に出した時にGR召喚をしてこのオーラを装備するか、元から居るGRクリーチャーにオーラを付けるかして使うことが出来るカードです。
基本的にはGR召喚をして、それに装備。その時に出たGRクリーチャーの効果で更なるアドバンテージの獲得を狙っていくことになります。
2コストで相手のリソースを削ったり、GRクリーチャーの効果で手札を増やすことが出来たりと、序盤から終盤まで活躍します。
無月の大罪によって軽いコストで使用できる点は魅力ですが、使いすぎて自分の場の《とこしえの超人》や《天災デドダム》を破壊しすぎる場合があります。状況に応じて4マナで使うかどうかを見極めましょう。
《絶望と反魂と滅殺の決断》
【 呪文 】
文明 闇 / コスト5
■この呪文を、自分の墓地から唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
→コスト4以下の闇のクリーチャー1体またはコスト4以下の闇のオーラを1枚、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
→相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。
手札破壊、マイナス効果は勿論ですが、蘇生効果によって《天災デドダム》や闇のオレガオーラを墓地から使う事が出来るようになります。
ハンデス、蘇生、パワーマイナスはこの順にしか解決出来ないため、相手の《とこしえの超人》を除去しながら蘇生する、なんてことは出来ません。
コマンドクリーチャー
《天災デドダム》
【 クリーチャー 】
種族 トリニティ・コマンド / 侵略者 / 文明 水/闇/自然 / パワー3000 / コスト3
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を自分の手札に加え、1枚をマナゾーンに置き、残りの1枚を墓地に置く。
最強。
今回の構築は《ナーガの海黒環》を採用しており、2ターン目にブースト3ターン目に《ナーガの海黒環》、という動きが出来るため、2コストブーストも多めに採用しています。
《虹速 ザ・ヴェルデ》、《SSS級天災 デッドダムド》
《斬罪 シ蔑ザンド》と《虹速 ザ・ヴェルデ》+《SSS級天災 デッドダムド》のパッケージでバトルゾーンを処理出来るようにしています。
また、《虹速 ザ・ヴェルデ》は《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》にP革命チェンジも出来ます。
《S級宇宙 アダムスキー》
【 進化クリーチャー 】
種族 マジック・コマンド / S級侵略者 / 文明 水 / パワー7000 / コスト7
■進化―自分の水のクリーチャー1体の上に置く。
■S級侵略「宇宙」―水のコマンド(自分の水のコマンドが攻撃する時、バトルゾーンまたは自分の手札にあるこのカードをその上に重ねてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーはブロックされない。
■このクリーチャーがシールドをブレイクする時、かわりに相手の山札の上から2枚を、持ち主の墓地に置く。
このデッキのフィニッシャーです。もう完全に勝ち、という盤面で使っていくのが基本ではありますが、《ナーガの海黒環》で墓地からも回収出来るようになっているので序盤から使っていくことも出来るようになりました。
また、【火闇ドルマゲドン】対面においては相手が《FORBIDDEN SUNRISE ~禁断の夜明け~》によって山札を減らしてくれます。そのため、《S級宇宙 アダムスキー》によって勝ち盤面を作れるタイミングが多くなります。
因みに《ナーガの海黒環》から進化することも可能です。
その他
《とこしえの超人》
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント / 文明 自然 / パワー4000 / コスト1
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■相手が自身の手札以外からカードを出す時、かわりにマナゾーンに置く。
ハンデス+《とこしえの超人》はアドバンスでは鉄板の組み合わせで、あらゆるデッキに対して刺さります。
ドラゴン系統のデッキ、コントロールデッキ等に対してはこの組み合わせで相手の逆転の芽を摘んでいき、勝利を目指します。
《禁断機関 VV-8》、《魔天降臨》
《S級宇宙 アダムスキー》と並ぶ、このデッキのフィニッシャーです。
《禁断機関 VV-8》、《魔天降臨》、《S級宇宙 アダムスキー》のどれで詰めるのか、その終着点によって道中のプレイが変わってくるのもこのデッキの楽しい部分になります。
外部ゾーン
超次元ゾーンにP侵略を採用し、GRゾーンはリソース重視の構成です。
手札補充の《天啓 CX-20》、《サザン・エー》、《クリスマⅢ》。
ハンデスの《カット 丙‐二式》、《ソゲキ 丙-一式》。
そして、GRゾーンを実質10枚に圧縮しつつ、無月の大罪を使ったとしても自分の盤面を残しやすくなる《ロッキーロック》。
基本的にはこの12枚が最適だと考えています。
回し方、弱点
《とこしえの超人》+ハンデス
このデッキの戦い方は、ハンデスをしつつ、《とこしえの超人》を場に残す事を意識して戦うというやり方です。こちらのコンセプトが刺さっている相手にはこれを押しつけていきます。
ハンデスして相手の手札を減らし、《とこしえの超人》で更に相手の解答札を減らし、最終的には相手がその盤面をひっくり返せないよう、《S級宇宙 アダムスキー》や《魔天降臨》で詰めていく、というのがこのデッキの黄金ムーブです。
自分の場を残さずに戦う
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》や《流星のガイアッシュ・カイザー》を使うデッキなど、こちらが自分から展開することにリスクが伴うような相手には中途半端に動こうとせず、一気に複数枚のハンデスを使っていくという動きが重要です。
マナを7まで伸ばしてから《乱罪 ダイパ殺デー》+《絶望と反魂と滅殺の決断》で動く、《ナーガの海黒環》を出してからハンデスをする、というような動きを狙っていきます。
こういう戦い方をするためにも、《ナーガの海黒環》や《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》といったメインの動きの助けにもなりつつ、メイン以外の強力な動きにもなるカードは採用した方が良いでしょう。
《ナーガの海黒環》であればGRに頼らずとも序盤からハンデスを使えるようになりますし、《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》であれば除去の枚数が増えてミラー等の《とこしえの超人》の睨み合いに強くなります。
弱点1.速攻系のデッキ
さて、ここまでは【アナカラーダークネス】の戦い方について見てきましたが、ここからはこのデッキの対策方法について見ていきましょう。
最も有効な戦い方は速攻です。
《斬罪 シ蔑ザンド》や《虹速 ザ・ヴェルデ》のような除去が間に合わない速度での攻撃が有効になります。
例えば【火単我我我】、【アポロヌス】系統のデッキがこれに位置しており、特に【アポロヌス】は最近アドバンス環境での通りが良いようです。
これに対する【アナカラーダークネス】の対策は基本的にはなく、コンセプト段階で割り切らないといけない相手になります。
弱点2.《斬隠蒼頭龍バイケン》
弱点の2つ目としてハンデスを無効化する《斬隠蒼頭龍バイケン》の存在があります。
《乱罪 ダイパ殺デー》、《ソゲキ 丙-一式》、《絶望と反魂と滅殺の決断》、《ナーガの海黒環》どれも相手が自分で選んで捨てる、セルフハンデススタイルです。
なのでこれらのハンデスは全て《斬隠蒼頭龍バイケン》1枚で無効化することが可能です。
唯一有効なハンデスは《カット 丙‐二式》ですが、これもGRクリーチャーということで狙ったタイミングで使うのは困難でしょう。
こういったデッキタイプと遭遇した場合はバトルゾーンを並べてさっさと押し切ってしまう、という思い切りの良いプレイが重要になります。
おわりに
【アナカラーダークネス】いかがだったでしょうか。
アドバンスを代表するデッキの一つであり、GRの楽しさ、《とこしえの超人》の強さを体感出来るという面では、アドバンスの基本を知ることが出来るデッキでもあります。
GPに向けてアドバンスの練習をしよう、と考えている方は是非一度このデッキを使ってみてはいかがでしょうか。
(僕はその結果、オリジナルの【アナカラーハンデス】を使えなくなりました。)