目次
はじめに
環境での活躍はそこそこ。でも古参勢からの人気の高い《「無情」の極 シャングリラ》の記事です。
さっそくリストの紹介……
しません。
カードの性能としてではなく、あくまでキャラクターとしての《「無情」の極 シャングリラ》を掘り下げようという内容です。
故に、拡大解釈・個人解釈・妄想かつメタフィクションに突っ込んだ内容を含むものとなっております。嫌いな方はどうぞ戻るボタンをタップorクリックお願いします。
DMwikiさんを全般的に信頼し参考とさせていただきます。数々の小ネタにも突っ込んだものなので助かりました。
シャングリラの履歴
《「無情」の極 シャングリラ》。エピソード3のラスボスを務めた個体であり、戦乱を憂いて世界を無に返そうとしました。
そして芋づる式に前2年間分(「実は種族:エイリアンが」→「実は種族:アンノウンが」→「アンノウンの上位者であるゼニスが」)とその後の一年分(種族及び派閥であるオラクルは《「無情」の極 シャングリラ》を神として崇拝)に渡って影響力を持ち続けました。
そして実は不死鳥編に登場の伏線が張られており、その火元は転生編にまで遡るといいます。
さらには平行世界でのオラクルが各種「遊撃師団」《師団の先導者 ツラトゥストラ》で語られていたり、特殊エキスパンションにて追加のシナリオが追加されていたりと優遇されています。
ここまでがネットで集まる情報です。そしてここからが私の解釈となります。
その「無情」偽りにつき
まずはここから提起していきます。ゼニスとしての冠詞である「無情」は思いやりがない様、または仏教用語で心の動きがない様を指しているとされています。
実際の背景ストーリーでも容赦なく他種族を洗脳して種族:アンノイズに変えていたり、そもそも世界滅亡を願うキャラクターが「無情」でなくて何だというのか? と思うのが妥当な意見だと言われるでしょう。
違います。
心に動きがないのであれば、そもそも「他人なんてどうでもいい」はずなのです。つまり無関心であるはずです。
曲がりなりにも平和の為に他人に対して行為を行っていた《「無情」の極 シャングリラ》にはむしろ「有情」「救世」の二文字をであるべきでしょう。
そもそも「洗脳」という行為でさえ一種の矛盾を抱えるのです。なぜならば本当に「無に返す」を目的とするならば、少なからず滅ぼして回ればよかったはずなのです。
それこそ新章からのゼーロ率いる闇文明は行動が一貫しており、各種行動は最終目的である滅びと結び付くものでした。
(滅びの戦力としての凶鬼の素材集めや足がかりとしての各種文明への侵攻など)
「洗脳」は争わせないための最終手段であった可能性があるのです。
背景ストーリーで語られない部分ではあるのですが、そもそも《「無情」の極 シャングリラ》自身が「はじまりのゼニス」であるとはされていますが「ゼニスとして生まれた」存在なのか《黄金龍 鬼丸「王牙」》のように「ゼニスに目覚めた」のか定かではありません。
そのためまずは「ただのガーディアン」の一個体であった可能性があります。(よって以降は《「無情」の極 シャングリラ》を「無情」抜きで表記します)もしかしたら水面下で平和への呼びかけをしていた可能性があります。
ただしその声はどこにも、そして誰にも届かなかったでしょう。
なぜなら多くの背景ストーリーは「生存戦争」であったためです。
負ければ死ぬ、という状況で「自らの生存」以上の平和なんて存在しません。こうなればなんとまぁシャングリラの行為が無為であったか想像にかたくないでしょう。
「自らが死んでもいいから争わないことを選んで下さい」なんて主張が広まるわけがないのです。
仮に覚醒編とエピソード1も黒幕であった場合の行動理由
つまり各シリーズの出来事をシャングリラが糸を引いていたとして、「平和」という輪を通るように解釈を試みようということです。
覚醒編
DM背景ストーリーの大まかな流れは年度始めの拡張パックで何かしらの脅威が発生し、年度末の拡張パックで解決するというものです。
神化編はオリジン側の総大将"起源神"が倒されて幕引きとなりました。
ただし不死鳥編の《超神星ビッグバン・アナスタシス》や極神編の"五元神"のような「傷を癒す者」は出現しませんでした。
つまり過渡期は各文明とも種族:オリジンとの戦争により疲弊した状態であったと考えられます。
そして発見された「超次元」の力。それを最初に手にした闇文明が勢い付き各文明へと侵攻する……というものが覚醒編の序章です。
超次元をもたらしたのが仮に「平和の為にシャングリラが」であった場合にその意図はなんであったのか。
疲弊した状態というのは現実世界であれば紛争地域を想像していただければいいでしょう。慢性的に物資が不足するのです。
つまり、「無償で物資を提供し潤わせることで起こりうる略奪戦争を止めようとした」です。
初期の背景ストーリーでも天災により被害を被った水文明と闇文明は他の文明へと侵略しています。
闇文明を優先したのは、超次元を管理しうるのに適切だと判断されたからでしょう。なにせ生と死はコインの裏表、リスクの高い臨床試験への抵抗も薄かったはずです。はじめの覚醒者《時空の賢者ランブル》が種族:ダークロード=支配階級であったように、責任ある地位に提供されたはずです。シャングリラ自身は見つけたはいいものの、扱いに困っていたと考えられます。
つまりシャングリラから斬る覚醒編ストーリーは「無償で物資を配ろうとしたら、その物資が新たな争いの火種になってしまった」です。
エピソード1の意図
シャングリラもといアンノウンは「王女プリンを誘拐し、種族:エイリアンに五文明を襲わせた」のですが、これがいったい平和と結び付くのか?
それは覚醒編の失敗から平和へのアプローチを変更したのだと考えられます。
「潤うだけでは平和にならない、むしろ不況においてお互いに助け合う状況を作るべき」と考えたのでしょう。
つまり否が応でも助け合わざるをえない状況を作り上げるべきであると考え、「敵」をでっち上げようとしたと考えられます。
そして都合のいいことに種族:エイリアンは侵略でも攻撃でもなく「姫の捜索」を目的としているため、死者が出るほどに戦闘が激化しないと判断したのでしょう。
そして計画が露呈するのは予想外だったでしょうが、《偽りの名 13》によるパンドラスペース崩壊は「平和」と矛盾するものではありません。
なぜならば種族:エイリアンはパンドラスペースに住まう者、シャングリラにとっては保護対象にならない「よそ者」です。切り捨てにためらいはなかったでしょう。
シャングリラにとってみれば「よそ者を排除するのは正当行為」であるはずなのですから。
「脅威は去って平和になった」というお約束を達成したのです。めでたし、めでたし……
そうなればどれほど良かったでしょう。五文明が残されたエイリアンの落とし子を擁護する展開までは予想していなかったはずです。
エピソード2:ゼニス大戦の意図
そして至るエピソード2。「感情そのものを管理しなくては平和を作れない」と判断し、支配を以て平和を成す……
つまり脅威という「道具」を以て、世界を平和にしようと考えられます。
その際に「ただのシャングリラ」であれば振るう旗、いや神輿(みこし)というのが正しいでしょうか。
担ぐ神輿としては弱いと考えたのでしょう。刺々しく、かつ威圧を感じる名乗りを持つ必要があったのです。
そのための「無情」です。容赦を一切取らないという意図が否が応でも伝わるものでしょう。
出来ればその流布された恐怖に屈し、投降して欲しかったはずです。もともと、血を流したくは無かったのですから。
シャングリラを救う計画
偉くなりたい(《時空の封殺ディアス Z/殲滅の覚醒者ディアボロス Z》)、力を得たい(《龍覇 ザ=デッドマン》)、地位を得たい(《暗黒皇グレイテスト・シーザー》)。
そんな理由で各シリーズのラスボス達は争いを起こしてきました。
それに対しシャングリラはあくまで他人のため、行動を起こしてきました。
そんなシャングリラを報われるようにしてやりたい。
そのプランを練ってみたいと思います。
まず背景ストーリーの最後をおさらいしましょう。
エピソード2のクライマックス《超絶奇跡 鬼羅丸》との一騎打ち。それでも敵わない状況だったものの、《逆転王女プリン》が駆けつけたことにより形勢は文字通り逆転。
実際のゲームでもアンタップで能力が解除されるのでこれは再現と言えるでしょう。
つまり、全部プリンが悪い。
そのため、どこかのタイミングでプリンを無力化することでゼニス大戦の勝者になれるでしょう。
ただし、厄介なのがゲーム中における「破壊」ではいけないこと。《エイリアン・ファーザー》の配下には《爆裂マーズ・ギル・ヒドラ》《凶星王ザビ・ヒドラ》がいるため、退場をして察知されかねないでしょう。「死人に口無し」とはならないのが超獣世界です。
これで敗因が消失しますが、更なる問題が発生。
通例といいますか、「シリーズの敵役はもれなく敗れ去る」という勧善懲悪のもとのお約束です。
つまり「主人公側の敵にまわった瞬間に負けが確定する」という問題です。
よってプラン2はこうです。
「主人公側の陣営に収まる」ことです。革命ファイナル期のチームのような集団として主人公サイドの勢力になれば白羽の矢が立つことも無いでしょう。
別に進んで悪行を成したいわけじゃなかったはずですから。
ヨシ、これで救われる……と思った矢先に待ったの声がかかりました。
その意志を継ぐ者たちへ
《閃光娘々 プリン》のフレーバーテキストにて「オラクルが支配するこの世界はくだらない」とかなり厳しい評価がされてしまいました。
それこそおそらくエピソード3時点では故人となっているシャングリラが未来の責務まで負う必要があるのかどうか?
義務ではないでしょう。それでも平和に殉じたシャングリラはこう思うでしょう。
負わなくてはならない、と。
平和のための手段を問わなかったのにそもそも平和になっていないのですから、責任を感じるのは道理です。
さてシャングリラ救済計画第2弾、オラクル教団編です。
エピソード3及び遊撃師団の世界
銘打ったはいいものの、問題発生です。
実はエピソード2とエピソード3の間隔は数万年あり、「クリーチャーは寿命をもつ生物である」という前提であれば直接伝えるには命が足りません。
そのため行えるプランが限定されますが、それは現実世界に習うとしましょう。
プラン1は現実的なものです。
シャングリラ自身が記録を編纂することです。
現実でも紀元前の哲学者の記録が残っているのでうまく行けばエピソード3まで伝わるでしょう。
プラン2は背景ストーリーの改変を伴いますが、プリン・リュウセイ両名のようにコールドスリープを行い未来に到達すればいいでしょう。またはそれこそ《時空工兵タイムチェンジャー》を過去ではなく未来という逆方向に使うのもいいでしょう。
願わくば《時空の庭園》のような温もりある結末になりますように。
おわりに
ネタ寄りの記事でした。
思い付くもので書き上げたつもりですが、空白は想像で埋めるしかないため公式が追加情報を上げればそれで終わりです。
(《フォース・アゲイン》にて「種族:シノビは次元の狭間に帰っていった」とされていましたが「クロニクル・レガシー・デッキ 風雲!! 怒流牙忍法帖」収録の《西南の超人》のフレーバーテキストで「実は世界を救う為に散っていった」と明記されました)
そのようにシナリオが追加されれば、この記事は全く意味を持たないのものになるでしょう。
でもシナリオが追加されること自体はファンとして望むものなので、これからの公式の動きに期待するとしましょう。
フレーバー=香り付けに過ぎないものではありますが、実は深い背景ストーリーに興味を持たれる方が少しでも増えることを願って終わりとさせていただきます。
閲覧、ありがとうございました。