2020/5/23 Sat 19:00

【今日の一枚】vol.37《DORRRIN・ヴォルケノン》チームボンバー誕生の影で

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こんにちは。北白河と申します。皆様はいかがお過ごしでしょうか。きたしーは相変わらずクソデカタスクに追われているのですが、「新カードの紹介という体で今日の一枚書いていいですよ」という上司さんの声で一時釈放されることとなりました。本日から3日連続でお届けいたします。

この企画「今日の一枚」では「今バズっているカード」「今高騰しているカード」「今話題のカード」「往年の名カード」「今北白河の中でアツいカード」「クソほど溜まってるリクエスト消化」など、独断と偏見で北白河が選んだカードを不定期更新で1枚取り上げて語っていきます。

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というわけで、今日もやっていきましょう。それでは、今日のカードはこちら。

《DORRRIN・ヴォルケノン》

【クリーチャー】
【種族】ビートジョッキー/フレイム・コマンド/チームボンバー
【文明】光/火
【コスト】6
【パワー】7000

■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のコスト4以下のクリーチャーをすべてタップする。
■自分の光または火のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■マジボンバー4

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雑に広範囲にSAをつけるな高校校歌

朝日が昇る丘の上
雑に全体にSAをつけるな
若き生命(いのち)を息吹と燃やし
対戦相手には1ターンの対処の猶予を与えなさい
大空へと今飛び立とう
その空っぽの盤面からワンショットキルは無理があるだろう
おぉ　雑に広範囲にSAをつけるな高校

というわけで、本日発売の新セット『Wチームドッキングパックチーム銀河＆チームボンバー』収録の新規SRです。パックの看板にもなってますね。

そのスペックはというと、チームボンバーの固有能力ことマジボンバーに加えて「相手の低コストクリーチャーをフルタップ」「自分の光と火のクリーチャーにSA付与」というものです。要するに「ブロッカーを寝かせながらマジボンバー持ちをひたすら連鎖させてタップキルか連続攻撃を試みてね」と書いていますね。

展開効果とSA付与の組み合わせの奇襲性は《バーンメア・ザ・シルバー》等の例を見るまでもなく強烈で、それが連続するとなるとまあ端的に言ってトリガーがなけりゃゲームが終わるんですよ。これに自分のコストを軽減したり踏み倒しをするような効果があれば大変なことになるところでした。いやあまさかそんなカードあるわけないじゃないですか（団長やミサイルの顔が現れてはまた消える）。

総じて、書いていることそのものはかなり強いカードだと思われます。連続マジボンバーで全力展開するデッキにおいては間違いなくキーカードになりうる1枚です。ちょっと濁した書き方をしているのは、きたしーが環境について断言するとマジでろくなことがないからですね（「私は《MEGATOON・ドッカンデイヤー》を見逃しました」と書かれた板を首にかける）。

まあその。十王篇第2弾でチームボンバーのプッシュが確定している以上、今のうちに持っといて損はないと思いますよ。さあ弊社で買え（圧力）。

リストラの波

ところで、このクリーチャーの名前には《DORRRIN》という特徴的なアルファベット部分がありますね。これは今まで《BAKUOOON・ミッツァイル》などのビートジョッキー+ワンダフォース複合クリーチャーのみに与えられていた命名規則でした。ところが、十王編からはチームボンバー複合であれば無条件で配られるようになってきています。

また、同じくビートジョッキー+ワンダフォース複合には《U・S・A・ELEKI》などのウサギ型クリーチャーも多数登場しています。何が起きているかというと、ビートジョッキーという種族の構成の大幅な変化です。

かつて、ビートジョッキーはそれぞれ別の命名規則を持つ「戦車系」「猿人系」「チュリス系」という3つのジャンルで構成されていました。これに「B・A・D持ちは名前に""で囲まれた漢字二文字がつく」「G・G・G持ちは名前に""で囲まれた漢字とアルファベットがつく」など変化しながらも基本構成自体は変わりませんでした。

転機となったのは超天編で「ワンダフォース複合の爆弾系」が登場してからです。ビートジョッキーという1つの種族に独自の命名規則を持つ4ジャンルがひしめく異常事態になったわけですね。

そして十王篇にて、ビートジョッキーについに整理の波が訪れます。DMRP-13に収録されたビートジョッキーの内訳は、新顔の「爆弾系の命名規則を引き継いだ火山系（仮）」が3枚「ウサギ系」が5枚と二種類で大半を占め、あとは「チュリス系」とスペシャルズが1枚ずつ。「戦車系」「猿人系」はなんと収録ゼロとなっております。

同様の波は各種族に訪れており、メタリカ・グランセクトにおいてもチーム・王国複合のカードが大多数を占めて旧ネーミングは絶滅寸前まで追いやられています。トリックスに至ってはワンダフォース・デリートロンが消滅した結果旧ネーミングが完全に消滅してしまいました。旧来の種族そのもののリストラは過去にも数多くありましたが、「種族内リストラ」はさすがに前代未聞です。

種族による命名規則が徹底しているのはデュエマの好きな文化のひとつなので、消えていくのは寂しいと思う気持ちもある反面、新しい風を吹かせるためにはこういう新陳代謝は致し方ないことだとも感じます。

ちなみに、ムートピアはすでに事実上のリストラを受けているのでほぼ無傷でした。よかったね！

というわけで、《DORRRIN・ヴォルケノン》でした。姿を見る上では「戦車系」の亜種にも見えるんですが……それでは、次の記事で。

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