はじめに
どうも◆ドラ焼きです。今日紹介するのは最近アドバンスの環境でも少しずつ入賞するようになった【4c万軍投】です。
このデッキはGRゾーンをふんだんに使用する関係上、常に確率と向き合いながら戦わなくてはいけませんし、そもそもどういうGRゾーンを用意するのかという部分にも難しさのあるデッキです。
そんな難しさは、GRゾーンを使えるアドバンスでしか味わえない面白みでもあるので、皆さんにその楽しさが伝われば幸いです。それでは早速解説の方に移っていきましょう。
目次
【4c万軍投】特徴
【4c万軍投】とは
【4c万軍投】は序盤のブーストから繋いで、《“魔神轟怒”万軍投》を連打することを目指すデッキですが、この動きによって狙うのはどんなことなのでしょうか。
目指すのはアドバンスにおいて強力なパッケージである「ハンデス+とこしえ」という盤面です。ハンデスの部分をGRクリーチャーである《カット 丙-二式》が担います。
ピーピングハンデスによって相手の動きを縛り、《とこしえの超人》によって相手のトップ解決を縛るという動きでゲームを支配し、最終的には横並びしたGRで攻撃することで勝利を目指すデッキです。
GRゾーンは12枚もあるけど、狙って《カット 丙-二式》を出せるの?という疑問もありますが、それを解決してくれているのが《“魔神轟怒”万軍投》と《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺》です。
《“魔神轟怒”万軍投》は手札を捨てた枚数が多いほど軽くなるため、同一ターンに《“魔神轟怒”万軍投》や《龍・獄・殺》を使っていればいるほどコストが軽くなる、つまり連打が可能です。
《龍・獄・殺》→《“魔神轟怒”万軍投》の動きは4マナで可能で、GR召喚4回で《カット 丙-二式》が1枚以上捲れる確率は57.5%で5割を超えてきます。更に《“魔神轟怒”万軍投》を追加で使えれば84.8%まで確率は上がってきます。
《回収 TE-10》が捲れれば、墓地の《“魔神轟怒”万軍投》を回収出来ますし、《天啓 CX-20》等で2枚目の《“魔神轟怒”万軍投》を探しにいくことも出来ます。こうやってドンドンGR召喚をしてテンポをとっていくのが【4c万軍投】です。
このデッキを回すうえで難しいのが、GRが4回しか出来ないタイミングつまり、57.5%でしか《カット 丙-二式》が捲れない場面でGR召喚にトライするのか、もう1ターン待って確率が84.8%まで上がったタイミングでGR召喚するのか、という択に迫られながらゲームをしないといけない部分です。
勿論《カット 丙-二式》のみが回答になるわけではないですし、相手が次にどう動く可能性が高いのかという部分の兼ね合いもあるため状況は複雑になってきます。確率と向き合って初めて使いこなせるデッキだとも言えるでしょう。
【4c万軍投】の強み
【4c万軍投】の強みは3つあります。
- 自分の動き出しのタイミングを柔軟に変えられること。
- 受けの枚数が多いこと。
- 環境に合わせて構築を変えられること。
1つ目の自分の動き出しのタイミングを柔軟に変えられること、というのは《“魔神轟怒”万軍投》を打つタイミングに融通が利くということです。
《“魔神轟怒”万軍投》は4マナでプレイできるため、相手の動きにどうしても追いつけなさそうな状況では4マナや5マナでのプレイも出来ますし、逆に相手が悠長に動いてくるなら7マナや8マナまで待ってから展開、ということも可能です。
2つ目の受けの枚数についてですが、今回用意したサンプルリストでは17枚トリガーやGSが採用されており、単純なジャスキルは通り辛いと言えるでしょう。
3つめの環境に合わせて構築を変えられるという点ですが、色バランスと多色枚数さえ注意していればどんなカードでも採用してOKです。
例えば《絶望と反魂と滅殺の決断》を《CRYMAX ジャオウガ》にしても良いですし、《流星のガイアッシュ・カイザー》を減らして《地龍神の魔陣》に増やすのもOKです。
どういう相手に勝ちたいのか、を考えて自分なりの最適解を見つけられるというのはこのデッキの面白い部分だと思います。
【4c万軍投】弱み
弱みは2つあって、純粋にデッキパワー負けが発生しやすい、ということと、GR封じに弱いということです。
デッキパワー負けについてですが、このデッキはマナドライブと《“魔神轟怒”万軍投》の性質上、自分のマナが伸びれば伸びる程強いデッキであり、言い換えるとゲームが長引けば長引くほど強いデッキです。
なので、《メンデルスゾーン》等によって相手がこちらの準備が整わない内に仕掛けてくるような展開では付いていくことが難しいです。
それでも無理矢理《“魔神轟怒”万軍投》を打つところからゲームを作れるのはこのデッキの良さではありますが、相手に打たされている《“魔神轟怒”万軍投》は決して強いものとは言えないでしょう。
次に、GR封じについてですが、《とこしえの超人》、《希望のジョー星》といったGRに刺さりの良いメタカードに対してはまずそれらへの対処が求められます。
今回のサンプルリストでは《ドンドン火噴くナウ》、《絶望と反魂と滅殺の決断》、そして新弾で登場した《イデア・パラドックス》等の除去を採用しているので、これらを駆使して動きの中で相手のメタカードに対処していくことが必要になります。
【4c万軍投】サンプルリスト



火文明の12枚目、闇文明の16枚目等欲しいところですが、このバランスかつ、この構築なら回るラインだと思います。
《天災 デドダム》はプレイしづらいですが、その分《豊潤フォージュン》を採用するなどしてバランスを取っています。3マナのブーストが厚くなったので《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》や《龍素記号 wD サイクルペディア》で5マナを厚くしているのも特徴ですね。
採用カード解説
コンセプトカード
《“魔神轟怒”万軍投》、《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺》


このデッキのコンセプトでもあるGR召喚連打を可能にしてくれるカードで、基本的にGRクリーチャーの構成もこれらと相性の良いカードでまとめることになります。
《龍・獄・殺》→《“魔神轟怒”万軍投》の動きは強力なので頑張ってセットでキープしますが、状況に応じて《“魔神轟怒”万軍投》のみをキープしたりしないといけません。
そこでの判断材料となるのはやはり狙ったGRが捲れる確率との兼ね合いになります。回し方の部分で、覚えておきたい確率をまとめているので参考にしてみてください。
《龍月 ドラグ・スザーク》はゲームの終盤ではムゲンクライム4で出すこともよくあります。特に《流星のガイアッシュ・カイザー》が自分の盤面に居る時にはマナ1枚、盤面4枚をタップしてムゲンクライムすることも出来ます。
《BAKUOOON・ミッツァイル》

(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / ワンダフォース / 文明 火 / パワー9000 / コスト9
■このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にならない。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーを召喚する時に破壊されたクリーチャー1体につき、GR召喚する。
■自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
このデッキはGRが捲れる確率と付き合っていかなければならないデッキですが、《BAKUOOON・ミッツァイル》が絡む試合は別です。簡単にGR召喚を12回やりきることが出来るため、特定のGRが捲れなくて負け、ということがなくなります。
普段は《“魔神轟怒”万軍投》を打つことで1ターン稼ぎ、次のターンに完璧な勝ち盤面を作る、みたいな感じですが、《BAKUOOON・ミッツァイル》があれば《“魔神轟怒”万軍投》を打ったターンに勝ち盤面を作れます。
後述のループでも使用する1枚で、このカードを引いた時だけ、2019年のGR全盛期にタイムスリップしてしまうパワーカードです。
自分は《“魔神轟怒”万軍投》系のデッキは絶対にデッキを45枚以上にしない方が良いと考えていますが、その理由は《BAKUOOON・ミッツァイル》を引きにくくなるから、だったりします。
《とこしえの超人》

【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント / 文明 自然 / パワー4000 / コスト1
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■相手が自身の手札以外からカードを出す時、かわりにマナゾーンに置く。
1マナというくっつきの良さ、パワーラインの優秀さから重宝されるカードです。【ガイアッシュ覇道】、【5cコン】、【モルトNEXT】、【青黒ゼーロ】、【ケンジキングダム】・・・etc。刺さる対面は数多くあります。
ただし出すタイミングを選ぶカードで、良くないタイミングで出すと相手の動きの中で処理されてしまい自分だけが一方的にアドバンテージを失うことになります。
《“魔神轟怒”万軍投》を打ってから出すのか、打つ前に出すのか、手札の兼ね合いとゲーム展開を考えた上で決めることが重要になります。
初動
《地龍神の魔陣》

【 呪文 】
文明 水/自然 / コスト2
■G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を手札に加えるかマナゾーンに置き、残りを好きな順序で山札の下に置く。
2マナのブーストカードですが、色の縛りが厳しいため2ターン目に打てるとは思わない方が良いでしょう。
このカードの役割はボトムを固定させることで《神の試練》を使いたいゲームにおいて山札を堀りきれるようにすること、あるいはそもそも《神の試練》をプレイしやすくすることです。
そう考えるならばゲーム中に1回使えれば良いくらいなので、1枚の採用でも十分役割が持てるカードです。
《豊潤フォージュン》

【 呪文 】
文明 自然 / コスト3
■自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、自分のマナゾーンのカードが5枚以下であれば、カードを1枚引く。
今回のサンプルリストでは5マナのカードが《絶望と反魂と滅殺の決断》、《ドンドン火噴くナウ》、《龍素記号 wD サイクルペディア》、《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》と多めに採用されているため、2コストブーストではなくこちらを採用しました。
他の候補として、《【神回】バズレンダでマナが大変なことに?!【驚愕】》、《悪魔妖精ベラドンナ》等が考えられます。
《【神回】バズレンダでマナが大変なことに?!【驚愕】》は、2マナでありながら5マナでの使用も想定できる1枚で、7マナや8マナまで伸ばしたい【4c万軍投】と相性が良いカードだと言えます。
また、《豊潤フォージュン》にも言えるメリットですが、デッキの自然単色枚数が増えるため、《ドンドン火噴くナウ》等をプレイした後に《とこしえの超人》がくっつく確率が上がります。
《悪魔妖精ベラドンナ》は色の縛りがキツく、2ターン目のプレイは難しいですが、逆に闇文明を確保できると考えることも出来ます。
また、対【オービーメイカー】においては後攻2ターン目にハンデスモードで使うことで相手の動きを遅らせることが出来たりと有効に働く1枚です。
メタカード
《イデア・パラドックス》

【 呪文 】
文明 水/火 / コスト2
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶バトルゾーンにある相手の、コスト4以上のカードを1枚選び、持ち主の手札に戻す。
▶バトルゾーンにある相手の、コスト3以下のカードを1枚選んで破壊する。
GoA第2弾で登場した万能除去カードです。従来のカード除去と違うのは、コストの高いカードにも触れるという点になります。
例えば《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》をバウンスしたり、ドラグハートをバウンスしたり、《十番龍 オービーメイカー Par100》をバウンスしたりと腐りづらく、STとしても強力です。
枠が許すなら火の12枚目という意味を込めて3枚採用したいですが、枠が無いため2枚+使いまわすことが出来る《龍素記号 wD サイクルペディア》を1枚採用という形を取っています。
《流星のガイアッシュ・カイザー》

【 クリーチャー 】
種族 ブルー・コマンド・ドラゴン / グリーン・コマンド・ドラゴン / ハンター / 文明 水/自然 / パワー8000 / コスト6
■相手のターンの終わりに、相手がそのターン中、マナゾーンのカードをタップせずに、クリーチャーを出すか呪文を唱えていて、バトルゾーンに自分の 《流星のガイアッシュ・カイザー》がなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、カードを2枚引く。
■自分のコスト10以上のクリーチャーの召喚コストを4少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■相手のクリーチャーは出たターン、自分を攻撃できない。
主に【ガイアッシュ覇道】に対してのメタカードになります。このデッキは《“魔神轟怒”万軍投》を軸に動くデッキなので相手の《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》等が重い場面があります。
そこで《流星のガイアッシュ・カイザー》を相手の革命チェンジにぶつけ、返しのターンに《龍月 ドラグ・スザーク》を6マナで召喚、もしくはムゲンクライムするところからゲームを作っていくことが狙いです。
他の対面にも踏み倒しにリスクを突きつけ続けるカードとして役割を持てますし、十分な性能を持っているカードだと思います。
ただ、《時の法皇 ミラダンテXⅡ》の革命チェンジに対しては弱かったりもしますし、枠が許すなら《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》とセットでの採用も考えたいですね。火文明の12枚目も欲しいことですし。

《神の試練》

【 呪文 】
文明 水 / コスト5
■コストが同じカードが2枚出るまで、自分の山札の上からカードを表向きにする。
■こうして自分の山札をすべて表向きにした場合、このターンの後に自分のターンを追加し、残りのゲーム中、自分の山札のカードが1枚もなくても、自分はゲームに負けない。
■表向きにしたカードをすべて手札に加える。
《天啓 CX-20》や《サザン・エー》のおかげで自分の山札を引き切ることが可能なこのデッキと相性が良いフィニッシャーであり、時には5マナでプレイしてリソースを稼ぐような使い方もします。
一番の採用理由は禁断開放、禁断爆発によってカウンターしてくる相手に対するメタカードということです。このカードで山札を0にすることで、相手の封印を実質無効化することが狙いです。
ただし、《禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX》等を採用しているデッキに対しても毎回必要というわけではなく、相手に先に展開されて禁断開放・禁断爆発を押し付けられた場合にのみに必要になってきます。
先に自分が展開した試合では必要ではないですし、1枚のみの採用で十分機能するカードと言えます。
このカードがあることで、後述するループも可能になっています。明確なゴール地点ではあるものの、それに依存するような戦い方はやめましょう。デュエマは過剰打点で殴れば勝ってます。
《龍素記号 wD サイクルペディア》

【 クリーチャー 】
種族 クリスタル・コマンド・ドラゴン / ダークロード / 文明 水/闇 / パワー5000 / コスト5
■ブロッカー
■ジャストダイバー
■このクリーチャーが出た時、コスト4以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。
■自分の手札から呪文を唱えた時、その呪文を自分の墓地からもう1度、コストを支払わずに唱えてもよい。この能力は各ターン1度しか使えない。
■自分の墓地から呪文を唱えた時、唱えた後で、墓地のかわりに山札の下に置く。
《地龍神の魔陣》と同じく、自分のボトムを固定してくれるため《神の試練》が必要な試合で探しやすくなります。また、《神の試練》が盾落ちしたような試合でも自分の山札切れの心配が減ります。
盾にある《ドンドン火噴くナウ》や《イデア・パラドックス》を効果2倍に出来、ジャストダイバーのブロッカーでもあるので、出すだけでかなり相手の攻撃を受け流しやすくなります。
特に【モルトNEXT】に対してはこのカードを出すだけで受けやすく、そして返しのターンに勝ちやすくなるためメタカードとして働きます。
GRゾーン
《静止 TB-30》

【 GRクリーチャー 】
種族 トリックス / デリートロン / 文明 水 / パワー3000 / コスト3
■マナドライブ7(水):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが7枚以上で水文明があれば、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーの◇能力を使う。
◇相手のクリーチャーを3体まで選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、それらは攻撃もブロックもできない。
【4c万軍投】はGR召喚するターンに相手の盤面を除去したりすることが難しいです。そのため相手に盤面で戦うような戦い方をされると、その打点を捌ききれず押し切られることもあります。
その弱点をGRの枠1枚で緩和出来るため採用する価値のあるカードだと思っています。
GR召喚をするデッキにおいて一番大事なのは「GR召喚する=勝ち」と言えるような状況が多いGRの構成にすることだと考えています。そのために《静止 TB-30》は外せない1枚だと感じています。
《ポクタマたま》

【 GRクリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / ワンダフォース / 文明 ゼロ / パワー2000 / コスト3
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の墓地にあるカードをすべてシャッフルさせ、持ち主の山札の一番下に置いてもよい。 (ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札には含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す)
【4c万軍投】は相手の墓地に干渉する手段をもたないため、《ポクタマたま》を採用することで墓地利用デッキに対して「GR召喚する=勝ち」に出来ることが大きいと考えて採用しています。
ただし、相手を選ぶカードなのは間違いないため、《静止 TB-30》以上に環境を選ぶカードだと自分は考えています。
また、《静止 TB-30》や《ポクタマたま》の枠は《全能ゼンノー》にするのも悪くはないでしょう。
「GR召喚する=勝ち」になる確率が《全能ゼンノー》にする方が高いような環境では《全能ゼンノー》に変えると良いと思います。

回し方
大まかな動き
マナブーストして準備する、ここぞのタイミングでGR召喚を連打する、適切な勝ち方で勝つ。動きはこんなところです。
重要なのは
- 適切なタイミングでGR召喚をすること。
- 自分のマナの色は意識しながらゲームを進めること。
- マナタップは慎重に、最終盤面を意識して行うこと。
になります。マナの色は火文明が多いほど《“魔神轟怒”万軍投》を連打出来ますし、最後に《とこしえの超人》を添えたい場合は自然が必要です。《龍・獄・殺》からスタートしたい場合には水も必要ですね。
最終盤面がどうなるのかをイメージして、マナの色は考えていかないといけません。
マナ色と適切なタイミングでのGRはセットで考えないといけませんし、基本的にはマナの枚数と色の準備が整う終盤になる程強く動けるため出来る限り待って、待って一気にGRを狙います。
ただし、相手に先に動かれるような場面や、ここで1枚《カット 丙-二式》が捲れれば2~3ターン貰えそうだな、というような場面では先にGR召喚をしていくこともあります。
ループ
【4c万軍投】は一応ループも出来るデッキなので、知っておくと良いでしょう。知っておくと、ゲームの終着点が明確になり、それまでの過程も迷わなくなります。
ただし大前提として、殴っても勝てるということは忘れないでいただきたいです。自分は《神の試練》が公開領域に見えている時や、このループでないと勝てない場面以外では普通に殴って勝つことを推奨しています。
ループ1.《BAKUOOON・ミッツァイル》を使うループ
初期盤面
必要マナ:15山札:0(《神の試練》でEXターンを獲得済み)手札:《BAKUOOON・ミッツァイル》、《龍・獄・殺》、《絶望と反魂と滅殺の決断》盤面:GR7体以上、《闇参謀グラン・ギニョール》墓地:《神の試練》
1.《龍・獄・殺》で《絶望と反魂と滅殺の決断》を捨てる
2.《絶望と反魂と滅殺の決断》を墓地から打つ→山札の下へ行く
3.GR7体と《闇参謀グラン・ギニョール》を破壊して《BAKUOOON・ミッツァイル》を出す。《回収 TE-10》2体が出るようにGRは戻す。
4.《回収 TE-10》の出た時効果で墓地の《神の試練》と《龍・獄・殺》を手札に。
5.《神の試練》を打ってEXターン確定。
6.《闇参謀グラン・ギニョール》をムゲンクライムして《BAKUOOON・ミッツァイル》を手札に。→初期盤面へ
このループで1ターンに1回EXターンを取りつつGRが1体増えていきます。つまり《回収 TE-10》以外のGRの出た時効果も使いたい放題です。
後は適当に《とこしえの超人》添えつつ1点、《絶望と反魂と滅殺の決断》でハンデス。を繰り返せば勝てます。
《BAKUOOON・ミッツァイル》は盤面スタートでOKとか、《神の試練》は手札スタートでOKとか、《闇参謀グラン・ギニョール》は墓地でもOKとか色々融通が利きます。
《BAKUOOON・ミッツァイル》を《闇参謀グラン・ギニョール》で手札に戻すことで《回収 TE-10》を沢山使えるからループしている、という感じです。
ループ2.《龍素記号 wD サイクルペディア》を使うループ
初期盤面
必要マナ15山札:0手札:《絶望と反魂と滅殺の決断》、《神の試練》盤面:《龍素記号 wD サイクルペディア》
1.《絶望と反魂と滅殺の決断》を使用、墓地からもう1度使用。
2.《神の試練》を使用。《龍素記号 wD サイクルペディア》の効果でもう1度使用して、山札の下へ。
→初期盤面へ
こんなことも一応出来ます。あまり使用機会は多くありませんが、覚えておいて損は無いループです。
3.《伝説の禁断 ドキンダムX》を除去するループ
初期盤面
必要マナ:10山札:0手札:《イデア・パラドックス》、《BAKUOOON・ミッツァイル》盤面:GR7体、《闇参謀グラン・ギニョール》、《龍素記号 wD サイクルペディア》墓地:《神の試練》
1.《イデア・パラドックス》使用。《龍素記号 wD サイクルペディア》でもう1度使用して山下へ。
2.GR7体と《闇参謀グラン・ギニョール》を破壊して《BAKUOOON・ミッツァイル》を出す。《回収 TE-10》1体が出るようにGRは戻す。
3.《回収 TE-10》の出た時効果で墓地の《神の試練》を手札に。
4.《神の試練》を打ってEXターン確定。
5.《闇参謀グラン・ギニョール》をムゲンクライムして、《BAKUOOON・ミッツァイル》を手札に。→初期盤面へ
これで何回でも《イデア・パラドックス》を使えるため、相手の《禁断~封印されしX~》に付いている封印を全て墓地に送り、最後に《闇参謀グラン・ギニョール》でバウンスすれば殴らずに勝ちです。
正直殴っても勝ちなので滅多に使いませんが、一度CSで【スペルブルーデリート】と遭遇した時にこのループで安全に勝つことが出来ました。
知っておかないといけない確率
このデッキを使う上で知っておかないといけない確率について表にまとめました。

同時に捲れる、というのは順番は関係なく考えているので、《クリスマⅢ》→《天啓 CX-20》の順で捲りたいような時の確率は上の表ではわかりません。ただ、表の確率を元に、それより小さいか大きいかは判断できますし、おおまかにどれくらいかも分かるので応用が利きます。
表のものは全部頭に入れておいた方が良いですが、黄色の部分だけでも覚えておくと便利です。細かく覚える必要は無いですし、僕も小数点以下なんて覚えてません。本番で使えるように何となくこんな感じだよなあ、と眺めておくと良いと思います。
7回GRするのが、《龍・獄・殺》→《“魔神轟怒”万軍投》→《“魔神轟怒”万軍投》。8回GRするのが、《龍・獄・殺》→《“魔神轟怒”万軍投》→《龍月 ドラグ・スザーク》で、どちらにするかの択が頻発するので、7,8回の差も暗記しておきたいところですが・・・余裕があればということで。

おわりに
以上が【4c万軍投】の解説でした。記事の内容をおさらいすると
- 【4c万軍投】の強みは動き出しのターンの柔軟さ、受けの強さを兼ね備えた「ハンデス+とこしえ」デッキであるという部分。
- 自由枠が多く、色バランスにさえ注意すれば自由なチューニングが可能。
- ゴール地点となる《神の試練》のループをマスターしよう。ただし、あくまでも殴って勝つのが基本。
- 覚えておきたい確率もマスターするとより使いこなせる。
GR召喚はアドバンスの醍醐味の一つで、ドラグハートや超次元とはまた違うゲーム体験が出来ます。
自分は 定期的に 《“魔神轟怒”万軍投》を打ちたくなる衝動に駆られるのですが、それくらい構築やゲーム体験が独特だと感じています。
確率と向き合わなければならない以上、面倒な部分も多いですが、是非皆さんにもこのGRの面白さを味わっていただきたいと思っています。