はじめに
今回記事を担当しました、カード効果全把握勢の蒼乃です、よろしくおねがいしますー。
さて、この記事で紹介する【ナチュル】は 2008年にデュエルターミナルで登場しただいぶ昔からあるテーマですが、2022年に大幅に強化されました。
そんな経緯を持つテーマなので、あまり欲張った構築にすると手札がまるで2008年になってしまうのですが、デッキからキーカードを呼ぶ手段が豊富なので、採用枚数を減らしたカードも輝かせることができます。
既存の【ナチュル】の持ち味を活かしつつ、現代の基準で見ても強力なデッキになったと思うので、昔ナチュルが好きだった人には特に読んで貰えると嬉しいです。
目次
【ナチュル】デッキレシピ
このデッキレシピで行える具体的な展開はこちら ▼
【ナチュル】デッキの特徴
【ナチュル】は相手が動いたことに反応して相手ターンに動くこともできるテーマで、テーマ内カードだけでも完結した厚い妨害を敷くことができます。
展開が自分のターンに限らないということも、妨害方法がテーマ内だけで完結できるということも、他デッキと毛色が違うため相手からの対策カードをすりぬけられるという強みにつながりますね。
【ナチュル】カードの解説
《ナチュル・モルクリケット》
【 効果モンスター 】
星 1 / 地 / 昆虫族 / 攻0 / 守0
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースして発動できる。
デッキから「ナチュル」モンスター1体を特殊召喚する。
攻撃力が一番高いモンスターが相手フィールドに存在する場合、この効果で特殊召喚する数を2体にできる。
②:このカードが墓地に存在する状態で、相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚した場合、または自分がEXデッキから「ナチュル」モンスターを特殊召喚した場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
自身をリリースすることでデッキから【ナチュル】をなんでも呼ぶことができるモンスター。この時点で他のテーマなら強いですが、それだけではありません。
攻撃力の一番高いモンスターが相手フィールドに居るなら2体。つまり後攻1ターン目の最初に出すと、ほぼ確実に2体に増えることができます。
さらに自分や相手が展開すれば墓地から復活する効果もあり、相手ターンでも発動可能。特に長期戦では数え切れないアドバンテージを得ることができますね。
では、このカードで出せるモンスターの1体を見ていきましょう。
《ナチュル・カメリア》
【 チューナーモンスター 】
星 4 / 地 / 植物族 / 攻1400 / 守700
このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「ナチュル」カード1枚を墓地へ送る。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分が「ナチュル」モンスターの効果を発動するためにモンスターをリリースする場合、代わりに自分のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る事ができる。
③:相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分の墓地から「ナチュル」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
このカードと先程の《ナチュル・モルクリケット》を並べれば、リリースの代わりにデッキの上から2枚を墓地へ送ることでモンスターを特殊召喚することもできます。
また、相手の召喚・特殊召喚に合わせて【ナチュル】を墓地から特殊召喚する効果も持っているので、このカードで墓地へ送ったモンスターをそのまま特殊召喚することも可能です。
リリースを肩代わりする効果の2枚と、召喚・特殊召喚時にデッキから【ナチュル】を墓地へ送る効果。
2つの効果でカードを墓地へ送っていくことで、次に紹介するカードが使いやすくなります。
《ナチュルの神星樹》
【 永続罠 】
「ナチュルの神星樹」の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドの昆虫族・地属性モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからレベル4以下の植物族・地属性モンスター1体を特殊召喚する。
②:自分フィールドの植物族・地属性モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからレベル4以下の昆虫族・地属性モンスター1体を特殊召喚する。
③:このカードが墓地へ送られた場合に発動する。デッキから「ナチュルの神星樹」以外の「ナチュル」カード1枚を手札に加える。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
地属性・植物族と地属性・昆虫族を入れ替えていく効果、これも強力ではあるのですが重要度が高いのは墓地へ送られた場合の効果です。
どこからでもいいので墓地へ送られた場合、デッキから【ナチュル】カード1枚を手札に加える。《ナチュル・カメリア》でデッキから直接墓地へ送ることで、モンスターに限らず魔法も手札に加えることができます。
こういったように、1枚から目当てのカードを特殊召喚・墓地へ送る・手札に加えることができるので安定させることができます。
このカードの効果によって主に手札に加えるのが次に紹介するカードです。
《ナチュルの春風》
【 速攻魔法 】
①:以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分の手札・墓地から「ナチュル」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
●「ナチュル」モンスターを含む自分フィールドのモンスターを素材としてS召喚する。
●自分フィールドから、融合モンスターカードによって決められた、「ナチュル」モンスターを含む融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
注目すべきは最初の効果。手札・墓地の【ナチュル】を特殊召喚することができるカードです。これも1ターンに1度の制限がありません。
自身の効果でリリースした《ナチュル・モルクリケット》を特殊召喚することで強力なレベル5シンクロ《ナチュル・ビースト》につなげることもできますし、《ナチュル・カメリア》で墓地へ送ったモンスターを特殊召喚することもできます。
また速攻魔法なので、相手ターンのスタンバイフェイズまでに《ナチュル・カメリア》を特殊召喚することで、相手の通常召喚に反応して《ナチュル・カメリア》の特殊召喚効果を使いやすくすることもできます。
【ナチュル】デッキと相性が良いカード
《おろかな副葬》
【 通常魔法 】
「おろかな副葬」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:デッキから魔法・罠カード1枚を墓地へ送る。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
《ナチュルの神星樹》 を墓地へ送ることで、デッキから好きな【ナチュル】カードを手札に加えることができます。
《ナチュルの神星樹》の墓地へ送られた時の効果は1ターンに1度の制限がないため、《ナチュル・カメリア》で墓地へ送る先に困ることもありません。
《ピリ・レイスの地図》
【 通常魔法 】
①:自分メインフェイズ1開始時に発動できる。
デッキから攻撃力0のモンスター1体を手札に加え、自分のLPを半分にする。
このカードの発動後、次のターンの終了時まで、自分はこの効果で手札に加えたモンスターまたはその同名カードの召喚に成功しない限り、そのモンスター及びその同名カードの効果を発動できない。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
ライフポイントを半分失ってしまいますが、このデッキの核となる《ナチュル・モルクリケット》を手札に加えることができます。
1枚で動けるカードは安定して使えるに越したことはないですね。
《山と雪解の春化精》
【 効果モンスター 】
星 3 / 地 / 天使族 / 攻1100 / 守0
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードと、モンスター1体または「春化精」カード1枚を手札から捨てて発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
その後、自分の墓地から地属性モンスター1体を選んで特殊召喚できる。
このターン、自分は地属性以外のモンスターの効果を発動できない。
②:自分フィールドの「春化精」モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
星4以下の【春化精】モンスターは、手札から自身とモンスターを墓地へ捨てることで地属性モンスターを特殊召喚できる共通効果を持っています。
それに加えてそれぞれ追加効果があり、《山と雪解の春化精》の場合は1枚ドローができます。
捨てたモンスターをそのまま特殊召喚することもできるので、実質手札を消費せずに召喚権を増やしているようなものですね。
地属性しか特殊召喚できない縛りはついてしまいますが、【ナチュル】モンスターは全て地属性なので問題なく展開できます。
《ティアラメンツ・ハゥフニス》
【 効果モンスター 】
星 3 / 闇 / 水族 / 攻1600 / 守1000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がフィールドのモンスターの効果を発動した時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。
②:このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
融合モンスターカードによって決められた、墓地のこのカードを含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールド・墓地から好きな順番で持ち主のデッキの下に戻し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
相手に先攻をとられてしまった際、このカードで《ナチュル・モルクリケット》を墓地へ送ることができれば、相手がエクストラデッキから特殊召喚した際に自分のターンを待たずに展開することもできます。
いわゆる0ターン目展開というやつですね。
他にも《ナチュルの神星樹》や《ナチュル・レディバグ》等、墓地へ送られて嬉しいカードが多く、効果を使った後はシンクロやリンクの素材にすることができます。
運は絡んでしまいますが、成功した時のリターンの大きいカードですね。
【ナチュル】デッキの回し方
先攻1枚初動
まずは一番簡単な展開から。デッキによってはこれだけでも詰ませられます。
【使用カード/条件】
- 《ナチュル・モルクリケット》
【結果】
- 《ナチュル・ビースト》
- 《ナチュル・モルクリケット》
【手順】
- 《ナチュル・モルクリケット》を召喚し、効果を発動。デッキから《ナチュル・カメリア》 を特殊召喚。
- 《ナチュル・カメリア》 の効果を発動し、デッキから《ナチュルの神星樹》を墓地へ送る。
- 《ナチュルの神星樹》の効果でデッキから《ナチュルの春風》を手札に加える。
- 《ナチュルの春風》を発動し、墓地の《ナチュル・モルクリケット》を特殊召喚。
- 《ナチュル・ビースト》をシンクロ召喚。エクストラデッキから【ナチュル】モンスターを特殊召喚したことで、墓地の《ナチュル・モルクリケット》の効果で自身を特殊召喚。
【盤面の解説】
1ターンに1度の制限なく、何度でも魔法の発動を無効にできる《ナチュル・ビースト》に加えて、相手ターンに好きなナチュルを1体デッキから特殊召喚することができます。
魔法主体のデッキやペンデュラムテーマが相手であれば、この時点でもう勝ちの試合もありますね。
そうでなくても、相手ターンに《ナチュル・モルクリケット》から《ナチュル・スティンクバグ》を特殊召喚することでバトルを凌ぐことができますし、《ナチュル・カメリア》で《ナチュル・サンフラワー》を墓地へ送り、その後相手が召喚・特殊召喚すれば、《ナチュル・カメリア》で《ナチュル・サンフラワー》を特殊召喚してモンスター効果を2回無効にすることもできます。
後攻1枚初動
相手ターンに動くデッキは先攻をとれないとしんどい、というイメージがあるかもしれませんが、実は【ナチュル】は、後攻から盤面を解決するのにも長けています。
【使用カード/条件】
- 《ナチュル・モルクリケット》
- (相手フィールドにモンスターが存在する)
【結果】
- 《氷結界の還零龍 トリシューラ》
【手順】
- 《ナチュル・モルクリケット》を召喚し、効果を発動。デッキから《ナチュル・カメリア》と《ナチュル・サンフラワー》を特殊召喚。
- 《ナチュル・カメリア》 の効果を発動し、デッキから《ナチュルの神星樹》を墓地へ送る。
- 《ナチュルの神星樹》の効果でデッキから《ナチュル・ハイドランジー》を手札に加える。
- 《ナチュル・ハイドランジー》を自身の効果で特殊召喚。
- 《氷結界の還零龍 トリシューラ》をシンクロ召喚。
【盤面の解説】
最終盤面だけ見るとただレベル11のシンクロをしただけに見えますが、重要なのはその過程で、途中で止めにくいというのがこの展開の強みです。
《ナチュル・モルクリケット》の効果はチェーン2でも発動できる「誘発即時効果」なので、召喚した瞬間に効果を発動できます。
そのため、相手フィールドに《天霆號アーゼウス》や《氷剣竜ミラジェイド》のような強力な除去効果を持ったモンスターが居ても、2体のモンスターを特殊召喚することができます。
そして出てきた2体のモンスター、《ナチュル・カメリア》と《ナチュル・サンフラワー》が揃うと、デッキの上から2枚を墓地へ送ることで相手のモンスター効果を無効にすることができます。ここまで来ればもうモンスターによる妨害は防げますね。
からの《氷結界の還零龍 トリシューラ》。これはシンクロ召喚時の効果なので除去による妨害は受けず、相手のカードを3枚除外していきます。
盤面さえ返してしまえば相手は展開し直すしかないので、そのときは墓地の《ナチュル・モルクリケット》を自身の効果で特殊召喚して妨害しましょう。
カメリア+蘇生札等①
最終盤面は相手によって変動しますが、相手ターンにも展開しやすい動きです。
【使用カード/条件】
- 《ナチュル・カメリア》
- 《ナチュルの春風》(《ナチュル・モルクリケット》や【春化精】、《死者蘇生》、《水界の秘石-カトリン》等でも可)
【結果】
- 《ナチュル・ビースト》
- 《ナチュル・モルクリケット》
- 任意の【ナチュル】モンスター1体
【手順】
- 《ナチュル・カメリア》を召喚し、 効果を発動。デッキから《ナチュル・モルクリケット》を墓地へ送る。
- 《ナチュルの春風》を発動し、墓地の《ナチュル・モルクリケット》を特殊召喚。
- 《ナチュル・モルクリケット》の効果を発動。自身をリリースする代わりにデッキの上からカードを2枚墓地へ送り(《ナチュル・カメリア》の効果)、デッキから任意の【ナチュル】、《ナチュル・カメリア》等を特殊召喚。
- 《ナチュル・ビースト》をシンクロ召喚。エクストラデッキから【ナチュル】モンスターを特殊召喚したことで、墓地の《ナチュル・モルクリケット》の効果で自身を特殊召喚。
【盤面の解説】
初手が《ナチュル・カメリア》+《ナチュル・モルクリケット》の場合は《ナチュル・カメリア》から《ナチュルの神星樹》経由で《ナチュルの春風》を手札に加えることで、 《ナチュル・カメリア》+《山と雪解の春化精》の場合は 《ナチュル・カメリア》を手札に加えることで同じ動きができますね。
さて、ここからが難しいところなのですが、相手によって動かし方が変わります。
召喚時効果への依存度が高いデッキが相手ならば、自分のターンの最後には《ナチュル・サンフラワー》を出しておけば完封できます。
そうでないなら2枚目の《ナチュル・カメリア》を出しておき、相手の召喚に合わせて1体目の《ナチュル・カメリア》を特殊召喚、《ナチュルの神星樹》経由で《ナチュルの春風》を確保。
さらにその効果処理後に《ナチュル・モルクリケット》で《ナチュル・サンフラワー》を出せばモンスター効果を2回止めることができますし、チェーンに乗る特殊召喚効果を相手が発動してきた場合は《ナチュル・アントジョー》を特殊召喚すれば、相手が特殊召喚するたびに上記に加えて2体目の《ナチュル・サンフラワー》や《ナチュル・スティンクバグ》を特殊召喚することもできます。
この構築の場合最大で、魔法全無効+モンスター効果4回無効+バトルフェイズ強制終了(《ナチュル・カメリア》で《ナチュル・サンフラワー》を特殊召喚する)まで行けますが、どこまで動けるかは相手次第ですね。
カメリア+蘇生札等②
属性縛りがついているときはできない動きですが、ぐるぐると回して強固なフィールドを作れます。
【使用カード/条件】
- 《ナチュル・カメリア》
- 《ナチュルの春風》(《ナチュル・モルクリケット》、《死者蘇生》、《水界の秘石-カトリン》等でも可)
【結果】
- 《ナチュル・ビースト》
- 《双穹の騎士アストラム》
- 《ナチュル・アントジョー》
- (墓地に《ナチュル・モルクリケット》)
【手順】
- 《ナチュル・カメリア》を召喚し、 効果を発動。デッキから《ナチュル・モルクリケット》を墓地へ送る。
- 《ナチュルの春風》を発動し、墓地の《ナチュル・モルクリケット》を特殊召喚。
- 《ナチュル・モルクリケット》の効果を発動。自身をリリースする代わりにデッキの上からカードを2枚墓地へ送り(《ナチュル・カメリア》の効果)、デッキから《ナチュル・レディバグ》を特殊召喚。
- 《リンクリボー》をリンク召喚。
- 《ナチュル・ビースト》をシンクロ召喚。エクストラデッキから【ナチュル】モンスターを特殊召喚したことで、墓地の《ナチュル・モルクリケット》と《ナチュル・レディバグ》を自身の効果で特殊召喚。
- 《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》をリンク召喚。
- 《Gゴーレム・クリスタルハート》をリンク召喚し、効果を発動。墓地の 《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》を 特殊召喚。
- 《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》の効果で、墓地の《ナチュル・カメリア》を特殊召喚。
- 《ギガンティック・スプライト》をエクシーズ召喚し、効果を発動。デッキから《ナチュル・アントジョー》を特殊召喚。
- 《スプライト・エルフ》をリンク召喚し、効果を発動。墓地から《ナチュル・アントジョー》を特殊召喚。
- 《I:Pマスカレーナ》をリンク召喚。
- 相手ターンのメインフェイズ、《スプライト・エルフ》の効果で墓地の《ナチュル・アントジョー》を特殊召喚。
- 《I:Pマスカレーナ》の効果で《双穹の騎士アストラム》をリンク召喚。
【盤面の解説】
相手は《双穹の騎士アストラム》以外を攻撃できなくなるので、【ナチュル】の攻撃力・守備力が低いという弱点をカバーすることができます。
《I:Pマスカレーナ》を素材として効果で破壊されなくなった《双穹の騎士アストラム》の突破は手間がかかるものですが、それに加えて《ナチュル・ビースト》で魔法を封じ、特殊召喚をするたびに《ナチュル・アントジョー》や墓地の《ナチュル・モルクリケット》が一つ前の展開と同様に妨害を敷いていきます。
【ナチュル】デッキを扱う上でのポイント
後攻1枚初動の展開で《天霆號アーゼウス》等の上から《ナチュル・モルクリケット》の効果を通せるという話をしましたが、召喚した瞬間に使わないと、チェーン1《天霆號アーゼウス》チェーン2《ナチュル・モルクリケット》となってしまい、出したモンスターが除去されてしまうので注意が必要です。
召喚した瞬間の優先権はターンプレイヤーが持っているので、そこさえ理解していれば割り込まれる心配はありません。
【ナチュル】と直接関係あるカードではありませんが、私が採用している《仁王立ち》について。
《ナチュル・モルクリケット》に対して《仁王立ち》の墓地効果を使った後に《ナチュル・モルクリケット》の効果で自身をリリースした場合、相手はそのターン攻撃を行うことができなくなります。
ただし、《仁王立ち》にチェーンする形で《ナチュル・モルクリケット》をリリースしてしまうと、攻撃を制限する効果が適用されなくなってしまうので注意しましょう。
【ナチュル】デッキをカスタムするおすすめカード
《古尖兵ケルベク》
【 効果モンスター 】
星 4 / 地 / 天使族 / 攻1500 / 守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札・デッキからカードが相手の墓地へ送られた場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
②:このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合に発動できる。
お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。
その後、自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、自分の墓地から罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットできる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
(テーマ名がないので呼びにくいですが、アニメで「イシズ・イシュタール」が使用したカードのリメイクなので 【イシズ】と呼びます。)
【イシズ】ならば《ナチュルの神星樹》等を墓地へ送ることができるほか、デッキ内の【ナチュル】が枯渇しても《剣神官ムドラ》等でデッキに戻せるのが強力です。
【イシズ】は地属性なので【ナチュル】シンクロに使用できるほか、【春化精】とも共存できます。
また、天使族なので相手ターンに《朱光の宣告者》等のコストで墓地へ送ることで、0ターン目《ナチュル・モルクリケット》も狙いやすくなりますね。
《ブラック・ガーデン》
【 フィールド魔法 】
「ブラック・ガーデン」の効果以外の方法でモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、そのモンスターの攻撃力を半分にし、そのモンスターのコントローラーから見て相手フィールド上に「ローズ・トークン」(植物族・闇・星2・攻/守800)1体を攻撃表示で特殊召喚する。自分はこのカードとフィールド上に表側表示で存在する全ての植物族モンスターを破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の合計と同じ攻撃力のモンスター1体を自分の墓地から選択して特殊召喚する事ができる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
先攻で《ナチュル・モルクリケット》の効果を使う場合、基本的に特殊召喚できる【ナチュル】は1体です。
ただし、この《ブラック・ガーデン》で相手フィールドに「ローズ・トークン」を特殊召喚すれば、 先攻でも《ナチュル・モルクリケット》で2体の【ナチュル】を特殊召喚することができます。
それに加えて、「ローズ・トークン」は通常モンスター扱いなのでリンク召喚の素材にしにくく、相手フィールドをトークンで埋めてしまえばそれだけでも動けなくなるデッキもあります。
「ローズ・トークン」 は攻撃力を半減させたモンスターを召喚・特殊召喚したプレイヤーが特殊召喚した扱いなので、《ナチュル・アントジョー》と《ブラック・ガーデン》を並べておくと《ナチュル・アントジョー》の効果が使いやすくなりますね。
似たところでは《ドラゴノイド・ジェネレーター》というカードもあり、こちらは自分のエンドフェイズに相手が特殊召喚した扱いのトークンを特殊召喚できます。エンドフェイズになってしまうので《ナチュル・モルクリケット》で2体を出すことはできませんが、先攻1ターン目から《ナチュル・アントジョー》や《ナチュル・カメリア》の特殊召喚効果を使えます。
《 ローンファイア・ブロッサム 》
【 効果モンスター 】
星 3 / 炎 / 植物族 / 攻500 / 守1400
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動する。自分のデッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
デッキから《ナチュル・カメリア》を出せるカードですが、これにとどまらず植物族を軸として組んでみるのも良いと思います。
《ナチュル・カメリア》 で《ナチュルの神星樹》経由《ナチュルの春風》を手札に加え、《ナチュル・カメリア》で《聖天樹の幼精》をリンク召喚。《ナチュルの春風》で《ナチュル・カメリア》を特殊召喚すれば植物族が2体並びます。
デッキの植物族の割合を多くしていれば、そこから《森羅の舞踏娘 ピオネ》で植物族を2体まで特殊召喚しながら墓地にカードを貯め、更なる展開につなげることができますね。
増やす植物族としては《セリオンズ“リリー”ボレア》等がおすすめで、自身を墓地へ送ることで《円盤闘技場セリオンズ・リング》経由《セリオンズ“キング”レギュラス》を出せばお手軽に1枚妨害が増えることに加え、《円盤闘技場セリオンズ・リング》だけでも戦闘破壊に弱いナチュルの弱点をカバーできるので有用です。
【その他色々】
環境によって変動する枠について。
《ピリ・レイスの地図》から動いている場合に《サイコ・エンド・パニッシャー》を出すのもアリだと思います。
永続効果以外の効果を受けつけない攻撃力7500(攻撃力上昇が永続かつバトルフェイズごとにあるのでさらに上がる)という化け物が出るので、サイドデッキにでも忍ばせておくとよさそうです。
相手が 【イシズ】や【暗黒界】など、手札やデッキを破壊してくるデッキの場合はサイドデッキから《紅姫チルビメ》を入れておくと 《ナチュル・カメリア》 が出るので、0ターン目展開がしやすくなります。
おわりに
以上、【ナチュル】の紹介でした。
今回は新規の【ナチュル】を中心として構築しましたが、既存のカードにも軸になり得るカードがたくさんあります。
《ナチュル・クリフ》の連続自爆によるダメージを《ナチュル・モスキート》で相手に押し付けたり、《ナチュル・フライトフライ》を《地獄の暴走召喚》で増やして相手モンスターを大量に奪ったり、《ナチュル・バンブーシュート》でチェーンを許さず魔法・罠を封じたり…。
カードプールが広いのも歴史あるテーマの魅力の一つですね。
それではー。