【DM歴史探訪シリーズ一覧】
01. 「基本編」北白河
02. 「闘魂編」神結
03. 「聖拳編」垢BANチキン
04. 「転生編」ばにら(スガワラ)
05. 「不死鳥編」ばにら(スガワラ)
06. 「極神編」ばにら(スガワラ)
07. 「戦国編」◆ドラえもん
08. 「神化編」神結
09. 「覚醒編」神結
10. 「エピソード1」ばにら(スガワラ)
11. 「エピソード2」ばにら(スガワラ)
12. 「エピソード3」神結
13. 「ドラゴン・サーガ」ばにら(スガワラ)
14. 「革命」神結
15. 「革命ファイナル」神結
16. 「新章DM」神結
17. 「双極篇」神結
18. 「超天篇」◆ドラえもん
19. 「十王篇」垢BANチキン
こんにちは。あるいは、お久しぶりです。北白河と申します。 生きています。
第5回となった今回は、◆ドラえもんさんからバトンを受け継いで2002-2003年の世界にタイムスリップ。
現代においては「基本セット」と呼ばれる、デュエマ黎明期の世界へと皆様をご招待いたします。
まだ海のものとも山のものともつかなかった「デュエル・マスターズ」というゲームがいかにして最初の一歩を歩み出したのか、ぜひしばしの間お付き合いくださいませ。
これはネタバレなんですが、海のものになります。
目次
はじめに
『デュエルマスターズ歴史探訪』は、ガチまとめライターが持ち回りで過去の環境やカードを紹介していく企画となっております。
今回のテーマとなるのは、2002年5月から2003年3月にかけて展開された、のちに「基本セット」と呼ばれることになる5つのエキスパンションです。
出典:デュエル・マスターズ公式
もう19年前…あれ?デュエマは王来篇で20周年では?……何か大人の事情に触れた気配がするので話を戻しましょう。
2002年と言えば私もまだ小学生。
突然MTGを押しのけて漫画が始まったなんかよくわからんゲーム(MTGのカードの1000倍くらいパワーが高く、初期ライフ概念とタフネスがない)、という印象から「なんか面白いらしい」とクラスで話題になってスターターを買ったのがファーストインプレッションですね。
もちろん、そのスターターからは《 トゲ刺しマンドラ 》が出てきました。今思えばこの時から引き弱の民だったんですね。
たまーにみんなでパックを剥いて、出てきたカードをその場でトレードして強化したジャンクデッキ(もちろん輪ゴムで巻いてる)で勝負する…そんな牧歌的なデュエマが、私の原風景です。
自分語りは置いといて、カードやデッキの紹介に入っていきましょうか。
基本セットではこんなカードが登場!
というわけで、話を分かりやすくするために基本セットのカードの総評から入っていきましょう。
「基本セット」の名の通り、この時代のクリーチャーの多くは現代の基準で見ればとっても淡泊かつ基本的なバニラや準バニラ。
呪文も今のような多機能なものはほとんどなく、メリット効果が二つ並んでいることすら稀でした。また、今では常識となっている《 フェアリー・ライフ 》などの基本カードもまだ存在しなかったりします。
テキストの短さから今のようなループや即死コンボなんて物理的に(たぶん)組めず、「ブロックされないクリーチャーに呪文でW・ブレイカーを与える」ことすらコンボ扱いされるような時代でした。
また、公式もちょうどいいバランスがまだわかっていない時期ですので、当時の視点で見てもカード効果の査定はかなり凹凸があったと言えるでしょう。
特に初期のシールド追加効果の過剰評価は、今でも語り草ですね。
…凹があれば、当然凸もあります。
当時過分に安く見積もられていたのが、ドロー効果。
《 サイバー・ブレイン 》や《 アクアン 》、《 アストラル・リーフ 》といった殿堂・プレ殿経験者が平然とばらまかれていた時代が、確かにあったのです。
これは余談ですが、デュエマのお兄さんたるMTGでも初期に「延命手段のコストを高く、ドローを安く見積もりすぎて失敗した」という過去があったりします。歴史は繰り返す…!
基本だけにどのデッキも戦略はとてもシンプルで、基本的には並べての殴り合い。これに各種呪文やブロッカー、それを突破できる大型生物や「ブロックされない」持ちなどのオプションが加わるというものでした。
攻撃不能ブロッカーは同コストのクリーチャーよりパワーラインが高かったこともあり、(特に初期は)1ターン目に《 蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガ 》、3ターン目に《 翡翠樹 》でも出せば除去やアンブロがない限り半端なウィニーはビタ止まり…なんていうこともザラでしたね。
逆に攻撃可能ブロッカーについては…はい。とても悲しいことになってます。この煽りを完全に受けたスペックの《 シーマイン 》は有名ですね。さっきの《 雷雲の守護者ラーザ・ベガ 》とかダブルパンチで悲しいことになってます。
また、この時期の特徴と言えばトリガーの有難み。
この時期のトリガーは文字通り一発逆転のチャンスをもたらしてくれる「必殺技」だったと言えるでしょう。
《 ホーリー・スパーク 》《 デーモン・ハンド 》《 ナチュラル・トラップ 》といった今なお派生のある「三大トリガー」の面々や、軽くて使いやすい《 スパイラル・ゲート 》などなど。
膠着しやすい盤面を救ってくれる救いの神のようなカードだけに、当時の価格(特にレアの三大トリガー)も相当のものだったとか。
スピードアタッカーなんていう気の利いた能力もDM-05まで出てこなかったということもあり、DM-02から登場した進化クリーチャー、引いてはそれを使うための種族も今と同じかそれ以上に重要なファクターでした。
今なお人気の《 聖霊王アルカディアス 》《 悪魔神バロム 》はもちろん、当時最速の速攻アタッカーだった《 機神装甲ヴァルボーグ 》、ブロッカーを嘲笑うように勝負を決める《 クリスタル・ランサー 》エトセトラエトセトラ。
通常クリーチャーと進化クリーチャーのスペック差もあり、進化獣はゲームを決めるフィニッシャー、デッキの顔としての役目を担っていたように思います。
強すぎて、キッズの間では「進化生物を使いたいから色の合ってないデッキにも投入する」なんていう現象が起きたりもしましたね。
…そういえば、なんできたしーがわざわざ基本セットの記事を書くことを選んだか言ってませんでしたね。
ドラゴンが弱いからです。
この時期のデュエマのドラゴン種族は火のアーマード・ドラゴンのみ。
どれもこれもヘビー級の準バニラで、「火文明なので生き残るためのブロッカーがいない」「出る前にゲームが終わる」「出てもチャンプブロックで凌がれるか除去で出オチ」など、当時のデュエル・マスターズというゲームとは全くマッチしていませんでした。
最近のドラゴンも当時のドラゴンを見習って、デュエル・マスターズというゲームとマッチしなくなってほしいものです。
…さて。ここまで読んでいただいた方なら、誰しもこう考えたんじゃないかと思います。
「水文明、最強じゃね?」
はい。その通りです。
黎明期特有のぶっ壊れドローでそもそも手数が多く、戦線を膠着させるブロッカーや「ブロックされない」持ちも多数。
バウンスで大型対策もでき、引きまくれるのでトリガーなどのタッチも痛くない…と来れば、そりゃ弱いはずがありません。
特にメンツが揃って「完全体」となった後の活躍ぶりは、今見れば下手すればデュエマそのものが終わってたんじゃないかと思わせるほどです。
具体的にどう活躍したかは、続きをご覧くださいませ。
基本セットで活躍したデッキ
ここからは時系列に沿って活躍したデッキを(雰囲気だけざっくり)再現し、当時の環境について語っていこうと思います。大会とかなかった時代だからデッキリストが残ってねえんだよ…!
…なんで並べる必要があるかというと、DM-04あたりからこのゲームは別のゲームへと変貌してしまうからです。
DM-01:あまりにも牧歌的な、デュエマの原風景
わずか120枚のカードプールで幕を開けたデュエル・マスターズというカードゲーム。
今のように大きい大会もなかったことから、有り体に言えば「環境」なるものはまだ存在しておらず、「持っているカードで戦うゲーム」だったころと言えるでしょう。
もし真面目にやり合った場合、カードプールの狭さから前述の通り「ブロッカーがにらみを利かせる中クリーチャーを並べ合い、大型生物やトリガーでその均衡を崩す」が基本となります。
いわゆる速攻やシンプルなビートダウンデッキには厳しい世界が広がっていたと言えるでしょう。
そこで畢竟輝いてくるのが、闇のお家芸こと《 デーモン・ハンド 》をはじめとする除去。これで敵の切り札が動き出す前に即座に除去し、こちらの切り札の攻撃を通す…というムーブが重要になってきます。
また、この時代における《 ホーリー・スパーク 》は確実にそのターンの攻撃を防げる現代の《 終末の時計 クロック 》めいた積み得防御札。
手打ちして相手の盤面に有利トレードを決めて押し切る…なんていうムーブも可能な万能カードとして大活躍していました。
そんな当時の世界において「普通にやったらたぶんこういうのが強いんじゃないかな…?」と思いながらざっくり組んでみたのがこちら。
並べまくったブロッカーと除去、そしてトリガーでゲームをひたすら膠着。
当時素のパワートップの《 光輪の精霊シャウナ 》や唯一のアンブロW・ブレイカーの《 キング・オリオン 》をフィニッシャーにして戦う感じですね。
ちなみに、普通にやらずにもっと突き詰めて考えていくと「SAがないのでバウンスが強い」「自身を回収して使い回せる《 アクア・スナイパー 》がいる」などの理由で、普通のクリーチャーデッキはほぼ駆逐されて「ひたすら膠着させてライブラリアウトを狙うゲーム」になるとされています。
こうなると「いかにドローやブーストで山札を削らずにバウンスロック体制を築き上げるか」の勝負になり、我々や開発部が想像していた世界とはまた別のゲームが始まることとなります。
…ただ、前述のように当時このゲームを「ガチ」でやろうとしていた人間がどれだけいたかと言われるとそれはちょっと悩まざるを得ません。
どちらかと言えばTCGというよりごっこ遊び的ホビーという要素のほうが強かった時代、と言えるでしょう。
DM-02:進化クリーチャー登場、逆転要素高まる
最初の拡張パックとなるDM-02で導入されたのが、今なお活躍中の「進化クリーチャー」概念。
これまでのクリーチャーと一線を画す性能から、これまではほとんどフレーバー同然だった種族が大きな意味を持つようになりました。
当時進化クリーチャーが配られたのはガーディアン、リキッド・ピープル、パラサイトワーム、ヒューマノイド、ビーストフォークのわずか5種族。必然的にこれらの種族を中心にゲームは回っていくことになります。
そんな中で特に注目されたのがヒューマノイド。
史上初の「半端なブロッカーを超えられる高速ビートダウン」としてデビューしたのが、こちらの【赤単ヴァルボーグ】です。
ヒューマノイドを並べ、わずか3マナにしてW・ブレイカーと高パワーを持つ《 機神装甲ヴァルボーグ 》でガンガン攻めていく…という、シンプルな速攻デッキですね。
たぶん実際には色を足してでもトリガー追加したほうが強いとは思うんですが、まあサンプルレシピということでご容赦を。知ってるか?当時の火のトリガー、2種類しかないんだぜ…?
奇しくも核となるヴァルボーグの初出はとっても入手しやすいコロコロ付録。
進化元がどれも低レアだったこともあり全国のキッズたちがこぞってぶん回し、時には全然関係ないデッキに投入したりするキッズも続出しました。見てるか光のブロッカーデッキにヴァルボーグ入れてた小さい頃のきたしー!それクッソ弱いからやめろよ!
もちろん、最強文明たる水文明も負けてはいません。
対ブロッカー性能抜群の《 クリスタル・ランサー 》《 クリスタル・パラディン 》擁するリキッド・ピープルは、均衡をすり抜けてガンガン攻められる存在として当然の如く勢力を拡大。
特に《 クリスタル・ランサー 》は単独性能なら間違いなく当時最強のクリーチャーであり、アンコモンという入手しやすさもあり多くのプレイヤーの切り札として活躍しました。
というわけで、こちらが【青単リキッドピープル】のサンプルデッキです。例によって色とトリガーを足したほうが強いとは思います。
特筆すべきは《 コーライル 》の加入。
当時アドバンテージの概念は今ほど普及しておらず、メインターゲットたるキッズ層(北白河含む)は「引き直されるから弱い」と考えがちでしたが、もちろんそんなはずはなく。
よく考えなくてもドローロック付きの5マナ万能除去に生物がついてくるんだから弱いはずがありません。闇より強いピン除去を配るな!
他にも《 青銅の鎧 》→《 大勇者「ふたつ牙」 》や《 大勇者「大地の猛攻」 》ラインを擁するビーストフォークや、対ブロッカー殲滅兵器こと《 守護聖天ラルバ・ギア 》が強いガーディアンなど、進化クリーチャーの有無でデッキパワーが激変する環境だったと言えるでしょう。
…パラサイトワームは…どうなんでしょうねこれ。
また、進化による実質SA打点と《 ロスト・ソウル 》の登場によって、もし突き詰めたとしても前述の「延々とバウンスするプラン」一強にはならなくなったんじゃないかな…と思っています。ミラーマッチやったら先に撃ったほうが勝ちそうな気配!
DM-03:ゲームの幅の向上と、一強体制の萌芽
そんな中登場したのが、「単色」をテーマとするDM-03。
文明サポートカードや新たな進化生物が多数登場したのはもちろん、初のシールド追加カードやより各ゾーンに干渉できるカードが登場してデュエマというゲームの幅は格段に広がりました。
また、普通に使うと自分の首を絞めたり両者痛み分けで終わるようなテクニカルなカードが多数登場したのも特徴です。
もっとも、この辺のカードが活躍するのはもっと後の話ですが。
そんな中、単色推しの大きな恩恵を受けたのが…
またも、水文明でした。
4マナ3ドローでも強い中なぜか出てきた3マナ4ドローの《 ストリーミング・シェイパー 》に、3マナパワー6000となぜか基準を二回り越えて大きくなる《 アングラー・クラスター 》が加入した水文明は、さらに突出した強さを獲得していきます。
マナゾーンを単色に染める都合上トリガーのタッチが難しくなるというリスクも、同時登場した《 エメラル 》がさっと仕込んでくれるので軽減可能…という都合の良さ。
しかもここまで語った全員がレア以下でお財布に優しいと来ています。ちなみにこの弾の水のSRは、あの《 混沌魚 》。
カードパワー・命名ルール・テキストとツッコミ所の無い場所の方が少ないという、いろんな意味で伝説的な一枚ですね。
いろいろ意欲的なパックだったとは思うのですが、結果的に環境を変えるどころか「水文明は強い」という事実の再確認となってしまった感じですね。
《 スネークアタック 》《 絶望の魔黒ジャックバイパー 》など面白いカードはそこそこあったんですが…。
…まさか、水文明がここからまだ変身を残しているとは誰も思っていなかったことでしょう。
DM-04:リーフ襲来、デュエマは青に染まる
パッケージを見ればわかるように、光と闇の対立がテーマとなったDM-04。
今なお活躍中の《 聖霊王アルカディアス 》《 悪魔神バロム 》が初登場し、大きな人気を博したパックです。
光&自然VS闇&火の対立構造に加え中立・両者のサポートを行う水…というストーリー構成は、のちのセットでも繰り広げられる文明間の融和や衝突の先駆けと言えるでしょう。
そしてこの2陣営の争いは…
案の定、水文明が制しました。中立が一番儲かるのさ。
特に進化元の《 マリン・フラワー 》ごとやってきた《 アストラル・リーフ 》のスペックは異常なほどで、既存のリキッド・ピープル基盤をほぼ流用できることもあって【青単リーフ】は驚異的な活躍を見せました。
この環境で2ターン目に殴ってくるパワー4000はそれだけで強力…というか2マナの進化獣という時点で当時の環境では唯一無二。
そこに3ドロー。はい。アドを稼げてビートもできるスーパー生物が既存のトップデッキにすんなり入ったらそりゃそうもなります。
さらに「極論、《 マリン・フラワー 》と《 アストラル・リーフ 》さえ揃えば勝利に直結する爆アドが得られる」という点から多数のデッキにこのパッケージが出張…というかほぼ「リーフが既存デッキを吸収してさらに強化」みたいなパターンが激増。
こうして無事に環境はリーフで埋め尽くされ、デュエマは海のものとなりましたとさ。派生デッキについてはDM-05にて紹介いたします。
ちなみに、後にヤバさが判明して殿堂入りを果たすこととなる《 アクアン 》《 ハイドロ・ハリケーン 》などのコントロール向けカードもここで登場し、一定の活躍を見せました。
ただ、稼いだアドを活用する前に殴り倒してくる【リーフ】系列にはどうにも分が悪い…ということで、その真価が発揮されるのはもう少し先になります。
また、名目上の主役たる光や闇も《 雷鳴の守護者ミスト・リエス 》《 屑男 》といった優良ドローソースや敵対する色をガンメタするサイクルの登場などでしっかり強化を受けていたりします。
なお、こちらもリーフのアドと速度には間に合いませんでした。マジで何なんだこいつ?
DM-05:デュエマ幼年期の終わり、そして闘魂編へ
基本セットの最後を飾るDM-05のテーマと言えば、やっぱりサバイバー!
「そのセットの売りになる大型テーマ」という今も続く一つの売り方の元祖であり、明確な形としては初めての「文明混成を推奨するギミック」と言えるでしょう。
また、初期シールドの過半数を消し飛ばすT・ブレイカーや、もはやデュエマの基本となったスピードアタッカーの初出もここだったりします。
そんなDM-05で最も使われたカードと言えば…
最後まで水文明かよ!
非常に長いこと使われ続ける名トリガー《 アクア・サーファー 》も初出はここ。
トリガーで、リキッド・ピープル!もちろん何も起きないはずがありませんね。
超優秀トリガーを手に入れて「完成」を果たした【リーフ】系列のデッキは、より対応力を上げるべく他の文明に手を出し始めます。
そんな派生形の覇者と言えるデッキが、【トリガーターボ】。
青単専用パーツをほぼ切り、自然文明のブーストと優秀なクリーチャー、そしてトリガーをこれでもかと詰め込んだ、いわばコントロールとビートのいいとこ取りをした構成と言えるでしょう。
注目したいのが《 深緑の魔方陣 》と《 大勇者「大地の猛攻」 》。
前者は優秀なトリガーをひたすら仕込みまくる防御の要として、後者はクリーチャー同士の殴り合いで優位を取るためのパワー強化役として…と、徹底して「【リーフ】に強い【リーフ】」としてデザインされていることがわかります。
これをはじめとする「リーフ+α」デッキに加え、青単ギミックをそのまま採用してフルパワーとなった前述の【青単リーフ】が引き続き環境を席巻。
公式による「抜本的な対策」が行われるまで、何度かの構成の変更を行いながらしばらく不動のトップデッキとして走り続けることになります。
…とはいえ、水文明だけが全ての恩恵を得たわけではなく。
《 ツインキャノン・ワイバーン 》や《 解体屋ピーカプ 》といった「火文明の特権」たるスピードアタッカーの登場により打点計算を狂わせることが可能になり、このあたりからパブリックイメージ通りの「攻撃的デッキ」がまともに組めるようになってきます。
《 ビースト・チャージ 》《 ミラクル・サーチャー 》といった攻撃的デッキをサポートするカードも登場し、公式も「膠着させるデュエマ」からの脱却を図っていたことが伺えますね。リーフのせいでそんなデュエマはもうすでになかったんですが。
ちなみに看板となるサバイバーは、この時点のカードプールではわずか10種類しか収録されていないこともあってさすがにちょっと厳しいと言わざるを得ませんでした。
まともな活躍は、次のセット…デュエマ史上初のシリーズ概念が登場した、闘魂編を待つことになります。
おわりに
というわけで、基本セットでした。
出典:デュエル・マスターズ公式
なんか半分くらいリーフの話してた気がしますね…。
とはいえ、この頃まではまだデュエマは生まれたばかりの赤ちゃんのようなゲーム。
キッズ層向けの「ごっこ遊びツール」の要素もまだ多分にあった時代ですから、おそらく当時のプレイヤーの多くは「自分の好きなカードで遊ぶ」というのが基本だったものと思われます。
競技性や「環境」の概念がしっかりと確立するのは、例によってもう少し先です。
このリーフまみれの世界を公式がどうひっくり返したのかは、次回の記事をお楽しみに…
というわけで、次回のデュエルマスターズ歴史探訪は神結さんによる、『闘魂編』の紹介です。綺麗に続いたので、いい感じで待て次回!
ああそうだ。
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それでは、次の記事で。北白河でした。
デュエル・マスターズ歴史探訪シリーズ一覧
【DM歴史探訪シリーズ一覧】
01. 「基本編」北白河
02. 「闘魂編」神結
03. 「聖拳編」垢BANチキン
04. 「転生編」ばにら(スガワラ)
05. 「不死鳥編」ばにら(スガワラ)
06. 「極神編」ばにら(スガワラ)
07. 「戦国編」◆ドラえもん
08. 「神化編」神結
09. 「覚醒編」神結
10. 「エピソード1」ばにら(スガワラ)
11. 「エピソード2」ばにら(スガワラ)
12. 「エピソード3」神結
13. 「ドラゴン・サーガ」ばにら(スガワラ)
14. 「革命」神結
15. 「革命ファイナル」神結
16. 「新章DM」神結
17. 「双極篇」神結
18. 「超天篇」◆ドラえもん
19. 「十王篇」垢BANチキン