こんにちは、神結です。
歴代の名試合を振り返る……もとい、私が個人的に好きな試合を語る企画こと「Great Match of DuelMasters」、通称GoD。
今回も読者の皆様を名勝負の世界へとご案内致しましょう。
初回がGP1st、その後に全国大会2015、GP3rdと来ていますが、今回のセレクトは第1回の超CSから。決勝第4回戦……つまり、ベスト8を懸けた「レイ vs. Mmj」の試合を取り上げようと思います。
ちなみに今回の選出理由は至ってシンプル。「カバレージがバカおもしろい」。
そんなわけでこの記事に目を通している全読者諸氏には、まず何より鬼才塚本先生のカバレージを読んでいただきたいところです。
読んで堪能して満足していただければそれでいいのですが、今回はせっかくなので、背景的な話や試合内容の解説、後にMmj選手から直接話を聞いた部分など、補足情報を用意しておきました。
是非“副読本”として、楽しんでいただければと思います。
目次
超CSについて
まず超CSについて、簡単に触れておきます。
2017年、これまで関東関西圏という大都市部で開かれていたイベントが、突如熊本にやって来ました。
それが超CSです。
超CSはGPとは異なる位置付けであり、文字通り「超デカいCS」です。プロモなんかも、専用ではなくCSプロモが配布されます。
ただ超CSの一番の特徴としては、地方で開催されるイベントというのがあります。 翌年は金沢で、翌々年は山形ですからね。
デュエマはかなり地方のコミュニティも活発です。それは地方のプレイヤーたちの努力の賜です。
そんな彼らに対してGPでは負担をどうしても強いてしまう格好となります。ですから、個人的に地方イベントは歓迎です。
また地方の方が会場も確保しやすい、という事情もあると思います。
私は初回こそ参加出来ませんでしたが、以降は参加しています。観光とセットで楽しめるのが、何よりの魅力ですね。
で、今回の会場は熊本です。
当時は前年起こった熊本地震からの復興の真っ只中で、この時の開催にはそういった意味合いは確実に含まれていたでしょう。
コロナ明けたらホントにまた開催して欲しいです。何処で開催されても喜んで行かせていただきますので……。
当時の環境について
こちらについても簡単に触れておきましょう。
この年は【モルトNEXT】が大変元気でした。
このシーズンの始めに行われたGP4thでは優勝。その後も1年に渡って環境であり続けました。
ただしもちろん、対抗馬もいます。
2017年前半であれば、それが【緑単ジャック】でした。しかし夏の殿堂で、緑単のパーツが(ジャックを何故か除いて)軒並み殿堂入り。
一方秋から冬にかけては【白緑メタリカ】が台頭してくるのですが、超CSが開催されたのは夏の殿堂直後です。
ちょうど綺麗に谷間だったんですね。結果的に色んなデッキがいました。
この「夏殿堂の直後」っていうのは超CSではこれからも習わしになるようで、完成したデッキで溢れるような環境ではないのが面白いところです。
特に夏の殿堂は直近でヤバかったカードの規制が行われることが多いので、上位デッキが一掃されることも少なくありません。超CSⅡも似たような環境になりましたからね。
というわけでこの時は《スクランブル・チェンジ》を失いつつも、やはり【モルトNEXT】が筆頭。《蒼き団長 ドギラゴン剣》や《真・龍覇 ヘブンズロージア》をはじめ、それ以外のデッキも環境トップのチャンスを窺っている、そんな環境でした。
使用デッキと相性
というわけでここからは、この試合について触れていきましょう。(文章の都合上、敬称は省略させていただきますのでご了承ください)
レイがアナカラー軸のビッグマナ、Mmjが青白のロージアダンテですね。
まずレイの使うビマナですが、一応細かな話をすると《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》と《百族の長 プチョヘンザ》が入っているため全色使っているのですが、前者はそこそこ流行していた【ドロマーハンデス】の《ヴォルグ・サンダー》対策、後者は基本的に革命チェンジで出てくるので動きはアナカラーで完結しています。
レイ:アナカラービッグマナ
このデッキ、私もGP4thの時に使用していたのですが環境トップであるモルトNEXTを《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》と《悪魔龍 ダークマスターズ》で受けつつ《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》で締める、というわかりやすい勝ち筋を用意出来ます。
その他のビートダウンデッキについては《百族の長 プチョヘンザ》+《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》+シノビの面受けが強力で、そう簡単に突破されることはありません。
ただビマナ共通の弱点として、【緑単ジャック】のようなループデッキにとことん弱かったりするのですが、殿堂によって消えたためにチャンスがやってきました。
ちなみにレイは地元九州の選手。
或いは都市伝説的な話にもなってしまうのですが、どうも九州は伝統的にビマナが強い土地のようです。
前年の全国大会に【4cランデスビッグマナ】を持ち込み、決勝で惜しくも涙を飲んだ砕月も九州。後のGP6thで【5cコントロール】を持ち込み優勝を果たすどてらも九州です。
Mmj:青白ロージア
対するMmjの使用は【青白ロージア】。
これは関東で流行っていた《龍聖霊ウィズダムフェウス》を使用した、受けに厚くモルトNEXTをも打倒出来るタイプのロージアです。
《コアクアンのおつかい》や《レインボー・スパーク》で序盤はドローを重ね、5マナが溜まれば本番。《ドラゴンズ・サイン》からの強力な展開で一気に盤面に優勢を築けます。
一度優勢を作れば、あとは全てを《時の法皇 ミラダンテXII》が解決します。
特に当時はロージアとダンテをそれぞれ4枚ずつ使用可能だったため、ミラクルスターを絡めながら《ミラクルストップ》で毎ターンのように呪文封殺。
そしてミラダンテからミラダンテにチェンジ出来るのでコスト7以下のカードは永劫召喚不可になります。
こちらも前環境では緑単にあまりにも不利で当たった瞬間投了を検討するくらいだったのでTier1.5~2みたいな立ち位置だったのですが、新環境では堂々とトップを狙えるところまでやってきました。
ちなみにこの両者の戦いですが、両デッキを結構真剣に使ったことがある自分の見解だと、ロージアが有利と見ています。
本来ビマナはこの手の受けデッキに強く、更に《悪魔龍 ダークマスターズ》を採用している構築ではよりその傾向になりそうなのですが、青白ロージアは少し特殊なデッキです。
もちろん《時の法皇 ミラダンテXII》はそんなに効かないのですが、ビマナ側の《悪魔龍 ダークマスターズ》が遅れると《ミラクルストップ》による拘束が待っており、デッキの半分くらいのカードが……特に中盤で撃ちたいカードたちが死にます。
《百族の長 プチョヘンザ》は盤面の解決にはなりますが、ミラストの制圧下ではそもそも出せないか盾を殴らざるを得ない状況を作られてしまうんですよね。
ちなみにダークマスターズで相手の《時の秘術師 ミラクルスター》が見えた場合、呪文を回収されようがこミラストループされるのが負け筋なので泣く泣く落とす……みたいな状況も割かしあります。
加えて《アルカディア・スパーク》がある以上、ビマナ側から攻めるリスクも非常に高いんで基本的に殴りたくないんですよねぇ。
ちゃんと詰め切るにはこのちょっと前に発売された《古代楽園モアイランド》辺りを採用する必要があります。
と、ここまでが試合開始前の話です。
ベスト8を懸けた試合は一本先取。何が起こるかわからないのが、一本勝負の恐ろしいところです。
デュエマ・スタート!!
ぜひここからは、痛快で爽快な塚本先生の文章と共にお楽しみください。
大事故と最善策
Mmjは序盤から苦難が待っていました。
初動である《コアクアンのおつかい》は引いていたのですが、なんと他の青マナを引いていないのです。デッキ全体の青マナは18。この手の事故は早々起こりません。
ちなみに本人は前にこの試合の話をしたとき、「(この時点で)絶対負けたと思った」と言っていました。まぁ、それはそうでしょう。
対面のレイはビマナ最強の動きであるライフシャワーから入っているし、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》でドローソースまで用意出来ています。
先ほどロージア有利と言いましたが、こうなると事情が変わります。ロージア側は序盤でそれなりに手札を抱えないとミラスト連打は厳しいんですよね。
実際Mmjは苦し紛れに4マナ払ってミラストを撃っています。
しかしレイはリソース差を決定的にする《剛撃古龍テラネスク》をプレイします。
《百族の長 プチョヘンザ》にチェンジ出来るドラゴンで、最大3ブーストでフィニッシャーに繋がり更に後続も確保出来る優秀なカードです。
この枠は《超次元フェアリー・ホール》との選択になりますが、早期にフィニッシャーの擁立を目指すならテラネスク、《タイタンの大地ジオ・ザ・マン》でのマナ回収や、よりヘンザを強力に使うなら《超次元フェアリー・ホール》という採用となるでしょう。この辺りは結構個人の好みになると思います。
ちなみにこの時、テラネスクでマナにヘンザ、手札にヘンザが入っているので次のターンに素出しのヘンザも許されるようになりました。
これはモルトNEXTの対ロージア相手のプレイの話になるのですが、《永遠のリュウセイ・カイザー》の先出しが大事とされていました。タップインで的を作られてしまうと、そこを拠点に攻め崩されてしまうんですよね。
ビマナにはNEXTのような打点生成力はありませんが、タップインが厳しいことには変わりありません。
ただし、Mmjも状況が悪いなりのプレイを選択していきます。
5マナで《ドラゴンズ・サイン》を唱えて《真・龍覇 ヘブンズロージア》を投げると、選択したドラグハートは《真聖教会 エンドレス・ヘブン》。
青白ロージアは《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》からの展開が定石とされていますが、この場面での展開は《超次元ガロウズ・ホール》からのヘンザで更地にされるリスクが高いです。
だからこそ、置物として睨みを利かせやすい《真聖教会 エンドレス・ヘブン》を選んだのでしょう。実際、ここの選択を間違っていたら早々に負けていた可能性が高いと思っています。
対してレイは《超次元ガロウズ・ホール》からのヘンザで、一旦盤面のロージアを飛ばしつつヘンザを着地させます。
これはある意味で、互いに“こうなる”とわかっていた場面でしょう。レイの提案に対し、Mmjが受け入れたことで成立した状況なわけです。
次のターン、Mmjはここでタップインを承知の上で、2枚目のロージアをプレイして《爆熱天守 バトライ閣》を作りにいきます。
Mmjの盤面には、《真聖教会 エンドレス・ヘブン》と《爆熱天守 バトライ閣》。いますぐどうこうなるカードではないのですが、このプレイは見事と言うべきでしょう。
実はビマナは、このドラグハートが何よりも重いんですよ。
特に《真聖教会 エンドレス・ヘブン》が龍解した《真・天命王 ネバーエンド》はビマナの天敵とも言うべきカードの1つで、高パワーと除去耐性、制圧力が凄まじく《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》ですら解決にならないことも多いです。
【 ドラグハート・フォートレス 】
文明 光 / コスト5
■自分のクリーチャーが破壊された時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
■龍解:自分のターンの終わりに自分のシールドの数が相手のより多ければ、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。
【龍解後】
カード名:真・天命王 ネバーエンド
カードの種類:ドラグハート・クリーチャー
文明:光
種族:エンジェル・コマンド・ドラゴン
パワー:14500
コスト:10マナ
マナ:-
■自分のドラゴンが攻撃する時、バトルゾーンにある相手クリーチャーを1体選びタップしてもよい。
そのクリーチャーは次の相手のターンのはじめにアンタップされない。
■T・ブレイカー
■真・エスケープ(このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに自分のシールドをふたつ手札に加えてもよい。ただし、その「S・トリガー」は使えない)
そしてそれは《爆熱天守 バトライ閣》も同様で、数々のビマナはこのカードにわからされ続けました。
ビマナがこれらのカードへの回答を見つけ出すには、《英雄奥義 スパイラル・ハリケーン》を採用した【青緑デュエランド】の登場を待たなくてはなりません。
ただこの状況であれば、レイはこのタイミングで《テック団の波壊Go!》を撃てればわかりやすく解決できました。しかし、あいにくプレイは叶わず。
であればと、レイは《悪魔龍 ダークマスターズ》をプレイして手札の《コアクアンのおつかい》を叩き落として後続を断ちます。
そしてタップされていたロージアを破壊したことで、《真聖教会 エンドレス・ヘブン》の龍解を認めることになります。
この判断は難しいところです。敢えてロージアを放置する選択もあったでしょう。
この場合、手札状況がカツカツなMmjが活路を求めて《真・天命王 ネバーエンド》で単騎でシールドを目指してくれれば、“むしろありがとうまである”。
シールドから《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》が手に入るかもしれませんし、《超次元ガロウズ・ホール》などでもかなり美味しい。ガロウズからの《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》が回答になります。
いくらシールドが6枚あると言えど、盤面に数を並べたレイに対してネバーエンドの除去耐性を2回も使うのは無謀と言えるでしょう。
ただMmjは誘いには乗らず、攻撃をせずターンエンド。じっと流れが来るのを待ちます。
ビマナは殴らない相手にゲームを決めきるのは難しいものです。フィニッシャーが案外手に付かない。
こうしてリソース差を主張できるレイに対し、クリーチャーの質的優位を主張できるようになったMmj。
そして勝負は終盤に差し掛かっていきます。
タイムアップの攻防
残り時間が刻一刻と減っていく中で、レイは大きな決断をします。
それは《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》を召喚し、攻撃を仕掛けるというものです。
実は前のテラネスクで、しっかりマナに悠久を埋めて赤マナを用意していました。
ヘンザ、テラネスク、ダークマスターズ、そして悠久。6枚シールドのあったMmjを倒しきるだけの打点は揃えました。
ロージアの性質上1回で殴り倒すのは難しいですが、シールドを詰めて《真・天命王 ネバーエンド》の耐性も減らしていけば、勝利は近付く、という判断でしょう。
また、レイのデッキでは《アルカディア・スパーク》の完全なケアは不可能です。であれば、何処かで「踏んでもいいターン」を作らなくてはいけません。
《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》のお陰でシールドの《ドラゴンズ・サイン》や《ヘブンズ・ゲート》は回答になりにくい。そして返しに直接倒される危険も少ない。そもそも、手札もダークマスターズで削っている。
ならば、行くなら今。
3枚目で《レインボー・スパーク》を踏んで殴り切ることは出来ませんでしたが、シールドを半分まで減らした上に《アルカディア・スパーク》+クリーチャーが出てくる、みたいな最悪の状況は回避しました。
しかしここで悠久を除去出来る目処が立ったこと、そして《レインボー・スパーク》で手札を増やすことも出来たのが、Mmjにとっても幸いでした。
ここで《真・龍覇 ヘブンズロージア》をプレイして《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》を建てつつ、《真・天命王 ネバーエンド》がテラネスクを止めつつ悠久を破壊。
ここでテラネスクを止めたのは、《百族の長 プチョヘンザ》へのチェンジをケアするためですね。
さらに終了時にヘブンズヘブンから《龍聖霊ウィズダムフェウス》を繰り出し、《アルカディア・スパーク》でヘンザまで除去。更に更に《爆熱天守 バトライ閣》まで龍解します。
レイの盤面に残ったのは、《悪魔龍 ダークマスターズ》とフリーズされた《剛撃古龍テラネスク》だけ。対してMmjの盤面は、2体の強力なドラグハートクリーチャーに、ロージアとウィズダムフェウス。
ずっと前を走っていたレイを捉え、その背中に掴み掛かったのです。
まさかレイも、与えた手札からここまで盤面を返されるとは思っていなかったでしょう。気付けば、Mmjが盤面優位にとなっていました。
そしてレイにターンが渡ったところで試合時間が終了し、追加3ターンのエクストラゲームが行われることになります。
Mmjとしては、苦しいゲームにようやく活路を見出した、勝ちの光が見えてきたところだった筈です。
しかし、レイにもまだ切り札が残っていました。
そう、ここまで登場していなかった《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》がようやく現れました。
こうなると、《真・天命王 ネバーエンド》こそ真エスケープで留まりましたが、その代償として残るシールドは1つ。《爆熱DX バトライ武神》は《爆熱天守 バトライ閣》に戻り、それ以外のドラゴンたちは盤面を離れていきます。
再び絶望に追いやられるMmj。
唯一の救いは、まだ死なないこと。返しにフリーズされたテラネスクを殴りつつ、なんとかVANをフリーズしてターンを渡します。
レイはここで、《百族の長 プチョヘンザ》を追加。
ただ、レイの殴れる打点も《悪魔龍 ダークマスターズ》のみで、Mmjを倒しきる打点はありませんでした。
レイも迷ったことでしょう。
追加ターンを経て決着が付かなかった場合、シールドの枚数が多い方がゲーム勝者となります。
この時点でレイのシールドは5枚健在。対して、Mmjは1枚です。このまま変化がなければ、レイは勝者となります。
しかし仮に何らかのまだ見ぬカードでVANが退けられ、《爆熱天守 バトライ閣》が再び《爆熱DX バトライ武神》になると……殴り切られてシールドは0枚となり、レイはシールド差で敗北してしまいます。
ここで最後のシールドを割っておけば、悪くても0枚同数に持ち込め、そうなればゲームは続行し、次に手番を持てるレイが圧倒的に有利となります。
もしMmjのシールドが仮に2枚であったらエンドしたかもしれません。しかし、そのシールドはわずかに1枚。
であれば、このシールドは割った方がいいのではないか。負け筋が消えるのでは無いか。レイは攻撃を決断します。
《悪魔龍 ダークマスターズ》の攻撃。
だがそこに待っていたのは“値千金の”ーー《アルカディア・スパーク》!
これによって盤面からVANは退かされ、Mmjに希望が生まれます。
そこから先に待っていたのは、まさに激闘を締めるに相応しいと言うべきMmjの正確なプレイでした。
《時の秘術師 ミラクルスター》で《ミラクルストップ》と《ドラゴンズ・サイン》、《アルカディア・スパーク》を回収。
《ミラクルストップ》を唱えながら《真・天命王 ネバーエンド》は革命チェンジで《時の法皇 ミラダンテXII》に。
更にダンテは《ドラゴンズ・サイン》を唱え、《龍聖霊ウィズダムフェウス》が現れながら最後の障害であった《百族の長 プチョヘンザ》を《アルカディア・スパーク》で除去。同時に、《爆熱天守 バトライ閣》は《爆熱DX バトライ武神》へ姿を変えます。
《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》とニンジャを防御に持つレイのデッキでしたが、ダンテ+ミラストはどうにもなりません。あとはただ、眺めるのみ。
そして《爆熱DX バトライ武神》の攻撃で《時の法皇 ミラダンテXII》を捲れると、再び《ドラゴンズ・サイン》から《真・龍覇 ヘブンズロージア》が呼び出され、《龍魂城閣 レッドゥル》。
レイを倒しきる打点が用意できたMmjが、追加ターンの最後までもつれたゲームを制しました。
事故ってずっと劣勢に立たされ、途中で見えた希望もVANに打ち砕かれた上での勝利。瞬間、Mmjはむせび泣いたとのことです。
そんなMmjにレイは駆け寄って握手を求めました。この激闘を締める光景としては、大変相応しいものだったろうと思います。
デュエルマスターズは、かくも美しく素晴らしいシーンを生み出すゲームなのです。
結末
後に「最後の攻撃されてなかったら普通に負けだったんだよね」とMmjは言っていましたし、Mmj視点では実際にその通りではあるのです。
しかし、それはあくまでもやはり“Mmj視点では”の話です。
我々はこの試合とデッキリストを振り返ることが出来るのでMmjのデッキに回答がないのを知っていますが、レイの視点で言うと例えば《魂と記憶の盾》が飛んで来ても別に何もおかしくないのです。
レイがゲーム後に握手を求めたのは、充実した悔いのない激闘だったことを示しているーーそんな気がしています。
そしてこのゲームの熱を間近に受けた塚本先生は……あのカバレージを生み出すことになるわけです。
おわりに
というわけで個人的超CS最高の試合であるレイ vs. Mmjとそのカバレージを、ようやく紹介することが叶いました。
デュエマの競技シーンはこのような美しい物語を残すことが出来るのです。
この物語の続きがはやく再開されることを、心から待っています。
というわけで今回のGoDは如何だったでしょうか?
よろしければ、是非Twitterで#デュエマGoDをつけて感想をお願いします。
それでは、また。