はじめに
「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」の発売から約3週間。
面白い効果のカードは多く登場したものの、競技環境に多大な影響を与えたとは決して言えないセットでしたが、はたして環境はどのように変化したのでしょうか?
この記事では、オリジナル環境の「今」について解説していきたいと思います!
目次
「最強」の定義
本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。
Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。
Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。
Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。
先月との環境の違いについて
最大の焦点は、やはり「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」のリリース。
特に《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》は強力で、3BOXに1枚の割合で封入されているにもかかわらず、非常に高値で取引されていることも話題になりました。
改めてこのカードの強さを振り返っていきましょう。
【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ・ドラゴン / ヒューマノイド / 文明 水/火/自然 / パワー5000+ / コスト5
■マッハファイター
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から5枚を見る。そのうちの1枚を相手に見せてから手札に加え、残りを好きな順で山札の下に置く。こうして見せたカードが火または自然なら、クリーチャーを1体選び、手札に戻す。
■革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンにあるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える。
■革命0:自分のシールドが1枚もなければ、このクリーチャーのパワーを+10000し、「スピードアタッカー」と「T・ブレイカー」を与える。
まず目を引くのは《ドンドン吸い込むナウ》を彷彿とさせるサーチ&バウンス能力。
さらに「革命2」によってS・トリガーを得る能力も持っており、これによってまさしく「生きた《ドンドン吸い込むナウ》」を期待した運用ができるようになっています。
しかも、おまけでついてくるのはただのクリーチャーではなく、コスト5・火/自然/水のドラゴン。「さあ返しのターンに革命チェンジをしてください!」と言わんばかりのスペックです。
マッハファイターも持っているため、トリガーに依存せずとも手札から召喚してメタクリーチャーをバウンスしつつチェンジ先をサーチ、そのままマッハファイターで相手のクリーチャーに攻撃しつつ革命チェンジという流れも1枚で行えてしまいます。
登場時能力のバウンスは自分のクリーチャーでも構わないため、自分のファイナル革命を使い終えたドラゴンを戻して、そのまま再登場もOKという傍若無人ぶりです。
また、火/水/自然という3色は「王来篇」でフィーチャーされている「電融」と全く同じ組み合わせでもあります。
そもそも3色レインボー自体がマナ基盤として重宝される多色カードですが、さらに相性のいいカードが今後も登場する可能性があるということで、将来性の面でも期待が高まるカードです。
それでは、このようなカードが登場したことを踏まえて、各デッキの解説に移っていきたいと思います!
Tier1
【5cコントロール】Tier1
5cの波、止まらず。
《龍風混成 ザーディクリカ》や《聖魔連結王 ドルファディロム》が率いるこのコントロールデッキは、引き続きTier1の立ち位置をほしいままにしています。
3マナ域でブーストして5マナ域の強力なカードを使う基盤は先月から変わっていませんが、「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」のリリースに合わせて、
・革命チェンジ先を探しつつメタクリーチャーをバウンスできる自己完結性。「革命2」で生きた《ドンドン吸い込むナウ》になり、《百族の長 プチョヘンザ》とのパッケージでビートダウンをシャットアウトできる《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》
・カード除去が可能で、非常時には一縷の望みをかけた受け札にもなりうる《革命の絆》
といった強力なオプションが増えたことで、デッキ構築のバリエーションも大幅に拡大。
また、【墓地退化】や【ジョー星ゼロルピア】、【青黒カリヤドネ】などの墓地を活用したコンボデッキが増加していること。
ミラーにおいても墓地をリセットして《襲来、鬼札王国!》や《龍風混成 ザーディクリカ》の出力を下げられることなどから、オリジナルにおいても《お清めシャラップ》の1〜2枚採用が一般的になりつつあります。
基盤部分のカードパワーが高いうえに「コスト7以下の呪文」「コスト7以下の登場時能力持ちクリーチャー」ならなんでも活用できるため遊びを入れる余裕まであり。
構築の多様性の観点から、通り一遍の対策が講じづらく、不利なデッキはあれど勝てないほどの相性差はない、強力なデッキタイプになっています。
文句なしのTier1!
【5cコントロール】に有利なデッキ
- 【青魔導具】
- 【デッドダムド】
- 【4c鬼羅Star】
Tier2
【青魔導具】Tier2
二番手につけたのは【5c】キラーのコンボデッキ。
《卍 新世壊 卍》を早期展開し、流れるようにドローを連鎖させて4枚の魔導具呪文を使用。
「無月の門99」で《月下卍壊 ガリュミーズ》を唱えて、大量の《凶鬼卍号 メラヴォルガル》で相手のシールドを叩き割りながらEXターンを獲得して勝利する、お馴染みのスペルコンボ筆頭です。
《卍 新世壊 卍》を張った後は呪文ロックが通らず、かつ大量に搭載された魔導具呪文のどれを引いてもドローを継続できるためハンデスに対しても耐性アリ。
成立ターンも概ね5〜6ターンとコンボとしてはそれなりに早いため、干渉手段の少ない【5c】に対してデッキ構造レベルで有利のつく稀有なデッキタイプです。
オリジナルでは《MEGATOON・ドッカンデイヤー》という「二の矢」が使えない分突破力には欠けますが、《終末の時計 ザ・クロック》の存在から状況を問わずビートに対して一定の耐性を持っており、さらに《凶鬼卍号 メラヴォルガル》で自分の《終末の時計 ザ・クロック》を踏み抜くことで相手のトリガーで出てきたクリーチャーの登場時能力を無視できます。
ビート耐性・メタへの強度・環境上のポジションなど多くの観点でバランスがよく、天敵という天敵も少ないためTierランキングでもかなり上位。
とはいえ、デッキに4枚のみのキーカードに大きく依存したデッキであるため、安定性の面では一抹の不安が残るのも事実です。
《卍 新世壊 卍》の登場が遅れた際にも、引いた時のことを考えて適切なプレイを取る必要があり、そういったこともふまえて自分との戦いの比重がある程度大きいデッキだと言えるでしょう。
【青魔導具】に有利なデッキ
- 特になし
【ラッカ鬼羅Star】Tier2
アドバンスにおいては【ドギラゴン閃】系統がビートダウンの急先鋒ですが、オリジナルではメタゲーム抗争の果てに【鬼羅Star】系統がその地位を獲得しました。
もっとも大きな差異は、やはり採用したいメタカードの種類数。
《検問の守り 輝羅》の必要性が薄いオリジナルにおいては、アドバンスよりも《奇石 ミクセル》と《異端流し オニカマス》の4枚フル採用が肯定されやすく、結果としてビートダウン同型、特に【ドギラゴン閃】系統のデッキに対して安定した優位を保てています。
また、《カダブランプー》をはじめとしたアンタップカードの存在によって《「正義星帝」<鬼羅.Star>》1枚から強引に勝ち切れる展開があるのは、同じ《「正義星帝」<鬼羅.Star>》デッキである【4c鬼羅Star】と比較した際の明確なメリットです。
難点として、環境トップの5cに対しては圧倒的とまではいかないもののやや不利がつくようになったことが挙げられます。
その秘密はたびたび採用されるようになった《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》+《百族の長 プチョヘンザ》のパッケージ。
以前までは《奇天烈 シャッフ》で2つの数字を宣言すればほぼトリガーをケアできていたものの、トリガークリーチャーが増量されたことによって受け切られる場面が増加しました。
また、マッハファイターで《「正義星帝」<鬼羅.Star>》を攻撃しながらのチェンジ《百族の長 プチョヘンザ》によって全体除去で盤面を吹き飛ばされながら残ったスター進化元をバトルで除去されてしまう展開が起こるようになりました。
幸いにして《異端流し オニカマス》がいれば《百族の長 プチョヘンザ》が残る展開は防げますが、返しに手札から《「正義星帝」<鬼羅.Star>》を展開できなければ着地は時間の問題です。
メタカードを無理なく十分枚数採用できるため、多くの高速ビートダウンや踏み倒しコンボに対して優位に立ち回れるのが最大の利点。
自分の動きを押し付ける力は決して強くないものの、対応範囲の広さで地位を確立したデッキです。
【ラッカ鬼羅Star】に有利なデッキ
- 【5cコントロール】
【4c鬼羅Star】Tier2
圧倒的な展開力と盤面制圧力を持ち味とする、第二の【鬼羅Star】系デッキ。
《葉鳴妖精ハキリ》と《天災 デドダム》を駆使してマナ基盤を無視し・あるいは整え、強力な展開札を繰り出しつつ盤面を制圧。
時には進化速攻で急襲を掛けつつビートダウンして勝負を決めます。
《葉鳴妖精ハキリ》、《Disカルセ・ドニー》、《阿修羅ムカデ<デスシラズ.Star>》、《絶望と反魂と滅殺の決断》、そしてキーパーソンである《「正義星帝」<鬼羅.Star>》。
とにかくあらゆる角度からカードを展開できるため、押し付けの強さと粘り強さは一級品。
墓地やマナからカードを展開する手段を持ち合わせているため、【5cコントロール】のような「相手にリソースを吐かせつつ、いったん盤面を捌いてから考える」デッキに対して息もつかせぬ展開で自らのペースに持ち込めるのが強みです。
マッハファイターも豊富でメタクリーチャーに対しても決して弱くありませんが、逆にこちらにはメタクリーチャーがそれほど多く入っていません。
受け札の採用枚数が非常に少ないことも相まって、自分よりも速度の出るビートダウン、具体的には【ドギラゴン閃】系統のデッキを明確な弱点としています。
加えて【青魔導具】に対しても、打点形成がやや遅いために《卍 新世壊 卍》に間に合われがち。
一度フィールドを展開されてしまうと《奇天烈 シャッフ》を無視して豊富な受けを通されてしまいます。
【ラッカ鬼羅Star】は《ネ申・マニフェスト》のシンカパワーを載せた《「正義星帝」<鬼羅.Star>》をアンタップさせて連続で攻撃することで《終末の時計 クロック》以外のトリガーをほぼ無視できたり、《ダイナボルト <エタフェニ.Star>》でフィールドを剥がして遅延できましたが、【4c鬼羅Star】にはそのような絡め手がありません。
【鬼羅.Star】系ビートダウンの弱みであるキルターンの遅さがネックとしてのしかかる格好です。
総じて、環境トップである【5cコントロール】に対しては明確に強いものの、他のTier上位デッキとの直接対決に不安が残るデッキだといえそうです。
【4c鬼羅Star】に有利なデッキ
- 【赤白ドギラゴン閃】
- 【赤青エクス】
- 【青魔導具】
【赤白ドギラゴン閃】Tier2
アドバンス環境で絶賛大活躍中の【赤白ドギラゴン閃】。
もともとはオリジナル向けに開発されたデッキでしたが、オリジナルでの活躍はアドバンスよりもやや控えめに落ち着いています。
最大の要因は、環境全体がビートを押さえ込む方向に寄っている点。
【5cコントロール】は《最終龍覇 グレンモルト》や《終焉の禁断 ドルマゲドンX》を採用できないため最終的にはシールドを殴って決着をつけるしかなく、ミラーにおいてもトリガーをはじめとする受け札の採用枚数はある程度勝敗に影響します。
コンボデッキの筆頭も【青魔導具】という「コンボでありながらシールドをブレイクするデッキ」であるため、現在のオリジナルはトリガーを減らすことのリスクが非常に大きく、逆に多く採用する分にはリスクの小さい環境です。
また、「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」に収録された《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》の環境参入は非常に大きな向かい風。
革命2でS・トリガーを得るこのカードは、最初に《“龍装”チュリス》チェンジ《蒼き守護神 ドギラゴン閃》でT・ブレイクを叩き込んでしまうと、どこに埋まっていてもS・トリガーになってしまいます。
「とりあえず3点」から入ることの多いこのデッキとは非常に相性が悪く、返しのチェンジ《百族の長 プチョヘンザ》による全軍強制タップインも致命的に相性×。
【5cコントロール】に限った話ではなく、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》と《百族の長 プチョヘンザ》のパッケージはお手軽なビート封殺手段として注目を浴びています。
1月のフォーマット開始から最前線を走り続けてきた《蒼き守護神 ドギラゴン閃》ですが、しばらくは冬の時代が続くかもしれませんね。
【赤白ドギラゴン閃】に有利なデッキ
- 【ラッカ鬼羅Star】
- 【5cヴァリヴァリウス】
【デッドダムド】Tier2
もはや老舗の風格漂う【デッドダムド】もこの位置にランクイン。
ただでさえ【5cコントロール】とかなり戦える【デッドダムド】。
そこに加えて、ビートダウンの主流が【ドギラゴン閃】系統から【鬼羅.Star】系統へと移りつつあるのは、ボードコントロールデッキである【デッドダムド】にとっては朗報です。
構築もほぼ変わらず、主流は《解体人形ジェニー》採用型。
唯一の懸念点は、苦手とするコンボ系デッキに活躍の兆しがある点でしょうか。
Tier2の中でも上位に位置する【青魔導具】はもちろんですが、【ジョー星ゼロルピア】の動向にも要注目ですね。
【デッドダムド】に有利なデッキ
- 【青魔導具】
- 【ジョー星ゼロルピア】
- 【赤青エクス】
- 【赤白ドギラゴン閃】
Tier3
【赤青エクス】Tier3
いよいよ時代に追い越された感のある【赤青エクス】。
最大のネックは、やはり【赤白ドギラゴン閃】の存在でしょう。
《蒼き守護神 ドギラゴン閃》とチェンジ元をドローソースで引きに行き、安定したプレイを目指す【赤青エクス】。
対する【赤白ドギラゴン閃】はドローソースこそありませんが、ひとたび《チャラ・ルピア》が定着してしまうと、ありとあらゆるカードを革命チェンジ元として扱えるようになります。
特に《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》の有無は大きな差。
革命チェンジ先でありながら同時に革命チェンジ元でもあるため、どのような状況でも確実に活躍してくれます。
ドローソースが少ない分革命チェンジ先がたっぷり採用されているのも明確な強みで、安定性でも引けをとりません。
さらに、軽減をベースにした動きを持ち合わせているため、《異端流し オニカマス》や《希望のジョー星》をある程度無視した行動が取れます。
リソースカードの多さや、《異端流し オニカマス》・《隠れ潜むもの シードラン》などの「選ばれない打点」を持っているなど、当然「【赤青エクス】独自の強み」はあります。
しかし残念ながら、それらの強みは「デッキの相性関係を変えられる」ほどのものではありません。多くのプレイヤーは【赤白ドギラゴン閃】の方に軍配を上げるでしょう。
【赤青エクス】に有利なデッキ
- 【ラッカ鬼羅Star】
- 【5cヴァリヴァリウス】
【5cヴァリヴァリウス】Tier3
「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」、ひいては《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》のリリースによって成立した注目の新興デッキ。
基盤は【5cコントロール】にも似た3→5型の5色デッキですが、最大の差異は《雷龍 ヴァリヴァリウス》と《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》+革命チェンジカード群のパッケージがコンセプトレベルで採用されている点。
《雷龍 ヴァリヴァリウス》を主役とするためにデッキの多くはコスト7以下のクリーチャー、あるいは火か光のドラゴンから革命チェンジできるカードで構成されています。
殴り返しながら頭数を増やし、攻撃の終了時には盾を追加でき、《百族の長 プチョヘンザ》への革命チェンジで盤面を吹き飛ばすことも可能。
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》と合わせてビートダウン耐性が非常に高く、生半可なデッキでは簡単に戦況を覆されてしまいます。
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》はトリガーでの用途はもちろん、《ドンドン吸い込むナウ》互換のサーチ&バウンス能力によってメタカードを強引に排除しながら、マッハファイターで安全な革命チェンジを行う食わせ者。
これらのカードや、追加の受け札である《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》から革命チェンジで戦況を一気に掌握する《百族の長 プチョヘンザ》は裏のコンセプトとも言うべきカードです。
ビートダウン全般はもちろんのこと、【デッドダムド】の《虹速 ザ=ヴェルデ》に代表されるマッハファイターを全面的にシャットアウトできるため、多くのボードコントロールデッキに対しても非常に有効に働きます。
また、受け札の枠をある程度クリーチャーに割いている都合上、《奇天烈 シャッフ》による詰みが発生しにくくなっているのは大いに注目すべき点です。
現在は周知が始まった段階であるためこれからの展望については未知数ですが、筆者の独断と偏見では今後も増加していくデッキタイプだと思われます。
今後の活躍に要注目のデッキタイプです。
【5cヴァリヴァリウス】に有利なデッキ
- 【青魔導具】
【ジョー星ゼロルピア】Tier3
コンボデッキの常として、構築にもやることにも基本的にはあまり変化なし。
《希望のジョー星》存在下で《ゼロ・ルピア》を出し、大量の2コスルーターたちを起点としてコスト0になったムゲンクライム軍団でアドバンテージを回収、最終的に《無量大龍 トゥリナーツァッチ》でExウィンを狙うコンボデッキです。
基本的に立ち位置としても大きくは変わらない……というわけでもなく、ビートダウンデッキの勢力が落ちている都合上、コンボデッキの有用性は相対的に向上しています。
なんだかんだとカード除去も《とこしえの超人》・《検問の守り 輝羅》も採用されづらい現在のオリジナル環境ではコンボの通りがかなり良く、墓地リセットこそあるもののきちんと動き出せば関係なく勝利を目指せることから、ポジションはかなり良い部類。
相変わらずキーパーツを除去されると厳しい・メタクリーチャーが乗り越えづらいなどの弱点は持ち合わせていますが、環境的には噛み合っているデッキなので見る機会は少しずつ増えていきそうです。
【ジョー星ゼロルピア】に有利なデッキ
- 【ラッカ鬼羅Star】
まとめ
ビートダウン vs. 【5cコントロール】の様相を呈していたオリジナル環境において、「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」、というよりも《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》のもたらしたインパクトは大きなものでした。
メタクリーチャーを排除しながら革命チェンジ先を探して《百族の長 プチョヘンザ》へとチェンジしたり、シールドから飛び出て1打点を返しつつ、続くターンに殴り返しながら革命チェンジして展開を作ったり。
これまで以上に明確なビート対策を得たことで、デッキパワーの面では【5c】の「一強」に近い状態へと変貌しています。
そしてコントロールが強い状況下で活躍するデッキといえば——そう、コンボデッキです。
【青魔導具】を筆頭に、【ジョー星ゼロルピア】や【青黒カリヤドネ】、そして【墓地退化】に【ロマノフワンショット】。
数こそ多くはありませんが、これらはいずれも直近2週間で入賞実績のあるデッキです。
ビートダウンの頭が抑えられたことにより登場したこれらのデッキが【5cコントロール】へと食らいつき、それに対抗するようにコンボデッキへの対策を施した【5cコントロール】が現れ、それら両方に有利に出られるビートダウンが復権し……。
というような展望が予測されます。
おわりに
というわけで、6月期初旬のオリジナル環境について解説いたしました。
使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか? この記事が皆さんのオリジナル環境に対する理解への一助となれば幸いです。
それでは次回、6月のアドバンス環境解説記事でまたお会いしましょう!