はじめまして。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
一年ぶり五回目になりましたこの不定期コラムは、『いわゆるデッキビルダーと呼ばれるたいへんめんどくさい少数派の人種が、どうすれば最低限自分自身を満足させるに足るデッキを組めるようになるのか』についての方法論や心構えについてだらだら語っていくものとなります。
要するに、更新がない日の穴埋めコラムです。
当コラムでは「デッキビルダーたる者、かくあるべし」というテーマを毎回立ててそれについて深掘りするという形で、デッキビルド論……というより、デッキビルドの際の心構えを語っていく予定です。
前提以前の「当たり前の話」も含め、ネタが続く限りやっていこうと思います。
というわけで、今回のテーマは。
デッキビルダーたる者、質問のやり方を身に着けるべし。
デッキを組んでいる時に、デッキやカードについて他者にアドバイスを求めたり、カード知識を求めたりして質問したくなることはままあると思うんですが……。
ちょっと強い言葉を使います。質問が下手くそだと、あなたの望む答えは一生返ってきません。
逆に言うと、あなたがデッキを組めないのは、質問が下手くそだからです。
いつもとちょっと毛色が違う感じですが、やっていきましょうか。
目次
「なぜ」質問のやり方を身に着けるべきなのか
これもまあ当たり前と言えば当たり前の理由なんですが……
『相手がその質問をちゃんと理解できなければ的を射た答えは返ってこないし、あなたの抱える問題も解決しないから』です。
そもそもあなたが「質問する」という行為を選んだからには、何らかの自力では解決できない問題があり、あなたはそれを解決したいんですよね?
ならば、あなたの抱えた問題が相手に伝わらなければ、お相手さんもその問題に取り組めるわけなくないですか?
もうちょっと具体例を出すと、仮にあなたが答える側だったとして「なんかいいカードありませんか?」だけの質問に答えられますか?
答えられるなら、たぶんエスパーだと思います。
当然、あなた自身が問題をぼんやりとしか認識していなかったり、それを端的に伝える努力を怠ったりすれば、相手が問題を解決するための材料もモリモリ減っていき、ぼんやりした回答しか返ってこずにモヤモヤすること間違いなし。
もし万一ちゃんとした答えが帰ってきたとしても、それは質問した相手の読解力にフリーライドしてるだけですからね。次に同じことをやって、またちゃんとした答えが返ってくるかは怪しいといえるでしょう。
なんにせよ、最低限「自分の抱える問題を理解して」「それを質問の形で伝える手段」を身につけなければ、あなたは一生時間を無駄にし続けることになります。自分の時間だけでなく、他人の時間まで巻き込んで、です。
……露悪的な文章になっていますが、これは私自身がこれに気付くまでこういう「他人の時間を無駄にする」タイプの人間だった(なんなら今もわりとそう)からです。私はこの文章を、過去の自分自身に向けて、過去の自分自身を殺すつもりで書いています。
私自身の動機の種明かしが終わったところでもうちょっと端的にまとめると。
『人に時間を割いてもらうからには、最低限相手に伝えるための『いい質問』を用意して、相手が投げ返しやすいボールを投げてあげよう』ということ。
というわけで、あなたたちにはこれから「いい質問」ができるようになってもらいます。
「どうすれば」質問のやり方を身に着けられるのか
「いい質問」を目指すうえで、まず最初に絶対にやらなければならないことがあります。
発作的に質問するのをやめましょう。
誰かに質問したくなったら、まずは自分で「何が知りたいのか」をちゃんと具体的にしたうえで、自分でできることは全部やってから質問に移りましょう。
具体的に言えば、「カード検索」「wikiの情報漁り」「一人回し」「既存のレシピ探し」「入賞リストチェック」……とかですね。経験上、「何が知りたいのか」さえ明確になっていればこれだけでたいがい自己解決できます。
そのうえで、まだ質問したいことがあるなら……以下の項目を、過不足なく客観的に埋めてみてください。
- 現状のデッキリスト(仮カードでいいので40枚にしておくと互いに予後がいいです)
- そのデッキでやりたいことは何か?
- 現行のリストで抱えている問題は何か?
- 上三つを前提に、具体的に何を知りたいのか?あるいは、どんな情報を受け取りたいのか?
- 加えて、追加条件があればそれも記載する(絶対に抜きたくないパーツや仮想敵など)
埋まりましたか?
これが埋まらないようなら、まだ質問してもまともな答えが返ってこない可能性が高いです。それぞれの項目について、きっちり考えてみる必要があるでしょう。
逆にこれがかっちり埋まったら、(少なくとも質問する側の視点では)「何について相手に聞いて、どんな情報を知りたいか」がまとまっているはず。
ここまで来れば、相手さんの知識さえあればスムーズに回答が期待できますね。もちろん、質問する相手や内容を選ばないと「わからない」あるいは「現状のカードプールでは不可能」という答えだけが帰ってくることもあるので、そこはしっかり考えたうえでお願いします。
ちなみに、この質問のための項目を埋めるために考える作業は「自分の疑問を自分で整理する手段」にもなります。
これが何を意味するかというと、質問する前に自己解決するチャンスが発生するんですよね。
自分の疑問についてはできる限り自力で答えを出せるに越したことはない……というのは言わずもがなですので、この現象が発生すると超お得です。
最後に、こうやってきっちり質問を行った結果、お相手さんから答えが返ってきて、無事に問題が解決した後にもやることがありまして。
次に自分が質問される側に回った時、同じように答えられるようになりましょう。
もしその際にお相手さんの質問が拙かったら、「ここをもっと詳しく教えてね」と説明してあげればいいんです。
こうして質問する側もされる側も『いい質問』ができるようになると、コミュニティ間でのやりとりは格段に効率化して全員が得することでしょう。
結局「何」が言いたいのか
デッキビルダーたる者、自分が何を求めているかを正しく認識し、それを他者にも伝えられるようにすべし。
そして、何より。
デッキビルダーたる者、質問に答えてくれる同士のことを大切にすべし。
本来、デッキビルドという遊びは(究極的には)自己満足に過ぎないんですが……実はそんな狭い楽しみを共有できる人間関係って、めちゃくちゃ貴重なんですよね。
こういう関係は本当に得難いものなので、お互いに末永く楽しくやっていくためにこういうことを考えることには意味があるわけです。
特にこの手の話の場合、「相手のため(『いい質問』を作ること)」を考えることが「自分のため(よりよい問題解決)」になる、一番わかりやすい例ですしね。
……みたいな話をしていたら、DTLプレイヤーのあんだんてさんがさらに端的かつ分かりやすい形でこの話を言語化してくださっていました。
「アドバイスは、”貰う方”も練度だなと思う。」タイトルの時点で、言いたいことが伝わってますね。つまり、この記事の上位互換です。

というわけで、次回があればまたお会いしましょう。北白河でした。




