はじめに

コロコロコミック記事やアニメで登場して大きな話題を呼んでいる次回パック「竜皇神爆輝」のOR、《 富轟皇 ゴルギーニ・エン・ゲルス 》。

【 クリーチャー 】
種族 メカ・エンジェル・コマンド / 文明 光/闇 / パワー11500 / コスト7

■革命チェンジ：コスト5以上のメカ
■W・ブレイカー
■ このターンにシールドが離れていなければ、このクリーチャーは離れない。
■ 終極宣言：自分のターンのはじめに、次の中から4回選んでもよい。（同じものを選んでもよい。「終極宣言」は、ゲーム中に一度だけ使える）
　 ▶︎相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。その後、カードを1枚引く。
　 ▶︎自分の山札の上から1枚目をシールド化する。その後、カードを1枚、自分の墓地から手札に戻す。

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おそらくメカ陣営の最終兵器となるだけあり、「終極宣言」で強烈なアドバンテージ獲得を行うパワーカード……ではあるのですが。

最終パックの顔の一角としては、だいぶネガティブな声が目立っているのも事実。

というわけで今回は、《 富轟皇 ゴルギーニ・エン・ゲルス 》の強さについて調査していこうと思います。

なぜ弱い/弱く見える？

このカードへの低評価に多いのは、以下のようなもの。

• cipも戦況を変える常在型効果もなく、出てすぐ仕事をしない。
• 耐性が限定的で、攻撃を必要とする革命チェンジ特有のリスクもあって「終極宣言」まで生き残れない。
• ブロッカーや優秀な種族がなく、革命チェンジ以外の踏み倒し手段に乏しい。
• 返しのターンの《 CRYMAX ジャオウガ 》に弱い。

先に言っておきます。

これらは、概ねすべて事実です。

……ですが、「だから弱い」と言い切るにはちょっと早計なんじゃないかなとも思っています。

というわけで、これらの弱点について紐解いていきましょうか。

じゃあ、どう運用すればいい？

ゲームスピードの速まった現代デュエマにおいて、フィニッシャーの効果の即効性は重要なポイント。そこで「効果を発揮するのが次のターンのはじめ」はさすがに遅いというのは事実です。

また、相手にターンを渡すと（メインフェイズはともかく）盾を割られるだけで耐性が切れて、そこまで高くないパワーもあって殴り返されて終わりがちなのも辛いところ。なんなら、出てすぐうっかり盾を殴っちゃってトリガーを踏んでもそこでおしまいです。

そして、踏み倒し手段の乏しい種族の関係でほとんど【メカ】デッキでの運用が要求されるのも難点ですね。

……じゃあ、「次のターンまでこいつを生き残らせることができて」「盾を殴らずチェンジできるようタップ効果で攻撃先を作れる」「メカ」が横にいれば問題ないってことですよね？

もういるじゃん！！！！！！

そう。このカードの抱える問題は、《 聖カオスマントラ 》でだいたい解決するのです！

しかもこれまで「4以下」「5以上」の相克に悩まされてきた《 千羽忍革 ボジソワカ 》軸と違い、エン・ゲルスは踏み倒しを行わないので思う存分防御力の高い5コスト以上のメカを積めます。

こうなれば、これまで悩まされてきた「ニンジャと革命の両チェンジ元が共有できない」なんて悩みともおさらばです。ニンジャ用と革命用、複数並べりゃいいんですから。

思う存分盤面を固めて防御力を高めつつ、ダメ押し的に終極宣言で盤面を開けたり消費したリソースを取り返して詰めていけることでしょう。

つまりこの《 富轟皇 ゴルギーニ・エン・ゲルス 》は「連続チェンジから最速で繰り出す成長チェンジ戦略のカード」ではなく、「盤面をぎっちり固めてから詰める、メカ戦略のカード」だったんですよ！

また、メカはメカでもブロッカーを多数用意できるメクレイド戦術の大当たりにしたり、《 奇天烈 シャッフ 》とかである程度殴り返しに耐性を与えられるグレートメカオー軸に出張させたりと活かす手段もあるはず。

なんだか最近にわかにエンジェル・コマンドが推され始めてることですし、そもそもまだ見えてないカードもたくさんあります。前回も環境をひっくり返してくれたSR枠とか、まだ一枚も見えてませんしね。

現状出てる情報だけで「弱い」と判断するのはちょっと早すぎるとは思いますよ。環境の最前線で戦えるかは置いといて。

ところで、《 CRYMAX ジャオウガ 》は？

まあ、これも攻撃時の除去を遅らせる《 聖カオスマントラ 》を先出しできればある程度抑制できるんですが、そもそも……

返しに《 CRYMAX ジャオウガ 》出されて辛くないカード、なくない？

今回のまとめ

• 弱点は多いが、カバーする手段はちゃんとある
• むしろメカらしく「盤面を固めた後のダメ押し」に使いたい
• 《 CRYMAX ジャオウガ 》は強い

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