【DM歴史探訪 エピソード2】9年前、大艦巨砲デュエマの訪れ【懐かしの環境】

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【DM歴史探訪 エピソード2】9年前、大艦巨砲デュエマの訪れ【懐かしの環境】

【DM歴史探訪シリーズ一覧】
01. 「基本編」北白河
02. 「闘魂編」神結
03. 「聖拳編」垢BANチキン
04. 「転生編」ばにら(スガワラ)
05. 「不死鳥編」ばにら(スガワラ)
06. 「極神編」ばにら(スガワラ)
07. 「戦国編」◆ドラえもん
08. 「神化編」神結
09. 「覚醒編」神結
10. 「エピソード1」ばにら(スガワラ)
11. 「エピソード2」ばにら(スガワラ)
12. 「エピソード3」神結
13. 「ドラゴン・サーガ」ばにら(スガワラ)
14. 「革命」神結
15. 「革命ファイナル」神結
16. 「新章DM」神結
17. 「双極篇」神結
18. 「超天篇」◆ドラえもん
19. 「十王篇」垢BANチキン

ガチまとめライターが持ち回りでデュエル・マスターズの歴史を紐解く「DM歴史探訪」シリーズ。

いよいよ完走も残りわずかとなった本連載、今回は2012~2013年にかけて展開された、エピソード2時代をご案内いたします。

出典:デュエル・マスターズ公式

切札勝太編の2年目となるエピソード2。

前年までフィーチャーされていた超次元から離れ、新たな時代が始まります。

それは大艦巨砲デュエマとでも呼ぶべき、大型クリーチャーの時代でした。

果たしてどんなカードが生まれ、どんな環境が訪れたのか?

(※ネタバレ)

お相手は前回に引き続き、ばにらでお送りいたします。

 

目次

エピソード2概要

冒頭でもご紹介したように、本シリーズでは超次元ゾーンを用いたギミックからの脱却が図られました。

勝舞→勝太のバトンタッチ前後は超次元テーマで強く結びついていたので、ある意味ではここからが本格的な世代交代と呼べるかもしれません。

超次元の代わりにプッシュされた通年テーマは「種族」「大型」「無色」。それぞれざっくり触れておきましょう。

種族

「種族」については、勝太のクラスメイト一人一人がそれぞれ1つの種族を担当。漫画やアニメのキャラクターとの連動が図られました。

ワイルド・ベジーズやグレートメカオーといった種族が久々に強化。

シーズン途中からは光デーモン・コマンド、闇ガーディアンといった色替え種族テーマも登場しています。

……ただ一方で、リヴァイアサンのように「フィーチャーされる」と言われながらあんまりお土産を貰えなかった種族もあり、強化の度合いには振れ幅がありました。

「大型」

大型クリーチャーだけで構成された種族・ゼニスが登場します。

多くが「召喚によってバトルゾーンに出たとき」の能力を持ち、従来の踏み倒しとは異なったデッキ構築が要求されました。

もちろん、大型クリーチャーを参照するカードも数多く登場しています。

また、キーワード処理としてガチンコ・ジャッジも登場。高コストのカードを多く採用することがメリットになるメカニズムと言えますね。

「無色」

いつか出るのではと言われ続けていた(はず)の無色カード、ゼロ文明もここから参戦。

最初はゼニスの象徴としての登場であり、シーズン途中から他種族や呪文にも広がりを見せました。

翌年はオラクル勢力として、またもう少し未来には最初のジョーカーズとして姿を現すことになりますね。

エピソード2のカードたち

それでは、いよいよ個別のカードを振り返っていきましょう! 時系列に沿って紹介してまいります。

DMR-05 ゴールデン・エイジ

4月の入門デッキを経て登場した、新シリーズ最初のセットです。

箔押し仕様となったビクトリーレア、絵違いではない完全新規のシークレット……など、新しい施策も多く見られます。

しかしながら、環境という点で見るならば、注目すべきはサイキック・クリーチャーや超次元呪文を強烈にメタるカードの登場でしょう。

《希望の親衛隊ファンク》

【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / ハンター / エイリアン / 文明 闇 / パワー5000 / コスト5

バトルゾーンにある相手のサイキック・クリーチャーすべてのパワーは-5000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
バトルゾーンにある相手のサイキック以外のクリーチャーすべてのパワーは-1000される。

小型~中型のサイキック・クリーチャーを封殺するメタカード。特に、小型サイキックを2体並べる、いわゆるジョンタッチャブル型のアクションはこれ1枚で完全に止まってしまいました。

本体が5マナ5000のため、同コスト帯の超次元呪文1枚では対処がこんなんなのも良バランスです。

サイキック専用メタというわけでなく、やや重いとはいえウィニー対面でも仕事をしてくれる点も優秀でした。

《虚構の影バトウ・ショルダー》

【 クリーチャー 】
種族 ゴースト / 文明 闇 / パワー2000 / コスト3

相手の呪文を唱えるコストは、相手の墓地にある呪文1枚につき1多くなる。

呪文をメタるという点では《拷問ロスト・マインド》もここで登場でした。ツインパクトが登場したときにふたたび脚光を浴びましたね。

これら闇のメタカードは、当時流行していた《ヴォルグ・サンダー》系のデッキに自然に組み込めました。

そもそも《ヴォルグ・サンダー》が、相手の山札を消し飛ばすタイプのデッキなので、対処が難しいタイプなんですよ。そりゃ後にプレ殿するよねと。

こりゃ《ヴォルグ・サンダー》一強時代が到来するな……と思った矢先に、今度は《ヴォルグ・サンダー》をメタれるカードが登場します。週刊少年サンデー付録で。

《悠久を統べる者フォーエバー・プリンセス》

【 クリーチャー 】
種族 レッド・コマンド・ドラゴン / ハンター / エイリアン / 文明 火/自然 / パワー8000 / コスト8

マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
W・ブレイカー
相手がコストを支払わずにクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのクリーチャーを持ち主のマナゾーンに置く。
このクリーチャーがどこからでも自分の墓地に置かれる時、かわりにこのクリーチャーと自分の墓地を山札に加えてシャッフルする。 

なんで週刊誌の付録なんだよ!!!

流通期間の短い週刊誌プロモが強カードだったことで、当時はシングル価格が結構な高騰を見せていました。

これ、ライブラリアウトメタでありながら踏み倒しメタでもあり、かつコマンドでドラゴンでハンターなんですよ……嘘だろ……

なおエピソード2期は、同じく雑誌プロモの汎用メタカードとしてかの《嘘と盗みのエンターテイナー》も登場しています。

当時ですら高騰していたので、カード価格が上がりがちな昨今だったら……と思うとゾッとしますね。

DMR-06 ビクトリー・ラッシュ

続くシリーズ2弾が『ビクトリー・ラッシュ』。

これは筆者の感覚なんですが、シリーズ2弾って起承転結の「承」であり、堅実なセットが多い……という印象でした。

そんな印象を打ち砕いたのが、パックと同じ二つ名を関するあのカードです。

《勝利宣言 鬼丸「覇」》

(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド / レッド・コマンド・ドラゴン / ハンター / エイリアン / 文明 火 / パワー9000+ / コスト10

■スピードアタッカー
■パワーアタッカー+5000
■このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。(ガチンコ・ジャッジ:各プレイヤーは自身の山札の上から1枚目を見せ、それを一番下に置く。そのカードのコストが相手以上であれば、自分の勝ちとする)
■T・ブレイカー

(ガチンコ・ジャッジで勝てば)ずっと俺のターン!!!

比較的条件のゆるい追加ターンが弱いはずもなく、登場からすぐに活躍を見せました。

ゼニスたちと違って、召喚以外の方法で出しても恩恵を失わないのも強みです。そしてドラゴンなんですよねこいつ……

真っ当に10マナひねるデッキはもちろん、上ブレ担当として【連ドラ】系デッキの底上げにも貢献しました。

なお、サイキック・クリーチャーだった前年のビクトリーレアに対して、「メインデッキに4枚入って、しかも強いビクトリー」が登場したことで、資産ゲー化も懸念されたりしました。

《「祝」の頂 ウェディング》

【 クリーチャー 】
種族 アンノウン / ゼニス / 文明 ゼロ / パワー13000 / コスト11

このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手はバトルゾーンの自分のクリーチャーまたは自身の手札から合計4枚選び、新しいシールドとして裏向きにし、自身のシールドゾーンに加える。

このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを自身の手札に加えるかわりに墓地に置く。

T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)

エターナル・Ω(このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに手札に戻す)

ゼニスもゼニスで、本気を出してきた感が凄まじいカード。盤面にも手札にも干渉できるのが偉い!

もう「10マナ払うんだったら勝ちでいいでしょ」感がデザインから滲んでますね。このカードの登場で、【ターボゼニス】系デッキは形になったといえます。

にしても、追加ターンとシールド焼却……何かを思い起こさせますね。

デュエマも当時で11年目。黎明期の強カードに、形を変えて再挑戦していたのかもしれません。

なお、この時期には特殊パック『大決戦オールスター12』も発売されました。ここで新規収録となったのが《メンデルスゾーン》です。

《メンデルスゾーン》

【 呪文 】
文明 火/自然 / コスト2

マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。

自分の山札の上から2枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中からドラゴンをすべて、タップして自分のマナゾーンに置き、それ以外のカードを墓地に置く。

【連ドラ】は、ほぼ専用となる強力な初動を獲得。「上振れれば勝てるデッキ」から「Tierランキングに食い込めるデッキ」へとその立場を変えます。

この《メンデルスゾーン》、出現率の低い(体感だと3ボックスに1つくらい?)《偽りの王 ルードヴィヒ》のパックに固定封入されていました。

初動カードなのに4枚集めるのがとんでもなくしんどかったのをよく覚えています。

一応、直後の変形デッキに2枚は再録されたんですが、インフラめいたカードなので《フェアリー・ライフ》くらいのノリでバンバン流通させてほしい気持ちもありますね……

そんな変形デッキでも、《無双竜鬼ミツルギブースト》などの優秀なドラゴンが登場。【連ドラ】の強化は止まりません。

勝太お前……ヒューマノイド使うんじゃなかったのかよ……

DMR-07 ゴールデン・ドラゴン

シリーズ3弾、いわゆる年末パックです。

パワフルなカードが目立った『ビクトリー・ラッシュ』と、続く特殊パック&デッキに比べると、スーパーレア・ベリーレアの性能は全体的におとなしめ。

そんな中で、際立っていたのが《偽りの王 ヴィルヘルム》でした。

《偽りの王 ヴィルヘルム》

【 クリーチャー 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / アンノウン / 文明 闇/火/自然 / パワー12000 / コスト9

マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーを1体破壊する。その後、カードを1枚、相手のマナゾーンから選び持ち主の墓地に置く。

相手のカードがどこからでも墓地に置かれた時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい。

T・ブレイカー

本当に、この頃セットが出るたびに【連ドラ】強化って言ってた気がしますね……

盤面とマナに干渉しつつ、本体の打点も高い、そりゃ強いに決まってますって!

マナや盤面に干渉できるドラゴンって、これ以前は《緑神龍ミルドガルムス》みたいな打点に劣るカードも使われてたわけです。

そこにお出しされたのが12000のT・ブレイカーですからね……衝撃でした。

……という《ヴィルヘルム》の存在が印象的な『ゴールデン・ドラゴン』ですが、コモン・アンコモンに優秀なカードが揃っており、全体としては堅実なパックだったといえます。

史上初となるバニラサポートもここで収録されたことは書き添えておくべきでしょう。ばにらさんなので。

また、『ゴールデン・ドラゴン』の発売後、年明けに2種類の特殊パックが発売されます。

『ブラック・ボックス・パック』、

そして『ホワイト・ゼニス・パック』。

※上記2商品について、執筆時点で公式の商品一覧に記載がなかったため、公式の歴史年表より画像を引用しました。

イレギュラーな商品となったこれら2つのパック。

特に『ホワイト・ゼニス・パック』からは環境を激変させるカードが出現します。

《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》

【 クリーチャー 】
種族 レッド・コマンド・ドラゴン / ハンター / ゼニス / 文明 ゼロ / パワー14000 / コスト11

このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手のシールドを数え、その回数相手とガチンコ・ジャッジする。その後、こうして自分がガチンコ・ジャッジに勝った数、ハンターを1体、自分の墓地、マナゾーン、または手札からバトルゾーンに出す。

T・ブレイカー

エターナルΩ

この後、長きに渡って力を発揮し続ける《刃鬼》!ここでデュエマに堂々参戦です!

この時点では《不敗のダイハード・リュウセイ》こそ不在であるものの、重量級のハンターの選択肢は豊富。いわゆるビマナ系デッキの象徴として君臨することになります。

エピソード3 登場

……なるんですが、元よりビクトリーレアかつ『ホワイト・ゼニス・パック』の再販がそんなに多くなかったこともあって、全盛期のシングル価格はこれまた高騰していました。そんなのばっかりだ……

《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》

【 クリーチャー 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / アンノウン / ゼニス / 文明 ゼロ / パワー14000 / コスト11

このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーをすべてバトルゾーンから持ち主の手札に戻す。

相手がコマンドまたはドラゴンをバトルゾーンに出す時、相手はそのクリーチャーをバトルゾーンに出すかわりに墓地に置く。

T・ブレイカー

エターナル・Ω

さんざん繰り返しているように、エピソード2ではドラゴンとビマナが絶大な強化を受けました。となると、ドラゴンを封殺するこのカードにもお呼びがかかります。

おそらく、ドラゴン系・ビマナ系が環境を支配した際の同系メタとしての役割でデザインされたんでしょうね。

そのほか、《ゼロ・ルピア》なんかもこのパックでの登場です。後の世に悪さをするなんて……(悪さをしたのは《希望のジョー星》では?)

DMR-08 グレイト・ミラクル

エピソード2の最終セット。

追加のフォイルカード7種が収録された『グレイト・ミラクル~セブン・ヒーロー・Ver.~』も発売されました。

《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》も追加フォイルの1つとして再録されます。よかった……

(筆者個人としては、この『セブン・ヒーロー』版の《フォーエバー・プリンセス》の光り方がキレイなので一番好きです)

さて、『グレイト・ミラクル』収録カード。

《希望の絆 鬼修羅》

【 クリーチャー 】
種族 レッド・コマンド・ドラゴン / ヒューマノイド / 文明 火 / パワー8000 / コスト8

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、次のうちいずれかひとつを選ぶ。
・V(ビクトリー)を持つクリーチャーを1体、またはコスト10以上のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出す。
・自分の山札を見る。その中からV(ビクトリー)を持つクリーチャー1体、またはコスト10以上のクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加える。その後、自分の山札をシャッフルする。

W・ブレイカー 

テキストでレアリティを参照するんじゃない!!

その能力で《勝利宣言 鬼丸「覇」》らを踏み倒すことになる強カードです。

中でも《獰猛なる大地》とのシナジーが発見されてからは【獰猛ブラスター】の主軸を担いました。

《獰猛なる大地》が「マナから出す→マナに置く」という手順なので、《希望の絆 鬼修羅》の出たとき・離れたときの効果を立て続けに使えるんですよね。

これによって大型クリーチャーをサーチ→そのまま踏み倒し、という動きが【獰猛ブラスター】の必勝パターンでした。

《白骨の守護者ホネンビー》

【 クリーチャー 】
種族 ガーディアン / 文明 闇 / パワー3000 / コスト4

■ブロッカー
■このクリーチャーは攻撃することができない
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。
そうした場合、クリーチャーを1体自分の墓地から手札に戻す。

墓地肥やしの名カード《ホネンビー》もここが初出です。

厳密に言えばエピソード2で目立ったというより、翌月に《百万超邪 クロスファイア》が登場したことで活躍の機会を得ました。

ブロッカーとしても運用できる点、単なる墓地肥やしだけでなく回収も行える点が優秀な名カードですよね。

《ピクシー・ライフ》

【 呪文 】
文明 自然 / コスト2

自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、無色カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。

最終セットにして訪れた、新たな初動候補。

おそらく《ホネンビー》ともども、次年度以降への種蒔き的な役割もあったんでしょうね。

ただ、こちらに関しては登場時点で【ターボゼニス】などのビマナ系デッキに明確な居場所がありました。この記事ずっとビマナと連ドラの話してるな……

デュエキングMAXカードにも選出されたあたり、エピソード2を代表する名カードの1つと言えるかもしれませんね。

エピソード2のデッキ

さて、ここからは当時のデッキをいくつかご紹介いたします。

……といっても、ある程度は個別カードの項で述べてきましたし、何よりひたすらビマナと連ドラだけ並べても……という気がしますので、いくつかに絞って見ていくこととしましょう。

【シータ刃鬼】


まずはビッグマナ系の代表格、【刃鬼】!

投げるハンターは、この記事でも出てきた《鬼丸「覇」》《フォーエバー・プリンセス》に加え、おなじみ《永遠のリュウセイ・カイザー》

改めて眺めると、単独でもデッキのエースを務められる性能の面々なんですよね。

《カイザー「刃鬼」》自身は正規の召喚を要求するものの、そこさえクリアすれば花形カードをまとめて踏み倒せるのが【刃鬼】の強みであり魅力でした。

当時まだ1枚は搭載できた《蒼狼の始祖アマテラス》が中継ぎを務めているのも印象的ですね。

伸びたマナで出せる・ガチンコ・ジャッジに強い・息継ぎになる……ということで、ハンターではないものの《「智」の頂 レディオ・ローゼス》を入れた構築も見られたと記憶しています。

【獰猛ブラスター】


こちらは、より積極的にコスト踏み倒しを行う大型デッキです。その名の通り、フル投入された《獰猛なる大地》《ホーガン・ブラスター》が特徴的ですね。

結果としてこれら2枚が直後に殿堂入りすることからも、その出力が伺えます。

《ガチンコ・ルーレット》から《ホーガン・ブラスター》で4ターン目に《鬼丸「覇」》が出てくるのはもうなんか違うゲームですからね……

キーカードは個別カードの項で述べたように《希望の絆 鬼修羅》

《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》や、変わったところで《キング・アトランティス》(そういえばエピソード2で再録されてる!)すら踏み倒せるのは、【刃鬼】系統にはない強みです。

それにしてもこのデッキ、メインパーツがことごとく殿堂入りしてますね……

【ドロマーイエス】


《虚構の影バトウ・ショルダー》と《デュエマの鬼!キクチ師範代》の登場によって、メタビートとして成立したデッキです。

そう、《キクチ師範代》もエピソード2のカードなんですよね。彼(?)によってマナブーストを咎めることで、ビマナ系デッキを機能不全に陥れることが可能でした。

《瞬封の使徒サグラダ・ファミリア》を採用して、S・トリガーを封じながら殴るタイプなんかもありましたね。

おわりに

DM歴史探訪、エピソード2をお届けいたしました。お読みいただきありがとうございます。

出典:デュエル・マスターズ公式

大型クリーチャーを投げつけるデュエマは、今振り返っても派手で楽しかった一方で、デッキの高額化が進んだことは王来篇現在にも繋がる課題かもしれませんね。

筆者自身、《刃鬼》の台頭あたりでデュエマから一度振り落とされてしまったことを思い出しました……

さて、次回はいよいよ最終回。

デュエマ界屈指の名文の紡ぎ手・神結さんによる、エピソード3の時代をお送りいたします。

神結さんの一ファンとして、個人的にも楽しみな最終回。読者のみなさまも、ぜひご期待ください!

デュエル・マスターズ歴史探訪シリーズ一覧

【DM歴史探訪シリーズ一覧】
01. 「基本編」北白河
02. 「闘魂編」神結
03. 「聖拳編」垢BANチキン
04. 「転生編」ばにら(スガワラ)
05. 「不死鳥編」ばにら(スガワラ)
06. 「極神編」ばにら(スガワラ)
07. 「戦国編」◆ドラえもん
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